【本編完結】公爵令嬢は転生者で薔薇魔女ですが、普通に恋がしたいのです

卯崎瑛珠

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第二章 運命の出会いと砂漠の陰謀

〈83〉砂漠の王子16

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「今のままでは、外聞も悪いでしょう」
 でっぷりとした腹が、発言の度にテーブルの縁に当たってポヨポヨと動くのを、アリスター第一王子はぼうっと眺めていた。
 
 ――三十分ほど前、文官からの報告を国王へ伝えるために先触れを出すと、朝議の間で接見中だがすぐに来られたし、とのことで来てみれば……ピオジェ公爵オーギュストと騎士団長ゲルルフ、財務大臣エックハルト、外務大臣ガウディーノが同席していた。
 
「アリスター、すまなかったな。ミレイユ王女は?」
 入室するなり国王に問われ、自身の父ながらその浅はかさに、こっそりと嘆息する第一王子アリスターであった。

 席に着き襟を正してから
「ジョエルの活躍で無事です。公開演習までには戻れるかと」
「そうか! それは良かった!」
「それで、こちらは一体なんの?」
 あえて日数はふわりと誤魔化しつつ、この会議の本題を探る。
 
「それがな、演習は滞りなく行えそうなのだが、その」
 国王が眉を寄せる。
「宰相不在で滞ることも多々ある。演習は陣頭指揮を行える人物を、代理で据えた方が良い」
 ゲルルフが鼻息荒く、その後を引き継いで発言した。
 
 ――なんたる無礼か。

 自分が王太子であれば堂々ととがめるのだが……とアリスターが下唇を噛んでいると、ガウディーノが
「騎士団長。陛下の御前では、陛下に発言許可を取って頂きたい」
 と言ってくれた。
 さすが長年王家に仕える重鎮である。頭髪も髭も真っ白だが、数多あまたの有益な外交政策をもってして、マーカム王国を豊かたらしめた傑物けつぶつの内の一人である。早く引退させろ、が口癖でもあるが。
 
「ぬ……失礼」
 さすがのゲルルフも、この老獪ろうかいな大臣に逆らうことはしないようだ。
「陛下、私からも宜しいか」
 ガウディーノは続けて手を挙げた。
「うむ、申せ」
「は。騎士団長の言うことは一理あるが、現状ベルナルドが戻らないという確信もまた無い。混乱を避けるのが目的で公開演習陣頭指揮者代理を置く、というのであれば、仮に戻ったとしても関わらせないことになるが、それで宜しいか」
「う……」
 ガウディーノの指摘に、国王は押し黙った。
 
 なにせ本番まであと六日足らずしかないのだ。
 
 陣頭指揮者を代えてまた戻すというのは、混乱を招くだけになる。ガウディーノの言う通り、代理というよりは交代になるだろう。
 だが、初の大陸四国合同公開演習である。国王の心情的には、実力も信用も随一のベルナルドに仕切らせたいのは、道理だろう。

 ピオジェ公爵オーギュストは、
「ガウディーノ殿の仰ることも分かるが、今のままでは外聞も悪いでしょう」
 おくびもなく言ってのける。
「外聞、とな?」
 ギロ、と白髪の重鎮は白狸を目線で射抜く。
 
 さながら亀対狸だな、とアリスターは心の中で試合をさせようとして――失敗した。どちらも軍師型で戦闘にならない。
 
「宰相不在を他国に知られた場合に起こりうる、不利益がありましょうぞ。内政不安のあるところに他国の部隊が」
「もう良い」
 国王がオーギュストの弁を遮る。
 こいつも勝手に喋りおって、の空気を感じないこともないが、それよりも現状への苛立ちがまさっていた。
「して、誰が代理を?」

 ――あ、面倒くさくなったな、親父め。

 国王が見渡すと、全員が押し黙る中、騎士団長ゲルルフが朗々と
「ローゼン公爵ベルナルド殿と並び立つと言えば、ピオジェ公爵オーギュスト殿に他なりません。如何いかがか」
 と、のたまった。

 アリスターは思わず鼻で笑う。
 ――だと?

