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特別編3:異世界
巨影化
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レフィさんはジャミルさんと同じ位のサイズの真っ黒なシルエットみたいになっていた。
装備もそのままみたいで大鎌もシルエットになって持っていた。
「おー、怪獣大戦争」
「古過ぎるわよ」
「レフィがモヒカンだったら光線が撃てそう」
「女性型もいるらしいわよ」
「母以外で?」
「うん。結構いるんだって」
…何の話?
いや、それはまたいずれ2人に聞くとして。動ける様になってきたのでゆっくりと立ち上がる。
「私、今《エスカシャイターン》しか使えないんです。あとアウラさんとレナトゥスも呼び掛けても返事がないんですよ」
暢気に話しているリオさんとソラちゃんに自分の状況を説明する。
「やっぱりね。一応聞くけどほのかの能力も無くなってるの?」
「ないよー」
ほのかさんが答えるとリオさんは「想定通りね」と頷いていた。
「多分時間が経てば戻るだろうって神側のアウラが言っていたわ。一応無理矢理起こす為の方法も準備してるから安心して」
リオさんが言うには、ほのかさんの膨大なヴォイドエネルギーを私のヴォイドエネルギーで相殺、コントロールしようとアウラさんはしているのだろうと教えてくれた。
レナトゥスは処理をアウラに手伝わされていて、アニエスさんとアンネさんの能力が失われているのはこの世界に飛ばされる直前にほのかさんに向かってヴォイドエネルギーを放っていた事で、ほのかさんのエネルギーと混ざってしまい奪われてしまったのだろうと説明してくれた。
その情報は神様側のアウラさんがシミュレーションした結果で、その仮説が正しければ対処は出来るらしい。
「第二陣が来たら元通りになると思うわ」
あの空間の裂け目は一度に通れる人数に限りがあるそうで、第一陣は私達が窮地に立たされていた場合に柔軟に対応できる人員を選んだそう。
「セラフィーナって、そこの女の子が次元を渡るのが得意なんだって」
ソラちゃんが教えてくれたけど、セラさんはセラフィーナというらしい。大きな赤いリボンをしていてとても可愛らしいけど、ここにいる誰よりも年上なんだとか。
レフィさんとジャミルさんの戦闘は一方的だった。
ジャミルさんがヴォイド能力で剣を作って斬りかかるけどレフィさんはそれを難なく弾いて大鎌で斬りつける。
ザックリと袈裟懸けに斬られて蹌踉めいた所に追い討ちとばかりに蹴りと大鎌の連続攻撃。
苦しそうに傷を押さえているけど、見る見るうちに回復していく。
「再生能力が高いですね。私達も加勢しましょうか?」
「少し様子を見た方がいいと思うわ」
ユキさんとリオさんがそんな話をしていた時、空間の裂け目から虚空の覇者さんとテュケ君がやって来た。
「ねーちゃん無事か?」
「テュケ君!うん、危ない所だったけどみんなが助けに来てくれたから」
そう返したら何だかちょっと悔しそうな顔をした。
「無事で何よりだ。テュケ、ミナにあれを」
虚空の覇者さんは短く告げる。
テュケ君が私のそばに来て「じっとしてて」と言う。
テュケ君が手を翳すと手のひらから真っ白な光が出てきて私の身体に入っていった。
「神界側のアウラさんを借りてきた。多分これで良くなるはずだよ」
「ありがとうテュケ君」
つまりアウラさんを2人にして処理能力を上げるって事かな?そんな事で解決するんだ…?
[処理を完了。暴走状態のヴォイドエネルギーを沈静化しました]
お、おお!アウラさんだ!
[ヴォイドエネルギーを制御するのに全ての力を使っていました。何も話すことができず申し訳ありません]
そういう理由があったのなら仕方ないよ。レナトゥスも無事?
〈はい。ようやく復帰できました〉
良かった…。
[ミナの力も全て投入して僅かに上回る程度でした。《エスカシャイターン》がミナの側に行ってしまった時は非常に危険な状態でした]
え…そうなんだ…。
ていうかほのかさんの能力を抑えるって事はほのかさんの方に行っていたの?
[いえ、原因は不明ですがスギウラホノカの力はミナの中にあります]
えぇ…なんで?っていうかアウラさん達が抑えてくれてなかったらとんでもない事になってたんじゃ…?
謎だらけで混乱しそう。
[私にも分かりませんので理解は不可能でしょう]
うん。そうだね。
とにかく、アウラさんのお陰で大惨事は避けられたって事だね。
〈私もお忘れなく〉
うん、勿論だよ。ありがとうレナトゥス。
「あのーお取り込み中のところ申し訳ないんですけど~この人の再生能力、異常なんで調べてもらえませんかね~」
大鎌を振り回してジャミルさんを滅多斬りにしているレフィさんが言ってくる。
そうだね。今はジャミルさんを何とかしないと。
「ジャミルはワールドリソースに直結しているな。このまま攻撃を続けてもワールドリソースが枯渇するまで再生されるだろう」
そう言ったのは虚空の覇者さん。
「じゃあどうすれば…?」
「リンクを遮断するか世界ごと破壊するかだな。後者は論外として、前者はかなり手間だぞ」
今のジャミルさんはこの世界の神様と同格になっていて、世界と同化しつつあるらしい。繋がっている部分が多すぎて遮断しようとしても上手くいかないだろうと虚空の覇者さんは言っている。
「この世界から引き離してみては?」
セラさんが提案してくる。
「強制転移でリンクを引き千切るのだな?私の力では世界の方を破壊してしまうし、セラの力では神格化したジャミルを転移させる事はできないだろう」
「ここに丁度いい子がいるわよ」
2人の会話に割り込んだのはリオさん。
私を掴んでいるけど…私がやるの?
