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「聖女ってうさんくせぇんだよ」
「マジそれな。浄化魔法ってなんだって話!」
「魔王いねぇし、穢れ?汚れ?そんなもんねぇだろって」
「他の国には聖女はいませんが、滅びてはいませんよね」
「むしろ発展してんだろ、聖女に金かかんねぇからじゃね?」
「浄化魔法使えるってだけで能無し女が王妃になるから国の発展を妨げてるんだ」
「一理あるなぁ」
「ってなわけで、聖女いらねぇだろう?」
「皇太子である俺との婚約も解消な?」
「能無し義姉さんは家を出て行ってください」
どうも。スキル検査で浄化魔法が使えるということで、聖女として侯爵家の養女となったのが私。
5歳の時の話だ。
で、今が18歳。
貴族が通う学園の卒業を前にして、男に取り囲まれている。
決して逆ハーではない。
なんせ、裏庭に呼び出されて、肩をどつかれ、地べたに倒れこんだ周りを男たちが囲んでるのだから。
そのメンバーたるや……。
聖女の私の婚約者であった、皇太子殿下。
皇太子の側近である、宰相子息。
皇太子の側近である、私の同じ年齢の義弟だった侯爵子息。
皇太子の側近である、騎士団長子息。
皇太子の弟である双子の、第二王子と第三王子。
留学生である、隣国の王子。
7人もの男子生徒に囲まれ、一方的に攻め立てられ、口を開く隙を与えてもらえない。
「聖女など何の役にも立たない!浄化魔法など必要ない、そうだろ?」
宰相子息に髪の毛をひっつかまれた。
女性の髪を乱暴につかむ男がこの国の宰相となればどうなるのだろう。
「黙ってちゃわかんねーだろうがよ、何だその目は」
騎士団長子息が私に唾を吐いた。
だから、女性に対しての扱いひどいよね。こんな男が騎士とかないでしょう。
「とにかく、婚約は破棄だ。国のために役立たず聖女と結婚など意味がない。お前みたいな芋くさい女と結婚なんかごめんだ!」
皇太子が、陛下の許可も取らずに婚約破棄してしまう考えなしでこの国はどうなるのか。
「義姉さん、いえ、元義姉だったあんたは、聖女でなければ侯爵家として養う価値ゼロなんで、出てってくださいね」
元義弟も、侯爵である父が養女に向かえた私を勝手に追い出せると思っているけれど、大丈夫だろうか?
「兄上の婚約者だからって我慢していたけど、庶民臭くてたまらなかったんだよね。同じ学園に通うだけでも苦痛だった」
「さっさと制服脱ぎなよ、庶民のあんたにこの学園に通う資格なんてないんだから」
第二王子が、私の制服のリボンを引きちぎった。
第三王子は、短刀を出してスカートのすそを切った。
庶民になら何をしてもいいと思うような者が王族にいるのかと思うと、この国の行く末が心配だ。
「俺は、お前嫌いじゃないよ、国を追放されたら、俺の国に来るか?」
なんて、留学中の隣国の王子が声をかけてくる。
うん、小説になんかよくあるよね。隣国の王子に愛されるみたいなさ。そっちのが大国でみたいな。玉の輿万歳みたいな。
「なんて、言うわけねぇだろ、お前みたいな泥臭い女なんて大っ嫌いだよ!ちょっとは信じたか?ばぁーか!」
ちょっと信じましたよ。国に婚約者がいるのに、女遊びがしたくて留学してきた王子ですから。
処女を食い散らかすのが大好きで泣かした女は数知れずというのを面白おかしく殿下に話してるのを聞いていたから。私も食われちゃうのかと身震いしちゃった。
「マジそれな。浄化魔法ってなんだって話!」
「魔王いねぇし、穢れ?汚れ?そんなもんねぇだろって」
「他の国には聖女はいませんが、滅びてはいませんよね」
「むしろ発展してんだろ、聖女に金かかんねぇからじゃね?」
「浄化魔法使えるってだけで能無し女が王妃になるから国の発展を妨げてるんだ」
「一理あるなぁ」
「ってなわけで、聖女いらねぇだろう?」
「皇太子である俺との婚約も解消な?」
「能無し義姉さんは家を出て行ってください」
どうも。スキル検査で浄化魔法が使えるということで、聖女として侯爵家の養女となったのが私。
5歳の時の話だ。
で、今が18歳。
貴族が通う学園の卒業を前にして、男に取り囲まれている。
決して逆ハーではない。
なんせ、裏庭に呼び出されて、肩をどつかれ、地べたに倒れこんだ周りを男たちが囲んでるのだから。
そのメンバーたるや……。
聖女の私の婚約者であった、皇太子殿下。
皇太子の側近である、宰相子息。
皇太子の側近である、私の同じ年齢の義弟だった侯爵子息。
皇太子の側近である、騎士団長子息。
皇太子の弟である双子の、第二王子と第三王子。
留学生である、隣国の王子。
7人もの男子生徒に囲まれ、一方的に攻め立てられ、口を開く隙を与えてもらえない。
「聖女など何の役にも立たない!浄化魔法など必要ない、そうだろ?」
宰相子息に髪の毛をひっつかまれた。
女性の髪を乱暴につかむ男がこの国の宰相となればどうなるのだろう。
「黙ってちゃわかんねーだろうがよ、何だその目は」
騎士団長子息が私に唾を吐いた。
だから、女性に対しての扱いひどいよね。こんな男が騎士とかないでしょう。
「とにかく、婚約は破棄だ。国のために役立たず聖女と結婚など意味がない。お前みたいな芋くさい女と結婚なんかごめんだ!」
皇太子が、陛下の許可も取らずに婚約破棄してしまう考えなしでこの国はどうなるのか。
「義姉さん、いえ、元義姉だったあんたは、聖女でなければ侯爵家として養う価値ゼロなんで、出てってくださいね」
元義弟も、侯爵である父が養女に向かえた私を勝手に追い出せると思っているけれど、大丈夫だろうか?
「兄上の婚約者だからって我慢していたけど、庶民臭くてたまらなかったんだよね。同じ学園に通うだけでも苦痛だった」
「さっさと制服脱ぎなよ、庶民のあんたにこの学園に通う資格なんてないんだから」
第二王子が、私の制服のリボンを引きちぎった。
第三王子は、短刀を出してスカートのすそを切った。
庶民になら何をしてもいいと思うような者が王族にいるのかと思うと、この国の行く末が心配だ。
「俺は、お前嫌いじゃないよ、国を追放されたら、俺の国に来るか?」
なんて、留学中の隣国の王子が声をかけてくる。
うん、小説になんかよくあるよね。隣国の王子に愛されるみたいなさ。そっちのが大国でみたいな。玉の輿万歳みたいな。
「なんて、言うわけねぇだろ、お前みたいな泥臭い女なんて大っ嫌いだよ!ちょっとは信じたか?ばぁーか!」
ちょっと信じましたよ。国に婚約者がいるのに、女遊びがしたくて留学してきた王子ですから。
処女を食い散らかすのが大好きで泣かした女は数知れずというのを面白おかしく殿下に話してるのを聞いていたから。私も食われちゃうのかと身震いしちゃった。
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