上 下
14 / 34
カミングアウト

13 事件発生

しおりを挟む
僕の家に着いて、美咲さんが買い物袋をリビングまで運んでくれた

「じゃあねともくん」

「はい!今日は助かったよ」

ガチャ玄関の扉が閉まる

帽子を外し、服を着替える
もちろん洗濯し終わったTシャツ1枚だけです
パンツは履いてない

しっぽのサイズを小さくできるようになって、何かを履いたときの気持ち悪さは無くなった
けどサイズを小さくしていると体力を使ってしまう

元々この身体の体力は少ないので余計に疲れてしまうため家では元のサイズにしておくことにした

リビングのソファーに横になる

時計を見る
今は7時13分

「うーん」

背伸びする
それにつられてしっぽと耳もピンとなっていた

思い出したくはないけど美咲さんとお風呂に入ったときのことを思い出す...

自分でしっぽを触ったときは少しくすぐったいぐらいだった
でも美咲さんに触られるとくすぐったいというか..
なんて言ったらいいか分からない...

でもとりあえず分かったことがある
しっぽは誰にも触られたくない


今日は絡まれて晴人に助けられたり、晴人のお姉さんと話したりした

「疲れたー」

男達絡まれていたときは晴人の服を掴んでいた

あのときは怖くて何とも思わなかったけど僕、晴人の彼女みたいに見えてた...?
考えただけだ顔が赤くなっていく

...いったん落ち着け
大丈夫相手は晴人だ
晴人だって分かってるんだよ!

でも顔はあかくなっていくし、心臓の鼓動も大きくなっていく

よし
落ち着くことに成功した

この女の子の身体になったことでおかしくなっていってる?
いやこれが本来...?

考えていても答えは分からなかった

「考えていて意味ないし、お風呂入ろっと」

お風呂場で、服を脱いで入っていく

ジャー
シャワーを浴びていると耳に水が当たってくすぐったいな

水が当たるたびに耳がピクピク動いている
止めてみようとするけど止められなかった

多分だけどしっぽも自分の感情によって動いているんじゃないのかな?

まぁ自分の身体なのに分からないことだらけだにゃ
なんちゃって

髪や体の洗い方はしっかりと教えこまれたのでいつもより時間はかかったものの上手く洗えたと思う

「もういいだろ」

その後風呂掃除を軽くした

風呂場を出る
タオルをとって髪を拭き始める

「水色髪って目立つんだよな...」

もし水色の髪の人がいたら僕も絶対に見てしまう

ドタドタ
足音がする
お兄ちゃんかな?

「女ものの服があった!まさかともや彼女ができ...」

お兄ちゃんが風呂場に入ってくる
お兄ちゃんの動きがピタッと止まる

そして僕の足元から顔を見上げる

「失礼しました!!」

バタン
お兄ちゃんが風呂場のドアを閉める

なんでお兄ちゃんは僕を見て固まったんだ?
不思議に思い、今の僕の僕の格好を見てみる

そう僕は髪を拭いているため手を上にあげている
手が上にあるといことはと見えてしまっている

そう丸見えである

気づいた僕はその場に座り込み顔を手で覆う
誰か誰か穴をもってきてくれ!!
入るから!

________________________________________
高千 正本

仕事が終わった
これでやっと可愛い友也に会える!

カチャ
鍵を開け家に入る

「ただいまともー!」

返事がない
ソファーで寝ているのだろうか

荷物を置き、靴を脱ぐ

「ともーや帰ってきたぞー」

ソファーにはいなかった

風呂場から音がするからシャワーを浴びているんだろう
ん?
リビングの真ん中に買い物袋があった
中身を見てみる

女子用の下着やワンピースなどが入っていた
ということは...まさか!

風呂場の扉が開いた音がした
俺は走ってふろ場に向かう

「ともや彼女ができた...」

俺は目の前の景色を疑った

風呂場にいるともやを見る

胸があり、がなかった
しかも獣みたいなしっぽや耳がある

風呂場にいたのはともやではなくケモ耳少女だった

おかしいな友也は可愛かったけど男だったよな...?
もしかしてともやは女子だった...

ていうか今この状況まずくない!?
俺が変態みたいになってるじゃないか!

状況が飲み込めてきた俺は

「失礼しました!!」

扉を思い切り閉めた

________________________________________
高千 友也

ヤバイめっちゃ恥ずかしい!

そりゃ扉を閉めてなかった僕も悪いけど、お兄ちゃんが仕事から帰ってくるとか聞いてなかった!

しかもまだ美咲さんにしか見られてなかったのに次にお兄ちゃん見られるとか...

見られるなら晴人がよかった
って何を考えてるんだ!
晴人でも変わらないだろ

いつからこんな変になったのだろう...
思い返してみる

絡まれていて助けてもらったときだ
でも晴人は晴人なんだ
でもでも...

あれから5分間ずっと考えた
でも答えはやっぱり出てこない

うん!
そろそろ服を着よう
少し肌寒くなってきた

Tシャツだけ着て出ようとして扉のドアノブに手をかける

そこで思い出す

そう言えばお兄ちゃんいたんだった
一応男なんだしこの格好がまずいよな

でも肌着とかは袋からまだ出してないんだよな
そのためにはリビングに行かなくちゃいけないし...
僕は袋をとって戻って着替えることにした

「すみませんでしたぁぁ!!」

リビングに入るといきなりお兄ちゃんが土下座してきた

いきなりのことで何が起こったのか理解出来ずに僕は固まる

僕は再起動して

「大丈夫だから顔上げて!」

お兄ちゃんが顔を上げる
お兄ちゃんの視線が僕のあるところで止まる

僕もお兄ちゃんの視線を辿って見る...
僕のTシャツのだった

「こっちみんな...」

恥ずかしくて掠れた声しか出せなかった...
僕はバッとTシャツを下に引っ張り、床に座り込む

「ごめん!」

「......」

10秒後くらいに無言のまま立ち上がって、袋をとってボクは自分の部屋に戻った




投稿遅れてすいませんでしたぁぁぁ
2~3日ぐらいのペースで出せるように全力出します( ;꒳​;  )
あと名前を高司から高千に変更しました
迷惑をおかけして申し訳ないです
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

法に触れすぎた冒険者は勇者になれないようです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:64

願いの物語シリーズ【ヒナちゃんねる】

大衆娯楽 / 連載中 24h.ポイント:285pt お気に入り:0

能力が絶対の世界で無能力者の僕はある日最強の能力を手に入れたけど・・・

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:8

処理中です...