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終章 悪役は、幸せになる

結婚しても、男装して

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 ヨロズ商会クアドラド支店に設置した、転移魔法陣に戻ってきたアリサは、手に太陽のペンダントヘッドを持っていた。
 辺りは陽が落ち、窓の隙間から夜のとばりが下りているのが分かる。シンと静まり返った店内は、わずかな蝋燭の灯りに照らされていて、底冷えがした。いくら砂漠の国とはいえ、夜は冷える。

「戻ったか」

 火魔法の使いすぎを考慮し、ソファで休んでいたロイクが立ち上がって迎えると、アリサは口をぎゅっと結んだまま会釈だけを返した。呪いを解くために聖女と会ったに違いないと察したロイクは、ただ事務的に声を発する。

「聖女に会えたか?」
「はい」
「そうか……。小康しょうこう状態だ」
「! 急ぎます」
「その前に、水を飲め。一旦落ち着け」

 感情のままに動けば、平常ならありえないミスもしうる。アリサも経験則から知っているため、グラスにピッチャーから水を注ぐロイクへ素直に従い、受け取ったグラス内の水をゴクゴクと喉を鳴らして飲み干した。

「よし。行くぞ」

 すかさずアリサの腰に手を添えエスコートしようとするロイクを、アリサは止めた。
 
「ロイク様は、危ないので」

 だがアリサの言葉に、ロイクは従わない。
 
け者にするな。まだ婚約者だ」
「ですが、危険」
「俺はっ……生涯共にいようと決意したから婚約した。最後にするというなら、格好ぐらいつけさせてくれ」

 アリサの涙腺が、いよいよ決壊しそうになる。
 ホルガーが言っていた『あいつが黒魔女と添い遂げる覚悟をしたんなら、応援してやりたい』は本当だったからだ。

「……逃げてと言ったら、逃げて。それだけ、約束を」
「はあ。頑固だな。分かった」

 ロイクが、わざとらしいぐらいに口角を上げる。

「大丈夫に決まっている。聖女と黒魔女の合わせ技だ」
「いい加減な軽口ですわね」
「はは、いじめっ子らしいだろう?」
「根に持ってらっしゃる!」
「はっはっは」
 
 アリサの心を軽くするためには、何でもするであろうロイクに、アリサは抱きつきたくなった。

(ああ、私の心は……)

 アリサの衝動を、焦った様子で隣の部屋から出てきたラムジが遮った。

「あ! 戻ってきたかっ」

 ラムジは、手に木桶を持っている。井戸へ水を汲みに行くところだろう。

「ええ!」

 アリサがペンダントヘッドを見せると、ラムジはあからさまにホッとした様子を見せた。

「頼むっ」
「任せて」

 キッと表情を引き締めるアリサを、ロイクは目を細め黙って見つめる。絶対的な信頼感を醸しだすその雰囲気に、ラムジは一刻の猶予もない状況であるのに、なぜか照れた。アリサ当人は、気づかず前しか見えていない。

「いくわよ、ディリティリオ」
『イヒヒ~、オイラいつでもいいヨ~』
「アスクレピオスの杖!」

 再び黒蛇が、長い杖へ姿を変えていく。
 簡易寝台に横たわる虫の息のバジャルドを、オーブリーとハキーカが懸命に魔法で支えているのが一目で分かる。ニコはナキと共に、吐瀉物としゃぶつや汗で濡れるシーツを頻繁に取り替え、ポーラは献身的に身体を拭いている。

 バジャルドを助けようと動いた全員の願いを受けたアリサは、静かに枕元へ立つと、杖を構えて淡々と魔法を紡ぎだす。
 
「……聖女の慈悲を、今ここにもたらした。黒魔女の呪いは、月夜に溶けてなくなればよい。医術の杖で以て、慈悲をいざなおう。この者を、
 
 太陽のペンダントヘッドから漏れ出した白く眩い光が、やがて横たわっているバジャルドの全身を覆っていく。その上から、黒い霧のようなものがじわじわと足の先から頭のてっぺんまで巡るように渦巻き――まるで呪いを巻き取っていくかのようだ。その証拠に、青紫の痣に覆われていた肌が、元通り浅黒い褐色に戻っていく。

