異世界国盗り物語 ~戦国日本のサムライ達が剣と魔法の世界で無双する~

和田真尚

文字の大きさ
上 下
80 / 195
第2章 辺境伯領平定戦

第70話 心遣い

しおりを挟む
「本ッ――――当にすみませんでした!」

 ハンナを先頭に冒険者の女子おなご達が十人ばかり、一斉に頭を下げた。

 ネッカーの辺境伯屋敷でミナや左馬助と話していたところ、前触れもなく突然に。

 女子達は数組に分かれて村々への遣いに出ていたはずだが……。

 ミナや左馬助に目を向けるが、二人とも心当たりなどないばかりに首を振る。

 騒ぎを聞きつけたのか、同じく村々への遣いに出していたヨハンや竹腰も何事かと顔を出す。

「一体何事だ? お主達から謝られる覚えなどないぞ?」

「いいえ、あります! だって、ビーナウの商人達にシンクロー様の情報が漏れていたって……」

 ハンナが左様に申した事を皮切りに、女子達は「油断していました!」や「気が緩んでいました!」などと反省の弁を口にする。

 挙句の果てには、「家族は関係ないんです!」とか、「処罰は私だけに!」などと目に涙を浮かべて懇願し始めた。

「落ち着け! お主らを罰するつもりなど毛頭ない!」

「でも……」

「商人達にも申した事だが、人の口に戸は立てられん。お主らが申さずとも、他の誰かの口から漏れたであろう。そもそもの話、俺は黙っておれと命じていない」

「お、お許し下さるんですか?」

「許すも何も、罪科の無き者を処する事など出来るはずがない。何より新たな雇い主の事が何も分からぬでは、親類縁者も心が休まらぬ。お主らの身を案じて夜も眠れぬであろう。話をする事は当然ではないか」

「シンクロー様……」

「同じ漏れるにしても、他でもないお主らの口から漏れて良かったとさえ思っておる」

「え?」

「お主らは当家に対して多少の恩義を感じてくれておるのであろう? ならば、当家の面目が立つ話はしても、面目を潰すような話をする事はあるまい」

「…………」

「故に、お主らを罰する事はない。むしろ褒めて遣わす。商人達の耳に入った当家の評判は、いずれも良きものばかりであったからな」

「…………」

「どうした? いい加減に顔を上げぬ――――」

「「「「「――――一生着いていきます!」」」」」

「ば、馬鹿者! やめんかっ!」

 女子達は俺の足に縋り付いて泣き始めた。

 嬉し泣きに泣いておるから無理矢理に引き剝がすのも気が引ける。

 周囲に助けを求めるが、ミナは「鼻の下が伸びているぞ!」と御冠おかんむり

 左馬助は「若は女子にモテますなぁ」と笑いを堪え、ヨハンは苦笑するばかりで手を出そうとはせず、竹腰など貰い泣きしておる。

 誰も助けにはならんではないか!

 はあ……。

 これはどうしたものかのう…………そう言えば、村々への遣いに出ていたハンナ達が何故なにゆえビーナウでの話を知ったのであろうか?

「あ……あらあらぁ……。大変なことになっちゃたねぇ……」

「若の困ったお顔の何てお可愛らしい。うふふふ……」

「クリス……八千代……。お主ら余計な事を吹き込みよったな?」

「ち、違うよぉ! 悪気があってやったんじゃないよぉ!」

「わたくし共はハンナ様達に求められるまま、ビーナウでの顛末てんまつをお話ししたのみ。ヨハン様? 竹腰様? お二人もお聞きだったでしょう?」

 ヨハンと竹腰は顔を見合わせ頷く。

 ええい! これでは誰も責められん!

