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40話 ゴブリンとの戦闘
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木々から漏れる陽の光が青白く輝く鋼の剣に反射して煌めく。
さっきまでアンガーゴート達に追いかけられていたのを忘れて全速力でゴブリン達に走り込む。
後ろから聞こえてきた足音にゴブリン達は気づいてこちらを睨みつけてくる。
どうやらお楽しみのところ邪魔されて不服のようだ。
一気に距離を縮めて一番近くにいたゴブリンに斬り掛かる。
キンっ!と金属の弾ける音がして俺の攻撃は簡単にゴブリンに止められてしまう。
魔物の中で最弱と言われているゴブリンでも今の俺にとっては強敵には違いない、むしろこのまま何事もなく殺されることの方がおかしいのだ。
目一杯力を込めて剣を前に押し出そうとするがゴブリンはビクともせず逆にこちらが力負けしそうだ。
やはり天職による身体能力の強化、補正がないことが大きい。
やばい、こいつ結構力あるな……。
「後ろからも来るぞ!!」
俺が一匹のゴブリンだけに集中していると後ろからもう一匹のゴブリンが木の棍棒で殴りかかってくる。
「やばい!」
目の前にいるゴブリンのナイフを滑らすように何とか横に受け流して、その勢いで後ろの棍棒も紙一重で躱す。
すると次は右から弓を持ったゴブリンから矢が放たれる。
今の目では捉えるのが厳しく、鋭く、速い矢が俺の顳顬目がけて吸い込まれるように飛んでくる。
それを勘だけで適当に振るった剣で弾き飛ばす。
ほかの二匹のゴブリンも武器を構えてこちらを威嚇してくる。
今のところは何とか騙し騙しで戦えてはいるがこのままいけばいずれボロが出る。
まだ温存したかったけどそうも言ってられなくなってきた。
「リュミール、魔力を廻せ」
精霊石の中に戻っていた精霊に声をかける。
「やっと出番か。まだ完全に君の体に魔力が慣れてる訳では無いからあまり速くは廻せないけどいいね?」
「ああ」
リュミールの確認に了承して魔力を廻してもらう。
瞬間、体の中に光魔力が流れ込んでくる。闇魔力の時とは違い、光魔力は体の中で馴染まず、暴れ回る感覚がする。
魔力が体全体に馴染んでくれるまでゴブリン達は待ってくれるはずもないのでゴブリン達の攻撃を何とかいなしながら完全に魔力が廻りきるまで耐える。
……もう少しだ。
全身に異物が巡っていく感覚。
………………廻った。
「よし、いけるよ」
感覚的に判断した瞬間にリュミールからも合図が出る。
ゴブリン達の猛攻を大きく後ろに飛び退き距離を撮る。
それじゃあまずゴブリン達には見えなくなってもらおう。
先程、リュミールがアンガーゴート達に使った同じ魔法を準備する。
「好き勝手もそこまでにしてもらおうか!!」
左手を前に突きだし体の中にある光魔力を解き放つ。
瞬間、リュミールが先程アンガーゴート達に使用した発光魔法を発動する。威力はリュミールが一人で発動した魔法よりも数倍光量の多い発光魔法が森一体を埋め尽くす。
当然、突然の魔法にゴブリン達は対処できるはずもなく目を抑えて地べたをはいずり回る。
「やった、成功だ!」
自分の思い描いたように魔法が成功したので思わず喜びの声を上げてしまう。
「いやいや、今のはちょっと加減が足りなさすぎじゃないか?もっと肩の力を抜いた方がいいよ」
と、喜んでいところにリュミールの空気の読めない横槍が入る。
「……」
気に食わないので助言を無視して未だ苦しむゴブリン達の息の根を止める。
最後の一匹のゴブリンの首を刈り取り、襲われていた少女の元へ行く。
「大丈夫か?」
少女はまだ状況が理解出来ていないようでポカンと口を開けながら地面に座り込んでいる。
「おーい、生きてるか~?」
少女の目の前でわざとらしく手を振って意識があるか確認をする。
「は!!え!?あっと、その、助けていただきありがとうございました!!」
ようやく我に返ったようで少女は慌てて立ち上がり頭を下げる。
「よかった、怪我はないみたいだね」
「はい、大丈夫です。私意外と頑丈なんで!」
少女は自分の頭を軽く叩いてみせる。
「あ!申し遅れました。私、この森に住む光の精霊、ディトンと申します」
「俺はレイル、色々と理由があってこの森にある魔導具を使わせてもらうためにここに来たんだ」
お互いに自己紹介をしてこの森に来た理由を説明していると魔物とはまた違った何かが近づいてくる音がする。
「何だこの音?」
「さ、さあなんでしょうか?」
ディトンと一緒に首をかしげながら様子を伺う。
すると俺の周りを取り囲むように20人程の精霊が突然現れる。
「貴様が侵入者だな!我らが同胞を襲うとは許せん!命を持って償ってもらうぞ!!」
一人の綺麗な女性が俺の首元に剣を突きつける。それを合図のように周りの精霊達も俺に剣を向ける。
……何事でしょうか?
