142 / 229
第三章 帝国留学と闇の里
〈133〉早期解決が、一番です
しおりを挟む「はあ、じゃあ……どうしようかしらね、彼のこと……」
叫んで、少しだけ発散したレオナは、改めてディートヘルムを見る。
整った顔立ちに、きりりとした眉。こうして無表情で寝ていると、その美丈夫っぷりが際だっているが、ひとたび起きてしまえばボス猿に早変わり。誠に残念である。
ジャムファーガスのせいだけとは言い切れない、性格の悪さも……などと考えてしまう。
「泳がせるべきかと」
「自分もそう思います」
マリーとヤンに言われ
「そうね……確証は、まだないものね……」
「物を押さえないことには、軍も動けないすよね」
レオナとジンライも、おおむね同意する。
「でも、事態は思ったより深刻よ。一刻も早く何とかしないと」
レオナは、ディートヘルムの手を握る。
「レオナ様?」
ヤンがそれを不思議そうに見やる。
「もし皆がディートヘルムと同じ状態だと言うのなら」
――ちゃんとは分からないし、解呪では治せないけれど、身体の状態が良くないのだけは分かる……
ジンライが、ディートヘルムを悪い人ではないと言った意味、分かるわ……これでも、彼なりにギリギリで耐えている……せめて、できるだけ辛さは取ってあげたい……
「まったく。仕方ないですね」
「レオナさんですもんね」
「うん。ごめんね。みんなには、無理をお願いすると思う」
ふう、とレオナは息を吐いて、手を離した。
「あの?」
ヤンだけが、戸惑っていると。
ふ、と空気が動いた。
「……?」
ディートヘルムの目が開いたのだ。
「気がついたかしら?」
レオナが話しかけると、その翠がかった碧眼が何度か瞬いて――
「ここはどこだ」
と言った。
「ディートヘルム様。教室で突然倒れられたので、救護室までお運び致しました」
ヤンが、事務的に告げ
「……」
「起き上がれますか?」
と尋ねると
「……ああ」
のそり、とその分厚い上半身を起こした彼は、ざっと周りを見渡し
「なんでこんなところに……ん? あれ」
頭を何度か軽く振る。
「? ……?」
「どこか、具合でも?」
ヤンの気遣う声に、明らかに戸惑っている、ディートヘルム。
「いや……」
――と。
コンコン。
「!」
ヤンが即座に扉へ向かい、対応してくれた。
「はい?」
「ホンザです」
「開けます」
ジンライが、そっと結界を切った。
「はあ、良かった! ディート君。目が覚めたんだね」
入室してその姿を確かめると、丸眼鏡を押し上げてホンザが言う。近寄りながら、
「急に倒れるからすごく心配したよ! 今日僕のクラスは、休講にした。来ていた子達も、帰ってもらったから」
と微笑んだ。
「左様でしたか」
ヤンが脇に控え、レオナが代表して
「ホンザ先生、ご迷惑おかけします」
と謝罪すると、ホンザは首を振った。
「ううん、気にしなくて良いよ。ディート君、体調は大丈夫かい?」
「……はい」
「ディート君?」
「なんですか」
「え? え? 頭、打った!?」
――えっ、別のところまで治しちゃったかな!?
「どうでしょうか。痛くはありませんが」
「あの! 僕、ホンザだよ?」
「存じておりますが?」
パタパタと目の前で、手を振ってくるホンザに、さすがに少しイラついた様子のディートヘルム。
「なんなんですか」
「だって! 敬語しゃべってる!」
「……」
無言で目を、見開いた。自分では、気づいていなかった?
