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学園入寮編
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朝7時にいつものごとく時雨を起こし、叫びながら時雨が起きる。
いい加減慣れないものかと思うが、それも愛らしい。
朝食を5人で囲み、櫂斗が9時ごろには出ると伝えると百合子や真斗が残念そうな顔をした。
見送りは百合子達と花さん達使用人が一同並んでおり、時雨はまだ慣れずに櫂斗の側にピトリとよる。
「また2人で来るよ。」
「お世話になりました。また、伺わせて頂きます。」
「ああ、次は夏樹くんや君のご両親も是非。頂いたお酒で一杯付き合いたいものだ。」
「あはは…。夏兄は下戸なので程々にしてあげてください。両親は喜ぶと思いますが…」
「時雨ちゃん、またいらっしゃいね!次はシグちゃんに似合うお洋服もいっぱい試着してもらいたいしっ!」
百合子の本職はアパレル関係らしい。今回は体型がわからない為無かったらしいが、ばっちり把握されてしまった。
「は、はい。お手柔らかに…」
「あ、えっと、学園で、お会いできたら嬉しいです!」
「うん。中等部と高等部の行き来が出来るかわからないけど、会えたら是非。」
「できない事はないな。学園内であれば中等部と高等部の共同スペースはある。マサ、また学園でな。」
「うんっ!兄さんも気をつけて。」
「俺はついでか……。」
「では、そろそろお暇します。ありがとうございました。」
「また夏にでも帰るよ。じゃあ。」
行きと同じく高橋さんの運転にのりこみ、車が見えなくなるまで見送りは続いた。
「緊張したけど、カイの家族にも会えて良かった。」
「ああ、俺も昨日までは行きたく無かったが紹介出来て良かったよ。移動中は寝てて良いからな。」
「うん、やっぱりどこか緊張してたみたいで…。疲れた…」
ふぅっと息をつくと、櫂斗の肩にもたれかかる。
高速道路にのりウトウトし、目を閉じて暫くするとドキドキとしてきて気持ち悪さがくる。
「カイ、気持ち悪…」
「高橋っ、少し車停められるか?」
「お待ち下さい。あと少しでパーキングがありますので、そちらにお止めします。」
「シグ、横になるか?」
服のボタンを緩め、靴を脱がせながら櫂斗が尋ねる。
「いや、大丈夫…。」
パーキングエリアに停止して、高橋さんが水を買ってきてくれた。
少し飲んで、ふらりと車を出てしゃがみ込み、空気を吸う。
「ふぅー、ふぅー」
「まだ気持ち悪い?」
「少し…。ごめんね。もう少し、待って…」
「酔い止めは?」
「飲んでる…。次飲むなら後1時間後にしないと…。効果的に2時間弱くらいしか効いてないみたい、だから、少し休憩したら、でよう。」
「だが…」
「大丈夫。座席、ちょっと倒してもらっていい?眠りについたら関係ないと思うから僕が寝たら出てくれる?」
多分、すぐ眠れるから、と続ける。
「わかった。」
渋々であるが、座席を倒して時雨を寝かせる。
顔色は少し悪く眉間に皺を寄せて目を瞑る様子は何とかしてあげたくなる。
トントンと一定のリズムで時雨のお腹を叩きながら眠りやすい様に香りも香らせる。
15分程して、寝息が聞こえ出したの確認し、高橋に車を出す様に櫂斗は伝えた。
「安全運転で行かせて頂きます。何か変化がございましたらお伝えください。」
「頼む。」
その後は時雨は起きる事は無く、少し寝苦しそうな様子はあったが無事に学園に着いた。
校門前の駐在に事情を説明し、寮の入り口まで車を進める許可を貰う。
「ありがとう。高橋。また帰省する時は頼む。」
荷物を肩にかけて時雨を抱き抱えて車を降りる。
「いえ、とんでもございません。ご進学おめでとうございます。またお会いできる日を楽しみにしております。」
高橋の車を見送り、寮の部屋に戻り時雨をベッドに寝かせる。
時間は既に12時45分を示している。
体育館までは走っても10分程かかる為、そろそろ出なければまずい。
調子の悪い時雨を1人残すのは躊躇いがあるが、仕方ない。
時雨宛に『生徒会の方に行ってくる。起きて何かあれば直ぐに連絡してくれ。直ぐに取れるようにしている。』
と書き置きを残して部屋を出た。
~体育館~
「ハァッハァッハァッ、すみませんっ、遅くなりましたっハァッ」
全力疾走で校舎を走り、体育館に着いたのは3分前。
「おお~。遅かったな。大丈夫か?」
「はい、ハァッ、大丈夫です。」
「櫂斗ちゃん、番ちゃんは連れてこなかったの~?」
「シグは、少し疲れて寝てまして。そのままベッドに寝かせてきました。何かあれば連絡するように書き置きをしてきたので、連絡がくれば場合によっては抜けさせて貰います。」
