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特別編3:異世界
ディストピア
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[漂流者の位置を特定。表示します]
「む、ここは…ズールマイヤーという世界だな。なかなか厄介な世界だ」
「どんな世界なのですか?」
「あの世界はニュークリアマジックという極大魔法の撃ち合いで再生不可能なまでに破壊されてしまった」
極大魔法…。
と、テュケ君の力が抜けて意識を失っちゃった。
わわっ……!
慌てて支えてその場に座らせる。
「幸せそうに気絶してると見た」
「幸せって…気絶するほど消耗させちゃったんだから…」
ソラちゃんがそばに来てテュケ君を抱えて寝かせてくれた。
起きるまでどれくらい掛かるかな?
[回復まで4、5分です]
それならここで待機しよう。
そのまま寝かせておくのは可哀想なのでせめて膝枕くらいはしてあげよう。
「意図せず良い思いを出来ているじゃないか。起きた時になんて言うだろうな?」
「慌てて飛び起きるんじゃない?」
マサキさんとネネさんは笑いながらテュケ君を見ている。
「それで、ニュークリアって事は核魔法って事?」
「うむ。どこかの世界から核反応の概念を持った人間を転生させてしまい、魔法で再現する事に成功した様だ」
「で、そのニュークリアマジックは分裂と融合どっちだったの?」
「報告では融合だったそうだ」
「最悪ね」
リオさんと川本さんが難しい話をしている。分裂と融合ってどう違うんだっけ?
「分裂が原爆で融合が水爆だっけ?威力が桁違いって聞いたよ」
ソラちゃんの方が詳しい…。
つまり桁違いの核兵器みたいな魔法で戦争しちゃったんだ。何処かで聞いた話だね。
「ハルさんの世界ですよ。あちらはそのまま核兵器で滅んだらしいですが」
「そうだったね」
お婆ちゃんの所の話だ。
確かお婆ちゃんは泉の水に放射能を除去する効果を付与して汚染された世界を綺麗にしたんだったね。
そしてインベントリにはあり得ないくらい膨大な水が…。
これでその世界の人達を助けてえげられないかな?
「ミナ、あなたインベントリにある水でズールマイヤーを助けようとか思ったでしょ?駄目よ」
「ですよねー」
リオさんに言われなくったって分かるよ。
その世界の人達の自業自得なんだから他所の世界の私達が勝手な事をしちゃ駄目なんだよ。
「ズールマイヤーは世界の99パーセントが放射能汚染されている。そのまま行けば我々もただでは済まないぞ」
川本さんはこのまま行くのは危険だと言っていた。
[《アドラステア》、《アルスアドラステア》を使用すれば放射能の影響は受けません]
アウラさんが対応を提案してくれるけど、作動させたまま動くのは目立ちすぎるよね。
「ミナが作る?防護服とか」
「作れるのかなぁ」
科学については自信が無いし、アウラさん任せになるよ?
「ていうかその世界の人はそんなに星を汚してどうするのかしらね?」
「言うなればディストピアだ。どうする事も出来ずに滅びを待つのみになっている」
リオさんは魔法で何とか出来ないのかって言いたいのかな。
それに対して川本さんが世界の現状を説明していた。
「放射能除去は出来ないの?」
「そうそう。日本の奇跡とかコスモクリーナーがあればいいのに」
ネネさんの質問にソラちゃんが付け加える。
「イスカンダルまで取りに行くのか?」
「ナノマシン開発技術はあるのかしらね?」
マサキさんとリオさんがソラちゃんの言葉に反応していた。
「既に世界人口の98パーセントが死に絶えている世界だ。極大魔法を使える魔導師も既に1人もおらず対処魔法を開発しようにも技術者がいない為頓挫している」
「神様はどうするつもりなんでしょう?」
「滅びを迎える世界の神の大抵は一度世界を終わらせて1から創り直す」
つまり生き残った人達は見捨てられちゃうんだね…。
「漂流者が生き残りを唆して何かを画策していると思うのだが、ここの神は何もしないだろうな」
「どうせ終わる世界なのだからどうなろうと気にしないって事ね」
そうなっちゃうんだね。
「あの…ここの神様に話をしてドリフさんを捕らえる許可を取りませんか?」
「ふむ、確かに話だけは通しておいても良いだろう。私が話を付けてくる」
川本さんはそう言って空間を開いて移動した。
「世界の中でどうこうするなら私達人間側でやらないといけないのが面倒よね」
「神様側なら結構無茶な事が出来るんだけどね」
リオさんとネネさんがそんな話を始めた。
「確かに最大出力は神の方が上だろうな」
「そうなの?」
ハナちゃんも同意しているけど、私にはよく分からないよ。
「ミナの場合は神様側でも人間側でも殆ど出力が変わらないみたいね。私達は全然違うのよ」
「え、知りませんでした…」
リオさんが言うには神界側は引き出せる魔力とか精神力が段違いなのだとか。
「ミナは大元の神様だからか関係ないみたいだね」
それは喜んでいい事かな?
「違いがあるとすれば剣の名前くらい?ジールディアスレイヤーとディエスエグゼクリシオンとエスカトンディザスターだったっけ?」
「ソラちゃん、ややこしい名前なのによく覚えてるね」
「厨二心をくすぐる名前だから。きっとサチも好きだと思う」
そうかなぁ?
