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41話 森の侵入者
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「ふむ、なるほどな……」
老婆は考え込むように顎を押さえる。
俺は精霊の里の長、バーバラに俺とリュミールが出会った経緯、魔導具を使ってどこに行くのか、そこに行って何をするのかなどの理由を諸々と話し終わったところだ。
「リュミールがなぜお主と契約したのか、何故この森の魔道具を使いたいのかもわかった。しかしの~……」
老婆バーバラはいっそう難しそうな顔をして言葉を詰まらせる。
「どうしたんだい長?何か問題でもあるのかい?」
リュミールは煮え切らないバーバラを見て不思議そうな顔をする。
「なに、リュミールよ。お主も見たであろうこの森に魔物がいる所を」
「そう言えばいたね、この森で魔物を見たのなんていつぶりだろうか……」
「魔王と人間の長い戦いが終わってからこの森には今まで魔物が入り込まぬように特殊な結界を使っていたのだが最近その結界が破られてのう、魔物がこの森に住み着くようになったのだ」
「ここの結界を破るなんてそこら辺にいる魔物には出来ないはずだが……その結界を破った魔物はどんな奴なんだい?」
リュミールは続けて聞く。
「……ベヒーモスじゃ」
「な!!ベヒーモスだって!?」
バーバラの言葉を聞いておどろいたかおをする。
ベヒーモス?、何かで聞いたことがあるような………ああそうだ、昔読んでもらった絵本の中にそんな神獣、神様の遣いがいたはずだ。
でも確かベヒーモスは架空上の生き物で魔物ではなかったはず、本当は存在しないと母ステラが言っていたような。
「なるほど神話級か……」
「そしてそのベヒーモスはこの森でも魔力がとても濃い場所の魔導具がある場所を寝床にしているのだ」
バーバラはしわくちゃな顔をさらに歪ませる。
「あー、それは言いづらいよね~。よりによってベヒーモスか……」
「そうなんじゃ、すまないが今のところ魔導具は使えそうにないんじゃよ」
バーバラが別に悪いわけではないのに彼女は申し訳なさそうな顔で言う。
「そんな顔をしないでくれ長。大丈夫、何も問題ない!」
バーバラはリュミールの謎の自信に首を傾げる。
「……」
嫌な予感がする。
「私とレイルでそのベヒーモスを倒してあげようじゃないか!!」
はい出た、またそうやって無理矢理なこと言う。
見事嫌な予感は的中してしまう。
「おいこの馬鹿精霊、なにをまた滅茶苦茶なことを言ってくれてんだ。神話級を倒すなんて俺には無理だ」
上級より上の強さに位置する神話級の魔物は人生の中で遭遇する確率が最も低い、もはや伝説上の生き物だ。代表的なものでいえばドラゴンが一番しっくりくる、まだ人間が魔王と戦争をしていた頃は至る所にいたと言うが今は見る影もない。最後に神話級の魔物が目撃されたのは百年前、本当に伝説上のものだけになろうとしていた。上級の魔物と神話級の魔物の強さの差は言葉では表現出来ないほどかけはなれていて今の俺なんか勝てるわけがない。
「そんなに弱気になるなよ。神話級って言っても大したことないぜ?」
いや、大したことあるからね?
