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66話 剣術大会本戦第三回戦
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やっと機会がやってきた。
自然と口の口角が上がる。
"随分と楽しそうだな?"
頭の中に聞き慣れた声が響く。
楽しそう?当たり前じゃない、あの時の続きをやっと出来るのだから嬉しくもなってくる。
それに彼はあの時よりも数段も強くなっていのだ。
"やっとだよガーロット"
"ああ、そうだな"
"やっと彼と戦える"
これを勝てば次は彼と戦える。
絶対に彼は勝ち上がってくる、そう思うだけで心が踊る。
「さて、準備が整いました! 第三回戦は不死鳥のベルゴ対ラミア=アンネット。皆さんおなじみベルゴが戦います、楽しです! それでは戦う二人の入場です!!」
実況の声で立ち上がり外へ出る。
先程までうるさく聞こえていた観客の声も今はよく聞こえない。
お互い向かい合って武器を構える。
私の一回戦の相手は不死鳥のベルゴ、たしか何回もタイラス先生とこの大会で戦っていると言っていた。
試合直前になってもフードは下ろさず、よく顔は見えない。
ベルゴの使う武器は毒々しい色をした紫の短剣だ。
何回もこの大会に出てタイラス先生と戦っているのならこの人も相当強いはずだ。
前菜にしてはもってこいの相手だ。
「面白くなってきた……!」
今か今かと銅鑼が叩かれるのを待つ。
「随分と舐められたものだ……」
ベルゴは小さく何かを呟く。
「……え?」
聞き返そうするがそれは叶わない。
「それでは騎神祭剣術大会本戦第三回戦、開始致します!!」
銅鑼が鳴る。
「……ハっ」
それと同時に一気に飛び込む。
強くなったのは彼だけではない、私も彼がいなくなってから研鑽を積んできた。
威力、速さ、技術、魔力、どれも前の私とは比べ物にないくらいに成長した。
前は初めての魔人との戦いで遅れを取ったが今戦えばそんなことはない。
今目の前にいる男も一瞬で片付けて見せよう。
「本当に、己を過大評価しすぎだ」
「がっ…………!!!」
いきなり真横から打撃が飛んできて吹っ飛ばされる。
「な、何が……」
目の前の男は指先ひとつも動いていないのに何故いきなり自分は攻撃をくらったのか、頭の中で理解が追いつかない。
「クソっ!」
すぐさま立ち上がり次はさっきよりも速く飛ぶ。
「あがっ………!!」
しかしすぐさま打撃が襲ってきて動きをとめられる。
何これ?あいつ何をしたの魔法?
「不思議か?」
頭の中を見透かされたようにベルゴは聞いてくる。
「な………」
「まあ、今のお前では追いつけるはずがない」
ベルゴはまだ一歩も動いていない。
"ガーロット、あいつ何をしてるの"
一人で考えても時間の無駄だ、相方に聞く。
"……分からないのか?"
歯切れ悪くガーロットは質問を質問で返してくる。
"なに?分かってるならさっさと教えなさいよ……"
それに腹が立ち、言葉が尖る。
"あいつはただお前を殴ってるだけだ"
「そんなわけないでしょ! 巫山戯てないで真面目に………」
馬鹿にしたような答えに思わず怒鳴る。
"巫山戯てるのはどっちだ?ラミア、お前おかしいぞ?普段のお前ならあいつの動きは見切れるはずだ"
赤髪の悪魔は怪訝そうに言う。
「いきなり怒鳴ってどうした? 自分の愚かさに気づいたのか?」
ベルゴはつまらなそうにフードを深く被り直す。
…………私が愚か?
「巫山戯るな!!」
男の言葉に耐えきれずもう一度地面を強く弾く。
「それが愚かなんだ」
「うぐっ……」
すぐさま動きをとめられ息が上手く出来なくなる。
いつの間にか私はベルゴに首を掴まれ中に浮かされていた。
「くる……し……い……」
大きな手で首を強く覆われ体に酸素が届かなくなっていく。
「そろそろ目を覚ましたらどうだ童が」
さらに深く握られた手は強く、意識が遠くなっていく。
「おっと、さすがにやりすぎたか」
わざとらしくそう言って私の首を手放し地面に落とされる。
「がっ……かはっ……ごほッごほッ!」
首を抑えて急いで体が酸素を求める。
あと少しで殺されるところだった。
"大丈夫か!?"