「どどどうしよう、衛生兵さん、呼ぶ!?」
レオナは、思わず吹きそうになるのを、かろうじて耐えた。多分ジンライも、ヤンも。マリーはさすが、クールフェイスのままだ。
「はー……いらねー。休講だよな? 帰る」
口調は、戻したようだ。
「えっ、誰かに送ってもら……」
「自力で帰れる」
大きな溜息とともに立ち上がるディートヘルムは、自分でも戸惑っているようだが、ベッド脇で自身の身体の動きをさっと確かめて、大丈夫なのが分かると、あっという間に立ち去ってしまった。
足取りもしっかりしていたので、レオナ達は無言で目を合わせて、黙って見送ることにした。
ホンザは、またしてもポカンである。
「……僕、何か悪いことしたかな……」
「いいえ、違うと思いますわ。ホンザ先生」
「ん? なんだい、レオナ嬢」
レオナは、目でジンライに合図を送る。
こくり、と頷き、彼は再び防音結界を起動し、マリーはすばやく動いて扉の外の気配を探ってから、再度施錠した。
「え? ものものしいね?」
「お聞きしたいことがございます」
レオナがベッド脇の椅子をホンザに勧めると、彼は素直に腰掛ける。
レオナも、ヤンが持ってきてくれた椅子を彼の真向かいに置いてもらい、腰掛けた。
「僕に答えられることなら」
ホンザは、レオナ達の様子から、何かを悟ってくれたようだ。
せっかくの休講だ。
ホンザに聞きたいことは、全部聞こう、とレオナは向き直った。
※ ※ ※
「ヤン、色々ありがとう」
「いえ、任務ですから」
マクシム達の待つ校門まで歩きながら、レオナが礼を言うとヤンは恐縮した。
「あの巨体を軽々持ち上げて歩くとか、かっこよかったっす!」
「ほんとに。頼りになりますね」
「っっ!」
必死でニヤけないように頑張っているが、本当に頼りになった。やはりヤンを選んで正解だったと思う。
マクシムなら、即座に衛生兵を呼んだだろう。
オリヴェルなら、必ずマクシムの指示を仰いでから動くだだろう。
組織に囚われず一番身軽で、純粋にレオナ達と動いてくれそうなのは、この若い軍曹だと判断したのは正しかった。
そして人間的にも、決して嘘がつけない純粋さ。
マリーの見解では、マクシムとオリヴェルには、念のため警戒を、ということだった。恐らく純粋に護衛についているのはヤンだけで、オリヴェルはその所作から、監視任務も兼ねているはず。マクシムについては、あの偶然の出会いを疑っている、とまで言われて、思わず悲しくなってしまったレオナである。
「お嬢様、申し訳ございません。でも、警戒するに越したことはないのです」
と申し訳なさそうに言われた。
ちなみにマリーがお嬢様呼びする時は、レオナを慰めたり勇気づけたりする時だったりする。幼い頃からの名残りかなぁと、レオナは眉を下げた。
「いいのよ。ありがとう、マリー」
公爵令嬢という立場、皇帝の計らい、貴族令嬢初の留学。
課題は多かろうと思ったが、まさか。
――薬物事件なんてね……
だけど、関わったからには。
氷の宰相の、名にかけて! なんてね。
「どうかされましたか?」
マクシムが、疲れた様子の皆を気遣う。
「ううん。相変わらず疲れちゃって!」
レオナが苦笑しながら言うと
「……はあ、またでしたか。それは大変でしたね」
都合よく、ディートヘルムの横暴さと解釈してくれたようだ。
「うん。でも明日から二日間は、学校お休みだから」
今日は臨時休講だが、明日から二日間は、定期的な休校日だ。マーカムと同じように、五日登校、二日休み、のサイクルである。
「そうでしたね。ゆっくりされますか?」
「せっかくだし、明日は約束通りお買い物に付き合ってもらうわよ、ヤン!」
「はっ!」
「なるほど。私も行きましょうか?」
マクシムが言うが
「ううん、その辺を歩くだけだし、マリーもジンライも一緒だから、大丈夫よ」
レオナは、ニコニコと断る。
「そう、ですか」
「マクシム少佐も、オリヴェルも、ゆっくり休んでね」
「は」
「ありがたく」
今日は、タウンハウスの玄関ホールで解散となった。
マクシムが、執事のシモンに、例の魔道具リストの裏付けが取れたのか聞いたものの
「そんな! 軍でもあるまいし、とても一日では無理ですよ。私的な依頼を出させて頂いたのみです」
ニコニコ答えていた。
――さすが元諜報員。
ふられてるけど。
そしてディナータイムは、自然と打ち合わせも兼ねたものとなった。
「レオナ様の、読み通りでございました」
恭しく申し出るシモン。
やはり仕事は終わっていた。
レオナの横で丁寧に一覧表の一部を、手で指し示す。
「こちらの拘束具二点は、実際は別の物を買われています」
「どのような?」
「――そうですね、結構強力なものでございます。ジンライ様がギリギリ大人しくなるぐらい、でしょうか」
「俺すか!?」
「くふふ。幸いこの屋敷には、似たものがございます。御試しになられますか?」
――なんであるの!?