「私は、奇跡を目にしていますね」

 ハキーカが床に両膝を突き、両腕を真上に挙げてから床に手のひらを突き平身する礼を、何度も繰り返す。両眼からは、熱い涙が流れ透明な道筋を作りながら。

「もう、黒魔女なんて呼ばせたくないなあ」

 半日魔法を唱え続けてフラフラしているオーブリーは、いよいよ床に尻もちを突いた。その背を支えようと近付いたポーラが、清潔な布で横からオーブリーの額の汗を拭う。

「そうですね。黒聖女、とバジャルドは言っていましたね。ふふ」
「ああ、それいいね、ポーラ。僕、賛成するよ」

 ナキが、ぶるぶる震える全身を自身で抱きしめるようにして、全てを目に焼き付けようと必死に立っている。

「黒、聖女……マグリブの教えを、塗り替えないと……!」
「ああ。オレたちで、きちんと伝えよう」

 ナキの肩を横から抱きしめるラムジもまた、強い決意を胸に、アリサとバジャルドを見つめている。 

「しっかり贖罪する。そして、黒聖女を支える部族になるぞ」
「はい! お頭!」

 やがて光が止み、バジャルドの呼吸が元に戻ったところで――アリサから全身の力が抜け、倒れるところをロイクが全身で受け止め横抱きにする。ディリティリオもまた、力を使い果たしたかのように杖から黒蛇へ姿を戻すと、ロイクの足からアリサの腕へと這い上がり、髪の中へ戻った。
 
「皆、ご苦労。ハキーカ、王宮へバジャルド確保の先触れを出せ」

 ロイクの声は低く威厳があり、頼もしい。
 その証拠に、ハキーカは素直に頷いた。
 
「は。奴の状態を見せ、幽閉については一切を私の管理下とせよ、ということですね」
「さすが、聡いな。おまけにそこの赤髪の商会襲撃犯は、ラムジ救助目的。砂漠の隠れ家にはいなかった連中ということにしておけ。いいな? 軍の確保を逃れたと知れたら面倒だ」
「はっ、はいっ!」
「ラムジは、バジャルドの襲撃を防いだ功績を盾に、盗賊団ガジの釈放を要求しろ」
「い、いいのか⁉︎」

 ロイクは、アリサを抱えたままラムジに向き直る。

「その代わり、これからも、商会長の期待に応えろよ」
「っは!」

 一通り指示を出し終えたロイクは、オフィスに設置してある一番大きなソファにそのまま腰掛け、腕の中で意識を失いかけているアリサを愛おしそうに見つめる。
 まるで別れを惜しむかのような仕草に――ポーラは泣きじゃくり、ニコはただただ、下唇を噛み締めていた。

 ◇

 クアドラド王国首都ワーリーが誇る豪華な王宮の一室で、ロイクはハキーカの報告を見守っていた。
 同席するのは、国王と王太子であるサマーフの他、この王国の要職と豪族たちである。
 
「バジャルドが織物貿易を妨害しようとした理由が、我が国の貧困を憂いてだと? 信じられぬ」
「はっは。どこに貧困があるというのだ。オアシスの水は今日も豊富だ。織物を買う資金も問題ない」
「盗賊共など、軍で一蹴すれば良い」 

 砂漠のオアシスの覇権をお互い武力で奪い合い、今はこの国王が治めているに過ぎないという政治は、国民のためというより自身の財産形成に重きを置かれているなと、ロイクは密かにため息を呑み込む。

 無表情のハキーカが、恭しい態度で頭を下げる。
 
「陛下ならびに貴殿らのご発言は、ごもっとも。ただ、大罪人バジャルドを確保したヨロズ商会の手柄についてはご配慮を」
「ふん。あまりラブレーに肩入れする気はないぞ」

 国王の鋭い視線は、ロイクを遠慮なく突き刺す。ロイクは溜息を吐きたいのを我慢し、頭を下げた。
 それを横目で見たサマーフが、口を開く。
 
「最初が肝心です、陛下。肩入れは不要ですが、歩み寄りの姿勢は見せるに越したことはない。それに、なるべく早く王宮魔術師の汚名返上をせねば、雨も砂嵐も逃してしまいます」

 サマーフは、あくまで国のためを盾にロイクを援護するようだ。あまり事情を話してもと思っているロイクには、少しだけ罪悪感が募る。

「それは、そうだな……ならばこれは、サマーフに一任。万が一にもバジャルドを逃したら、分かっておるな?」
「さすが陛下の采配にございます」

 手を胸に当て頭を下げたサマーフの後、ハキーカが厳かに宣言をした。
 
「このハキーカ、全身全霊で務めに邁進する所存にございます。バジャルドをとことん国益のため利用し、万が一逃した際は必ずや処刑し、首を晒します」

 これにはさすがにゾッとしたであろう国王が、「うむ」と返事をするに留まった。
 クアドラドの要職・重鎮をことのごとく呪い、王宮魔術師に上り詰めたバジャルド。それを確保したハキーカもまた、恐れられることになったのである。

 ◇

「さて。俺は帰国する」

 王宮にある控室で会議が終わるのを待っていたアリサとオーブリー、ニコとポーラは、疲れた様子で戻ってきたロイクが発した言葉に返事ができないでいた。ロイクはポーラに茶を淹れるよう指示を出すと、アリサの正面のソファにどかりと腰を下ろす。
 
