【本編完結】公爵令嬢は転生者で薔薇魔女ですが、普通に恋がしたいのです

卯崎瑛珠

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第二章 運命の出会いと砂漠の陰謀

〈119〉初デートは、刺激が強すぎるのです

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 ――それから数ヶ月が過ぎ、あっという間に新年を迎え。

 この世界は、年が変わることにさほど特別感はなく、淡々と時が過ぎていく仕様だ。行事といえば作物の収穫祭や、王国行事、舞踏会、などなのである。現代日本と違い、クリスマスイベントもなければ、年越しそばも、除夜の鐘もない。
 
 その代わり、ローゼン公爵家では、新しい年を迎える前日、必ず皆揃ってディナーを食べながら一年の振り返りをする。翌朝も皆で朝食を取りながら、新しい年の抱負を言うのが習慣だ。
 
 レオナの抱負は
「貴族女性の留学、という新たな門戸を開き、必ず成功させること」
 であった。
 気負わずにね、と皆から背中を押してもらえて、ホッとしたレオナは、フィリベルトの
「ローゼン公爵家次期当主としての、責務を果たしていく」
 という確固たる決意に気圧された。
「今回の件で、色々考えさせられましたので」
 冷ややかなその笑みに、彼の腹の底の覚悟を垣間見た気がした。
 
 そうして新しい年を迎えたレオナ達には、進級試験が近づいてきていた。
 学生達にとっては、大変重要な行事と言える試験だ。座学は、一斉試験ではない。指定された課題を期日までに提出し、それを元に講師と面談をする。講義によって多対一だったり、一対一だったり、だ。実習では、一年間で学んだ基礎が身についていれば良い。そうして総合的な成績、授業態度や適性、家の事情を担任が評価し、不合格者のみに通達される仕組みだ。

「んー!」
 学院の図書室で大きく伸びをするゼルの前には、うずたかく色々な本が積まれている。
 その本の山の間から苦笑をのぞかせるのは、テオ。
「どうですか?」
 小さな声で聞く相棒に
「ん。終わった」
 にかり、と返すゼルは、いそいそと書類をまとめ始めた。

 ――今日は、待ちに待った、レオナとのデートの日だ。

 約束からずいぶん時間が経ってしまったのは、ゼルの進級が危ぶまれていたからである。レオナが「デートよりも先にやることがあるでしょう?」とド正論をつきつけ、ぐうの音も出なかったゼル。
 公開演習後の彼は非常に頑張って、課題は今日ので全て提出。心を入れ替えた、と主張する彼の面談の感触も良く、講師達からも「二年目は頑張って」と声を掛けてもらえた。実習は言わずもがな真面目に取り組んでおり、残すところ体術の実戦形式のみ。恐らくだが進級はできそうだ。じゃあ、ということになった。
 
「まだ寒いので、気をつけてくださいね」
 図書室に付き添って、資料探しなど補助をしてくれたテオに
「おお。ありがとう、助かった」
 と礼を告げ、最後の提出課題を講師に渡した後、馬車広場へと向かう。

「ゼル!」
「レオナ。待ったか?」
「ううん、ちょうど今来たところよ」

 レオナはレオナで、散々シャルリーヌからお説教を聞いてから来た。思わせぶりな行動はやめること、将来の約束はしないこと。そんなに頼りないかな!? と落ち込むくらいである。
 そんなシャルリーヌは、なぜか頻繁にマーカムにやって来る破天荒王太子のお誘いから、文字通り逃げまくっている。どうやらフィリベルトが、その八つ当たりを全部食らっているようだ。
 シャルリーヌが申し訳なさそうにすると
「大丈夫だよ。ミレイユ殿下襲撃の際はどちらに? とか、ルビー鉱山が不要になった暁には、是非ローゼンにお声掛けを、とか言えているからね」
 とアルカイックスマイルで言っていた。
 カミーユは、絶対敵にしたらいけない人を敵にしたんだと、気づいただろうか?
 
 剣術講義の帰りに、いつも通りルスラーンが更衣室へ送ってくれたので、念のため今日はゼルとのデートです、と宣言(!?)したレオナは、まだルスラーンとのデートもできていなかった。
 結局あの後も、なぜかろくに休みが取れなかったからだ。ブルザークに行く前には必ず……とルスラーンと話しながらも「今日は、どこへ行く予定なのか」「あまり遅くならないように」などと色々言われてしまい、やはりそんなに頼りないのだろうか? と少し落ち込んでいるレオナである。

「どこ行きたい?」
 馬車の中でゼルに聞かれるものの
「うーん? まだ寒いし、演劇とか?」
 レオナだってデートの経験はない。人生で初めて、異性と二人きりで街を歩くのだ。
 馬車にはマリーが同乗しており、ゼルにしつこく厳しく、何度も帰り時間を伝えていて――

