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馬を降りると辺境伯は今一度大きな声で「殿下!」と口にし、ロアに抱き着いた。
「え?あれ?近づいても息苦しくない……。本当にロアーノ殿下?いや、この麗しいお顔は確かに……」
辺境伯がロアから体を話て、ロアの顔をしげしげと見る。
「うん、この3年で随分大きくなったな。お前ももう18か。15で国を出て3年。義兄……陛下も心配していたぞ。いくら近づくなと言ったからと、何も顔も見えないような場所に行けと言ったつもりはないと……」
混乱するしかない。
ロアが、ロアーの殿下?
地理の勉強で確か、南の大国を収める陛下には3人の息子がいたはずだ。
第一王子の名前がロアーノだったのでは……?第一王子なのになぜか皇太子にはならずに、第二王子が皇太子になったことで、第一王子には何か問題があるのではと我が国では言われていた。社交の場にも出なかったため、よほどの馬鹿か、病弱かと噂されていたけれど……。
そのロアーノ殿下がロアなの?
辺境伯閣下は、確か陛下の妹を妻に迎えているはずだから、ロアからすればおじさんになるわけだよね?第一王子は辺境伯領に預けられているという噂も立っていたけど、もしかしたら本当だったのかな?ずいぶん辺境伯閣下はロアとあえて嬉しそうだ。
「あれ?おかしいな?」
辺境伯が首を傾げた。
「そろそろ吐き気がしてくるころなのに……?」
辺境伯がもう一度ロアを抱きしめた。
「ん?平気だぞ?」
体を離してから、もう一度抱きしめるを4,5回繰り返す。
「叔父上、マリーの……彼女のおかげなんですっ!」
辺境伯の目……だけではなく、そのおつきの者たちの目も私に一斉に向いた。
「なんと、かわいらしい子供……」
【ぶはっ、子供w】
辺境伯のサイズ感がおかしいんだよ。ロアも身長高いけど、この国みんな背が高すぎない?
私が余計に小さく見えちゃう。
【”私”は小さいんだけどね、平均よりかなり。ちなみに、オランダ人の平均身長は、171センチなんだってさ。女性の平均身長が!男性は平均で184。一方日本の男性の平均身長は……うん、名誉のためにやめておこう】
ん?オランダ?どこ?
「子供じゃありません。マリーは僕と同じ18歳で、結婚できる年齢です」
「け、結婚?」
辺境伯が驚いている。
「いや、殿下は、まだ殿下なんですよ?結婚するということは……それなりの教育を受けてもらうことになり……通常は王妃教育として……庶民であれば文字を読むことから」
えっと。
ちらっと辺境伯が私を見た。
「これは、読めるかい?」
辺境伯が胸元から紙を取り出し広げて私に見せた。
「ナターシア、君の空よりも美しい星よりも輝く瞳を」
「わわわわ、間違えた、それは妻にあてた手紙、こっちだ、こっち!」
と、辺境伯があわてて私の手から紙を回収して別の紙を渡す。
「至急、国境を王家の紋章入りのペンダントを持ったロアーノと名乗る青年が通過」
あ、そうなんだ。王家の紋章入りペンダントを……。ということは、本当にロアはロアーノ殿下なんだ……。
庶民の私とは住む世界が違う人。
「ちょ、ちょっと待ってください閣下。これは共通言語で書かれてますけど、奥様への手紙はこの国の一部で使われてる言語で書いてませんでしたか?秘密の手紙みたいでいいとかほざい……ごほん、おっしゃって」
辺境伯が唇を突き出して抗議する。
「秘密なんだから、言うなよ」
「言いますよ、大事なことです。マリーさんはどうして、読めたんですか?」
どうして?
「え?あれ?近づいても息苦しくない……。本当にロアーノ殿下?いや、この麗しいお顔は確かに……」
辺境伯がロアから体を話て、ロアの顔をしげしげと見る。
「うん、この3年で随分大きくなったな。お前ももう18か。15で国を出て3年。義兄……陛下も心配していたぞ。いくら近づくなと言ったからと、何も顔も見えないような場所に行けと言ったつもりはないと……」
混乱するしかない。
ロアが、ロアーの殿下?
地理の勉強で確か、南の大国を収める陛下には3人の息子がいたはずだ。
第一王子の名前がロアーノだったのでは……?第一王子なのになぜか皇太子にはならずに、第二王子が皇太子になったことで、第一王子には何か問題があるのではと我が国では言われていた。社交の場にも出なかったため、よほどの馬鹿か、病弱かと噂されていたけれど……。
そのロアーノ殿下がロアなの?
辺境伯閣下は、確か陛下の妹を妻に迎えているはずだから、ロアからすればおじさんになるわけだよね?第一王子は辺境伯領に預けられているという噂も立っていたけど、もしかしたら本当だったのかな?ずいぶん辺境伯閣下はロアとあえて嬉しそうだ。
「あれ?おかしいな?」
辺境伯が首を傾げた。
「そろそろ吐き気がしてくるころなのに……?」
辺境伯がもう一度ロアを抱きしめた。
「ん?平気だぞ?」
体を離してから、もう一度抱きしめるを4,5回繰り返す。
「叔父上、マリーの……彼女のおかげなんですっ!」
辺境伯の目……だけではなく、そのおつきの者たちの目も私に一斉に向いた。
「なんと、かわいらしい子供……」
【ぶはっ、子供w】
辺境伯のサイズ感がおかしいんだよ。ロアも身長高いけど、この国みんな背が高すぎない?
私が余計に小さく見えちゃう。
【”私”は小さいんだけどね、平均よりかなり。ちなみに、オランダ人の平均身長は、171センチなんだってさ。女性の平均身長が!男性は平均で184。一方日本の男性の平均身長は……うん、名誉のためにやめておこう】
ん?オランダ?どこ?
「子供じゃありません。マリーは僕と同じ18歳で、結婚できる年齢です」
「け、結婚?」
辺境伯が驚いている。
「いや、殿下は、まだ殿下なんですよ?結婚するということは……それなりの教育を受けてもらうことになり……通常は王妃教育として……庶民であれば文字を読むことから」
えっと。
ちらっと辺境伯が私を見た。
「これは、読めるかい?」
辺境伯が胸元から紙を取り出し広げて私に見せた。
「ナターシア、君の空よりも美しい星よりも輝く瞳を」
「わわわわ、間違えた、それは妻にあてた手紙、こっちだ、こっち!」
と、辺境伯があわてて私の手から紙を回収して別の紙を渡す。
「至急、国境を王家の紋章入りのペンダントを持ったロアーノと名乗る青年が通過」
あ、そうなんだ。王家の紋章入りペンダントを……。ということは、本当にロアはロアーノ殿下なんだ……。
庶民の私とは住む世界が違う人。
「ちょ、ちょっと待ってください閣下。これは共通言語で書かれてますけど、奥様への手紙はこの国の一部で使われてる言語で書いてませんでしたか?秘密の手紙みたいでいいとかほざい……ごほん、おっしゃって」
辺境伯が唇を突き出して抗議する。
「秘密なんだから、言うなよ」
「言いますよ、大事なことです。マリーさんはどうして、読めたんですか?」
どうして?
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