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22話 洋弓の魔装機使いは大事なもの落としていきました2
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「なるほど、そういう事だったのですか」
マキアに俺達が同じ魔装機の使い手でなにか魔装機について知っていることはないか聞いてみた。
「で、なにか今話したこと以外で知ってることとかないかな?」
「いえ、申し訳ありませんが私もアルコから先程話してくれたことしか聞いていません」
「そっか……でもまあ無事に見つかってよかったよ」
マキアの魔装機、アルコが見つかったので学園へと戻ろうとするが耳が痛くなるほどの羽音が森の奥の方から聞こえてくる。
「……なんだこれ?」
嫌な予感がする。
「あ、ゴッメーン!マキアを探してる時にムカついてソニックハニーの女王がいる群れににちょっかいかけて、追いかけられてるの忘れてた~」
アルコが野良犬にちょっかいを掛けてきたノリで言う。
………。
すぐにソニックハニーの女王とその周りを飛ぶ何百匹ものソニックハニーが姿を現す。
「まずいんじゃないか相棒!?」
一気に血の気が引き顔があおざめる。
「ああ、さすがにこの数を相手にするのは無理だ」
………。一瞬謎の間が訪れる。
「逃げろぉぉおおお!!!」
回れ右をしていっせいに全力で走りだす。
ブーンと大量の羽音を背に逃げるがどんどんとソニックハニーとの距離が詰まっていく。
「このままだとジリ貧だ、何とかしなきゃ……」
影渡りを使いたいがあのスキルは俺を含めて最高2人までしか影に潜ることができない。それ以外でなんとかしなければ……。
「ローグ!なにか時間稼ぎが出来そうなスキルとか魔法はないのか!?」
右横に走るローグに大声で聞いてみる。
「いやー、考えてたんだけど僕、全体系のスキルとか魔法って覚えてないんだよねー、全部単体系!!」
ローグはダメか。あとはマキアだけだが……。
「わ、私使えます!」
なんですと!?
「本当に!?スキル?魔法?」
俺は藁にもすがる気持ちでマキアに聞く。
「魔法です。でも…………」
マキアは言葉が続かず、黙ってしまう。
「なに?どうしたの?」
足もそろそろ限界で少しあたりが強くなってしまう。
「えっと、その魔法が火の魔法なんです……」
「あ……」
空いた口がふさがらずこちらも黙ってしまう。
相性が悪すぎる。こんな森の中で全体系の火属性魔法なんて使いでもしたらちょっとの火事どころじゃ済まない。
だからマキアは言えなかったんだ。
「ちょっと!なにうちのマキアをいじめてんのよ!!」
アルコが俺の頭に一発ゲンコツを食らわす。
「いった!今それどころじゃないよね!?」
アルコの方を見て抗議するがアルコはそっぽを向いて聞こえない振りをする。
コノヤロウ……オボエテヤガレヨ。
違う!今はそんなことじゃない!!何とかしないと……。
まだ学園まではかなり距離がありこのまま逃げ切るのは無理。
やはり撃退しかないのだが……。
「あのマスター…………」
すると頭の中でアニスの声が聞こえてくる。
おお!救世主!!
「なんだアニス!なにか思いついたのか!?」
「はい、ひとつあります」
なんて頼もしい娘なんだこの子は!!
「た、頼む教えてくれ!!」
最後の希望をアニスに託す。
「……反省してますか?」
「え?」
反省?何を懺悔しろというのか、何も悪いことをした覚えはないのだが……。
「ですから!先程の反応といい、ほかの女の子に鼻の下を伸ばしたりその他もろもろ反省しているのか聞いているのです!!」
ん?先程の反応……ほかの女の子に鼻の下を伸ばす……?
「最近マスターは私の扱いがヒドイと思います……」
……あ!マキアを助けた時パンツをガン見してた事まだ怒ってたのか。
「すみません、反省してます!不可抗力だったとしてなるべく見ないようにします!!」
大声でアニスに懺悔して許しを乞う。
「な!あんたいつマキアのパンツ見たのよ!!!」
外野がうるさい気がするけど今は無視だ。
「他には?」
「え?他になんかありましたっけ?」
身に覚えがなく聞き返してしまう。
「はあ、まあいいです。今回は許しましょう」
納得いってないような声でアニスは許してくれる。
「ありがとうございます!それでどうするの?」
「はい、マスターは防御魔法を使えます。その防御魔法を応用して結界を作りましょう」
「結界?そんなこと俺に出来るの?」
今までは俺の魔力の問題で目の前に自分よりほんの少し大きな一枚の長方形の板のような防御障壁しか作れなかったが結界を作るなんて可能なのだろうか?