「ああ、わかった。じゃあ、早速通しリハを始める。」
「「「お願いします!!!」」」
少し修正を加えながらもリハが無事に終了する。
「お疲れさん。明日は当日だ。お偉いさんもくるからな。滞りなく行こう。明日は8時に集合だ。寝坊するなよ。他、連絡事項あるもの。」
「はい。部活見学が入学式翌日から開始されます。例年、多少問題が発生する事がありますので、生徒会も風紀と併せて見回りを行います。強制ではありませんので、お暇な方は参加をお願いします。」
副会長が連絡をする。生徒会と言っても兼部をしているものもおり、部活見学の際はそちら優先でいいそうだ。
「他になければ解散とする。」
特に議題は上がらずに解散となった。
携帯を見るも連絡はない。
起きていないか、はたまた取れない状況なのか。
急足で寮に戻ろうとするも、先輩に呼び止められる。
「櫂斗ちゃん、この後暇?」
「すみません、少しシグが気になるので。今日は寮の方でも歓迎会がありますし。」
「そっかそっかぁ~。また番ちゃん紹介してねっ!」
「すみません、失礼します。」
バタバタと帰ると、時雨の姿はベッドに無かった。
「シグ…?」
見回るとかすかにトイレの方から音がする。
扉が微かに開いており、嗚咽音がする。
「ェッ…」
「シグ、開けるぞ?」
床にしゃがみ込み、便器にもたれかかって餌付いている時雨の姿があった。
「ウッ…ゲホッ」
気持ち悪いみたいだが、吐けるものはない様で胃液の酸っぱい匂いだけがする。
「シグ、一度口を濯ごう。抱えるぞ。」
「ん”…」
起きたのはさっきらしいが、そこから吐き気が止まらないらしい。
どうやら、降りた後も車酔いが持続しているらしく具合が悪そうだ。
「水飲んで横になろう。側にいるから、安心して。」
「ごめ…。かんげ、かい…」
「まだ開始まで2時間はある。今のうちにゆっくり休んで体調整えよう。」
「う……ん、」
ベッドに横になるとすぐに眠りに着く。
発作こそ最近は起きないが、少しの事で体調が変化しやすいのを見るとやはり番ったとは言え、体への負担は大きいのだろう。
必死に耐える時雨の様子を見ながら、自分が変われたらいいのに、と思う。
見るだけしか出来ないのがもどかしいと、自分にイライラしながら時雨が目覚めるまで側に寄り添うのだった。
自分でもしつこいくらい時雨を体調不良にしている気がする…
自分で書いてて何ですが、少し不憫に思えてきた今日この頃です…
今週もまた不定期になりそうですが、少なくとも土曜は必ず更新させて頂きます(^^)
いい加減慣れないものかと思うが、それも愛らしい。
朝食を5人で囲み、櫂斗が9時ごろには出ると伝えると百合子や真斗が残念そうな顔をした。
見送りは百合子達と花さん達使用人が一同並んでおり、時雨はまだ慣れずに櫂斗の側にピトリとよる。
「また2人で来るよ。」
「お世話になりました。また、伺わせて頂きます。」
「ああ、次は夏樹くんや君のご両親も是非。頂いたお酒で一杯付き合いたいものだ。」
「あはは…。夏兄は下戸なので程々にしてあげてください。両親は喜ぶと思いますが…」
「時雨ちゃん、またいらっしゃいね!次はシグちゃんに似合うお洋服もいっぱい試着してもらいたいしっ!」
百合子の本職はアパレル関係らしい。今回は体型がわからない為無かったらしいが、ばっちり把握されてしまった。
「は、はい。お手柔らかに…」
「あ、えっと、学園で、お会いできたら嬉しいです!」
「うん。中等部と高等部の行き来が出来るかわからないけど、会えたら是非。」
「できない事はないな。学園内であれば中等部と高等部の共同スペースはある。マサ、また学園でな。」
「うんっ!兄さんも気をつけて。」
「俺はついでか……。」
「では、そろそろお暇します。ありがとうございました。」
「また夏にでも帰るよ。じゃあ。」
行きと同じく高橋さんの運転にのりこみ、車が見えなくなるまで見送りは続いた。
「緊張したけど、カイの家族にも会えて良かった。」
「ああ、俺も昨日までは行きたく無かったが紹介出来て良かったよ。移動中は寝てて良いからな。」
「うん、やっぱりどこか緊張してたみたいで…。疲れた…」
ふぅっと息をつくと、櫂斗の肩にもたれかかる。
高速道路にのりウトウトし、目を閉じて暫くするとドキドキとしてきて気持ち悪さがくる。
「カイ、気持ち悪…」
「高橋っ、少し車停められるか?」
「お待ち下さい。あと少しでパーキングがありますので、そちらにお止めします。」
「シグ、横になるか?」
服のボタンを緩め、靴を脱がせながら櫂斗が尋ねる。
「いや、大丈夫…。」
パーキングエリアに停止して、高橋さんが水を買ってきてくれた。
少し飲んで、ふらりと車を出てしゃがみ込み、空気を吸う。
「ふぅー、ふぅー」
