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103 最終話
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「いいえ……ルーノ様の子ではありません……」
本当のことを、どこまで伝えてもいいのか。
「それは、父親と結婚するということか?」
ルーノ様が焦った声を出す。
首を横にふると、お義母様が笑った。
「早とちりねぇ。ソフィアンナは赤ちゃんを引き取って育てたいと言っているの。だから、産むのは別の人よ」
ルーノ様が目を白黒させている。
「一体誰の子をソフィアンナが……あ……もしかして」
ルーノ様が何かに気が付いたようだ。
「ハルーシュがソフィアンナを見たときに、本物だとかなんとか言っていたが……」
まだ、真実を告げるわけにはいかない。
アイリーンの気持ちを確認しなければならないから。
もし、真実を知ったらハルーシュ様はどうするのだろう。
「そう、それでね、ジョアンに、乳母が必要になるから準備してと言われていたから、探したのよ」
「あの、養女にしていただけるだけじゃなくて……子供を引き取ってもいいんですか?」
お祖母様が一番に声を上げた。
「ああ、楽しみね。この胸にひ孫が抱ける日がくるなんて!ワクワクが止まらないわ」
「ありがとうございます……」
もしかしたら、アイリーンは自分で育てることになるかもしれないけれど……。それでも乳母は必要になるはずだ。
探していただいたことに感謝しかない。
「紹介するわね」
お義母様の言葉に、ブレッド様が使用人が控えている続き間の扉に声をかけた。
入ってきたのは……。
「マーサ……」
駆け寄って、思わず抱き着く。
「お嬢様、大きくなりましたね」
「マーサ、マーサァ……」
まぁ、そんなことがあった半年後。
子爵家の屋敷では、アイリーンがマーサの手を借りて赤ちゃんをあやしている。
ミリアもお世話が楽しそうだ。
お父様とお義母様は宝石など金目の物を根こそぎ持ちだしどこかへ行ってしまった。同じように姿を消した貴族も多いと聞く。その後どうなったのかは分からないとも。
「世界一かわいい。いや、世界一はアイリーンだからうちの子は二番目にかわいい」
アイリーンの隣には、ハルーシュ様の姿がある。
「じゃあ、もう今日で引継ぎは終わりね」
ハルーシュはアイリーンと結婚して子爵家を継いだ。
書類仕事を手伝っていたため、子爵家のことは私がハルーシュに引継ぎをすることとなり、伯爵家と子爵家を行ったり来たりする生活が続いていた。
「お姉様……ありがとう……大好き」
「私も、アイリーンのことが大好き」
私たちは初めこそぎくしゃくしていたものの、こうして愛を口にして姉妹の仲を深めている。
それには、ハルーシュ様とルーノ様の力も大きい。
それからソフィアンナと名前を変えた私は、陛下の力添えもありヴァイオレッタとは別人扱いをしてもらえることになった。
お義父様の隠し子という形になってしまったことだけが申し訳ないけれど……。
ヴァイオレッタの醜聞で皆に迷惑をかけることがなくてホッとしている。
「ソフィアンナ、俺のことも好きだと言ってくれ」
そして。
私の横にはルーノ様がいる。
「なぁ、赤ちゃんとはかわいいものだなぁ。早く俺たちの子も作ろう」
と。
プロポーズの返事もまだしていない。
婚約もしていないと言うのに……。
「ああ、やっぱり結婚式が婚約してから1年後なんて遅いよな。今から結婚式の準備をすれば半年くらい早くに結婚できるんじゃないか?」
などと、結婚は決定事項のようなことをたびたび口にしている。
==========
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
お時間ございましたら、感想欄にて
評価★★★★★
とか
いいね!❤
とか
簡単で構いませんので感想いただけると嬉しいです!
いやはや。こんなに名前を間違える作品はかつてあっただろうか……汗
それでは!ありがとうございました!