「可能です、学園に来てからは鍛錬の質がとても上がりました。そのおかげで結界を作るほどの魔力は私の分と合わせれば十分にあるはずです」
アニスは自信満々に言う。
「それで結界を作ってどうするの?」
「簡単です。結界でソニックハニーの群れを閉じ込めてあとはマキアさんに火属性の全体魔法で焼き殺してもらうだけです。結界の中でしたら火が森に燃え移ることは無いので問題はありません」
確かにそれなら安全にこの状況を打破できる。
ぶっつけ本番だけどやるしかない。
「マキア聞こえたか!?」
「はい、大丈夫です!」
「よし、じゃあ魔法の準備しててくれ!」
マキアに確認を取り今までずっと動かし続けていた足を止める。
「はい!いくよアルコ」
マキアはアルコを洋弓の姿に変える。
青空を思わせる綺麗な青の等身に中心には橙の魔石が埋め込まれた洋弓を構えて魔法の準備を始める。
「相棒、僕は?」
「ローグは結界の中に囲み損ねたソニックハニーの迎撃を頼む」
ローグには遊撃を任せ、こちらも手早く準備をする。
「いくぞアニス!頼りにしてるぜ」
「はい、お任せを!」
アニスを前に出して横に構える。
「「纏え黒キ外套。我が闇は全てを捉え幽閉するものなり……」」
アニスと一緒に魔法の詠唱をして、タイミングを見計らう。
距離にして約10mほど。
まだだ。
…………………………いま!
「閉ざせ!!」
ありったけの魔力を注ぎ込み縦横長さ30mほどの正方形の結界を作り、ソニックハニー達を閉じ込める。その中には親玉の女王蜂も閉じ込められ結界を壊そうと普通のソニックハニーの何十倍もある針で破壊を試みるが結界はビクともせず攻撃は無駄に終わる。
「今だマキア!!」
「はい!我が焔は全てを癒し焼き尽くす。纏え紫苑ノ焔!」
マキアの詠唱が終わった瞬間、紫の炎が結界内全てを包み込み地獄と化す。
中からはソニックハニー達の燃え叫ぶ断末魔が聞こえくる。
「……なんかすごいね」
「ああ、まさかこれほどの威力とは……」
ローグは捕り逃したソニックハニーを何匹か処理してこちらに戻ってくる。
「ふう……」
そうして全て灰も残らないほどに焼き終わるとマキアは炎を消す。
「おつかれ」
「マッキーの魔法凄かったよ!」
それを見て俺達はマキアのところへ駆け寄る。
「つ、疲れました~」
マキアは緊張が解けたのかそのままローグの胸に倒れかかる形で気を失ってしまう。
「マキア!!」
アルコは弓の姿から悪魔の姿になりマキアを心配する。
「大丈夫、気を失ってるだけだよ。このまま僕が学園まで運んでいくよ、今日は僕が一番何もしてないからね」
ローグは無意識にだろうかマキアをお姫様抱っこしてそのまま学園までは運んだ。
その後マキアがローグにお姫様抱っこをされたと知るのはまた別の話だ。
マキアに俺達が同じ魔装機の使い手でなにか魔装機について知っていることはないか聞いてみた。
「で、なにか今話したこと以外で知ってることとかないかな?」
「いえ、申し訳ありませんが私もアルコから先程話してくれたことしか聞いていません」
「そっか……でもまあ無事に見つかってよかったよ」
マキアの魔装機、アルコが見つかったので学園へと戻ろうとするが耳が痛くなるほどの羽音が森の奥の方から聞こえてくる。
「……なんだこれ?」
嫌な予感がする。
「あ、ゴッメーン!マキアを探してる時にムカついてソニックハニーの女王がいる群れににちょっかいかけて、追いかけられてるの忘れてた~」
アルコが野良犬にちょっかいを掛けてきたノリで言う。
………。
すぐにソニックハニーの女王とその周りを飛ぶ何百匹ものソニックハニーが姿を現す。
「まずいんじゃないか相棒!?」
一気に血の気が引き顔があおざめる。
「ああ、さすがにこの数を相手にするのは無理だ」
………。一瞬謎の間が訪れる。
「逃げろぉぉおおお!!!」
回れ右をしていっせいに全力で走りだす。
ブーンと大量の羽音を背に逃げるがどんどんとソニックハニーとの距離が詰まっていく。
「このままだとジリ貧だ、何とかしなきゃ……」
影渡りを使いたいがあのスキルは俺を含めて最高2人までしか影に潜ることができない。それ以外でなんとかしなければ……。
「ローグ!なにか時間稼ぎが出来そうなスキルとか魔法はないのか!?」
右横に走るローグに大声で聞いてみる。
「いやー、考えてたんだけど僕、全体系のスキルとか魔法って覚えてないんだよねー、全部単体系!!」
ローグはダメか。あとはマキアだけだが……。
「わ、私使えます!」
なんですと!?
「本当に!?スキル?魔法?」
俺は藁にもすがる気持ちでマキアに聞く。
「魔法です。でも…………」
マキアは言葉が続かず、黙ってしまう。
「なに?どうしたの?」
足もそろそろ限界で少しあたりが強くなってしまう。
「えっと、その魔法が火の魔法なんです……」
「あ……」
空いた口がふさがらずこちらも黙ってしまう。
相性が悪すぎる。こんな森の中で全体系の火属性魔法なんて使いでもしたらちょっとの火事どころじゃ済まない。
だからマキアは言えなかったんだ。
「ちょっと!なにうちのマキアをいじめてんのよ!!」
アルコが俺の頭に一発ゲンコツを食らわす。
「いった!今それどころじゃないよね!?」
アルコの方を見て抗議するがアルコはそっぽを向いて聞こえない振りをする。
コノヤロウ……オボエテヤガレヨ。
違う!今はそんなことじゃない!!何とかしないと……。
まだ学園まではかなり距離がありこのまま逃げ切るのは無理。
やはり撃退しかないのだが……。
「あのマスター…………」
すると頭の中でアニスの声が聞こえてくる。
おお!救世主!!