「……やんごとなき屋敷でございますから」
――ソウデシタ
「はあ。試しておいた方が良いわね……」
「かしこまりました」
「ジン。オスカーは」
「はい、大丈夫っす。ちょっと疲れて寝てますけど、――収穫ありです」
「そう……今晩、お兄様に連絡するわ。皆同席してくれる?」
「レオナ様……」
「大丈夫よ、マリー。誰が何の目的で、とか考えるときついなってだけ」
「ふむ……」
シモンが、訳知り顔だ。
「シモン?」
「ええ。陛下のご命令で、半年ほど前に学校を下調べしておりましてね。ほら、危険な場所に迎え入れるわけにはいかないでしょう」
半年ほど前というと、公開演習の頃だわ、なるほど。
でも今十分危険だけどな!
「その時はここまで問題は、顕在化していなかったのですよ。私が調べたんですからね。ただまあ食堂のメニューはうっかりしていましたけど」
公開演習後に、何者かが……?
「ディートヘルム様も、前からやんちゃでしたが、腐ってもアレクセイ様のご子息。道具を買い揃えてまでなんて、ちょっと考えにくいんですが……」
レオナは、背中がぞわりとした。
あの、感覚……死蝶を感じた時と同じ。
だがここはブルザークだ、と思い直す。
「シモン、ありがとう。お兄様次第ではあるのだけれど、なるべく早く解決したいの。これからも協力してくれる?」
「それは構いませんが、また、なぜに?」
「……理由なんて、……」
元気で快活な時期であるはずの、学生達。
見た目は問題ないが、恐らく薬物に蝕まれて、無意識に自衛として休校を決めた者もいるのだろう。
「私は、本当にただの公爵令嬢なのよ? だけど、気づいてしまったからには……」
――助けたい。
※ ※ ※
『はあ、そんなことになっているとはね』
レオナの私室に置かれた、ローゼン公爵家とだけ通信できる魔道具は、フィリベルトが寝食を削って開発したものだ。
魔石を消費するものの、簡易な電話のようなもの。大革命だが、まだ試作段階で、豪華な別荘が建てられるくらい高価なものらしい。シスコンここに極まれり、だ。
『相変わらず、レオナだねぇ』
――くっ、お兄様にまで言われるとかっ!
『ジンライの読みが正しいと僕も思う。一般的な対処法としては、利尿作用の大きい薬草スープが良いんじゃないかな。あと』
「あと?」
『ナジャもそちらに居るから、彼に聞くと良い』
「へ!?」
別の国に行くと言っていたが、まさかの――
「たはー。バラすの早いですやん!」
振り向くと、いつの間にか全身黒装束の男性。紫髪に狐目の、マーカム最強の隠密。
「ナジャ君!」
「やはりですか……」
マリーが肩を竦めた。
「フィリ様が、なんの手立てもなく、私だけ送り込むのは変だなと」
「マリーちゃんを信用してないわけちゃうで?」
「分かっております」
『すまない。ナジャなら、制約なしにブルザークへ送り込めるからね。あとヒューゴーも安心する』
『ちょっ! フィリ様!』
横で慌てる声がした。
「うふふ、ヒューったら」
「……後で蹴る」
『蹴るなってえ!』
――一瞬で、イチャイチャしないで欲しい!