 陣頭指揮とはいえ、素地が全て整えられ、あとは応と言うだけだ。つまり良いとこ取り。利のみかっさらうオーギュストらしいやり方に他ならない。

「公爵から公爵へ、か。それが妥当かもしれんな」
 国王が独りごちると、今まで空気だった財務大臣エックハルトが
「陛下、発言許可を頂けますか」
 と手を挙げた。
「許そう」
「は、ありがたく。財務大臣として申し上げます。演習後に経費の決裁業務がございます。こちらの権限も全てオーギュスト殿に移譲いじょうされますが、宜しいでしょうか」
「……仕方なかろう」


 いよいよ国が傾くかもしれないな、とアリスターは腹の底が冷えるのを感じた。
 
 

 ※ ※ ※

 

 ――その頃、食堂の厨房内にて。
 大柄な男が一人、後片付けをしている。

「ゼルヴァティウスらしかったなァ」
 くつくつ、とタウィーザは皿を拭きながら独りごちている。先程のセリフこそ、ハーリドに聞かせたかったと思う。
「さぁて、どう出るかなァ」


 ピィーーーーーーーー


 どこかで、鷹が鳴いた。
 
 

 ※ ※ ※

 

 ――ベルナルドが行方不明になる前日の夜。
 
 夕食後、フィリベルトは久しぶりにベルナルドの書斎を訪れていた。
 さすが公爵家当主の私室ということもあり、大量の貴重な本、重厚で品の良いアンティーク家具の数々である。
 特に机上のリンドウのようなランプは、レオナのお気に入りだ。古い古い魔道具で、やわらかなオレンジの光の元、ベルナルドの膝の上でする夜の読書が、レオナの特別な時間で、フィリベルトはそれを眺めるのが好きだった。
 
「見舞いに来たい、などと……」
 ベルナルドは、フィリベルト宛に来たザウバアからの手紙を、汚物でも触るかのように指先だけで持ち上げて、ヒラヒラさせた。
「おかげで目的が知れましたね」
 ニコリ、と油断なくフィリベルトは笑う。
「どう考えても『治す』代わりに何かを要求する算段だなぁ。何が欲しいんだ? ……案外お前か?」
「父上……洒落しゃれになりませんよ……」

 くくく。
 ベルナルドは可笑しそうに肩を揺らし、手紙から指をはなした。
 ヒラリヒラリと舞って、床に落ちる。

「我が息子ながら、数多の縁談を断ってしまって、どうかと思っていたが――まだ大丈夫だな!」
「何のお話ですか」
「まあ生涯独身でも、養子でも好きにしたら良い。ローゼンの血は途絶えても良いんだよ」
「……レオナは」
「レオナも好きに生きれば良いさ」

 フィリベルトは、この果てしなく深い父の懐を、尊敬して止まない。
 一体どこの世の中に家が途絶えようが好きにしろ、という公爵がいるのだろう?

「ま、雑談はさておき。どうする? 理由は」
「だからこその、ブルードラゴンです」
「噂によれば、破邪の魔石をお持ちだとか? ……俺も王宮で何回も聞かれたぞ。肝が冷えるったらない」
「噂ですからね」

 末恐ろしいな、とベルナルドは思う。
 レオナに必要、というラザールの予想はまんまと当たった。
 高位聖属性魔法の存在を隠匿いんとくするために、国宝級の魔石を用意するなど、あの男以外考えつかないだろう。
 
 さらにフィリベルトは、さりげなく新たなドラゴンスレイヤーの存在をチラつかせて、抑止力よくしりょくとしている。か否か、誰も判断がつかないまま、ローゼンにはと手が出せなくなっている。せいぜい国外の事故関与の疑いをかけて、行事参加を見合わせさせるぐらいしかできないのだ。

「ご心配無用、丁重にお断り、です」
 フィリベルトは、言外に怒りをにじませていた。
「ほう、断ったとして、次に何かしてくる時は?」
 ベルナルドは、面白くてたまらないという表情をする。
「……」
 フィリベルトは首だけで扉の方を見やった。
「……入れ」
 ベルナルドは、入室許可を出す。

 ノックなしに、するりと入ってくる影。

「失礼しま」
「よく働くなぁ、ナジャ
 からかう宰相に、ジト目を返すナジャことリンジーは、珍しく疲労が感じられた。
「誰のせいですのん?」
「俺だなあ、ははは」
「まぁ、わいにも多少関わることやさかい、しゃあないんですけどね……」
 ポリポリと、リンジーは頭をかく。
「報告を頼む」
 フィリベルトが淡々と告げた。


 ※ ※ ※


 ヒューゴーは、公爵家の厩番うまやばんから借りた馬で、王都の南部郊外へと、一人ひたすら走っていた。
 フィリベルトから指し示された場所には全く覚えがなく、しかも内容も教えてもらえず
「ノックは三回、二回、三回だ。あと追手がついても好きにさせておけ」
 と言われただけである。

