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竜人族の島
メルドガルビルの町
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メルドガルビルさんが来てくれたので今回私達が来た理由を説明して、特使であるレア皇女を紹介する。
2人はその場で握手を交わした。
私達がやってしまった事で交渉が難しくなるかと心配していたけど大丈夫そうだ。
飛空艇は港に着水して桟橋に接岸。
贈り物などを運び出してメルドガルビルさんに献上する。
竜人族は黄金が好きという事を話しておいたので、金の装飾品などが選ばれたらしい。
メルドガルビルさんの部下の人達が献上品を運んで行った。
「人間の方へのもてなしはやった事がないから、不快に思う様な事が有れば遠慮なく言ってくだされ。」
そう言いながらメルドガルビルさんは宿泊施設に案内してくれた。
上陸して会談に参加するのはレアさん、マサルさん、3人の文官、護衛の私達だ。
ナオトさんとリサさんは飛空艇の警備と護衛として残る事に。
それ以外の船員も船から降りずに整備をするそう。
帰りに何人か足らないなんて事にはなりたくないからね。
案内された建物は竜人族サイズで建てられているのでかなり大きい。玄関の扉なんて4メートル位あるんじゃないかな?ドアノブがかなり上にあって、自分で開けるのは大変そう。
「会談については明日の夜に執り行いたいと思うのだが如何かな?」
「こちらはいつでも構いません。突然押し掛けてしまったのにも関わらず受け入れてくださったのですから。」
レアさんが丁寧に対応する。
「それでは明日の夜、この建物の中で行いましょう。我々は、私と戦士長、町長、数人の警護が参加する。皆さんの世話は半竜人族がするので、何かあれば遠慮なく言ってくだされ。」
そう言ってメルドガルビルさんは屋敷から出て行き、入れ違いに半竜人族の男性が1人、女性が2人入ってきた。
「ご主人様より皆様のお世話をする様にと言われ参りました。宜しくお願いいたします。」
そう言って3人は深々とお辞儀をする。
3人とも首に鉄の輪が付いている。この人達はメルドガルビルさんの奴隷なのかな。
「ありがとうございます。宜しくお願いしますね。」
レアさんは普通に応対している。
「まずはお部屋のご案内をさせていただきます。」
案内された部屋は全て2人部屋だ。
レアさんと同室はユキさんにお任せする。念の為ウルちゃんもつけておく。
その他の部屋割りは私とハナちゃん、リオさんとソラちゃん、ウェスターさんとテュケ君、マサキさんと文官の男性、ネネさんと文官の女性、マサルさんと文官の男性になった。どの部屋もかなり広いので、1つの部屋にみんなで集まって話をする事もできそうだ。
「食事につきましては朝昼晩とご用意をさせていただきます。ご要望がございましたら何なりと申し付けください。」
「量多めで。」
半竜人族の男性が言うとすぐにソラちゃんが反応した。
「畏まりました。」
その後はこのお屋敷の食堂などの部屋を紹介してもらって、お昼までは解散に。
各自部屋で待機かと思ったらマサキさんが「町の様子を見に行こう」と言い出した。
「いやいや、ここは人を喰うような生き物の巣窟ですよ?師匠、自重してくださいよ。」
「でもここの竜人族の暮しぶりを知っておいた方がいいんじゃないか?」
ウェスターさんに諭されるもマサキさんは引かない。
「マサキさんの仰ることも一理有ります。ここは人数を絞って行ってみるのはいかがでしょう?」
レアさんの提案に全員が賛成した。
そして色々話し合った結果、私、ユキさん、テュケ君、マサキさんが一緒に行く事に。
リオさん、ソラちゃん、ネネさん、ハナちゃん、マサルさん、レアさんは屋敷に残る。あと、ウルちゃんは私と一緒に、オル君はレアさんの警護についてもらった。
ソラちゃんは行きたがると思っていたけど、「ここでご飯の時間を待つ」と言っていた。
お腹空いてるのかな?