「そんなに俺は信用ないのか?」
 と少し拗ねていた。

 王都の中央にある噴水広場。脇の馬車止めに降りた二人は、まずは演劇場に向かってみることにした。シャルリーヌいわく、流行りの演目を上演しているらしい。
 
 最も寒い時期は、進級試験に追われているうちに過ぎ去っていた。吐く息の白さは薄まってきてはいるものの、まだ外套なしで外を歩くのは、はばかられる。
 レオナとゼルとの間には、外套のの分距離があり、レオナはそのことに密かに安心していたりする。

「来月の立太子式典が終わったら、ブルザークへ発つのか?」
「うん、そのつもり」
「そうか……じゃああっという間だな」
「うん……」


 怒涛の公開演習、学院見学、慰労会、お茶会という行事を終えたその後、学院では案の定、いよいよ薔薇魔女婚約か、と噂が噂を呼んで大いに騒がれた。
 みんな、エンタメ代わりにゴシップを楽しんでいるのね、と内心冷ややかな目のレオナであったが、相手は帝国皇帝か、ゼルか、はたまたヒューゴーか、などとさまざまな相手がまことしやかに囁かれ、さすがに辟易へきえきした。否定も肯定も面倒で、結局すべてに聞こえない振りをしてやり過ごした。
 
 試験の準備だの、魔術師団への料理講習(ラザールの報酬は、魔術師団員へ料理を教えに来い、であった)だの、ものすごく目まぐるしい日々であったし、何よりも留学という次の『目的』に向かって夢中で進んでいたからだ。構っていられない、その一言に尽きる。

「なあレオナ」
「うん?」
「……良かったのか? 今日」
「ふふ、ゼルらしくない。良くなかったら、断るわ」
「そうだな」

 演劇場の入口には、題目と時間が書いた看板が出ている。それを見上げながら
「観たいものでもあるのか?」
 とゼルが言う。
「ふふっ、ねえ。あれなんて、どう?」
 レオナの指の先には『薔薇魔女の呪いと王子の恋』。
「……観てみるか?」
 ニヤリとゼル。
「私、観劇はじめて」
「俺もだ。……これを二人分くれ」
 ゼルが早速、券を買う。
「いいの?」
「良くなかったら、買わない」
「そうね! ありがとう」
「どういたしまして。次の公演まで、多少時間があるようだな。軽く何か食べるか」
「あ、じゃあ、前のカフェに行っても?」
「もちろんだ」
 ゼルが嬉しそうに言うので、レオナはなんだかこそばゆくなる。
 大型肉食獣がじゃれてきている気分、と言ったら怒るだろうか?

「あー、レオナ」
「ん?」
「……その、なんだ」
「なあに?」
「ほ、欲しいものとかあるか?」
「! ふふ」
「笑うな」
「ふふふふ」
「あのなあ、せめてその、記念というかだな」
「じゃあ、栞が欲しいわ」
「……」
「ん?」
「却下」
「えっ、なんで?」
「安すぎる」
「こういうのって、値段じゃないでしょう?」

 分かった分かった、と呆れつつも、ゼルは途中の文具屋で素敵な栞を買ってくれた。
 
「よし。とりあえず、軽く食べるか」
「ふふ。ありがとう!」

 への字ゼルに、眉を下げながらレオナはその隣を歩く。
 少しだけ歩くのが速くて、でも言うほどじゃないしな、と思いつつ。


 ――なんだか小さい子の面倒を見ている気分になるのって、前世の記憶のせいだけじゃない気がするなあ。
 


 ※ ※ ※

 

「ルスラーン様、こんなところで一体何を?」
 ヒューゴーが、その背中に声を掛ける。
「うぐ」
「まさか、後を」
「いや、偶然!」
「……へえ」
「気配消して背後に立つのは、やめてくれ!」
「……はあ。だって、めちゃくちゃ不審人物でしたよ?」
「うぐぐ」
「大丈夫ですよ。俺とテオとで見てますから」
「分かってはいるのだが」
「やっぱり。後をつけていたとお認めになる、と」
「!! いや! あの、だな!」
「近衛騎士ともあろうお方が、王都巡回任務にかこつけて、気になるからと私的に」
「だー! 容赦ないな!」
「残念ですが」
「あーその、まーなんだ」
「見つかった時の言い訳、ないでしょうに」
「うっ」

 全面敗北ですごすごと任務に戻る、漆黒の竜騎士なのであった。
 

 ――もし仲良さそうなのでも見て、ヤキモチ焼かれたら、暴れて大変だろうからな。

 
 ヒューゴーは今、マーカムとアザリーを救ったのかもしれない。

 