お前はいつからそんな頭お花畑になったんだよ。
「よし!それじゃあ決まり!!」
俺が何も言わず無言で馬鹿精霊を睨みつけていると勝手に話が決まろうとしていた。
「おいだから俺は……」
「大丈夫さ、君は自分が思っているよりも弱くない。それに早くしないと間に合わないかもしれないよ?」
自分の言ったことを信じて疑わず真っ直ぐな目で精霊は見据えてくる。
「……死ぬと思ったら直ぐに逃げるからな」
「もちろんさ、まだ君に死なれたら私も困るしね。いのちだいじに、で行こうか」
可愛らしくこちらにポーズを決めてくる。
クソ、なんか言いくるめられたみたいで腹立つな……。
「おお、本当かお前達!?それはとても有難い。……しかし今日はもう日も暮れて遅い、行くならば明日にしたほうがいい。それにリュミールよ、久しぶり家族に顔を見せてあげなさい」
バーバラはそう忠告してそのまま部屋を出ていく。
「え、まじで……?」
何故かリュミールは絶望の声を上げていた。
・
・
・
そこは戦場のように激しく、ぶつかりあっていた。
「おりゃーくらえー!!」
「しんでわびろこのアバズレがー!!」
「わびろわびろー!!!」
まさに地獄。そう思わざるを得なかった。
「うるさいぞ君たち!少し静かにしたまえ!?」
いつもは困らせる側の馬鹿精霊も今回のこの状況にはとても困惑していた。
「えー、だってねーちゃんが帰ってきて嬉しいんだもーん」
「「もーん!!」」
一人の小さな少年が馬鹿精霊の右腕にしがみつく。
「あ、ずるーい!!」
それに続くようにもう一人の少年も空いている左腕にしがみつく。
「じゃあ私は真ん中ー!!」
次々に抱きついてくる子供の軍勢に彼女は弱った様子だ。
「おいレイル!見てないで何とかしてくれ、これじゃあ私の体が持たない!!」
そんな助けを高声が聞こえてくるがテーブルに出されたハーブティーを啜って知らないふりをする。
……いい気味だ、そうやって少しは俺の気持ちを味わえ。
「この裏切り者ー!!」
彼女は力なく倒れ、驚喜に包まれた子供たちの下敷きになる。
安心しろ、骨は拾ってやる……。
「ごめんなさいね~、うるさくて」
彼女たちが楽しく?遊んでいる姿を椅子に座って優雅に眺めていると後ろから鈴のように綺麗な女性の声が聞こえてくる。
「いえ、何だかこんなに賑やかなのは久しぶりなので俺も楽しいです」
本心を俺の向かいに座ったリュミール達の母、ルミナに言う。
「あの子達久しぶりにお姉ちゃんに会えたからあんなにはしゃいで……」
あらあらまあまあと手を頬に当てて困ったような嬉しそうなどちらも混じった顔をする。
「ええ、あんなに苦し……楽しそうなリュミールを見たのは初めですよ!」
心の底から溢れる笑顔が止まらない。
……決してあいつの苦しんでる姿が見れて嬉しいとかではない。断じてない。
俺の濡れ衣も晴れて、バーバラの屋敷をあとにして俺たちは直ぐにリュミールの家へと向かった。
そして入った瞬間これである、まさに嵐、子供の生命力はとてつもない。
まあ子供と言っても俺よりは何十倍も歳上なのだけれど……。
「それにしてもすみません、いきなりお邪魔しちゃって、迷惑じゃなかったですか?」
「何言ってるのよ、娘が久しぶりに帰ってきたと思ったら契約して帰ってきたんだもの、最初は驚いたけど大歓迎よ!!」
リュミールと同じ色をした金糸雀色の髪をなびかせて笑う。
「ッ!?」
あまりにも綺麗な笑顔だったので思わずドキッとしてしまう。
リュミールにとても似ているがあいつとは比べ物にならないくらいルミナには大人の魅力がある。
「おい!今失礼なこと考えたろ!!!」