「む、ここは…ズールマイヤーという世界だな。なかなか厄介な世界だ」
「どんな世界なのですか?」
「あの世界はニュークリアマジックという極大魔法の撃ち合いで再生不可能なまでに破壊されてしまった」
極大魔法…。
と、テュケ君の力が抜けて意識を失っちゃった。
わわっ……!
慌てて支えてその場に座らせる。
「幸せそうに気絶してると見た」
「幸せって…気絶するほど消耗させちゃったんだから…」
ソラちゃんがそばに来てテュケ君を抱えて寝かせてくれた。
起きるまでどれくらい掛かるかな?
[回復まで4、5分です]
それならここで待機しよう。
そのまま寝かせておくのは可哀想なのでせめて膝枕くらいはしてあげよう。
「意図せず良い思いを出来ているじゃないか。起きた時になんて言うだろうな?」
「慌てて飛び起きるんじゃない?」
マサキさんとネネさんは笑いながらテュケ君を見ている。
「それで、ニュークリアって事は核魔法って事?」
「うむ。どこかの世界から核反応の概念を持った人間を転生させてしまい、魔法で再現する事に成功した様だ」
「で、そのニュークリアマジックは分裂と融合どっちだったの?」
「報告では融合だったそうだ」
「最悪ね」
リオさんと川本さんが難しい話をしている。分裂と融合ってどう違うんだっけ?
「分裂が原爆で融合が水爆だっけ?威力が桁違いって聞いたよ」
ソラちゃんの方が詳しい…。
つまり桁違いの核兵器みたいな魔法で戦争しちゃったんだ。何処かで聞いた話だね。
「ハルさんの世界ですよ。あちらはそのまま核兵器で滅んだらしいですが」
「そうだったね」
お婆ちゃんの所の話だ。
確かお婆ちゃんは泉の水に放射能を除去する効果を付与して汚染された世界を綺麗にしたんだったね。
そしてインベントリにはあり得ないくらい膨大な水が…。
これでその世界の人達を助けてえげられないかな?
「ミナ、あなたインベントリにある水でズールマイヤーを助けようとか思ったでしょ?駄目よ」
「ですよねー」
リオさんに言われなくったって分かるよ。
その世界の人達の自業自得なんだから他所の世界の私達が勝手な事をしちゃ駄目なんだよ。
「ズールマイヤーは世界の99パーセントが放射能汚染されている。そのまま行けば我々もただでは済まないぞ」
川本さんはこのまま行くのは危険だと言っていた。
[《アドラステア》、《アルスアドラステア》を使用すれば放射能の影響は受けません]
アウラさんが対応を提案してくれるけど、作動させたまま動くのは目立ちすぎるよね。
「ミナが作る?防護服とか」
「作れるのかなぁ」
科学については自信が無いし、アウラさん任せになるよ?
「ていうかその世界の人はそんなに星を汚してどうするのかしらね?」
「言うなればディストピアだ。どうする事も出来ずに滅びを待つのみになっている」
リオさんは魔法で何とか出来ないのかって言いたいのかな。
それに対して川本さんが世界の現状を説明していた。
「放射能除去は出来ないの?」
「そうそう。日本の奇跡とかコスモクリーナーがあればいいのに」
ネネさんの質問にソラちゃんが付け加える。
「イスカンダルまで取りに行くのか?」
「ナノマシン開発技術はあるのかしらね?」
マサキさんとリオさんがソラちゃんの言葉に反応していた。
「既に世界人口の98パーセントが死に絶えている世界だ。極大魔法を使える魔導師も既に1人もおらず対処魔法を開発しようにも技術者がいない為頓挫している」
「神様はどうするつもりなんでしょう?」
「滅びを迎える世界の神の大抵は一度世界を終わらせて1から創り直す」
つまり生き残った人達は見捨てられちゃうんだね…。
「漂流者が生き残りを唆して何かを画策していると思うのだが、ここの神は何もしないだろうな」
「どうせ終わる世界なのだからどうなろうと気にしないって事ね」
そうなっちゃうんだね。
「あの…ここの神様に話をしてドリフさんを捕らえる許可を取りませんか?」
「ふむ、確かに話だけは通しておいても良いだろう。私が話を付けてくる」
川本さんはそう言って空間を開いて移動した。
「世界の中でどうこうするなら私達人間側でやらないといけないのが面倒よね」
「神様側なら結構無茶な事が出来るんだけどね」
リオさんとネネさんがそんな話を始めた。
「確かに最大出力は神の方が上だろうな」
「そうなの?」
ハナちゃんも同意しているけど、私にはよく分からないよ。
「ミナの場合は神様側でも人間側でも殆ど出力が変わらないみたいね。私達は全然違うのよ」
「え、知りませんでした…」
リオさんが言うには神界側は引き出せる魔力とか精神力が段違いなのだとか。
「ミナは大元の神様だからか関係ないみたいだね」
それは喜んでいい事かな?
「違いがあるとすれば剣の名前くらい?ジールディアスレイヤーとディエスエグゼクリシオンとエスカトンディザスターだったっけ?」
「ソラちゃん、ややこしい名前なのによく覚えてるね」
「厨二心をくすぐる名前だから。きっとサチも好きだと思う」
そうかなぁ?
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