「なんだアニス!なにか思いついたのか!?」
「はい、ひとつあります」
なんて頼もしい娘なんだこの子は!!
「た、頼む教えてくれ!!」
最後の希望をアニスに託す。
「……反省してますか?」
「え?」
反省?何を懺悔しろというのか、何も悪いことをした覚えはないのだが……。
「ですから!先程の反応といい、ほかの女の子に鼻の下を伸ばしたりその他もろもろ反省しているのか聞いているのです!!」
ん?先程の反応……ほかの女の子に鼻の下を伸ばす……?
「最近マスターは私の扱いがヒドイと思います……」
……あ!マキアを助けた時パンツをガン見してた事まだ怒ってたのか。
「すみません、反省してます!不可抗力だったとしてなるべく見ないようにします!!」
大声でアニスに懺悔して許しを乞う。
「な!あんたいつマキアのパンツ見たのよ!!!」
外野がうるさい気がするけど今は無視だ。
「他には?」
「え?他になんかありましたっけ?」
身に覚えがなく聞き返してしまう。
「はあ、まあいいです。今回は許しましょう」
納得いってないような声でアニスは許してくれる。
「ありがとうございます!それでどうするの?」
「はい、マスターは防御魔法を使えます。その防御魔法を応用して結界を作りましょう」
「結界?そんなこと俺に出来るの?」
今までは俺の魔力の問題で目の前に自分よりほんの少し大きな一枚の長方形の板のような防御障壁しか作れなかったが結界を作るなんて可能なのだろうか?
「可能です、学園に来てからは鍛錬の質がとても上がりました。そのおかげで結界を作るほどの魔力は私の分と合わせれば十分にあるはずです」
アニスは自信満々に言う。
「それで結界を作ってどうするの?」
「簡単です。結界でソニックハニーの群れを閉じ込めてあとはマキアさんに火属性の全体魔法で焼き殺してもらうだけです。結界の中でしたら火が森に燃え移ることは無いので問題はありません」
確かにそれなら安全にこの状況を打破できる。
ぶっつけ本番だけどやるしかない。
「マキア聞こえたか!?」
「はい、大丈夫です!」
「よし、じゃあ魔法の準備しててくれ!」
マキアに確認を取り今までずっと動かし続けていた足を止める。
「はい!いくよアルコ」
マキアはアルコを洋弓の姿に変える。
青空を思わせる綺麗な青の等身に中心には橙の魔石が埋め込まれた洋弓を構えて魔法の準備を始める。
「相棒、僕は?」
「ローグは結界の中に囲み損ねたソニックハニーの迎撃を頼む」
ローグには遊撃を任せ、こちらも手早く準備をする。
「いくぞアニス!頼りにしてるぜ」
「はい、お任せを!」
アニスを前に出して横に構える。
「「纏え黒キ外套。我が闇は全てを捉え幽閉するものなり……」」
アニスと一緒に魔法の詠唱をして、タイミングを見計らう。
距離にして約10mほど。
まだだ。
…………………………いま!
「閉ざせ!!」
ありったけの魔力を注ぎ込み縦横長さ30mほどの正方形の結界を作り、ソニックハニー達を閉じ込める。その中には親玉の女王蜂も閉じ込められ結界を壊そうと普通のソニックハニーの何十倍もある針で破壊を試みるが結界はビクともせず攻撃は無駄に終わる。
「今だマキア!!」
「はい!我が焔は全てを癒し焼き尽くす。纏え紫苑ノ焔!」
マキアの詠唱が終わった瞬間、紫の炎が結界内全てを包み込み地獄と化す。
中からはソニックハニー達の燃え叫ぶ断末魔が聞こえくる。
「……なんかすごいね」
「ああ、まさかこれほどの威力とは……」
ローグは捕り逃したソニックハニーを何匹か処理してこちらに戻ってくる。
「ふう……」
そうして全て灰も残らないほどに焼き終わるとマキアは炎を消す。
「おつかれ」
「マッキーの魔法凄かったよ!」
それを見て俺達はマキアのところへ駆け寄る。
「つ、疲れました~」
マキアは緊張が解けたのかそのままローグの胸に倒れかかる形で気を失ってしまう。
「マキア!!」
アルコは弓の姿から悪魔の姿になりマキアを心配する。
「大丈夫、気を失ってるだけだよ。このまま僕が学園まで運んでいくよ、今日は僕が一番何もしてないからね」
ローグは無意識にだろうかマキアをお姫様抱っこしてそのまま学園までは運んだ。
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