未だ、弟妹たちにもみくちゃにされている馬鹿精霊はこんな時でも感は鋭いようだ。
「さて、長旅でおつかれでしょう?今日はゆっくりなさってください」
「どうもありがとうございます、お世話になります。」
ルミナはこちらを気遣って俺を寝室へと案内してくれる。
「おい、ちょっと待て私をこのまま放っておく気かい!?」
リュミールはこちらに向かって叫ぶ。
「俺の事は気にしないで姉弟水入らずで楽しんでくれ」
今日一番、最高の笑顔で彼女に手を振る。
「クソ~!覚えてろよ!!!」
悲痛な叫びを背にして俺は寝室へと足を運び眠りについた。
老婆は考え込むように顎を押さえる。
俺は精霊の里の長、バーバラに俺とリュミールが出会った経緯、魔導具を使ってどこに行くのか、そこに行って何をするのかなどの理由を諸々と話し終わったところだ。
「リュミールがなぜお主と契約したのか、何故この森の魔道具を使いたいのかもわかった。しかしの~……」
老婆バーバラはいっそう難しそうな顔をして言葉を詰まらせる。
「どうしたんだい長?何か問題でもあるのかい?」
リュミールは煮え切らないバーバラを見て不思議そうな顔をする。
「なに、リュミールよ。お主も見たであろうこの森に魔物がいる所を」
「そう言えばいたね、この森で魔物を見たのなんていつぶりだろうか……」
「魔王と人間の長い戦いが終わってからこの森には今まで魔物が入り込まぬように特殊な結界を使っていたのだが最近その結界が破られてのう、魔物がこの森に住み着くようになったのだ」
「ここの結界を破るなんてそこら辺にいる魔物には出来ないはずだが……その結界を破った魔物はどんな奴なんだい?」
リュミールは続けて聞く。
「……ベヒーモスじゃ」
「な!!ベヒーモスだって!?」
バーバラの言葉を聞いておどろいたかおをする。
ベヒーモス?、何かで聞いたことがあるような………ああそうだ、昔読んでもらった絵本の中にそんな神獣、神様の遣いがいたはずだ。
でも確かベヒーモスは架空上の生き物で魔物ではなかったはず、本当は存在しないと母ステラが言っていたような。
「なるほど神話級か……」
「そしてそのベヒーモスはこの森でも魔力がとても濃い場所の魔導具がある場所を寝床にしているのだ」
バーバラはしわくちゃな顔をさらに歪ませる。
「あー、それは言いづらいよね~。よりによってベヒーモスか……」
「そうなんじゃ、すまないが今のところ魔導具は使えそうにないんじゃよ」
バーバラが別に悪いわけではないのに彼女は申し訳なさそうな顔で言う。
「そんな顔をしないでくれ長。大丈夫、何も問題ない!」
バーバラはリュミールの謎の自信に首を傾げる。
「……」
嫌な予感がする。
「私とレイルでそのベヒーモスを倒してあげようじゃないか!!」
はい出た、またそうやって無理矢理なこと言う。
見事嫌な予感は的中してしまう。
「おいこの馬鹿精霊、なにをまた滅茶苦茶なことを言ってくれてんだ。神話級を倒すなんて俺には無理だ」
上級より上の強さに位置する神話級の魔物は人生の中で遭遇する確率が最も低い、もはや伝説上の生き物だ。代表的なものでいえばドラゴンが一番しっくりくる、まだ人間が魔王と戦争をしていた頃は至る所にいたと言うが今は見る影もない。最後に神話級の魔物が目撃されたのは百年前、本当に伝説上のものだけになろうとしていた。上級の魔物と神話級の魔物の強さの差は言葉では表現出来ないほどかけはなれていて今の俺なんか勝てるわけがない。
「そんなに弱気になるなよ。神話級って言っても大したことないぜ?」
いや、大したことあるからね?
