転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

文字の大きさ
647 / 828
特別編3:異世界

オーバーホール

しおりを挟む
温泉地の村でのんびり過ごした私達はセラさんの屋敷に戻る。

テュケ君は男性陣にお酒を飲まされて酔い潰れていた。

うーん、大丈夫?

「飲んだ事がないって言うからな。何事も経験だぜ」
「自分の酒量を把握しておくのは大事な事だ。いざと言うときに酩酊していては行動できないからな」

ダキアさんとクロウさんがテュケ君を運んで来てくれたんだけど、2人が言っている事って同じ事なんだよね?ダキアさんは自分が飲むついでにって感じだけど、クロウさんは説得力があるね。

「コイツ、初めて飲んだ時に失敗してるからな」
「…余計な事を言うな」

成る程。

帰りの飛空艇内で地球に帰りたい人を確認してみると、新たに希望したのはレアさんとマサルさんとナオトさんだった。

マイケルさんは行かない、と。

ここでの交流が終わったら希望者を募って地球に遊びに行こうか。

…遊んでばっかりでいいのかな?アスティアの事をやった方が良い気がしてきた。

「ミナ、君は働き過ぎなんだから自分の好きな事をやっていいんだよ」
「はい。でもアスティアで働いてくれているみんなの事を考えると申し訳なくって」

特にウルちゃんとオル君。一緒に動いてくれているティナちゃんもだ。ウルちゃんは私に変身してティナちゃんと各国の調整をしてくれているし、オル君はダンジョンマスターのみんなと孤児院の子達を見てくれている。
私のやるべき事を代わりにやってくれているんだよね。

「全部自分で背負い込まなくていいんだよー?」
「そうだぞ。責任感があって良い事だが、もっとみんなに頼れよな」

アリソンさんとダキアさんはそう言ってくれる。みんなも頷いてくれていた。

ありがとうございます。

屋敷に戻ると飛空艇が勢揃いしていた。

「おおー壮観」

ソラちゃんは身を乗り出して地上に停泊している飛空艇を見ている。

「こうやってみると軍隊だな」
「この世界の戦力がどの程度かは知らないが、ここの連中だけで蜂起しても国の一つや二つは堕とせるんじゃないか?」

マサルさんとナオトさんが話しているけど、帝国の人達が話していると説得力があるね。

「いやいや、上には上があるもんだ。そんな事をしようものなら三大魔法使いをはじめとする英雄達に袋叩きにされるだけだぞ」

エリザベートさんがやって来て笑いながら言う。

英雄達に袋叩き…強い人達がまだまだいるんだね。

「アニエスとレイナスの親父さんとかマティアスとリゼットの親父さんとかな。少なくともサシでやったら勝ち目がない」
「お父さん達はもっと強いんですか」
「一回りか二回りは強いと思うぞ」

この世界の人種の強さは相当だね。ドゥームと和解できるのも納得だ。

「それでみんな勢揃いしてるけど何かやるの?」
「これから鋼鉄の島に向かうから案内しようと思っているんだ。主目的は飛空艇の修理だけどな」

ルトシカでの戦いでかなり無茶をしたからね。リコッタちゃんの船は一度落とされてるし。

こんな超兵器を作り出している鋼鉄の島には興味がある。

「巨大ロボとかある?」
「ロボ?デカイのなら巨人があるけどな」
「巨人…どんなの?」
「アトラス型っていうこの世界を創った8体の巨人のうちの1体が鋼鉄の島にあるぞ」
「おー!」

ソラちゃんが興味津々でエリザベートさんに聞いている。って事は生き物ではないんだね。

「セラの希望でミナ達には鋼鉄の島のアーカイブを見てもらいたいそうだ」

セラさんが?

その日は屋敷で一泊して次の日にエリザベートさんの船に乗って鋼鉄の島へ。

他の船には《ピクシーハンズ》の人達が乗っているみたい。

ヌスクァムは内界と外海と呼ばれる分類があるそうで、私達がいた大陸郡があるのが内界。今から向かう鋼鉄の島があるのは外海なのだそう。

物凄く遠くにあるみたいだけど飛空艇で飛んでいけば半日くらいだと言う。

イルナさんの船キュラシェーラセレスが両舷の光の翼を広げて、他の船を従える様に飛んでいく。ルトシカに突入する時にもやっていたのだけど、翼を広げた形態だと他の船達を引っ張って高速機動が可能になるのだとか。

眼下の海を見ると分かるけど、あり得ないくらい超高速で飛んでいるのが分かる。因みにウルちゃん達が飛ぶ時に使用している結界の様なものが張ってあるため甲板にいても風圧で吹き飛ばされる事はない。

「低空飛行しようものならソニックブームで何もかも薙ぎ倒しそうね」
「変な頭の軍人さん?待ちは友情を壊すらしいよ」
「そういう狙い澄ましたボケはつまらないわよ」
「むぅ」

相変わらずな2人のやりとりを微笑ましく聞いている。

[説明しますか?]

うーん、今のはいいかな。

「見えて来たぞ」

エリザベートさんが指差す方向を見ると島っぽいシルエットがあった。

船団は高速飛行を解除して高度を落としていく。

その島は綺麗に平らで色は白かった。かなり大きく空から見ると八角形に見える。

「これ、島っていうより基地よね」
「要塞っぽい」
「植物は一切生えていませんね。あれは全て金属?それで鋼鉄の島ですか…」

リオさん、ソラちゃん、ユキさんは島を見下ろしながら呟く。
他のみんなも興味津々で甲板から身を乗り出して見ていた。

中央付近が何箇所も開いて、そこに飛空艇が1隻ずつ入っていく。

ヌスクァムはアスティア似ていると思ったけど、そうでもないかな?
しおりを挟む
感想 1,520

あなたにおすすめの小説

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

公爵令嬢やめて15年、噂の森でスローライフしてたら最強になりました!〜レベルカンストなので冒険に出る準備、なんて思ったけどハプニングだらけ〜

咲月ねむと
ファンタジー
息苦しい貴族社会から逃げ出して15年。 元公爵令嬢の私、リーナは「魔物の森」の奥で、相棒のもふもふフェンリルと気ままなスローライフを満喫していた。 そんなある日、ひょんなことから自分のレベルがカンストしていることに気づいてしまう。 ​「せっかくだし、冒険に出てみようかしら?」 ​軽い気持ちで始めた“冒険の準備”は、しかし、初日からハプニングの連続! 金策のために採った薬草は、国宝級の秘薬で鑑定士が気絶。 街でチンピラに絡まれれば、無自覚な威圧で撃退し、 初仕事では天災級の魔法でギルドの備品を物理的に破壊! 気づけばいきなり最高ランクの「Sランク冒険者」に認定され、 ボロボロの城壁を「日曜大工のノリ」で修理したら、神々しすぎる城塞が爆誕してしまった。 ​本人はいたって平和に、堅実に、お金を稼ぎたいだけなのに、規格外の生活魔法は今日も今日とて大暴走! ついには帝国の精鋭部隊に追われる亡国の王子様まで保護してしまい、私の「冒険の準備」は、いつの間にか世界の運命を左右する壮大な旅へと変わってしまって……!? ​これは、最強の力を持ってしまったおっとり元令嬢が、その力に全く気づかないまま、周囲に勘違いと畏怖と伝説を振りまいていく、勘違いスローライフ・コメディ! 本人はいつでも、至って真面目にお掃除とお料理をしたいだけなんです。信じてください!

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。

織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。 父であるアーヴェント大公に疎まれている―― 噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。