装備もそのままみたいで大鎌もシルエットになって持っていた。
「おー、怪獣大戦争」
「古過ぎるわよ」
「レフィがモヒカンだったら光線が撃てそう」
「女性型もいるらしいわよ」
「母以外で?」
「うん。結構いるんだって」
…何の話?
いや、それはまたいずれ2人に聞くとして。動ける様になってきたのでゆっくりと立ち上がる。
「私、今《エスカシャイターン》しか使えないんです。あとアウラさんとレナトゥスも呼び掛けても返事がないんですよ」
暢気に話しているリオさんとソラちゃんに自分の状況を説明する。
「やっぱりね。一応聞くけどほのかの能力も無くなってるの?」
「ないよー」
ほのかさんが答えるとリオさんは「想定通りね」と頷いていた。
「多分時間が経てば戻るだろうって神側のアウラが言っていたわ。一応無理矢理起こす為の方法も準備してるから安心して」
リオさんが言うには、ほのかさんの膨大なヴォイドエネルギーを私のヴォイドエネルギーで相殺、コントロールしようとアウラさんはしているのだろうと教えてくれた。
レナトゥスは処理をアウラに手伝わされていて、アニエスさんとアンネさんの能力が失われているのはこの世界に飛ばされる直前にほのかさんに向かってヴォイドエネルギーを放っていた事で、ほのかさんのエネルギーと混ざってしまい奪われてしまったのだろうと説明してくれた。
その情報は神様側のアウラさんがシミュレーションした結果で、その仮説が正しければ対処は出来るらしい。
「第二陣が来たら元通りになると思うわ」
あの空間の裂け目は一度に通れる人数に限りがあるそうで、第一陣は私達が窮地に立たされていた場合に柔軟に対応できる人員を選んだそう。
「セラフィーナって、そこの女の子が次元を渡るのが得意なんだって」
ソラちゃんが教えてくれたけど、セラさんはセラフィーナというらしい。大きな赤いリボンをしていてとても可愛らしいけど、ここにいる誰よりも年上なんだとか。
レフィさんとジャミルさんの戦闘は一方的だった。
ジャミルさんがヴォイド能力で剣を作って斬りかかるけどレフィさんはそれを難なく弾いて大鎌で斬りつける。
ザックリと袈裟懸けに斬られて蹌踉めいた所に追い討ちとばかりに蹴りと大鎌の連続攻撃。
苦しそうに傷を押さえているけど、見る見るうちに回復していく。
「再生能力が高いですね。私達も加勢しましょうか?」
「少し様子を見た方がいいと思うわ」
ユキさんとリオさんがそんな話をしていた時、空間の裂け目から虚空の覇者さんとテュケ君がやって来た。
「ねーちゃん無事か?」
「テュケ君!うん、危ない所だったけどみんなが助けに来てくれたから」
そう返したら何だかちょっと悔しそうな顔をした。
「無事で何よりだ。テュケ、ミナにあれを」
虚空の覇者さんは短く告げる。
テュケ君が私のそばに来て「じっとしてて」と言う。
テュケ君が手を翳すと手のひらから真っ白な光が出てきて私の身体に入っていった。
「神界側のアウラさんを借りてきた。多分これで良くなるはずだよ」
「ありがとうテュケ君」
つまりアウラさんを2人にして処理能力を上げるって事かな?そんな事で解決するんだ…?
[処理を完了。暴走状態のヴォイドエネルギーを沈静化しました]
お、おお!アウラさんだ!
[ヴォイドエネルギーを制御するのに全ての力を使っていました。何も話すことができず申し訳ありません]
そういう理由があったのなら仕方ないよ。レナトゥスも無事?
〈はい。ようやく復帰できました〉
良かった…。
[ミナの力も全て投入して僅かに上回る程度でした。《エスカシャイターン》がミナの側に行ってしまった時は非常に危険な状態でした]
え…そうなんだ…。
ていうかほのかさんの能力を抑えるって事はほのかさんの方に行っていたの?
[いえ、原因は不明ですがスギウラホノカの力はミナの中にあります]
えぇ…なんで?っていうかアウラさん達が抑えてくれてなかったらとんでもない事になってたんじゃ…?
謎だらけで混乱しそう。
[私にも分かりませんので理解は不可能でしょう]
うん。そうだね。
とにかく、アウラさんのお陰で大惨事は避けられたって事だね。
〈私もお忘れなく〉
うん、勿論だよ。ありがとうレナトゥス。
「あのーお取り込み中のところ申し訳ないんですけど~この人の再生能力、異常なんで調べてもらえませんかね~」
大鎌を振り回してジャミルさんを滅多斬りにしているレフィさんが言ってくる。
そうだね。今はジャミルさんを何とかしないと。
「ジャミルはワールドリソースに直結しているな。このまま攻撃を続けてもワールドリソースが枯渇するまで再生されるだろう」
そう言ったのは虚空の覇者さん。
「じゃあどうすれば…?」
「リンクを遮断するか世界ごと破壊するかだな。後者は論外として、前者はかなり手間だぞ」
今のジャミルさんはこの世界の神様と同格になっていて、世界と同化しつつあるらしい。繋がっている部分が多すぎて遮断しようとしても上手くいかないだろうと虚空の覇者さんは言っている。
「この世界から引き離してみては?」
セラさんが提案してくる。
「強制転移でリンクを引き千切るのだな?私の力では世界の方を破壊してしまうし、セラの力では神格化したジャミルを転移させる事はできないだろう」
「ここに丁度いい子がいるわよ」
2人の会話に割り込んだのはリオさん。
私を掴んでいるけど…私がやるの?
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