お前はいつからそんな頭お花畑になったんだよ。
「よし!それじゃあ決まり!!」
俺が何も言わず無言で馬鹿精霊を睨みつけていると勝手に話が決まろうとしていた。
「おいだから俺は……」
「大丈夫さ、君は自分が思っているよりも弱くない。それに早くしないと間に合わないかもしれないよ?」
自分の言ったことを信じて疑わず真っ直ぐな目で精霊は見据えてくる。
「……死ぬと思ったら直ぐに逃げるからな」
「もちろんさ、まだ君に死なれたら私も困るしね。いのちだいじに、で行こうか」
可愛らしくこちらにポーズを決めてくる。
クソ、なんか言いくるめられたみたいで腹立つな……。
「おお、本当かお前達!?それはとても有難い。……しかし今日はもう日も暮れて遅い、行くならば明日にしたほうがいい。それにリュミールよ、久しぶり家族に顔を見せてあげなさい」
バーバラはそう忠告してそのまま部屋を出ていく。
「え、まじで……?」
何故かリュミールは絶望の声を上げていた。
・
・
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そこは戦場のように激しく、ぶつかりあっていた。
「おりゃーくらえー!!」
「しんでわびろこのアバズレがー!!」
「わびろわびろー!!!」
まさに地獄。そう思わざるを得なかった。
「うるさいぞ君たち!少し静かにしたまえ!?」
いつもは困らせる側の馬鹿精霊も今回のこの状況にはとても困惑していた。
「えー、だってねーちゃんが帰ってきて嬉しいんだもーん」
「「もーん!!」」
一人の小さな少年が馬鹿精霊の右腕にしがみつく。
「あ、ずるーい!!」
それに続くようにもう一人の少年も空いている左腕にしがみつく。
「じゃあ私は真ん中ー!!」
次々に抱きついてくる子供の軍勢に彼女は弱った様子だ。
「おいレイル!見てないで何とかしてくれ、これじゃあ私の体が持たない!!」
そんな助けを高声が聞こえてくるがテーブルに出されたハーブティーを啜って知らないふりをする。
……いい気味だ、そうやって少しは俺の気持ちを味わえ。
「この裏切り者ー!!」
彼女は力なく倒れ、驚喜に包まれた子供たちの下敷きになる。
安心しろ、骨は拾ってやる……。
「ごめんなさいね~、うるさくて」
彼女たちが楽しく?遊んでいる姿を椅子に座って優雅に眺めていると後ろから鈴のように綺麗な女性の声が聞こえてくる。
「いえ、何だかこんなに賑やかなのは久しぶりなので俺も楽しいです」
本心を俺の向かいに座ったリュミール達の母、ルミナに言う。
「あの子達久しぶりにお姉ちゃんに会えたからあんなにはしゃいで……」
あらあらまあまあと手を頬に当てて困ったような嬉しそうなどちらも混じった顔をする。
「ええ、あんなに苦し……楽しそうなリュミールを見たのは初めですよ!」
心の底から溢れる笑顔が止まらない。
……決してあいつの苦しんでる姿が見れて嬉しいとかではない。断じてない。
俺の濡れ衣も晴れて、バーバラの屋敷をあとにして俺たちは直ぐにリュミールの家へと向かった。
そして入った瞬間これである、まさに嵐、子供の生命力はとてつもない。
まあ子供と言っても俺よりは何十倍も歳上なのだけれど……。
「それにしてもすみません、いきなりお邪魔しちゃって、迷惑じゃなかったですか?」
「何言ってるのよ、娘が久しぶりに帰ってきたと思ったら契約して帰ってきたんだもの、最初は驚いたけど大歓迎よ!!」
リュミールと同じ色をした金糸雀色の髪をなびかせて笑う。
「ッ!?」
あまりにも綺麗な笑顔だったので思わずドキッとしてしまう。
リュミールにとても似ているがあいつとは比べ物にならないくらいルミナには大人の魅力がある。
「おい!今失礼なこと考えたろ!!!」
未だ、弟妹たちにもみくちゃにされている馬鹿精霊はこんな時でも感は鋭いようだ。
「さて、長旅でおつかれでしょう?今日はゆっくりなさってください」
「どうもありがとうございます、お世話になります。」
ルミナはこちらを気遣って俺を寝室へと案内してくれる。
「おい、ちょっと待て私をこのまま放っておく気かい!?」
リュミールはこちらに向かって叫ぶ。
「俺の事は気にしないで姉弟水入らずで楽しんでくれ」
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