 アリサは念のためにと男装姿で腰掛けており、ポーラが淹れたミントティーに口を付けたところだった。
 ロイクは、気にしない様子で続ける。
 
「支店の運営は、アルとラムジに任せられる。盗賊団ガジは再教育と贖罪を兼ねてとりあえず軍へ戻した。それでもラムジに従いたい奴は、然るべきのちに退軍してヨロズ商会で拾い上げる手筈は整えてある。織物出荷の第一陣は現在トリベールで梱包中だ。今度はそちらを整えなければならん」

 押し黙るアリサの代わりに、窓際で読書をしていたオーブリーが質問した。
 
「ロイク。てことは、ヨロズ商会は、そのまま?」
「当然だろう」
「そっか。よかったね、アル」

 オーブリーの言葉が呼び水となり、アリサはようやくソーサーをテーブルに置き、目の前に腰掛けるロイクを真正面から見つめる。
 
「……なぜ、責めないんですか」
「責める? 何をだ」
「騙していたこと」
「ラブレー王国では、女性が商会を運営することなどできん。自らの手でトリベール復興をと思えば、そのやり方も理解できる。危険だが、黒魔女なればこそだろう。それに、偽ったのは性別だけだ。商会としての取引や成果に、疑問はない」
「賭けは、負けでいいって」
「……負けたからな」
 
 眉尻を下げるロイクを前に、アリサは二の句が継げなくなる。

『イヒヒ~。オイラ、ちょっと出ていくネ』
「ディリティリオ?」
『アリサ、意地っ張り。たまには素直になりなヨ。オーブリー、ちょっと借りルル~』
「え、僕⁉︎」
 
 アリサの髪からにょろりと出てきたディリティリオが、床を這いオーブリーの頭までウネウネと登っていく。やがて紫のもじゃもじゃした髪の中に身を潜めると『くすぐったイ~』と言って静かになった。

 ニコは苦笑しながらポーラを伴って、戸口へ向かい、振り返る。
 
「アル様。ポーラも俺も、ずっとアル様の幸せを願っているんです。貴女はいつも我慢ばかり。どうか今日ぐらい、心のままに」
「アル様、女の子には、幸せになる権利が、あるんでしょう? アル様もですよ!」
「ニコ……ポーラ……」

 オーブリーが最後に部屋を出ながら、笑う。

「僕にとっては、ふたりとも親友だからさ。親友に、幸せになって欲しいなあ。じゃ、ヨロズ商会戻っておくね」
「ふ、皆勝手なことを」

 首だけで振り返り、全員を見送ったロイクがアリサに向き直る。
 俯くアリサの様子を見てから、しんとした部屋に優しい声音を響かせる。

「アル……そう、気に病むな」
「無理です」
「なんだ。賭けに勝った。商売も今まで通り。何が不満なんだ」

 ふう、とロイクはソファの背もたれに肘を掛け、足を組む。
 傲岸不遜な公爵令息の態度に、アリサは懐かしさを覚える。初対面の頃は、こうだった。それがいつの間にか、共闘してアイデアを出し合っていくうちに――

「あの条件、致命的な欠陥がございましてよ」
 
 白い結婚の破棄要件である『トリベール並びにジョクスの再興、もしくは、バジャルドの確保。どちらが早いか勝負だ。再興が早かったら、契約は破棄』は、ロイクが正式な契約書として文書を作成し、アリサも署名してある。

「致命的な欠陥?」
「はい。分かりませんか?」
「……バジャルドの確保の方が早かった。この結婚は白い結婚となり、トリベール再興のあかつきには離縁する。だろう? どこにもおかしなところは」

 ぶつぶつと独り言のように考えを声に出すロイクに、痺れを切らしたアリサが立ち上がった。

「白い結婚を、わたくしが望んだからこその! 条件でしょう!」
「ん? ああ、そう、だな?」

 怒りなのか、わなわなと拳を振るわせるアリサの様子に、ロイクはだんだんと混乱する。

「おい。条件を呑んだというのに、怒るのはなぜだ。ヨロズ商会もそのままでいいと言ったはずだぞ」
「わたくしの話、聞いてました⁉︎」
「無論、聞いて……ん?」

 ロイクも、思わず立ち上がった。

「白い結婚を望んだから、と言ったか」

 アリサは、やっと気づいたかの顔をしてみせるも、怒りはまだ収まらない。
 
「ええ」
「あ? つまり、今は、望んでいない……?」
「そうですね!」

 今度は、ロイクが怒る番だ。

「それならそうと言え! 分かりづらい!」
「はあ? そっちこそ、条件だ契約だと、硬っ苦しい」
「なんだと」
「だいたい、かっこつけてないで正直に言いたいこと言いなさいよ!」
「愛してると言っただろう!」
「あいっ⁉︎⁉︎⁉︎」

