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かわいいは正義なのです
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「はい。行ってきます」
受け取ってバーヌに教えられた出張買取所へ。会議に使うような机が4つくらい並べられ、机の後ろには人が3人立っています。
机の足元には木箱が置かれ、たくさんの買い取った商品が置かれているようです。後ろにはテントが張られていて、どうやらそちらにのたくさんのお宝祭りで出た品が置いてあるのでしょう。
人が4人ほど並んでいたのでその後ろに並びます。
待っている間に買取をしている3人を鑑定。
【鑑定結果
名前:フィーネ
続きはWEBで】
えっと、フィーネ、キバノ、ダンジョン、買取と検索まどに入れて検索。
【フィーネ、お宝祭りの間はダンジョン前で出張買取してきてくれないかと言ってみた。フィーネははじめ、いやそうな顔を見せたが、一緒に行くメンバーがジョジョリだと知ると、手のひらを返したようにご機嫌になった。分かりやすい。なぜジョジョリは分からないのだろうか】
ふおう、フィーネさんはどうやらジョジョリさんのことが好きなようです。
ジョジョリさんはフィーネさんのことをどう思っているのでしょう?
他の二人のうち一人がジョジョリさんでした。鑑定すると、どうやら両思いだと言うことが分かりました。
「買い取るものは何かしら?」
あ、私の番です。
「これを。ヌルクの皮とモモシシの角です」
「あら、珍しい。ずっとダンジョンの宝ばかりみんな持ってきてたから、普通の獣の素材の買取は久しぶりだわ。角は、まだ若い個体のようね。大きさは中程度。ただし傷が少ないので状態は上。ヌルクの皮は、あら、これはとてもきれいな状態ね。変な箇所に切り傷もないし、3つとも状態極上。全部で小銀貨4枚でいかがかしら?」
あ、失敗しました。恋愛事の項目を読んでいただけで、公平に買い取ってもらえる人なのかとか調べるの忘れました。
「はぁ?なんでだよ!これ、レアポーションだろう?初めて見たんだぞ?それなのに、どうしてそんな値段になるんだよ!」
隣から怒鳴り声が聞こえてきました。
相手をしているのはジョジョリさんのようです。
「ちょっと待っていてくれる?」
フィーネさんが私の前から隣へ移動しました。
「【鑑定】結果を表示」
フィーネさんの言葉に、空中に何やら文字が書きだされました。
すごい。もしかして、鑑定結果を誰にでも見られるように表示できるのでしょうか?
「ほら、見ての通り。確かにレアではあるんですけれど、効果は小。高価小のポーションは品薄の時期ならば銅貨3枚。今はお宝祭りで余っているくらいだから銅貨1枚といったところです。ただし、見た目の珍しさから、女性へのプレゼントとしての需要も見込まれますから、プラス査定で銅貨3枚。合計で銅貨4枚というのが査定結果となります」
すらすらとよどみなく言葉を続けるフィーネさんの横顔をジョジョリさんがまぶしそうに見ています。
「いかがいたしましょう、売りますか?それともそのまま持ち帰って、どなたかのプレゼントになさいますか?」
売りに来た冒険者があきらめたように小さくため息をついきました。
「いや、売るよ。はー、レアものが出たと思ったのに。ハズレレアかぁ……」
男が去った後に残されたレアなポーション。
うわぁ、か、かわいい。
受け取ってバーヌに教えられた出張買取所へ。会議に使うような机が4つくらい並べられ、机の後ろには人が3人立っています。
机の足元には木箱が置かれ、たくさんの買い取った商品が置かれているようです。後ろにはテントが張られていて、どうやらそちらにのたくさんのお宝祭りで出た品が置いてあるのでしょう。
人が4人ほど並んでいたのでその後ろに並びます。
待っている間に買取をしている3人を鑑定。
【鑑定結果
名前:フィーネ
続きはWEBで】
えっと、フィーネ、キバノ、ダンジョン、買取と検索まどに入れて検索。
【フィーネ、お宝祭りの間はダンジョン前で出張買取してきてくれないかと言ってみた。フィーネははじめ、いやそうな顔を見せたが、一緒に行くメンバーがジョジョリだと知ると、手のひらを返したようにご機嫌になった。分かりやすい。なぜジョジョリは分からないのだろうか】
ふおう、フィーネさんはどうやらジョジョリさんのことが好きなようです。
ジョジョリさんはフィーネさんのことをどう思っているのでしょう?
他の二人のうち一人がジョジョリさんでした。鑑定すると、どうやら両思いだと言うことが分かりました。
「買い取るものは何かしら?」
あ、私の番です。
「これを。ヌルクの皮とモモシシの角です」
「あら、珍しい。ずっとダンジョンの宝ばかりみんな持ってきてたから、普通の獣の素材の買取は久しぶりだわ。角は、まだ若い個体のようね。大きさは中程度。ただし傷が少ないので状態は上。ヌルクの皮は、あら、これはとてもきれいな状態ね。変な箇所に切り傷もないし、3つとも状態極上。全部で小銀貨4枚でいかがかしら?」
あ、失敗しました。恋愛事の項目を読んでいただけで、公平に買い取ってもらえる人なのかとか調べるの忘れました。
「はぁ?なんでだよ!これ、レアポーションだろう?初めて見たんだぞ?それなのに、どうしてそんな値段になるんだよ!」
隣から怒鳴り声が聞こえてきました。
相手をしているのはジョジョリさんのようです。
「ちょっと待っていてくれる?」
フィーネさんが私の前から隣へ移動しました。
「【鑑定】結果を表示」
フィーネさんの言葉に、空中に何やら文字が書きだされました。
すごい。もしかして、鑑定結果を誰にでも見られるように表示できるのでしょうか?
「ほら、見ての通り。確かにレアではあるんですけれど、効果は小。高価小のポーションは品薄の時期ならば銅貨3枚。今はお宝祭りで余っているくらいだから銅貨1枚といったところです。ただし、見た目の珍しさから、女性へのプレゼントとしての需要も見込まれますから、プラス査定で銅貨3枚。合計で銅貨4枚というのが査定結果となります」
すらすらとよどみなく言葉を続けるフィーネさんの横顔をジョジョリさんがまぶしそうに見ています。
「いかがいたしましょう、売りますか?それともそのまま持ち帰って、どなたかのプレゼントになさいますか?」
売りに来た冒険者があきらめたように小さくため息をついきました。
「いや、売るよ。はー、レアものが出たと思ったのに。ハズレレアかぁ……」
男が去った後に残されたレアなポーション。
うわぁ、か、かわいい。
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