【完結】勇者のスキルにラッキースケベがある(村人A専用って、俺ぇ!?)

北川晶

文字の大きさ
上 下
18 / 43

16 触手にツンツンは、これのことぉ? テオ・ターン   ★ 

しおりを挟む
     ◆触手にツンツンは、これのことぉ? テオ・ターン

 ゆっくり、しっかりと睡眠をとったらしい、サファとクリスは。
 なんか、心なしか、つやつやキラキラしているが。
 昨日のあれこれで、腰周りに疲れがわだかまる俺はともかく。
 イオナとユーリも。心なしか、げっそりしていた。なんでかな?

 それはともかく。
 見知らぬ魔獣といっぱい遭遇し、ダンジョン進行が思うとおりに進まず。焦る、勇者一行。
 気を引き締めて、第二階層の攻略を開始した。

 そうは言っても、やはり、勇者一行。
 勇者の剣と、剣士の剣で、斬れぬものはない、とばかりに。猛烈に通路を進んで行く。
 入り口では、少し手こずっていた、布を溶かす紫スライムも。
 勇者の魔法と、魔法使いユーリの魔法で、燃え燃えだ。
 ヒーラーのイオナと、足手まといの俺は、出番なし。
 彼らの後方で、おとなしく、あとをついていくのみだ。

 そうして、俺たちは。第二階層のボス部屋の前まで、来た。

 今までの、経験上。おそらく、この部屋の主も、よくわからない魔獣なのだろう。
 俺は、サファに聞いた。
「扉をちょっとだけ開けて、どんな魔獣がいるか、鑑定してみるか? 対処がわかれば、防衛もクリアも容易になるかもよ?」
「あぁ、頼む、テオ。でも、気をつけろよ?」
 俺は、神妙にうなずく。
 前回のボス部屋では、ひどい目にあった。
 ただ、縄をほどくだけなのに。なんか…になって。
 さすが、エロダンジョンと言われるだけはあるのだ、ここは。

 だが、しかし。もう、二度と。エロいことはさせねぇ。

 そんな心意気で。俺はそっと、扉を開けてみた。
 しかし、鑑定する前に、中の魔獣と目があったよぉぉ?
「ギャッ」
 猫が驚いた声のように、俺は声を出す。
 ピンク色の長いにょろにょろが、俺の体に巻きついて。部屋の中に引き入れられたのだ。

「テオっ」
 慌てて、サファも部屋に入ってきたが。
 他の三人は、部屋に入る前に扉が閉じてしまい。閉め出されてしまった。

 部屋の中には、またもや、俺とサファ。
 そして。
 第二階層のボス部屋には、巨大カエルがいた。

 俺は、カエルの舌に縛られて、捕まったみたいだぁ。ひぇぇ、ヌメヌメぇ。

「こいつっ、テオを離せぇ」
 サファは、勇者の剣を振りかぶり、カエルに突進していくが。
 しばらくして、足を止め。その場に倒れてしまった。
「えぇ? ど、どうした? サファっ」
 声をかけるが。サファはカエルの足元で、寝てしまったぁ??
 嘘でしょ? 昨日、俺を抱き枕にして、すっかりと寝入っていたっていうのにぃ?
 寝すぎでしょ!!

 俺が驚いている間に、巨大カエルは、口からピンクの舌を何本も出してきて、イソギンチャクの触手のように、俺の頬をヌメリと触り。手首と足首にも巻きついて。俺の体を、好き勝手に動かし始める。
 もしかして、最寄りの町で、冒険者が言っていた、触手にツンツンは、これのことぉ?
 嘘でしょう? 革製の下着が必要なのは、女性陣だけだと思って。俺は買ってないんですけどぉ?

 この触手。先端はツルリとした丸みを帯びていて、触れても痛くないけど。結構、力が強くて、縛られた手足は動かせない。
 それに、触れてくるヌメヌメは、それぞれが違う動きをしていて。別の生き物みたいで、気持ち悪い。

「テオ、可愛いピンクの乳首、見せて?」

 そこに、サファの声が響いた。
 見やると、サファが、目を開けている。
 でも、少し、ぼんやりとして。寝ぼけているような、力のない声だった。

「サファ、目を覚ませ? 助けてっ」
「大丈夫、俺がいるよ」
 サファは、そう言うけど。手も足も、ピクリとも動かなかった。
 俺の方を見ているが、まだ、カエルのそばで、体を横たえている。

 でも、そうしているうちに、カエルの舌? 触手が、俺のシャツのボタンを器用に外していって。
 なにやら、丁寧な手つき…舌つきで、前を開いた。
 もったいつけるような、変な動き、するなよ。逆に、恥ずかしいんだよっ。