・
・
・
今俺は体を縄でぐるぐる巻きに拘束されて精霊の里の長が住んでいるという屋敷の部屋で正座させられていた。
あれから精霊石の中にいるリュミールはうんともすんとも言わない。
部屋の中には俺が助けたディトンと俺を拘束してここまで連れてきた綺麗なお姉さんがいた。
肩口まで伸びた綺麗な金髪にすらっと伸びた足、誰がどう見ても美人と認めるだろう。
「あのー何か勘違いを……」
「黙れ!!」
誤解を解こうと弁明をしようとしたところ綺麗なお姉さんに再び剣を突きつけられ強制的に黙らせられる。
「……」
完全に信用されてないな……というかあの馬鹿精霊は石の中で何をしているんだ、あいつがいればこの状況を一気に解決できるというのに……。
そんなことを考えていると部屋の扉が開いて一人の老婆が入ってくる。
「長、これが先ほど話した侵入者です!」
綺麗なお姉さんは老婆が入ってきた瞬間に俺に向けていた剣を収めて姿勢を正す。
「うむ、ご苦労だったなパルメよ。やあどうも、私はこの里の長を務めるバーバラと申す者だ。それでお客人殿、こんな何も無い森になんの御用かな?」
老婆は俺の目の前にある少し装飾の施された椅子に腰をかける。
「あの~、お話の前にこの縄を解いて貰えませんかね?」
愛想笑いをしてバーバラと名乗った老婆に提案をしてみる。
「うむ、そうしたいのはやまやまなのだがな、まだお主が私たちに危害を加えないものかわからない故、今暫くそのままでいてくれ。それでお主は何をしに来たんだ?」
俺に斬りかかろうとしていたパルメを手で制しながらバーバラはこちらを見据えてくる。
「さっきもそこにいるディトンとパルメさん?に話したけど俺はこの森にある魔導具を使わせてもらうためにここへ来た」
「魔道具とは世渡りのことか?」
「名前までは知らないけど、多分それだ」
「この森に魔導具があると誰から聞いた?これはこの森に住むものしか知らないはず……」
バーバラは不審な顔をする。
「ああそれは……おいリュミール、そろそろふざけてないで出てこい」
俺は石の中で黙りを決め込んでいる精霊を呼び出す。
「リュミールじゃと!?」
「リュミール!?」
バーバラとパルメは馬鹿精霊の名前を聞いて驚いた顔をする。
そんな二人を他所にリュミールはケタケタと笑いながら石の中から出てくる。
「いやいや、思いっきり楽しませてもらったよ!君は本当に不幸者だな~!!」
これまでの一連の流れを思い出したのか再び腹を抱えて笑う。
「りゅ、リュミール貴様、こんな所で何をしているのだ!?」
「そうじゃぞお主、突然森を出て行ったと思ったら突然帰ってきおって……」
パルメとバーバラはリュミールに言いたいことが山ほどあるのだろう、ものすごい勢いで言いよっていく。
「それにそこの人間に魔導具のことを教えたとはどういう事じゃ!何故そんなことをした!?」
二人は俺を指さしてくる。
「いやいや、どういうことって理由は一つしかないでしょ?私はそこにいるレイルと契約を結んだんだ、しかも契約の中で一番上にあたる死紋の契約をね」
「な………あのいつも怠惰な生活を貪り、里のために何もしてこなかった穀潰しのリュミールが契約じゃと!?」
バーバラの辛辣な物言いに思わず吹き出してしまう。
「こら、そこ笑わない」
リュミールは少し恥ずかしそうに頬を描きながら怒る。
「まあ私にも色々とあるんだよ。とりあえずツレの縄を解いてもらってもいいかい?」
「ああ、そうじゃな。パルメや解いてくれ」
「はい」
綺麗なお姉さんパルメはバーバラに言われたとおり俺の縄を解いてくれた。雑ではあったが……。
「……それでは詳しく話を聞こうか」
精霊の里の長を務める老婆は深くため息をついて続けた。
さっきまでアンガーゴート達に追いかけられていたのを忘れて全速力でゴブリン達に走り込む。
後ろから聞こえてきた足音にゴブリン達は気づいてこちらを睨みつけてくる。
どうやらお楽しみのところ邪魔されて不服のようだ。
一気に距離を縮めて一番近くにいたゴブリンに斬り掛かる。
キンっ!と金属の弾ける音がして俺の攻撃は簡単にゴブリンに止められてしまう。
