【完結】偽聖女め!死刑だ!と言われたので逃亡したら、国が滅んだ

富士とまと

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 王都の中心から南門をくぐるまでおよそ1時間。
 南門を出て歩くこと2時間。
「はぁー、そろそろ休憩にしようかな……」
 空を見上げると、ちょうど太陽が真上に差し掛かるころ。
 卒業式が終わって、昼食を兼ねた立食パーティーが始まるころだろうか。
 私がいないことを不審がる人はいるだろうか?いたとしても、皇太子殿下たちが適当に言いくるめて問題にならないかな。
 私がいなくなったことに慌てて探そうとするまでにあとどれくらいの時間があるだろうか。
 少しくらい休憩しても罰が当たらないよねぇと思っていたら、王都へ続く大きな道に、少し細い分かれ道があることに気が付いた。
 立札が立っていて、矢印と村の名前が書かれている。
「もし、引き取られなかったら文字も読めなかっただろうな……こういうところは感謝しなくちゃ」
 どうしよう。村に行って休憩する?
 村には寄らずに休憩する?
 宿場町と書いてあるから、たくさんの街道を使う人が寄る村ってことだよね。だったら、いちいち訪れた人を覚えているようなことはないかな?
 【でも少女が一人で訪れるのは珍しいんじゃない?目立ちそうだよ】
 モブでも目立つ?
 【……顔関係なく、一人で街道を歩いている存在が珍しいんだよ】
 って、ここまで一人で歩いてきちゃったよっ!
 【そうだね……でも王都は早く出たかったし。宿場町なら次の宿場町まで馬車が出てるかも?】
 そっか、乗合馬車というのがあるんだ!
 【でもなぁ、まず調べられそうだし。探されたら行き先バレるんじゃないかな】
 確かにそうかぁ。
 困ったなぁ。
 と、悩んでいると。
「どうしました?看板の文字が読めないんですか?」
 声がかけられた。脳内で前世の私との脳内会議で忙しかったため、人が近づいているのに気が付かなかった。
 驚いて大きな声が出る。
「えっ」
「ごめんなさい、驚かせましたか?」
 丁寧な言葉遣いに、一瞬聖女扱いされているのかと思って見を固くして振り返る。
 いや、聖女扱いなら、文字が読めないなんて言うわけがないか。それとも、皮肉?そんな感じには聞こえなかったけれど。
 見上げるほどの高身長の男が立っていた。
 私は女性としては平均より少し低い。【かなり低い】
 ……。【食事が十分じゃなかったから仕方ないわよ。これから食べれば……横には大きくなれるよ?】
 ……。横に……。気をつけよう。
 一方目の前の男は、平均より高い。
 【かなり高い方、すらりとスタイルが良くて、黒髪にヒスイのような美しい緑の瞳。姿勢もよく、まるで騎士のよう】
 騎士?服装は私とそう変わらないけど……。
 くすんだ色の着古したシャツ。
 ズボンは破れてぬってもいない穴が2つ3つあるし、革のベルトではなく、紐でくくっている。背中には、斧。
「木こりさん?」
 男の人はにこりと笑った。
「はい。木こりさんです。斧を使うと言えば、木こり以外はいません。間違いなく僕は木こりです」
 あまりにも嬉しそうに木こりだと言うので、私まで嬉しくなる。



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ご存じの方は知っていると思うのですが本日アルファポリスPCから接続エラーで接続できない状態が何時間か続いておりました。更新どうしようと思ったら復旧してよかった!
ヒーローありがとうございます。参考に、ちょっと丁寧口調なヒーローにしてみることにしました!
ライブ感!

引き続き、こんなキャラいたらうれしいとかリクエスト受付中~。読むほうも書く方も楽しくライブ感楽しみましょう!っていう感じでストックなしで進みます。
ご覧いただきありがとうございます。
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