転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

教会

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孤児院に帰ってかりひたすら料理を作った。インベントリの中で作れば一切の手間が掛からないけど、それではリムちゃんに教えられない。

食材の切り方、下拵え、調理の順番、私の分かる事は全部教えた。ほのかさん達も私の説明を真剣に聞いて一緒に料理を作った。

孤児院の子供達もクロード君とアニーちゃんも手伝ってくれた。

作った料理はインベントリの中へ。ここなら傷む事はないから出来立てをみんなに出してあげられる。

気付けば夕方。作った料理の幾つかを選んでみんなで食べる。

「美味しい!」「ミナおねーちゃん料理上手!」
「ホント、こんなに味が変わるものなの?」
「これはお店が開けるレベル」

大絶賛で何だかくすぐったい。

「外に人の気配がありますね。これは…子供達では?」

アニエスさんが教えてくれたので急いで外に出ると、30人位の子供達が集まって来ていた。

「本当に信じていいのかよ…?」

声を掛けてきたのはアリッサちゃん。彼女の周りには一緒にいた子供達がくっついていた。

「勿論だよ。さあ、中に入って」

子供達を中に入れる。
食堂には何とか全員入りきったので、インベントリから料理を出して、みんなで協力して配膳、子供達にご飯を食べさせる。

みんな栄養失調で、出されたものを勢いよく食べるものだから体を壊す子が出るかもしれないと思い、アニエスさんが《リフレッシュ》を掛けて回っていた。

「アニエスさん、私が支援します」
「分かりました。お願いします」

オーバーブーストを範囲と効果に振り分けてアニエスさんに付与する。

アニエスさんが《リフレッシュ》を掛けると子供達の顔色が良くなっていく。

「凄い…ミナさんの支援で一度に全員が…」
「アニエスさんの魔法のお陰ですよ」

私も使える様になったので今度からドンドン使っていこう。

食事が終われば次は衛生状態の改善だ。
まずは全員に《洗浄クリーン》を掛けて身体と服を綺麗にする。
服についてはツギハギだらけの物なので、生地を買って来てインベントリの中で作ってしまおう。

洗濯場はあまり大きく作っていなかったので《建設ビルディング》で作り直して、一度に沢山洗える様に改良。

こうなってくるとお風呂とかも欲しい。

加熱ヒーティング》を付与した装置を作ってお風呂を作ろうかと思ったけど魔力の消費が激しすぎる。
これは流石に断念せざるを得ないかな。

「私がお願いしてみるよ。お風呂場を作っておいて」

ほのかさんが精霊を呼び寄せて何やら話をしている。
その間に私は大きなお風呂場を作っておいた。

「この2人がここに住んでくれるって。サラマンダーのフォックとウンディーネのマイムだよ」

ほのかさんが紹介してくれたのは小さな精霊さん達だった。2人とも子供好きらしく、みんなの事を見守りたいと話してくれた。

ほのかさんも精霊さんと本当に仲良しで頼りになるね。
試しに湯船にお湯を作ってもらったら、とても良い湯加減になっていた。

身体を洗う為のお湯を溜めるタンクと簡易的なシャワーをインベントリの中で作って設置。
これでお風呂場は完成だね。

「みんなー、ここにいる精霊さんが見える子は手を上げてー?」

食堂にいる子供達にほのかさんが確認している。
精霊って見えない人もいるんだね。私は普通に見えていたから誰でも見えものだと思っていたよ。

見える子供達にほのかさんがフォックさんとマイムさんを紹介して、水や火を使う時のお願いの仕方やコミュニケーションの取り方を教えていた。

次は寝室。
子供達が増えたのでベッドを2段に作り直して寝具を量産していく。これも布等を大量に買ってきて作った。

これで一通りは大丈夫かな。

あとは子供達だけで運営できるかだけど、孤児達はアリッサちゃんのところみたいに小単位のグループに別れている事が多くて、リーダー的存在は年長者がやっていたみたい。
彼ら彼女らをそのままリムちゃんの様に、管理する側に加わってもらってみんなで協力してもらう事にした。

孤児院内はこれで大丈夫だろうけど、問題は外。冒険者ギルドが孤児院の運営を引き継いでくれなければこの体制を続ける事はできないだろう。

教会がどう出るかが心配だよ。

「一度教会を見に行ってみない?」
「そうですね。一度様子を見に行ってみましょうか」

アンネさんの言う事に賛成だ。
教会には一度行かないといけないと思っていたんだよね。

ひょっとしたらこの世界を脱出する手掛かりになるかも知れない。

ーーーー

次の日、シャーナさんに孤児院に残ってもらって私達4人は教会へと行ってみた。

教会は街を一望できる丘に建てられていて、とても綺麗で大きな建物だった。
周りには神様を模した物なのか、石像が立っていたり、敷地内は綺麗に整備されていた。

「随分と私腹を肥してそうだね」
「ほんの少しでいいから孤児院にお金を分けてくれればいいのにね」

ほのかさんとアンネさんは教会の様子を見て文句を言っていた。

「ようこそ聖アドアリス教会へ。お祈りですかな?」

声を掛けてきたのは丸々と太った神父さん?が笑顔で出迎えてくれた。

「はい」
「まずは教会維持の為の寄付をお願いします」

あーなるほど。その為に声を掛けてきたんだね。

使わせてもらう以上払わないといけないよね。
みんなの分を私がまとめて出しておく。

一人100ルドを要求された。高くない?

中に入ると長椅子が沢山並べられていて、一番前には女神らしき石像が。
あれがこの世界の神様かな?

「お祈りするの?私達この世界の人じゃないけど」
「話してなかったですけど、お祈りする事でもしかしたら神様とお話しできるかもしれないんです」

この世界で天啓が起こるかは分からないけどやってみないと分からない。
どうせやるならみんなでやった方がいいと思った。

生前列の長椅子にみんなで座ってお祈りをしてみた。

さて…どうだろう?

『………ます』

ん?

『……そ…は、……のか……では…り…せん』

何か聞こえるけど、意識が神界に飛ばされたりはしない。

でも、確かに誰かの声が聞こえる。
聞いたことのない声だ。

どういうことだろう?
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