魔物の中で最弱と言われているゴブリンでも今の俺にとっては強敵には違いない、むしろこのまま何事もなく殺されることの方がおかしいのだ。
目一杯力を込めて剣を前に押し出そうとするがゴブリンはビクともせず逆にこちらが力負けしそうだ。
やはり天職による身体能力の強化、補正がないことが大きい。
やばい、こいつ結構力あるな……。
「後ろからも来るぞ!!」
俺が一匹のゴブリンだけに集中していると後ろからもう一匹のゴブリンが木の棍棒で殴りかかってくる。
「やばい!」
目の前にいるゴブリンのナイフを滑らすように何とか横に受け流して、その勢いで後ろの棍棒も紙一重で躱す。
すると次は右から弓を持ったゴブリンから矢が放たれる。
今の目では捉えるのが厳しく、鋭く、速い矢が俺の顳顬目がけて吸い込まれるように飛んでくる。
それを勘だけで適当に振るった剣で弾き飛ばす。
ほかの二匹のゴブリンも武器を構えてこちらを威嚇してくる。
今のところは何とか騙し騙しで戦えてはいるがこのままいけばいずれボロが出る。
まだ温存したかったけどそうも言ってられなくなってきた。
「リュミール、魔力を廻せ」
精霊石の中に戻っていた精霊に声をかける。
「やっと出番か。まだ完全に君の体に魔力が慣れてる訳では無いからあまり速くは廻せないけどいいね?」
「ああ」
リュミールの確認に了承して魔力を廻してもらう。
瞬間、体の中に光魔力が流れ込んでくる。闇魔力の時とは違い、光魔力は体の中で馴染まず、暴れ回る感覚がする。
魔力が体全体に馴染んでくれるまでゴブリン達は待ってくれるはずもないのでゴブリン達の攻撃を何とかいなしながら完全に魔力が廻りきるまで耐える。
……もう少しだ。
全身に異物が巡っていく感覚。
………………廻った。
「よし、いけるよ」
感覚的に判断した瞬間にリュミールからも合図が出る。
ゴブリン達の猛攻を大きく後ろに飛び退き距離を撮る。
それじゃあまずゴブリン達には見えなくなってもらおう。
先程、リュミールがアンガーゴート達に使った同じ魔法を準備する。
「好き勝手もそこまでにしてもらおうか!!」
左手を前に突きだし体の中にある光魔力を解き放つ。
瞬間、リュミールが先程アンガーゴート達に使用した発光魔法を発動する。威力はリュミールが一人で発動した魔法よりも数倍光量の多い発光魔法が森一体を埋め尽くす。
当然、突然の魔法にゴブリン達は対処できるはずもなく目を抑えて地べたをはいずり回る。
「やった、成功だ!」
自分の思い描いたように魔法が成功したので思わず喜びの声を上げてしまう。
「いやいや、今のはちょっと加減が足りなさすぎじゃないか?もっと肩の力を抜いた方がいいよ」
と、喜んでいところにリュミールの空気の読めない横槍が入る。
「……」
気に食わないので助言を無視して未だ苦しむゴブリン達の息の根を止める。
最後の一匹のゴブリンの首を刈り取り、襲われていた少女の元へ行く。
「大丈夫か?」
少女はまだ状況が理解出来ていないようでポカンと口を開けながら地面に座り込んでいる。
「おーい、生きてるか~?」
少女の目の前でわざとらしく手を振って意識があるか確認をする。
「は!!え!?あっと、その、助けていただきありがとうございました!!」
ようやく我に返ったようで少女は慌てて立ち上がり頭を下げる。
「よかった、怪我はないみたいだね」
「はい、大丈夫です。私意外と頑丈なんで!」
少女は自分の頭を軽く叩いてみせる。
「あ!申し遅れました。私、この森に住む光の精霊、ディトンと申します」
「俺はレイル、色々と理由があってこの森にある魔導具を使わせてもらうためにここに来たんだ」
お互いに自己紹介をしてこの森に来た理由を説明していると魔物とはまた違った何かが近づいてくる音がする。
「何だこの音?」
「さ、さあなんでしょうか?」
ディトンと一緒に首をかしげながら様子を伺う。
すると俺の周りを取り囲むように20人程の精霊が突然現れる。
「貴様が侵入者だな!我らが同胞を襲うとは許せん!命を持って償ってもらうぞ!!」
一人の綺麗な女性が俺の首元に剣を突きつける。それを合図のように周りの精霊達も俺に剣を向ける。
……何事でしょうか?