「あぁ、やっぱり、可愛い。テオの乳首は、少しくすんだ薄桃色で。でも、昨日いじったから、少し赤くなっているな? 可哀想に。俺が舐めて、癒してあげたい」
 すると、触手の先端が、舌先を揺らめかすように、レロレロと動いて。
 それが、俺の乳首に触れた。
 肉厚のサファの舌が、俺の乳首を舐めているみたいに。
 でも、サファの口は、ひとつだけど。
 触手はいっぱいあって。
 両方の乳首を一緒に舐められると。それは、ヤバいぃぃ。
 ふたりのサファに舐められているみたいになるぅ。

 ひぃぃぃ、嘘でしょ? やっぱり、ボス魔獣はエロ攻撃なのかよぉ??
 もうっ、エロいことはさせねぇって思ったばっかりだったのにぃっ!

「あ、あ、サファ、ヌメヌメ、気持ち悪いよぉ、助けろよぉ」
「気持ち悪い? じゃあ、優しくするな?」
 サファが、言うと。触手も、乳首を優しく覆って、舐め撫でるような動きになった。
 違うってぇ、優しくしてってことじゃなくてぇ。
 それはそれで、気持ち良すぎてヤバいぃぃ、っていうかぁ。 

 つか、さっきから。触手の動きとサファの言葉が、連動してんじゃね?

「ちょ、ちょっと、サファ?」
「あぁ、そろそろ、ここも腫れてきたな?」
 すると、乳首を舐めている以外の触手が、腰の方に這ってきて。その感触も、舌で体を舐め、たどられているみたいで。ぞわぞわしてしまうが。
 そうではなくてっ。またもや器用に、触手がズボンのボタンや紐を外し始めた。

「わ、わ、だめ。そこ、開けるなっ、脱がすなっ」
「でも、腫れているから。外に出してあげないとな? 俺が舐めて、治してあげる」
 無情にも、ズボンの前は開かれてしまう。

「わぁ、熟れた果実みたいにパンパンに膨らんでる。いやらしい蜜がたっぷり詰まっていそうだ」
「あぁ、み、見るなぁ…」
 サファの前で、足を大きく開いた状態で。張り詰めた局部を、見せつけるみたいにさらすなんて。
 どんな羞恥プレイだよっ。

 しかし、触手は。張り詰めて下着を押し上げている俺のモノを、あざ笑うように上下にこする。
 それは、指先で行ったり来たりするような、もどかしい感触だった。

「いっぱい、気持ちよくしてあげたいなぁ、テオぉ。下から上に、テオのモノをじっくり舐めて、癒したいし。先の方は、とろりとした蜜をちゅぱちゅぱ吸い上げて。茎の部分は甘くカミカミして…」

 乳首を舐める触手は、そのままに。
 サファが言うように、三つの触手が局部を同時に刺激する。
 そんな、五か所も一気に攻められたら。たまらないって。
 ヌルヌルがヌメヌメするだけだから、痛いことはないし。体中を舐められている感覚で、ひたすらに気持ちが良くって。
 俺は、一方的にもたらされる刺激に、ただただ感じるしかなかった。

「んぁ、そんな、ダメだって、サファぁ、あぁ、んんぁ、やぁ」
 喘ぎを漏らす口元が、だらしなくゆるんでしまう。

「あぁ、気持ちよさそうな顔になってきたな? テオ。その、柔らかそうなお口に、俺を含んで」
 そうして、入ってくるものは。サファのモノではなく。カエルの触手なのだが。
 陰茎のような太さの、弾力のあるものが口に入ってきて。

 俺は、いよいよマズイと思ってきた。
 窒息とか、毒で、殺されるかも。
 それで。虚を突かれて、出来ていなかった鑑定を、改めてする。

 魔獣、ゲコヌメェ。
 巨大なカエルは、本体ではなく。小さいカエルが、本体である。
 ゲコヌメェの出す体液は、薄い媚薬で。ゲコヌメェは、捕獲した者の快楽エネルギーを吸収し、糧にする。なので、いつまでも、死ぬまで、快楽地獄に落とされる。
 捕獲者の恋人を人質にして、その者の情報から、捕獲者の最適な快楽を引き出す。
 対処法は、本体を抹殺すること。

 えぇ? 捕獲者って、俺のこと? 快楽地獄って、何ごとぉ?
 いやだぁ、泣きそう。
 あと、本体の小さいカエルって、どこにいるんだよぉ。
 と思ったら。
 サファの腿に、なんか、緑のちっちゃいの、いるぅ?
 あのカエルが、サファから俺の情報を取ってるのか?

 そう思っていたら、口の中に入れられた触手から、なんか液体が出て。
 うぇぇ、媚薬、飲んじゃったよぉ…。

 
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

処理中です...