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特別編3:異世界
ヌスクァム
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恵美梨ちゃんと律子さんを保護してくれていたのはセラさんの知り合いだった。
抱きつくセラさんをしっかりと抱きとめて頭を撫でるヒサメさん。
黒色の髪に赤い瞳。年齢は17、8歳くらいかな。こうしてみると仲の良い兄妹みたいだね。
「ヒサメはセラの恋人」
「そうなんですか?」
「歳の差カップルですね~。300歳と7歳」
ん?セラさんは話を聞いていたけど7歳ってヒサメさんが?
「精神年齢じゃないですよ~」
「聞こえてるぞレフィ。お前、アニエスとアンネを巻き込んだそうじゃないか」
「耳が早いですね~」
「セラから聞いているからな」
「私がヒサメに何も言わずに危ない事をする訳ないでしょう?」
親しげに話をしているけど、取り敢えず奥田さん達を地球に帰してあげたい。
「この村は安全という事ね。2人が無事で良かったわ」
リオさんは安堵のため息を吐きながら周囲を見渡している。
ここはダークエルフだけが住んでいる村みたい。
「体調は大丈夫ですか?」
「はい。食事は1日3回いただいていましたし、特に何かされてもいません」
ユキさんが律子さんに話を聞いている。
「彼女達を見つけたのはここよりも西側の森の中で、デーモンに連れて行かれそうになっていたのを保護した」
ヒサメさんがこちらにやって来て説明してくれる。
初めに恵美梨ちゃんを見つけたそうで、言葉が通じないのと服装から異世界人ではないかと推測して保護してくれたらしい。
「その時におかしな魔物に遭遇したんだ。とにかく頑丈で、全力の攻撃でもかすり傷程度しか付かなかった」
「まさか…イントルーダーでしょうか?」
マティアスさんがヒサメさんに確認てくれたけど、多分イントルーダーだ。放っておいたら大変な事になる。
「今その魔物は何処に?」
「倒したよ」
ヒサメさんも特殊な能力を使えるらしく、それで攻撃したら倒せたそう。
「ただ似た様な魔物が何体も目撃されていて、応援を呼んで対応している所なんだ」
イントルーダーが複数?それってマズいんじゃ…?
「ミナ、取り敢えず私達は奥田さん達を連れて帰るのが先よ。この世界の異変についてはそのあとにするべきだわ」
「そうでした。すみません、先に迷い込んでしまった方達を送り届けてきます」
「分かった」
「俺達はこっちに残ってイントルーダーという魔物の対処に当たるよ」
マティアスさんとセラさんはこっちに残るそう。
「同じ場所に帰るならあの裂け目を使った方がいいですね。転移します」
ユートさんがそう言って転移を使ってくれた。すぐに次元の裂け目を開いて地球へ移動、再び閉じた。
「本当にありがとうございました」
「いえいえ、無事で良かったです」
奥田さんは深々と頭を下げてお礼を言ってくる。
かなり危ない地域に転移してしまっていたみたいだけど、偶然にもアニエスさん達の仲間に保護されていた。
スゴい偶然だよね。
「ミナの幸運の影響かも?」
「それは…どうなんだろう?」
そうソラちゃんに言われたけど、異世界にも効果が発揮してるとしたら物凄い事だよね。
律子さんと恵美梨ちゃんには今回の事は口外しないようにと奥田さんが話してくれるそう。
とにかく無事に助ける事ができたので良かった。
家に入ると美咲さん達が待っていた。
「奥田さん!良かった…無事救出出来たんですね。美奈ちゃんありがとう!」
「繋がっていた世界がレフィさん達の世界でした」
詳細を報告する。
「それは本当に運が良かったな。奇跡と言っても過言ではないだろう」
「うん、本当に良かったね」
川本さんとほのかさんも無事を喜んでいた。
「しかしイントルーダーがヌスクァムに現れているのか。あの世界に現れたのは初めての筈だが」
川本さんはヌスクァムの人達と関わり合いがあるらしい。
昔幾人かにヴォイド能力を与えた事があるのだとか。
「その人達が能力を乱用してイントルーダーを作ったというのは考えられない?」
「その者達はもうあの世界には居ない。戻ってきたとしてもあの力を乱用する様な連中ではない」
リオさんに聞かれて否定する川本さん。
「ちなみにその人達って名前とか聞いても良いですか?」
自分の世界の人の話だもんね。レフィさんは興味があるみたい。
「ティーナ、ニーナ、ナシェル、バート、リューク…」
「《神殺しの英雄》じゃないですか…」
えぇ…神様殺しちゃったの?