「まー、ジャムファーガス自体は大したことないで。安心しぃ」
「ふわー、ナジャさんだー、すげえ」
ジンライが、目を丸くする。
「お? なんや」
「もっかい、ちゃんと会いたかったんすよー! すげえ、かっこいい……」
「うは、照れるわあ」
「ゼルさん助けに来てくれた時、俺すぐ気絶しちゃって……」
「あん時かいな。置いてってすまんかったなあ」
「いえ! はあー、本物だー!」
――こっちもイチャついてる!
『くく。安心したかい?』
「さすがお兄様ですわ!」
護衛としてマリーは優秀だが、もう一人、レオナが自在に指示できて動いてくれる、かつ戦力になる人間が、欲しかった。
「もう、解決したも同然ですわ!」
皆が、強く頷いた。
『油断は禁物だよ。さ、ナジャ。君の掴んでいる情報を皆へ。それから、指揮権はブルザークにいる間、レオナに委任。良いね』
「は。然と承りました」
心強い味方の登場で、レオナは
「やっと、勉強できるーーーーー!」
と叫んだのだった。
-----------------------------
お読み下さり、ありがとうございます!
またいつも応援頂き、ありがとうございますm(_ _)m
0
お気に入りに追加
885
あなたにおすすめの小説
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
私はウルフ沙織。王子お一人だけを見つめるのはお預けのようです。
西野歌夏
ファンタジー
天敵はガッシュクロース公爵夫人。だけど、後半になるまでほとんと登場しません……。
主人公は23歳のものすごく貧乏な女子で、ガッシュクロース公爵夫人に執拗に狙われています。上司の命令で王子に会いに行くところから物語がスタートします。
基本的にはシンデレラストーリーにしています。
好きなのに、嫌いなフリをしてしまう沙織と、クーデーターを起こされる危機と常に背中合わせの王子の『恋と冒険の物語』を基軸として、思うようにならない状況が続きます。
ガッシュクロース公爵夫人:23歳の沙織が命を狙われたことになった因縁の相手。真麻、サテン、シルク、彼女は思うがままに高級な素材を駆使してファッションをリードしていた。1512年の公爵夫人。
※完成した作品のパラレルワールドのアナザーラインを書いてます。キャラ設定など微妙に違います。気軽にお読みくださればと思います。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
勘当されたい悪役は自由に生きる
雨野
恋愛
難病に罹り、15歳で人生を終えた私。
だが気がつくと、生前読んだ漫画の貴族で悪役に転生していた!?タイトルは忘れてしまったし、ラストまで読むことは出来なかったけど…確かこのキャラは、家を勘当され追放されたんじゃなかったっけ?
でも…手足は自由に動くし、ご飯は美味しく食べられる。すうっと深呼吸することだって出来る!!追放ったって殺される訳でもなし、貴族じゃなくなっても問題ないよね?むしろ私、庶民の生活のほうが大歓迎!!
ただ…私が転生したこのキャラ、セレスタン・ラサーニュ。悪役令息、男だったよね?どこからどう見ても女の身体なんですが。上に無いはずのモノがあり、下にあるはずのアレが無いんですが!?どうなってんのよ!!?
1話目はシリアスな感じですが、最終的にはほのぼの目指します。
ずっと病弱だったが故に、目に映る全てのものが輝いて見えるセレスタン。自分が変われば世界も変わる、私は…自由だ!!!
主人公は最初のうちは卑屈だったりしますが、次第に前向きに成長します。それまで見守っていただければと!
愛され主人公のつもりですが、逆ハーレムはありません。逆ハー風味はある。男装主人公なので、側から見るとBLカップルです。
予告なく痛々しい、残酷な描写あり。
サブタイトルに◼️が付いている話はシリアスになりがち。
小説家になろうさんでも掲載しております。そっちのほうが先行公開中。後書きなんかで、ちょいちょいネタ挟んでます。よろしければご覧ください。
こちらでは僅かに加筆&話が増えてたりします。
本編完結。番外編を順次公開していきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる