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特別編2:神様はじめました
イルメイア
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フォレストウルフを眷属にしたユキさん。
彼らも不必要に人間と争うのをやめると約束してくれたし、エリスト周辺は少し安全になるのかな?
ドゥームをその世界だけで完全駆逐したっていう話を思い出して、もしそんな力があったら犠牲者が少なかったんじゃないかと思ってしまう。
「それの正体って誰かが突き止めて分けてもらいに行ったんじゃなかったっけ?」
「え?そんな話聞いてないですよ?」
リオさんが言った事に耳を疑う。
「ミナは寝てたから。打ち上げの初日だったかな。ドゥームの誰かが言ってた」
「確か分けてもらう事ができて、後方で戦っていたメンバーはそれを使って敵ドゥームを倒していたそうです」
突入した私達にも届けようとしてくれたらしいんだけど、攻撃が激しくて無理だったとか。
「どんなものだったんですか?」
「水だったって言ってたわね。それを凍らせて武器に付与して戦ったらしいわ」
リオさんが聞いた話を教えてくれた。
ただの水がドゥームに効く訳がないから特殊な効果を持っていたのは想像できる。
「スゴい回復力だったらしいよ」
「回復?飲むと回復するの?」
「そう言ってた」
ソラちゃんも聞いた事を教えてくれる。
一度現物を見てみたいなぁ。
「ティナが誰かに保管する様に指示してたよね?」
「はい。確かティナちゃんです」
じゃあティナちゃんに聞いてみようという事で《ビジョン》で連絡を取る。
『ミナお姉さんどうしたの?』
「ええとね……」
『それなら孤児院に保管してあるよ』
ティナちゃんは今孤児院に居ると言うのでそちらに行って見せてもらう事に。
「これだよ」
ティナちゃんが持ってきて見せてくれたのは透明な瓶の中に入った色の無い液体だった。
鑑定してみると【ハルの水(過剰分泌)】と表示される。
ハルというのはこの液体を生成した人の名前かな?効果は……同じく鑑定していたリオさんと2人で固まってしまった。
「何と書いてあるのですか?」
「ええとね…」
鑑定の情報をアウラさんの情報共有で見せる。
「【回復する】って何?」
「幾つ回復するとか、どの様な状態までとか書いてないという事は…」
「エターナルフォースブリザードの回復版?」
「また古いネタを…」
ユキさんは察したみたい。
ソラちゃんは…何その強そうな名前。リオさんが反応しているという事はアニメか何かなのかな?
ティナちゃんが蓋を空けてコップに出してくれた。
うん。普通の水にしか見えないよ。
「色々調べて量産できないか試したいの。でも間に合わないかもだからこのお水をくれた人の所に行ってもらってきた方がいいの」
「でも今は全てのドゥームが味方だよ?必要ないんじゃないかな?」
これがドゥームに特効なら持っている事で彼らに警戒心を与えてしまうんじゃないかな?
「この先必要になる物だから、お姉さんに取りに行ってきてもらいたいの」
「そうなんだ…」
ティナちゃんがいつになく強引なのが気になるけど、言う事を聞いておこうかな。
「それでその世界はどこにあるの?」
「えっとね、イルメイアっていう世界でね、アスティアからかなり離れた所にあるんだよ」
〈初めまして。ティナの守護を任されていたルフェメトと申します。〉
ティナちゃんが装着していたドゥームが話しかけてきた。今はペンダントになっている。
〈イルメイアまで行かれるのでしたらミナが適任かと〉
「それはどういう意味ですか?」
〈行けばわかります〉
「悪い事じゃないからミナお姉さんに行って欲しいの」
ティナちゃんもルフェメトも何か知っているみたいだけど、2人を信じて行ってみようと思う。
「それなら私達も一緒に行くわよ」
「とーぜん」
「お供します」
「俺も行くからな」
いつものメンバーでイルメイアに行く事になった。
ルフェメトの話だと、一度神界に行ってから世界間移動をしなければいけないそうなのでみんなで神界へ。
神様でもない私が空間を開けるのかと思っていたら、アウラさんが「ミナは特別な存在ですから可能です」と言って、空間を開いてくれた。
向こう側は森林になっていて美しい泉も見える。
「一応警戒をして行くわよ」
「おう!」
「あ、でも相手にお願いしに行く立場なので武器は抜かないでくださいね」
「ん、いざという時は詫び石をぶつける」
「盾なら大丈夫ですよね」
もし何かあれば私とリオさんが魔法で応戦。ユキさんとソラちゃんは臨戦態勢だし、一瞬時間が稼げればテュケ君も応戦できる。大丈夫だろう。
開いた空間に飛び込んで着地。
静かな森の中。
目の前に広がる大きな泉の水は透き通っていて底まで見える。
水草も生えていなければ魚もいない。
悪い成分が入っているのかもしれないから不用意に触らない様に気をつけよう。
周囲は巨木に囲まれていて、一際大きな木はどこまで高いのか分からないくらいだ。
見渡していくと泉の対岸に小屋が見える。あそこにハルさんが住んでいるのだろうか?
と、木々の軋む音と共に近くの木が大きく揺れる。
大木を掻き分けて現れたのは巨大な熊だった。
「熊ダー!」
「ミナ、どうする?」
「攻撃は待ってください!会話を試みます」
インベントリから動物会話のチョーカーを取り出して首に着けようとしていると、熊が私と目が合った。
『ニンゲンがこんな所に何の用だ!』
怒気を含んだ大きな声。
空気がビリビリと震えて思わず身体が硬直してしまう。
って、言葉が分かるね。チョーカー要らないみたい。
インベントリにしまいつつ巨大な熊を観察する。
体長は30メートル位、真っ黒な毛皮に覆われた熊そのもの。
《鑑定》で見てみると名前は【メト】、種族は【神獣】…?
「突然やって来てごめんなさい!私はミナって言います。ハルさんに御用があって来ました!」
『ハル様を狙って来たのか!』
メトさんはますます怒りを露わにする。
巨木の様な腕を振りかぶり私達全員を薙ぎ払おうと振り下ろしてきた。
「私が止めます!」
ユキさんが盾を構えて防御に入る。
腕が盾にぶつかると、ユキさんが吹き飛ばされた。
しかし腕の軌道は逸らしてくれていて私達に被害はなかった。
ユキさんは大きく跳ね飛ばされて泉の中央に落下した。
「ユキさん!」
「応戦するわよ!」
「当たり前!」
リオさんがデバイス2つを出して三重の《レイブラスター》を放つ。
それと同時にソラちゃんが貯留石をグルグル振り回してから投げつける。
私は2人の攻撃をオーバーブーストで支援する。
リオさんの魔法はメトの右腕を、ソラちゃんの石は左腕を吹き飛ばした。
彼らも不必要に人間と争うのをやめると約束してくれたし、エリスト周辺は少し安全になるのかな?
ドゥームをその世界だけで完全駆逐したっていう話を思い出して、もしそんな力があったら犠牲者が少なかったんじゃないかと思ってしまう。
「それの正体って誰かが突き止めて分けてもらいに行ったんじゃなかったっけ?」
「え?そんな話聞いてないですよ?」
リオさんが言った事に耳を疑う。
「ミナは寝てたから。打ち上げの初日だったかな。ドゥームの誰かが言ってた」
「確か分けてもらう事ができて、後方で戦っていたメンバーはそれを使って敵ドゥームを倒していたそうです」
突入した私達にも届けようとしてくれたらしいんだけど、攻撃が激しくて無理だったとか。
「どんなものだったんですか?」
「水だったって言ってたわね。それを凍らせて武器に付与して戦ったらしいわ」
リオさんが聞いた話を教えてくれた。
ただの水がドゥームに効く訳がないから特殊な効果を持っていたのは想像できる。
「スゴい回復力だったらしいよ」
「回復?飲むと回復するの?」
「そう言ってた」
ソラちゃんも聞いた事を教えてくれる。
一度現物を見てみたいなぁ。
「ティナが誰かに保管する様に指示してたよね?」
「はい。確かティナちゃんです」
じゃあティナちゃんに聞いてみようという事で《ビジョン》で連絡を取る。
『ミナお姉さんどうしたの?』
「ええとね……」
『それなら孤児院に保管してあるよ』
ティナちゃんは今孤児院に居ると言うのでそちらに行って見せてもらう事に。
「これだよ」
ティナちゃんが持ってきて見せてくれたのは透明な瓶の中に入った色の無い液体だった。
鑑定してみると【ハルの水(過剰分泌)】と表示される。
ハルというのはこの液体を生成した人の名前かな?効果は……同じく鑑定していたリオさんと2人で固まってしまった。
「何と書いてあるのですか?」
「ええとね…」
鑑定の情報をアウラさんの情報共有で見せる。
「【回復する】って何?」
「幾つ回復するとか、どの様な状態までとか書いてないという事は…」
「エターナルフォースブリザードの回復版?」
「また古いネタを…」
ユキさんは察したみたい。
ソラちゃんは…何その強そうな名前。リオさんが反応しているという事はアニメか何かなのかな?
ティナちゃんが蓋を空けてコップに出してくれた。
うん。普通の水にしか見えないよ。
「色々調べて量産できないか試したいの。でも間に合わないかもだからこのお水をくれた人の所に行ってもらってきた方がいいの」
「でも今は全てのドゥームが味方だよ?必要ないんじゃないかな?」
これがドゥームに特効なら持っている事で彼らに警戒心を与えてしまうんじゃないかな?
「この先必要になる物だから、お姉さんに取りに行ってきてもらいたいの」
「そうなんだ…」
ティナちゃんがいつになく強引なのが気になるけど、言う事を聞いておこうかな。
「それでその世界はどこにあるの?」
「えっとね、イルメイアっていう世界でね、アスティアからかなり離れた所にあるんだよ」
〈初めまして。ティナの守護を任されていたルフェメトと申します。〉
ティナちゃんが装着していたドゥームが話しかけてきた。今はペンダントになっている。
〈イルメイアまで行かれるのでしたらミナが適任かと〉
「それはどういう意味ですか?」
〈行けばわかります〉
「悪い事じゃないからミナお姉さんに行って欲しいの」
ティナちゃんもルフェメトも何か知っているみたいだけど、2人を信じて行ってみようと思う。
「それなら私達も一緒に行くわよ」
「とーぜん」
「お供します」
「俺も行くからな」
いつものメンバーでイルメイアに行く事になった。
ルフェメトの話だと、一度神界に行ってから世界間移動をしなければいけないそうなのでみんなで神界へ。
神様でもない私が空間を開けるのかと思っていたら、アウラさんが「ミナは特別な存在ですから可能です」と言って、空間を開いてくれた。
向こう側は森林になっていて美しい泉も見える。
「一応警戒をして行くわよ」
「おう!」
「あ、でも相手にお願いしに行く立場なので武器は抜かないでくださいね」
「ん、いざという時は詫び石をぶつける」
「盾なら大丈夫ですよね」
もし何かあれば私とリオさんが魔法で応戦。ユキさんとソラちゃんは臨戦態勢だし、一瞬時間が稼げればテュケ君も応戦できる。大丈夫だろう。
開いた空間に飛び込んで着地。
静かな森の中。
目の前に広がる大きな泉の水は透き通っていて底まで見える。
水草も生えていなければ魚もいない。
悪い成分が入っているのかもしれないから不用意に触らない様に気をつけよう。
周囲は巨木に囲まれていて、一際大きな木はどこまで高いのか分からないくらいだ。
見渡していくと泉の対岸に小屋が見える。あそこにハルさんが住んでいるのだろうか?
と、木々の軋む音と共に近くの木が大きく揺れる。
大木を掻き分けて現れたのは巨大な熊だった。
「熊ダー!」
「ミナ、どうする?」
「攻撃は待ってください!会話を試みます」
インベントリから動物会話のチョーカーを取り出して首に着けようとしていると、熊が私と目が合った。
『ニンゲンがこんな所に何の用だ!』
怒気を含んだ大きな声。
空気がビリビリと震えて思わず身体が硬直してしまう。
って、言葉が分かるね。チョーカー要らないみたい。
インベントリにしまいつつ巨大な熊を観察する。
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《鑑定》で見てみると名前は【メト】、種族は【神獣】…?
「突然やって来てごめんなさい!私はミナって言います。ハルさんに御用があって来ました!」
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メトさんはますます怒りを露わにする。
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