 瞬間、アリサの両頬が、真っ赤に染まる。
 だがロイクは容赦しないとばかりに、ツカツカとアリサの至近距離まで歩いてきた。

「忘れたのか? トリベール侯爵閣下にきちんと挨拶を」
「っあんなの! ただの演技だとばかり」
「は? 演技で言う男だというのか? この俺が」
「直接! 本人に! 言いなさいよ!」

 ロイクはぐううと唸った後で、「そういえばニコにも言われたな」と愚痴をこぼす。

「ニコ? ニコと何を話したんですか⁉︎」
「あー。とりあえずそれは後にしよう」
「ロイク様⁉︎ わたくしは、きちんと」

 さらに突っかかろうとするアリサの手を、ロイクは握って自分へと引き寄せる。
 アリサは前のめりになり、ロイクの胸元へそのまま倒れる形になった。ロイクは、アリサを支えるように腰を抱き、耳元で囁く。
 
「愛している。アリサ。俺と結婚してくれ」
「っ……」

 キッと見上げるアリサの黒い瞳に、困ったように微笑むロイクの顔が映る。

「駄目か?」

 眉尻を下げるロイクに、アリサの頬が緩んだ。
 
「いつも通り、自信満々でいればいいじゃない」
「アリサには、勝てそうにないからな」
「そ、んなこと」
「……やはり、ラムジの方がいいか?」
「なんでそこにラムジさんが出てくる⁉︎」
「あれだけ顔面を褒めていれば……どうしたアリサ、具合でも悪くなったか」

 ぶるぶる震え始めたアリサを気遣うロイクに、アリサはついに吹き出した。

「嫉妬! ロイクが、嫉妬!」
「おい、改めて言うなよ、情けなくなってくる」

 苦々しい顔になったロイクに、アリサはしっかりと向き直って告げた。
 
「……愛しているわ、ロイク。あなただけ」
「アリサ……」
 
 それからもう一度、自分の意志でロイクの胸の中に飛び込んだアリサがロイクを見上げると――潤んだ水色の瞳がどんどん近づいてきて、やがて唇と唇が触れ合った。

「ロイク……ありがとう。愛してくれて」
「ああ。ずっと一緒にいよう」

 それからふたりは、馬車の用意ができたとノックをされるまで、何度も何度もキスを交わした。

 ◇

 トリベール侯爵邸の離れに設けられた、ヨロズ商会のトリベール支店には、いつも慌ただしい人の出入りがある。
 
「アル様! 第一陣は無事でしたが、第二陣が盗賊に襲われ、御者は無事でしたが荷が奪われました」
「ニコ、報告ありがとう。同じルートは使えないってことか……ラムジさんと再検討しましょう」
「は」

 ニコと話し終えたアリサを、ロイクが呆れ顔で見つめていた。タキシード姿で、タイはまだ絞めずだらりと肩から下げている。

「やはりその格好だと、いきいきしているな」
「そう?」

 商会長の左手薬指には指輪が光っているが、誰も夫人の姿を見たことがないらしい。

「そろそろを着る時間がなくなるぞ」
「はあい」
 
 立ち上がったアリサは、ニコを振り返る。

「ニコも早く着替えて」
「はいはい。分かってます」
「泣いちゃダメよ?」
「アル様じゃあるまいし」

 ロイクが、確かにと大きく頷きながら肩をすくめた。

「ハンカチーフの予備を持つべきだな」
「あ~、そっすね……ポーラ、結婚式は商会長の方で出て欲しいって、厄介っすよね」
「まあ、オーブリーが出資者だしな。気持ちは分かる。いざとなれば、裏へ引っ込むさ」
「そうしてください」
「なによ、ふたりして」

 ゴーン、と壁時計の時を告げる鐘が鳴る。
 
「やっば! 急がなきゃ!」
 
 ドタバタと廊下へ出ていくアリサの背中を、ロイクとニコが笑いながら見送る。

「ふ。結婚しても、相変わらずだな」
「ですね」

 こじんまりとした教会で執り行われた、子爵令息とスラム出身の女性との結婚式には、商会長の親友だからと聖女が自ら赴いて、直接幸せの祈りを捧げたらしい。
 以降トリベール侯爵領の目立たなかったその教会は、豪華な織物で彩られた縁起の良いチャペルとして、有名になった。


 -----------------------------

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 また忘れたころに、番外編でアリサとロイクのイチャイチャや、がんばった?オーブリー、聖女との仲直りなどをお届けしたいと思います。

 あとがき(懺悔)に続きます。
 
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