 ――時々意地悪なんだよなぁ~

 心の中で愚痴る。
 学院から緊急通信魔法で公爵家へ呼び出され、焦って走って帰ると、着替えてすぐそこへ馬で行け、と言われた。
 ベルナルドの行方不明事件や、ミレイユ王女の襲撃についてはそのために呼び出された? にも関わらず何も教えてもらえないままに。
 
 ――レオナは、大丈夫だろうか……

 魔力暴走、初めての結界、ゼルの暴露、と心労が立て続けに襲っている。自身を恐ろしいと動揺する彼女から、一時でも離れたくはなかった。
 もちろんフィリベルトには報告したが『自分の力には自身で向き合わないといけないからね……私やヒューゴーが常に側にいられれば別だが』と辛そうに言われた。
 我々にできるのは、結界を用意することと、変わらないことだけだよ、とも。

 ――それはその通りだけどさぁ……

 指定された場所は、小川の流れるちょっとした森の中に建つ、木造の小屋だった。狩人が、ある季節だけ仮住まいするような簡易なものだ。
 マーカムは、このように都会と田舎の境がはっきりしている。王都から一歩出れば、自然であふれかえっているのだ。
 近くの木に馬の手綱たづなをくくりつけると、ヒューゴーはフィリベルトの指定通り、ノックをした。

 ギィ

 それほど待たずに、無言で扉が内側に開かれた。
 ヒューゴーは警戒態勢のまま近づくが、中の様子が分からないため躊躇ちゅうちょした。

「とりあえず入りや」

 ボソリと聴こえた小さな声は聞き覚えがあり、安心してヒューゴーは中に入った。

 薄暗い室内には簡易なテーブルセットがあり、そこに玄関に背を向けて、誰かが既に座っていた。
 
 扉を開けてくれたリンジーを見ると、真っ黒なローブにその身を包んでいる。フードは被っていないが、被ったら誰か分からなくなるだろう。
「今は任務中」
 簡潔に告げられたので、リンジーと呼んではいけないのだなとすぐに悟った。
 
「分かった。そちらは?」
 座っている人物も、同様に黒いローブを身にまとっていて、こちらは目深にフードを被っている。
 
「ま、紹介するさかい、座り。あ、茶ぁ淹れてくれへん?」
「……茶葉はあるのか?」
「わー、助かるわー! その辺ので適当に」
 マグカップと、ティーポットはあるようだ。
 茶葉は、南部の人間が好むミント系のハーブを見つけた。念のため匂いを嗅いでみるが、問題ないようだ。
 
 ヒューゴーは、手早く水を湯にし、茶葉を蒸らしてマグカップに注ぐ。雑にテーブルの上に手でカップを並べ、どうぞ、と言うと
「ふむ……」
 黒フードが喋った。
 男性のようだ。リンジーが彼の隣に腰掛けたので、ヒューゴーは、その男の向かいに腰掛ける。
 
 挨拶もなくいきなりズズ、と茶を飲む男は
「う、うまっ」
 と言った。思わず言ってしまったようで、若干ワタワタしている。
「ぶふっ」
 それを見てリンジーが思わず吹いた。
 ヒューゴーは、緊張すべきか、はたまたなごんで良いのかの判断がつかず、戸惑う。
 
「あー、ちょっと待ってや……わざと連れて来たやろ?」
 追手が一人ついていたが、指示通り、わざとまいていなかった。
「あ? ああ、フィリ様がそうしろと」
「あの人もほんま、たまに人が悪いなぁ」
 言いながら、リンジーはいつもの防音結界を発動する。
「ほれ、あんたも用意しぃ」
「……分かった」

 黒いフードを取ると、そこには――行方不明と聞かされたベルナルドが居た。

 「!? えっ!? 閣下!? んんん!?」

 ヒューゴーは動揺したものの、違和感が拭えなかった。
 ついさきほど『うまっ』と言った声は、ベルナルドのものではなかったからだ。

「……誰だてめえ」

 ヒューゴーから唸る声が出る。

「流石やなぁ」
 リンジーが、狐目の奥を光らせてニィ、と口角を上げる。
「その通り。閣下とちゃうが、閣下に接してるようにしてくれへん?」
 
 防音だが『見せる』ということか、とヒューゴーは瞬時に理解し
「……あとでちゃんと誰か教えろよ」
 と言った。
「もちろん……敵やないで。それにしてもヒュー、器用やなあ。殺気出さずに戦闘態勢、ってできるもんなんやねえ。学んだわ!」
 のほほんとそう言ってのけるリンジーに、黒フードの男は
「はよ本題頼むう」
 と閣下の顔のまま、泣きついた。


 ヒューゴーは、思わずポカンとしてしまいそうになるのを、すんでで堪えた。
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