ガーロットの心配した声が聞こえた気がする。
しかし、まだ酸素が足りないようで本当にそれがガーロットの声かどうかもあやふやだ。
「すー………はー………」
戦いなど忘れてゆっくりと深呼吸をする。
「落ち着いたか?」
その男の声で自分が今戦っていることを思い出す。
「……っ!」
すぐさま距離を取ろうとするがそれはベルゴの手に握られた短剣が許さない。
気づくと後ろから短剣の刃を首元に当てられ、動きが完全に封じられる。
「お前じゃ俺に勝てない。ましてや目の前の相手も碌に見てない今のお前は下位の魔物も倒すことは出来ないだろうな」
不快な声が耳に届く。
「随分と思い上がったもんだ。まだ勝ってもいないのに次の相手のことを考えているのか? お前からしたら俺は眼中にないか?」
不快な声は続く。
「お前は今どれだけ人を貶しているのか自覚はあるか?」
それは………。
「目の前の戦いに集中出来ない半端者のくせに自分が強いと錯覚して、相手をただの前座だとしか考えていない。それがどれだけ人を貶しているのか分かっているかと聞いているんだ、小娘」
「そんな……つもりは……」
それは何一つ間違いではなかった。
私はベルゴのことを「どうでもいい」と「取るに足らない前菜だ」と無意識のうちに考えていた。
早く彼と……レイル君と戦いたいと次のことを考えていた。
「お前は騎士になる資格なんてないただの狂戦士、俺と同じ同類だ」
違う。
「お前はただ強いやつと戦えればそれでいい、違うか?」
違う。
「違くないさ、お前は俺と同じニオイがする」
「違……う……」
本当に?
否定したい、でも出来ない、あいつの言うことは全部間違っている訳では無いから。
でも本当に騎士になりたいと思って王都に来たのは間違いではない。
本当に?
自分の中にある何かが問う。
あなたはただ強い人と戦えればよかったんじゃないの?
騎士になればそういう機会が沢山あるからここに来たんじゃないの?
「違う」
口では否定をする。
違くないよ。
「あなたに私が分かるわけない!」
分かるよ。
どこかから聞こえてくる声は自信を持って言う。
だって………。
"だって私はあなただもん"
「………!!!!」
その言葉で全てが分からなくなっていく。
自分が本当に騎士になりたいのか、本当はただ戦えればそれだけでいいのか。
「……負けました」
「……」
ベルゴはその言葉を聞いて喋ることは無い。
「き、決まったー! 何とも静かな勝利となりました、第三回戦は不死鳥のベルゴの勝利です!!」
決着を告げる銅鑼が打ち鳴らされ観客達の歓声が起こる。
静かに立ちあがりテントの中へと戻っていく。
「ラミア!大丈夫か!?」
心配そうに彼が私の元に来る。
「あはは……負けちゃった。ごめんねレイル君、続きはまた今度になるね……」
今は誰とも話したくない。
「あ、おい!ラミア!?」
「ごめん、今は放っといて。レイル君次でしょ? 準備しないと」
引き留めようとする彼の手を払って私は奥の椅子に座る。
「なるほどお前か……」
「は?」
一瞬、テントに戻ってきたベルゴと彼のそんなやり取りが聞こえてきたけど、今は何も考えたくなかった。
自然と口の口角が上がる。
"随分と楽しそうだな?"
頭の中に聞き慣れた声が響く。
楽しそう?当たり前じゃない、あの時の続きをやっと出来るのだから嬉しくもなってくる。
それに彼はあの時よりも数段も強くなっていのだ。
"やっとだよガーロット"
"ああ、そうだな"
"やっと彼と戦える"
これを勝てば次は彼と戦える。
絶対に彼は勝ち上がってくる、そう思うだけで心が踊る。
「さて、準備が整いました! 第三回戦は不死鳥のベルゴ対ラミア=アンネット。皆さんおなじみベルゴが戦います、楽しです! それでは戦う二人の入場です!!」
実況の声で立ち上がり外へ出る。
先程までうるさく聞こえていた観客の声も今はよく聞こえない。
お互い向かい合って武器を構える。
私の一回戦の相手は不死鳥のベルゴ、たしか何回もタイラス先生とこの大会で戦っていると言っていた。
試合直前になってもフードは下ろさず、よく顔は見えない。
ベルゴの使う武器は毒々しい色をした紫の短剣だ。
何回もこの大会に出てタイラス先生と戦っているのならこの人も相当強いはずだ。
前菜にしてはもってこいの相手だ。
「面白くなってきた……!」
今か今かと銅鑼が叩かれるのを待つ。
「随分と舐められたものだ……」
ベルゴは小さく何かを呟く。
「……え?」
聞き返そうするがそれは叶わない。
「それでは騎神祭剣術大会本戦第三回戦、開始致します!!」
銅鑼が鳴る。
「……ハっ」
それと同時に一気に飛び込む。
強くなったのは彼だけではない、私も彼がいなくなってから研鑽を積んできた。
威力、速さ、技術、魔力、どれも前の私とは比べ物にないくらいに成長した。
前は初めての魔人との戦いで遅れを取ったが今戦えばそんなことはない。
今目の前にいる男も一瞬で片付けて見せよう。
「本当に、己を過大評価しすぎだ」
「がっ…………!!!」
いきなり真横から打撃が飛んできて吹っ飛ばされる。
「な、何が……」
目の前の男は指先ひとつも動いていないのに何故いきなり自分は攻撃をくらったのか、頭の中で理解が追いつかない。
「クソっ!」
すぐさま立ち上がり次はさっきよりも速く飛ぶ。
「あがっ………!!」
しかしすぐさま打撃が襲ってきて動きをとめられる。
何これ?あいつ何をしたの魔法?