お昼までは2時間位あるので、その間町の中を散策させてもらう。
半竜人族の男性に話して了承を得てから玄関を出る。出た目の前には2人の竜人族が立っていた。
「メルドの指示で、外出の時には我らがお前達を護衛する事になっている。」
「ありがとうございます。町の様子を見て周りたいんですけど、いいですか?」
「分かった。案内しよう。」
背中に翼の生えた体の大きな竜人族、彼が戦士長と呼ばれるグルーンハウトさんらしい。
もう1人はアルヴォアルという鎧の様な硬い鱗に覆われた無口な人だ。
「よろしくお願いします」と挨拶したら軽く頷いてくれた。
2人に案内されて町の中を見学する。
この町はエジダイハンを構成している島の1つ、ライディン島の南端にあって、北部には大きな山がそびえている。
山の向こう側には別の町があり、そこはハウト氏が統治しているらしい。
この町の名前はメルドガルビル。
部族集団の長の名前を町に付けるのが慣わしなのだとか。
そういえば統治者であるメルドガルビルさんが危険を冒してリアードまで来ていたのには何か理由があるのかな?
気になったのでグルーンハウトさんに聞いてみたら「我ら竜人族は長が先頭に立って何でもやるのだ」と教えてくれた。
なるほど。彼らにとってはそれが当たり前なんだね。
リアードの北側にある村とは違い、しっかりとした石造りの建物が多く、地面も石畳が敷かれている。流石に窓はガラスではなく木だったけど、サイズが大きい事以外は人間の住まいとほとんど変わらない様子だ。
町を行き交うのは竜人族ばかりで、ほんの少しだけ半竜人族が混ざっていた。
…人間はいないね。
「あの、この街には人間はいないんですか?」
「人間はいるが、見たいのか?」
「いえ…」
奴隷として扱われている人を見に行くのは正直辛い。
私は何を聞いているんだろう。
グルーンハウトさんに案内されてきたのは魔導船の造船所だった。
ここで働いているのも竜人族と半竜人族だけだった。
意外な事に技術的な面も全て見せてくれて、作業主任と呼ばれていた半竜人族の人が詳しく説明をしてくれた。
こういうのって普通見せないものだよね?
2人はその場で握手を交わした。
私達がやってしまった事で交渉が難しくなるかと心配していたけど大丈夫そうだ。
飛空艇は港に着水して桟橋に接岸。
贈り物などを運び出してメルドガルビルさんに献上する。
竜人族は黄金が好きという事を話しておいたので、金の装飾品などが選ばれたらしい。
メルドガルビルさんの部下の人達が献上品を運んで行った。
「人間の方へのもてなしはやった事がないから、不快に思う様な事が有れば遠慮なく言ってくだされ。」
そう言いながらメルドガルビルさんは宿泊施設に案内してくれた。
上陸して会談に参加するのはレアさん、マサルさん、3人の文官、護衛の私達だ。
ナオトさんとリサさんは飛空艇の警備と護衛として残る事に。
それ以外の船員も船から降りずに整備をするそう。
帰りに何人か足らないなんて事にはなりたくないからね。
案内された建物は竜人族サイズで建てられているのでかなり大きい。玄関の扉なんて4メートル位あるんじゃないかな?ドアノブがかなり上にあって、自分で開けるのは大変そう。
「会談については明日の夜に執り行いたいと思うのだが如何かな?」
「こちらはいつでも構いません。突然押し掛けてしまったのにも関わらず受け入れてくださったのですから。」
レアさんが丁寧に対応する。
「それでは明日の夜、この建物の中で行いましょう。我々は、私と戦士長、町長、数人の警護が参加する。皆さんの世話は半竜人族がするので、何かあれば遠慮なく言ってくだされ。」
そう言ってメルドガルビルさんは屋敷から出て行き、入れ違いに半竜人族の男性が1人、女性が2人入ってきた。
「ご主人様より皆様のお世話をする様にと言われ参りました。宜しくお願いいたします。」
そう言って3人は深々とお辞儀をする。
3人とも首に鉄の輪が付いている。この人達はメルドガルビルさんの奴隷なのかな。