「殺したといっても消滅はしていないですよ。死んでもすぐに元に戻るらしいです。ミナさんもそうなんですかね?」
「私は死んだらそのままですよ」
レフィさんの所の神様は死んでも死なないらしい。
…何を言ってるのか分からなくなってきた。
まあ、生きてるならイントルーダーの事を神様に伝えて対策してもらえるかも。
「神様なら1柱はすぐに会えるよ」
「そうなんですか?アンネさん」
「ギルドで飼ってる」
「えぇ…」
アンネさん達が所属している冒険者ギルド《ピクシーハンズ》の寮に住み着いているらしい。
「発生したイントルーダーの対応は何とか出来てるみたいだし私達は神様とコンタクトを取る方が良さそうね」
アンネさんの教えてくれた情報を聞いてリオさんもそう言っている。
「早速行きましょう」
「私も連れて行ってもらえるか?神に会うならあちらにイントルーダーの情報を渡した方が良いだろう」
「はいはーい。私も行きたい」
今度は川本さんとほのかさんも一緒だね。
「もう行っちゃうんだね」
「お姉さんごめんなさい。すぐにやらないといけない事なので」
「いいよ。でも無事に帰ってきてね。私達は奥田さんの件で色々やる事をやって待ってるよ」
恵美梨ちゃんと律子さんの捜索願いの取り消しだったり近所の人達への報告とお礼等々やることはたくさんあるみたい。
「土産話を楽しみにしてるよ。気を付けて」
「はい!行ってきます!」
矢島さんとも挨拶をして私達はヌスクァムに戻る事にした。
抱きつくセラさんをしっかりと抱きとめて頭を撫でるヒサメさん。
黒色の髪に赤い瞳。年齢は17、8歳くらいかな。こうしてみると仲の良い兄妹みたいだね。
「ヒサメはセラの恋人」
「そうなんですか?」
「歳の差カップルですね~。300歳と7歳」
ん?セラさんは話を聞いていたけど7歳ってヒサメさんが?
「精神年齢じゃないですよ~」
「聞こえてるぞレフィ。お前、アニエスとアンネを巻き込んだそうじゃないか」
「耳が早いですね~」
「セラから聞いているからな」
「私がヒサメに何も言わずに危ない事をする訳ないでしょう?」
親しげに話をしているけど、取り敢えず奥田さん達を地球に帰してあげたい。
「この村は安全という事ね。2人が無事で良かったわ」
リオさんは安堵のため息を吐きながら周囲を見渡している。
ここはダークエルフだけが住んでいる村みたい。
「体調は大丈夫ですか?」
「はい。食事は1日3回いただいていましたし、特に何かされてもいません」
ユキさんが律子さんに話を聞いている。
「彼女達を見つけたのはここよりも西側の森の中で、デーモンに連れて行かれそうになっていたのを保護した」
ヒサメさんがこちらにやって来て説明してくれる。
初めに恵美梨ちゃんを見つけたそうで、言葉が通じないのと服装から異世界人ではないかと推測して保護してくれたらしい。
「その時におかしな魔物に遭遇したんだ。とにかく頑丈で、全力の攻撃でもかすり傷程度しか付かなかった」
「まさか…イントルーダーでしょうか?」
マティアスさんがヒサメさんに確認てくれたけど、多分イントルーダーだ。放っておいたら大変な事になる。
「今その魔物は何処に?」
「倒したよ」
ヒサメさんも特殊な能力を使えるらしく、それで攻撃したら倒せたそう。
「ただ似た様な魔物が何体も目撃されていて、応援を呼んで対応している所なんだ」
イントルーダーが複数?それってマズいんじゃ…?