「まだ気持ち悪い?」
「少し…。ごめんね。もう少し、待って…」
「酔い止めは?」
「飲んでる…。次飲むなら後1時間後にしないと…。効果的に2時間弱くらいしか効いてないみたい、だから、少し休憩したら、でよう。」
「だが…」
「大丈夫。座席、ちょっと倒してもらっていい?眠りについたら関係ないと思うから僕が寝たら出てくれる?」
多分、すぐ眠れるから、と続ける。
「わかった。」
渋々であるが、座席を倒して時雨を寝かせる。
顔色は少し悪く眉間に皺を寄せて目を瞑る様子は何とかしてあげたくなる。
トントンと一定のリズムで時雨のお腹を叩きながら眠りやすい様に香りも香らせる。
15分程して、寝息が聞こえ出したの確認し、高橋に車を出す様に櫂斗は伝えた。
「安全運転で行かせて頂きます。何か変化がございましたらお伝えください。」
「頼む。」
その後は時雨は起きる事は無く、少し寝苦しそうな様子はあったが無事に学園に着いた。
校門前の駐在に事情を説明し、寮の入り口まで車を進める許可を貰う。
「ありがとう。高橋。また帰省する時は頼む。」
荷物を肩にかけて時雨を抱き抱えて車を降りる。
「いえ、とんでもございません。ご進学おめでとうございます。またお会いできる日を楽しみにしております。」
高橋の車を見送り、寮の部屋に戻り時雨をベッドに寝かせる。
時間は既に12時45分を示している。
体育館までは走っても10分程かかる為、そろそろ出なければまずい。
調子の悪い時雨を1人残すのは躊躇いがあるが、仕方ない。
時雨宛に『生徒会の方に行ってくる。起きて何かあれば直ぐに連絡してくれ。直ぐに取れるようにしている。』
と書き置きを残して部屋を出た。
~体育館~
「ハァッハァッハァッ、すみませんっ、遅くなりましたっハァッ」
全力疾走で校舎を走り、体育館に着いたのは3分前。
「おお~。遅かったな。大丈夫か?」
「はい、ハァッ、大丈夫です。」
「櫂斗ちゃん、番ちゃんは連れてこなかったの~?」
「シグは、少し疲れて寝てまして。そのままベッドに寝かせてきました。何かあれば連絡するように書き置きをしてきたので、連絡がくれば場合によっては抜けさせて貰います。」
「ああ、わかった。じゃあ、早速通しリハを始める。」
「「「お願いします!!!」」」
少し修正を加えながらもリハが無事に終了する。
「お疲れさん。明日は当日だ。お偉いさんもくるからな。滞りなく行こう。明日は8時に集合だ。寝坊するなよ。他、連絡事項あるもの。」
「はい。部活見学が入学式翌日から開始されます。例年、多少問題が発生する事がありますので、生徒会も風紀と併せて見回りを行います。強制ではありませんので、お暇な方は参加をお願いします。」
副会長が連絡をする。生徒会と言っても兼部をしているものもおり、部活見学の際はそちら優先でいいそうだ。
「他になければ解散とする。」
特に議題は上がらずに解散となった。
携帯を見るも連絡はない。
起きていないか、はたまた取れない状況なのか。
急足で寮に戻ろうとするも、先輩に呼び止められる。
「櫂斗ちゃん、この後暇?」
「すみません、少しシグが気になるので。今日は寮の方でも歓迎会がありますし。」
「そっかそっかぁ~。また番ちゃん紹介してねっ!」
「すみません、失礼します。」
バタバタと帰ると、時雨の姿はベッドに無かった。
「シグ…?」
見回るとかすかにトイレの方から音がする。
扉が微かに開いており、嗚咽音がする。
「ェッ…」
「シグ、開けるぞ?」
床にしゃがみ込み、便器にもたれかかって餌付いている時雨の姿があった。
「ウッ…ゲホッ」
気持ち悪いみたいだが、吐けるものはない様で胃液の酸っぱい匂いだけがする。
「シグ、一度口を濯ごう。抱えるぞ。」
「ん”…」
起きたのはさっきらしいが、そこから吐き気が止まらないらしい。
どうやら、降りた後も車酔いが持続しているらしく具合が悪そうだ。
「水飲んで横になろう。側にいるから、安心して。」
「ごめ…。かんげ、かい…」
「まだ開始まで2時間はある。今のうちにゆっくり休んで体調整えよう。」
「う……ん、」
ベッドに横になるとすぐに眠りに着く。
発作こそ最近は起きないが、少しの事で体調が変化しやすいのを見るとやはり番ったとは言え、体への負担は大きいのだろう。
必死に耐える時雨の様子を見ながら、自分が変われたらいいのに、と思う。
見るだけしか出来ないのがもどかしいと、自分にイライラしながら時雨が目覚めるまで側に寄り添うのだった。
自分でもしつこいくらい時雨を体調不良にしている気がする…
自分で書いてて何ですが、少し不憫に思えてきた今日この頃です…
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