「ありがとうございます。宜しくお願いしますね。」
レアさんは普通に応対している。
「まずはお部屋のご案内をさせていただきます。」
案内された部屋は全て2人部屋だ。
レアさんと同室はユキさんにお任せする。念の為ウルちゃんもつけておく。
その他の部屋割りは私とハナちゃん、リオさんとソラちゃん、ウェスターさんとテュケ君、マサキさんと文官の男性、ネネさんと文官の女性、マサルさんと文官の男性になった。どの部屋もかなり広いので、1つの部屋にみんなで集まって話をする事もできそうだ。
「食事につきましては朝昼晩とご用意をさせていただきます。ご要望がございましたら何なりと申し付けください。」
「量多めで。」
半竜人族の男性が言うとすぐにソラちゃんが反応した。
「畏まりました。」
その後はこのお屋敷の食堂などの部屋を紹介してもらって、お昼までは解散に。
各自部屋で待機かと思ったらマサキさんが「町の様子を見に行こう」と言い出した。
「いやいや、ここは人を喰うような生き物の巣窟ですよ?師匠、自重してくださいよ。」
「でもここの竜人族の暮しぶりを知っておいた方がいいんじゃないか?」
ウェスターさんに諭されるもマサキさんは引かない。
「マサキさんの仰ることも一理有ります。ここは人数を絞って行ってみるのはいかがでしょう?」
レアさんの提案に全員が賛成した。
そして色々話し合った結果、私、ユキさん、テュケ君、マサキさんが一緒に行く事に。
リオさん、ソラちゃん、ネネさん、ハナちゃん、マサルさん、レアさんは屋敷に残る。あと、ウルちゃんは私と一緒に、オル君はレアさんの警護についてもらった。
ソラちゃんは行きたがると思っていたけど、「ここでご飯の時間を待つ」と言っていた。
お腹空いてるのかな?
お昼までは2時間位あるので、その間町の中を散策させてもらう。
半竜人族の男性に話して了承を得てから玄関を出る。出た目の前には2人の竜人族が立っていた。
「メルドの指示で、外出の時には我らがお前達を護衛する事になっている。」
「ありがとうございます。町の様子を見て周りたいんですけど、いいですか?」
「分かった。案内しよう。」
背中に翼の生えた体の大きな竜人族、彼が戦士長と呼ばれるグルーンハウトさんらしい。
もう1人はアルヴォアルという鎧の様な硬い鱗に覆われた無口な人だ。
「よろしくお願いします」と挨拶したら軽く頷いてくれた。
2人に案内されて町の中を見学する。
この町はエジダイハンを構成している島の1つ、ライディン島の南端にあって、北部には大きな山がそびえている。
山の向こう側には別の町があり、そこはハウト氏が統治しているらしい。
この町の名前はメルドガルビル。
部族集団の長の名前を町に付けるのが慣わしなのだとか。
そういえば統治者であるメルドガルビルさんが危険を冒してリアードまで来ていたのには何か理由があるのかな?
気になったのでグルーンハウトさんに聞いてみたら「我ら竜人族は長が先頭に立って何でもやるのだ」と教えてくれた。
なるほど。彼らにとってはそれが当たり前なんだね。
リアードの北側にある村とは違い、しっかりとした石造りの建物が多く、地面も石畳が敷かれている。流石に窓はガラスではなく木だったけど、サイズが大きい事以外は人間の住まいとほとんど変わらない様子だ。
町を行き交うのは竜人族ばかりで、ほんの少しだけ半竜人族が混ざっていた。
…人間はいないね。
「あの、この街には人間はいないんですか?」
「人間はいるが、見たいのか?」
「いえ…」
奴隷として扱われている人を見に行くのは正直辛い。
私は何を聞いているんだろう。
グルーンハウトさんに案内されてきたのは魔導船の造船所だった。
ここで働いているのも竜人族と半竜人族だけだった。
意外な事に技術的な面も全て見せてくれて、作業主任と呼ばれていた半竜人族の人が詳しく説明をしてくれた。
こういうのって普通見せないものだよね?
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