・
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今俺は体を縄でぐるぐる巻きに拘束されて精霊の里の長が住んでいるという屋敷の部屋で正座させられていた。
あれから精霊石の中にいるリュミールはうんともすんとも言わない。
部屋の中には俺が助けたディトンと俺を拘束してここまで連れてきた綺麗なお姉さんがいた。
肩口まで伸びた綺麗な金髪にすらっと伸びた足、誰がどう見ても美人と認めるだろう。
「あのー何か勘違いを……」
「黙れ!!」
誤解を解こうと弁明をしようとしたところ綺麗なお姉さんに再び剣を突きつけられ強制的に黙らせられる。
「……」
完全に信用されてないな……というかあの馬鹿精霊は石の中で何をしているんだ、あいつがいればこの状況を一気に解決できるというのに……。
そんなことを考えていると部屋の扉が開いて一人の老婆が入ってくる。
「長、これが先ほど話した侵入者です!」
綺麗なお姉さんは老婆が入ってきた瞬間に俺に向けていた剣を収めて姿勢を正す。
「うむ、ご苦労だったなパルメよ。やあどうも、私はこの里の長を務めるバーバラと申す者だ。それでお客人殿、こんな何も無い森になんの御用かな?」
老婆は俺の目の前にある少し装飾の施された椅子に腰をかける。
「あの~、お話の前にこの縄を解いて貰えませんかね?」
愛想笑いをしてバーバラと名乗った老婆に提案をしてみる。
「うむ、そうしたいのはやまやまなのだがな、まだお主が私たちに危害を加えないものかわからない故、今暫くそのままでいてくれ。それでお主は何をしに来たんだ?」
俺に斬りかかろうとしていたパルメを手で制しながらバーバラはこちらを見据えてくる。
「さっきもそこにいるディトンとパルメさん?に話したけど俺はこの森にある魔導具を使わせてもらうためにここへ来た」
「魔道具とは世渡りのことか?」
「名前までは知らないけど、多分それだ」
「この森に魔導具があると誰から聞いた?これはこの森に住むものしか知らないはず……」
バーバラは不審な顔をする。
「ああそれは……おいリュミール、そろそろふざけてないで出てこい」
俺は石の中で黙りを決め込んでいる精霊を呼び出す。
「リュミールじゃと!?」
「リュミール!?」
バーバラとパルメは馬鹿精霊の名前を聞いて驚いた顔をする。
そんな二人を他所にリュミールはケタケタと笑いながら石の中から出てくる。
「いやいや、思いっきり楽しませてもらったよ!君は本当に不幸者だな~!!」
これまでの一連の流れを思い出したのか再び腹を抱えて笑う。
「りゅ、リュミール貴様、こんな所で何をしているのだ!?」
「そうじゃぞお主、突然森を出て行ったと思ったら突然帰ってきおって……」
パルメとバーバラはリュミールに言いたいことが山ほどあるのだろう、ものすごい勢いで言いよっていく。
「それにそこの人間に魔導具のことを教えたとはどういう事じゃ!何故そんなことをした!?」
二人は俺を指さしてくる。
「いやいや、どういうことって理由は一つしかないでしょ?私はそこにいるレイルと契約を結んだんだ、しかも契約の中で一番上にあたる死紋の契約をね」
「な………あのいつも怠惰な生活を貪り、里のために何もしてこなかった穀潰しのリュミールが契約じゃと!?」
バーバラの辛辣な物言いに思わず吹き出してしまう。
「こら、そこ笑わない」
リュミールは少し恥ずかしそうに頬を描きながら怒る。
「まあ私にも色々とあるんだよ。とりあえずツレの縄を解いてもらってもいいかい?」
「ああ、そうじゃな。パルメや解いてくれ」
「はい」
綺麗なお姉さんパルメはバーバラに言われたとおり俺の縄を解いてくれた。雑ではあったが……。
「……それでは詳しく話を聞こうか」
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