ルーノは結局なぁーんんも活躍してなくないか?とか思いつつ……ここからラブラブ溺愛攻撃が始まるわけやね。
本当のことを、どこまで伝えてもいいのか。
「それは、父親と結婚するということか?」
ルーノ様が焦った声を出す。
首を横にふると、お義母様が笑った。
「早とちりねぇ。ソフィアンナは赤ちゃんを引き取って育てたいと言っているの。だから、産むのは別の人よ」
ルーノ様が目を白黒させている。
「一体誰の子をソフィアンナが……あ……もしかして」
ルーノ様が何かに気が付いたようだ。
「ハルーシュがソフィアンナを見たときに、本物だとかなんとか言っていたが……」
まだ、真実を告げるわけにはいかない。
アイリーンの気持ちを確認しなければならないから。
もし、真実を知ったらハルーシュ様はどうするのだろう。
「そう、それでね、ジョアンに、乳母が必要になるから準備してと言われていたから、探したのよ」
「あの、養女にしていただけるだけじゃなくて……子供を引き取ってもいいんですか?」
お祖母様が一番に声を上げた。
「ああ、楽しみね。この胸にひ孫が抱ける日がくるなんて!ワクワクが止まらないわ」
「ありがとうございます……」
もしかしたら、アイリーンは自分で育てることになるかもしれないけれど……。それでも乳母は必要になるはずだ。
探していただいたことに感謝しかない。
「紹介するわね」
お義母様の言葉に、ブレッド様が使用人が控えている続き間の扉に声をかけた。
入ってきたのは……。
「マーサ……」
駆け寄って、思わず抱き着く。
「お嬢様、大きくなりましたね」
「マーサ、マーサァ……」
まぁ、そんなことがあった半年後。
子爵家の屋敷では、アイリーンがマーサの手を借りて赤ちゃんをあやしている。
ミリアもお世話が楽しそうだ。
お父様とお義母様は宝石など金目の物を根こそぎ持ちだしどこかへ行ってしまった。同じように姿を消した貴族も多いと聞く。その後どうなったのかは分からないとも。
「世界一かわいい。いや、世界一はアイリーンだからうちの子は二番目にかわいい」
アイリーンの隣には、ハルーシュ様の姿がある。
「じゃあ、もう今日で引継ぎは終わりね」
ハルーシュはアイリーンと結婚して子爵家を継いだ。
書類仕事を手伝っていたため、子爵家のことは私がハルーシュに引継ぎをすることとなり、伯爵家と子爵家を行ったり来たりする生活が続いていた。
「お姉様……ありがとう……大好き」
「私も、アイリーンのことが大好き」
私たちは初めこそぎくしゃくしていたものの、こうして愛を口にして姉妹の仲を深めている。
それには、ハルーシュ様とルーノ様の力も大きい。
それからソフィアンナと名前を変えた私は、陛下の力添えもありヴァイオレッタとは別人扱いをしてもらえることになった。
お義父様の隠し子という形になってしまったことだけが申し訳ないけれど……。
ヴァイオレッタの醜聞で皆に迷惑をかけることがなくてホッとしている。
「ソフィアンナ、俺のことも好きだと言ってくれ」
そして。
私の横にはルーノ様がいる。
「なぁ、赤ちゃんとはかわいいものだなぁ。早く俺たちの子も作ろう」
と。
プロポーズの返事もまだしていない。
婚約もしていないと言うのに……。
「ああ、やっぱり結婚式が婚約してから1年後なんて遅いよな。今から結婚式の準備をすれば半年くらい早くに結婚できるんじゃないか?」
などと、結婚は決定事項のようなことをたびたび口にしている。
==========
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
お時間ございましたら、感想欄にて
評価★★★★★
とか
いいね!❤
とか
簡単で構いませんので感想いただけると嬉しいです!
いやはや。こんなに名前を間違える作品はかつてあっただろうか……汗
それでは!ありがとうございました!
ルーノは結局なぁーんんも活躍してなくないか?とか思いつつ……ここからラブラブ溺愛攻撃が始まるわけやね。
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