「ミナ、取り敢えず私達は奥田さん達を連れて帰るのが先よ。この世界の異変についてはそのあとにするべきだわ」
「そうでした。すみません、先に迷い込んでしまった方達を送り届けてきます」
「分かった」
「俺達はこっちに残ってイントルーダーという魔物の対処に当たるよ」
マティアスさんとセラさんはこっちに残るそう。
「同じ場所に帰るならあの裂け目を使った方がいいですね。転移します」
ユートさんがそう言って転移を使ってくれた。すぐに次元の裂け目を開いて地球へ移動、再び閉じた。
「本当にありがとうございました」
「いえいえ、無事で良かったです」
奥田さんは深々と頭を下げてお礼を言ってくる。
かなり危ない地域に転移してしまっていたみたいだけど、偶然にもアニエスさん達の仲間に保護されていた。
スゴい偶然だよね。
「ミナの幸運の影響かも?」
「それは…どうなんだろう?」
そうソラちゃんに言われたけど、異世界にも効果が発揮してるとしたら物凄い事だよね。
律子さんと恵美梨ちゃんには今回の事は口外しないようにと奥田さんが話してくれるそう。
とにかく無事に助ける事ができたので良かった。
家に入ると美咲さん達が待っていた。
「奥田さん!良かった…無事救出出来たんですね。美奈ちゃんありがとう!」
「繋がっていた世界がレフィさん達の世界でした」
詳細を報告する。
「それは本当に運が良かったな。奇跡と言っても過言ではないだろう」
「うん、本当に良かったね」
川本さんとほのかさんも無事を喜んでいた。
「しかしイントルーダーがヌスクァムに現れているのか。あの世界に現れたのは初めての筈だが」
川本さんはヌスクァムの人達と関わり合いがあるらしい。
昔幾人かにヴォイド能力を与えた事があるのだとか。
「その人達が能力を乱用してイントルーダーを作ったというのは考えられない?」
「その者達はもうあの世界には居ない。戻ってきたとしてもあの力を乱用する様な連中ではない」
リオさんに聞かれて否定する川本さん。
「ちなみにその人達って名前とか聞いても良いですか?」
自分の世界の人の話だもんね。レフィさんは興味があるみたい。
「ティーナ、ニーナ、ナシェル、バート、リューク…」
「《神殺しの英雄》じゃないですか…」
えぇ…神様殺しちゃったの?
「殺したといっても消滅はしていないですよ。死んでもすぐに元に戻るらしいです。ミナさんもそうなんですかね?」
「私は死んだらそのままですよ」
レフィさんの所の神様は死んでも死なないらしい。
…何を言ってるのか分からなくなってきた。
まあ、生きてるならイントルーダーの事を神様に伝えて対策してもらえるかも。
「神様なら1柱はすぐに会えるよ」
「そうなんですか?アンネさん」
「ギルドで飼ってる」
「えぇ…」
アンネさん達が所属している冒険者ギルド《ピクシーハンズ》の寮に住み着いているらしい。
「発生したイントルーダーの対応は何とか出来てるみたいだし私達は神様とコンタクトを取る方が良さそうね」
アンネさんの教えてくれた情報を聞いてリオさんもそう言っている。
「早速行きましょう」
「私も連れて行ってもらえるか?神に会うならあちらにイントルーダーの情報を渡した方が良いだろう」
「はいはーい。私も行きたい」
今度は川本さんとほのかさんも一緒だね。
「もう行っちゃうんだね」
「お姉さんごめんなさい。すぐにやらないといけない事なので」
「いいよ。でも無事に帰ってきてね。私達は奥田さんの件で色々やる事をやって待ってるよ」
恵美梨ちゃんと律子さんの捜索願いの取り消しだったり近所の人達への報告とお礼等々やることはたくさんあるみたい。
「土産話を楽しみにしてるよ。気を付けて」
「はい!行ってきます!」
矢島さんとも挨拶をして私達はヌスクァムに戻る事にした。
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