「不思議か?」
頭の中を見透かされたようにベルゴは聞いてくる。
「な………」
「まあ、今のお前では追いつけるはずがない」
ベルゴはまだ一歩も動いていない。
"ガーロット、あいつ何をしてるの"
一人で考えても時間の無駄だ、相方に聞く。
"……分からないのか?"
歯切れ悪くガーロットは質問を質問で返してくる。
"なに?分かってるならさっさと教えなさいよ……"
それに腹が立ち、言葉が尖る。
"あいつはただお前を殴ってるだけだ"
「そんなわけないでしょ! 巫山戯てないで真面目に………」
馬鹿にしたような答えに思わず怒鳴る。
"巫山戯てるのはどっちだ?ラミア、お前おかしいぞ?普段のお前ならあいつの動きは見切れるはずだ"
赤髪の悪魔は怪訝そうに言う。
「いきなり怒鳴ってどうした? 自分の愚かさに気づいたのか?」
ベルゴはつまらなそうにフードを深く被り直す。
…………私が愚か?
「巫山戯るな!!」
男の言葉に耐えきれずもう一度地面を強く弾く。
「それが愚かなんだ」
「うぐっ……」
すぐさま動きをとめられ息が上手く出来なくなる。
いつの間にか私はベルゴに首を掴まれ中に浮かされていた。
「くる……し……い……」
大きな手で首を強く覆われ体に酸素が届かなくなっていく。
「そろそろ目を覚ましたらどうだ童が」
さらに深く握られた手は強く、意識が遠くなっていく。
「おっと、さすがにやりすぎたか」
わざとらしくそう言って私の首を手放し地面に落とされる。
「がっ……かはっ……ごほッごほッ!」
首を抑えて急いで体が酸素を求める。
あと少しで殺されるところだった。
"大丈夫か!?"
ガーロットの心配した声が聞こえた気がする。
しかし、まだ酸素が足りないようで本当にそれがガーロットの声かどうかもあやふやだ。
「すー………はー………」
戦いなど忘れてゆっくりと深呼吸をする。
「落ち着いたか?」
その男の声で自分が今戦っていることを思い出す。
「……っ!」
すぐさま距離を取ろうとするがそれはベルゴの手に握られた短剣が許さない。
気づくと後ろから短剣の刃を首元に当てられ、動きが完全に封じられる。
「お前じゃ俺に勝てない。ましてや目の前の相手も碌に見てない今のお前は下位の魔物も倒すことは出来ないだろうな」
不快な声が耳に届く。
「随分と思い上がったもんだ。まだ勝ってもいないのに次の相手のことを考えているのか? お前からしたら俺は眼中にないか?」
不快な声は続く。
「お前は今どれだけ人を貶しているのか自覚はあるか?」
それは………。
「目の前の戦いに集中出来ない半端者のくせに自分が強いと錯覚して、相手をただの前座だとしか考えていない。それがどれだけ人を貶しているのか分かっているかと聞いているんだ、小娘」
「そんな……つもりは……」
それは何一つ間違いではなかった。
私はベルゴのことを「どうでもいい」と「取るに足らない前菜だ」と無意識のうちに考えていた。
早く彼と……レイル君と戦いたいと次のことを考えていた。
「お前は騎士になる資格なんてないただの狂戦士、俺と同じ同類だ」
違う。
「お前はただ強いやつと戦えればそれでいい、違うか?」
違う。
「違くないさ、お前は俺と同じニオイがする」
「違……う……」
本当に?
否定したい、でも出来ない、あいつの言うことは全部間違っている訳では無いから。
でも本当に騎士になりたいと思って王都に来たのは間違いではない。
本当に?
自分の中にある何かが問う。
あなたはただ強い人と戦えればよかったんじゃないの?
騎士になればそういう機会が沢山あるからここに来たんじゃないの?
「違う」
口では否定をする。
違くないよ。
「あなたに私が分かるわけない!」
分かるよ。
どこかから聞こえてくる声は自信を持って言う。
だって………。
"だって私はあなただもん"
「………!!!!」
その言葉で全てが分からなくなっていく。
自分が本当に騎士になりたいのか、本当はただ戦えればそれだけでいいのか。
「……負けました」
「……」
ベルゴはその言葉を聞いて喋ることは無い。
「き、決まったー! 何とも静かな勝利となりました、第三回戦は不死鳥のベルゴの勝利です!!」
決着を告げる銅鑼が打ち鳴らされ観客達の歓声が起こる。
静かに立ちあがりテントの中へと戻っていく。
「ラミア!大丈夫か!?」
心配そうに彼が私の元に来る。
「あはは……負けちゃった。ごめんねレイル君、続きはまた今度になるね……」
今は誰とも話したくない。
「あ、おい!ラミア!?」
「ごめん、今は放っといて。レイル君次でしょ? 準備しないと」
引き留めようとする彼の手を払って私は奥の椅子に座る。
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