転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

突入

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孤児院に戻ってから今後の話をする。

このまま救助を待つのも悪くはないけど、もしもこの世界の時間の流れがライオアールみたいにとんでもなく早かったら、助けが来る頃にはお婆ちゃんになってるかも知れない。

「そうしたらこの世界でいい人を見つけて結婚して、子供も作っちゃう?」
「ほのかさんって何でも軽く言いますよね」

好きな人が出来ればその可能性はあるけどちょっと考えたくないかな。

「ミナちゃん元の世界に彼氏がいるの?」
「いませんよ」

まだ気になる人すらいないんだよね。

「アニエスちゃんとアンネちゃんは?」
「いないよ」
「私もです」
「アニエスはディーノがいるじゃん」

アンネさんが横目でアニエスさんを見ながら言う。

おやおや?アニエスさんには良い人が?

「ディーノさんはお友達ですよ」
「お弁当作って持っていくのに?」
「あれは…私の料理の練習に付き合ってくださってるんです」

アニエスさんは顔を赤くしながら否定している。
これはアンネさんの言う通りなんじゃないかな?

「どんな方なんですか?」
「んー、人見知りが激しくて単純な…バカ?」
「アンネさんそれは酷いです」

アニエスさんが言うには気功術の達人で優秀な剣士だそう。お兄さんのライバルなんだとか。

ふむふむ…それがアニエスさんの気になる人なんだね。

「ミナさん…お友達ですからね?」
「はい」

アニエスさんに念を押されてしまった。

「ミナちゃんも恋話には興味あるんだね」
「そういうほのかさんはどうなんです?好きな人とか」
「私?私はいないかな。色々心配してくれていた人は居たけどね」

ほのかさんの場合は永らく次元を彷徨っていたからね。
詳しく聞いた事ないけど虚空の覇者ヴォイドマスターさんと同世代なら私の生まれるずっと前の人なんだろう。
お父さんお母さんよりも歳上かな。

「このまま普通の人間に戻れるならミナちゃんの世界かアンネちゃん達の世界に行こうかな?」
「歓迎しますよ」

みんなの事をほのかさんに紹介しよう。

「是非遊びに来てください。ミナさんも」

アニエスさんの良い人にも会ってみたいね。

「さてさてそれじゃ、私達は帰る為に何をしようか?」

ほのかさんが仕切ってくれて本題に入る。

「やっぱり瘴気に突入して見るのが一番だと思います」
「だね」

アンネさんも賛成してくれた。

「危険かもしれませんが、それが一番でしょうね」

アニエスさんも同じ意見みたい。

「じゃあ明日は手頃な瘴気に突入してみよう」

ほのかさんが言うと『ちょっとコンビニ行ってくる』くらいに聞こえるけど、中々過激な話だね。

「待った。本気で瘴気に突っ込むの?」

シャーナさんが止めてくる。

「うん。このままみんなと一緒に暮らすのも悪くはないけど、みんな心配している人がいるみたいだから」

ほのかさんが言うと、シャーナさんは小さく溜め息を吐いて「危なくなったらすぐに引き返しておいでよ?」と心配そうに言っていた。

手近の瘴気だとショルカの西だけど、レギュイラに来る瘴気よりもずっと濃いらしいからね。気を付けよう。

ーーーー

次の日。

私達4人は食事を済ませて瘴気に向かって出発する。

まずはショルカの西、キロンの街に向かってみる事にした。

風の結界で身体全体をコーティングして飛行魔法で飛んでいく。

山脈を越えて黒い雲の下へ。
そこは黒いモヤの様なものが立ち込める不気味な世界。
この世界の人間は生きてはいけない世界。

ただでさえ視界が悪いのに太陽が遮られて更に周りが見え辛い。

「ミナさん、索敵を厳にお願いします」
「分かりました」

暫く地上に沿ってゆっくり飛んでいると、街が見えて来た。

あれがキロンかな。

《索敵》に感あり。
街の中にかなりの数の魔物がいる。

「どうします?」
「話を聞けないかな?『ジャヴォール・オルグは何処ですか?』って」

ほのかさんは呑気だ。

「会話が出来れば良いのですが。取り敢えず接触してみましょう」
「いつでも戦える様にね」

入り口の前で地上に降り、臨戦態勢で街に入る。
私達の気配を察知して早速集まって来た。

やって来たのはゴブリンの様な小柄な人型。胸の真ん中には魔石が付いている。

「あのー、お尋ねしたい事が…」
『活きの良い人間がいるぞ。美味そうだ!』

…うーん、言葉は分かるけど会話にはならなさそう。

『オレが一番だ!』『オレだ!』

そう言いながら飛びかかってくる魔石ゴブリン。

ほのかさんの周りにいた風の精霊が飛びかかってきた魔石ゴブリンを切り刻んで吹き飛ばした。

…うわぁ。

「ミンチになりたくなかったら聞いた事を答えて?ジャヴォール・オルグは何処にいるの?」
『コイツら強いぞ!』『全員でかかれ!』

駄目だ聞いてない。

剣や棍棒を持って次々と襲いかかってくる。

「取り敢えず話が出来そうな魔物を探してみる?」

アンネさんは風のエレメンタルを放って群がる魔石ゴブリンを吹き飛ばしながら聞いてくる。

「暴れていればボスっぽいのが来るかもだね」

風の精霊が暴れるのを眺めながらほのかさん。

「そうですね。そうだ、一応生存者も探してみますね」

もしかしたらいるかも知れないからね。
魔物の相手はほのかさんとアンネさんに任せて《鑑定》で街を調べる。

詳しく調べる必要はない。

【魔物 65】
【人間 13】

居た!生存者だ!

「まだ生きている人が居ます!」
「瘴気を防げる所なら地下でしょうか。ミナさん、探せますか?」
「やってみます」

アニエスさんはアガートラームを地面に突き刺して結界を張ってくれている。

私は地中に集中して鑑定をしたら生存者を見つける事が出来た。
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