 ※ ※ ※



 以前テオ達と来たカフェ、フーレの店内は、今日も混んでいたが何とか座ることができた。
 レオナは紅茶と焼き菓子、ゼルは紅茶とサンドイッチを頼む。
「はは。曇ってるぞ」
 レオナの瞳の色を隠す、街歩き用眼鏡のレンズが曇ってしまっていた。レオナは両脇から器用に人差し指をレンズの裏側に差し込んで、きゅきゅ、と拭いた。眼鏡を外すわけにはいかないので、苦肉の策である。
「くくく」
 ゼルは余裕でイヤーカフをいじっている――やはりいるだろう、とフィリベルトが作った、瞳の色を隠すものだ。さすがに街では、付けることにしているそうだ。
 
「んもう。早く暖かくなって欲しいわ」
「……だがそうなると、こうして会えなくなるな」
「ゼル……」
「ああ、すまん」
「帰ってくるわ」
「分かっている。人との別れが苦手なだけだ」

 レオナは、何も言えなくなってしまった。

 店員が持ってきてくれたサンドイッチをすぐに食べながら、ゼルは肩をすくめる。
「……悪い。止めたいわけじゃない」
「うん……」
「なあレオナ」
「うん?」
「俺は、ここで頑張ることにした。まずは卒業を目標にする」
「うん!」
「その、国に帰るかは決めていないが、学ばなければと思った。そう思えたのは、レオナ達に出会えたお陰だ。ありがとう」
「ううん、私ではなくて、主にテオとジンでしょう?」
「ははは。皆、レオナのことが好きだ」
 優しい瞳が、レンズ越しに見えている。

 どきん!

「身分関係なく接し、魔力も知識も豊富であるのに鼻にもかけず、思いやりがあり、困った者に手を差し伸べる」
「えっ、何!? 急に褒めすぎよ!」
 戸惑うレオナに、お構い無しにゼルがニヤリと告げる。
「あと可愛いし、料理も上手い」
「ちょっと、ゼルってば」
 ふう、と紅茶を一口飲むと、ゼルは今度は真剣な顔で続ける。
 
「……だが、頑固で意地っ張りで、人に頼るのが苦手だ。未だに心を開いていないところも、ある。それが俺は寂しい」
「……」
「甘えて欲しいんだ、レオナ。たまには寄りかかって欲しい。いつでも、受け止めたいと思っている。それだけは分かって欲しい」

 まっすぐ、ゼルはレオナを見つめた。

「今日は、それを伝えたかった」
 
 ――友人として言ってくれているだけなのに。なにこれ、どうしよう!

 レオナは胸がドキドキしてしまって、それを悟られたくなくて、下を向いてしまった。なんだか、急に男らしさをぶつけられて、どうしたらいいのか分からなくなってしまった。

「甘えるのは難しいよな」
「う……うん」
「レオナが信じて、心を預けられるような。そんな存在に、なりたいんだ」

 ふ、とゼルは笑う。
 そこには、学院で接している、ヤンチャな学生の彼ではなくて。

「頼もしくなれるよう、努力することを誓おう」

 大人へと脱皮していく、一人の男が、いた。

「ゼル……」
「ん。そろそろ時間か?」
「そ、そうね……」
 
 嬉しいのだが、果たして自分はそんなことを言ってもらえるような存在なのだろうか、とレオナが疑問に思っていると、ゼルに
「やっぱりダメか。相変わらず鈍感だなあ」
 と笑われた。
「え、ダメって!? 鈍感って、なに!?」
 レオナがムキになると、
「……殺されたくは、ないんだがな」
 と苦笑い。
「ころ!?」
「さ、公演に遅れてしまう。行こう」
 その差し出された手を取って立ち上がると、途端にぐ、と引き寄せられて。
 耳元で
「好きだ」
 と囁かれた。
「!?」

 カフェの喧騒。温まった空気。様々な茶葉と食べ物の匂い。ひっきりなしに出入りする人の流れ。
 ――それらがすべて、レオナの感覚から消え失せてしまった。それぐらい強い、ゼルの確固たる存在が。

「聞こえたようだな? 今はそれだけでいい」

 確実に、レオナを覆い尽くしてしまい。

 その後見た演劇は、内容が全く頭に入らないままに終わってしまった。
 ただ黙ってゼルと並んで。手を引かれて、歩いて。
「また明日」
 微笑むゼルが、手袋をしたままの手を愛おしそうに掴んで、その甲にキスの振りをする間も、まるで現実感がなく。

 
 約束の時間通りに、見送ってくれた帰りの馬車に乗っても――レオナは茫然としたままでいたので、マリーに心配されてしまうのだった。



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お読み下さり、ありがとうございます!
ゼルとの初デート、いかがでしたでしょうか。
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