 黙り込んだ俺を見て、八千代は珍しく「ニコリ」と穏やかに微笑んだ。

「そうそう。若にお伝えせねばならない事がございました」

「む……。何だ? 何を申すつもりだ?」

「左様に怯えなくとも……。八千代は悲しゅうござります」

「泣き真似までせんでよい!」

「あら? 分かりましたか?」

「お主のしそうな事は大体な……。悪ふざけはこれくらいに――――」

「怪しげな者を見付けました」

「――――何?」

「黒い頭巾を目深に被った者です。小柄ですが、身のこなしから見て男かと。さりげなさを装っておりますが、二、三刻前からお屋敷の様子を窺っております」

「それを早く申さんか!」

「害意を感じなかったものですから、しばらく泳がせておきました。何度も門の近くまで来ては、逡巡して遠ざかるを繰り返しております」

「逡巡して遠ざかる? ふむ……。屋敷に用があるのか? 何用であろうか?」

「あのう……お取込み中でしょうか?」

と、そこへやって来たのは馬丁ばていの頭を務めるシュテファンだ。

 すぐにミナが反応した。

「どうしたシュテファン? 馬達に何かあったのか?」

「いいえ、お嬢様。馬達はすこぶる元気でございます――――って、そうじゃなくてですね。お屋敷の門前に、サイトー様へお目通り願いたいって方がいらしてまして」

「シンクローに? もしかして、黒いフードを被った者か?」

「いえいえ。そんな怪しげな身なりはしていませんよ。旅装姿ですが、小ざっぱりした格好の四十くらいの男性です。領都近くの村で村長をしているって言っていました」

「村長? シンクロー、見知った者か?」

「いいや。だが心当たりはある。ベンノに言ってその者を広間に通してやってくれ」

「会うのか?」

「会う。これは一人目が釣れたかもしれんな」

「釣れた? 何の事だ?」

 ミナをはじめとして、異界の者達は訝し気な顔付きだ。

 ハンナ達も泣くのを忘れて互いに顔を見合わせている。

 だがしかし、左馬助と竹腰は「思ったより早い」と申し、八千代は「良うございました」とクスクス笑っている。

 これを見た異界の者達は、ますます「訳が分からない」と首を捻った。

 来客との対面にはミナと左馬助のみ同席させることとし、広間へ移った。

 間もなく、ベンノに先導されて髭面の男が肩をすぼめて広間に入って来た。

「領都近くのレムス村にて村長をしております、ウッツと申します……」

「遠路はるばるよう来たのう。俺が辺境伯家陣代の斎藤新九郎だ」

「あ、あなたが陣代様? 本当にお会い下さるなんて……」

「何を言うか。お主、俺に会いに来たのだろう? それとも冷やかしか?」

「い、いいえ! 会いに来ました!」

「ならばよい」

「あの……ではそちらの女性はもしかして……」

「辺境伯の御令嬢であらせられる」

「ヴィルヘルミナだ」

 ミナが名乗ると、ウッツは息の根でも止められたような呻き声を漏らし、その場に這いつくばった。

「ご、ご、ご、御令嬢様まで! きょ、キョーエツシゴクでござりたてまつります!」

「あ……、そんなに畏まらないでくれ」

「し、し、し、しかしっ!」

「これでは話も出来ない。サイトー殿からもそう言ってやってくれ」

「ウッツよ。御令嬢の申される通りだぞ? 用があるのであろう? せっかくこうして対面しておるのだ。遠慮なく申すが良い」

「そ、その…………」

 左馬助が這いつくばったままのウッツに近付くと、背を軽く叩いてやった。

「陣代殿も御令嬢も多少の無礼はお目溢し下さる。息を整えてから話すが良い」

 ウッツはようやく恐る恐ると顔を上げ、大きく三度呼吸を繰り返した後、何とか話し始めた。

「ほ、本日伺いましたのは他でもございません! 陣代様からいただいたお手紙の件でございます!」

「手紙? ああ、ヨハン達に配らせた書状の事だな? それが如何いかがした?」

「こんな事をお尋ねするのは大変無礼な事だと承知しておりますが……」

「許す。申せ」

「はっ! ははっ! では申します! お手紙の内容は真実でしょうか!? ご領内全域で向こう一年間は通行税を免除すると書かれてありました! し、しかし! 辺境伯様や陣代様から直接お手紙をいただくなど前代未聞! 普通は村を管轄するお役人からお達しがあるものでして!」

「何だ。左様な事か。もちろん書状は真実であるぞ?」

 ウッツが尋ねそうな話は前もって予想はついていた。

 だが、そんな事はおくびにも出さず、あたかも「そんな事を聞かれるとは思わなかった」とばかりに答えた。

 左馬助は当然の如く俺に追従し、ミナは事情を全て飲み込めてはおらんだろうが俺の言動に合せて「うんうん」と頷いた。

「ゲルトめの苛政かせいによって領内の民は広く迷惑を被り、日々の生活にも困っておろう?」

「で、では……!」

疲弊ひへいした民への、せめてもの詫料代わりと思ってくれ。それとも不服があるのか?」

「と、とんでもございません! 通行税が無くなれば出費が大いに減ります! 特に我が村は領都へ作物を売りに出る者も多く、どれほど助かる事か……!」

「そうかそうか。ならば良い」

「喜んでくれて嬉しい。我が父アルバンも満足するだろう。ウッツ、あなたは良い知らせを持ってきてくれた。私からも礼を言う」

「ご、御令嬢様がお礼……! とんでもございません! 恐れ多い事にございます!」

「ところでウッツよ。お主がわざわざやって来たのは、何か懸念があったからではないか?」

「はっ!? な、何の事でしょうか!?」

「一つは書状が真実であるか確かめるため。もう一つは、書状が真実であったとして、それが守られるのか、という事だ。違うか?」

「なっ……! じ、陣代様は全てお見通しでいらっしゃるので!?」

「どうかのう? とりあえず申してみてはどうだ?」

 ウッツはしばし迷った後、何かを決意した様子で顔を上げた。

「お、恐れながら申し上げます! お役人の中にはお定め以上の税を徴収しようとする方々がおられます! 時には難癖のような理由を付けて……。こ、今回もそのようにならないかと懸念しております!」

「そうか。左様な不届者がおるか。まったく、悪知恵の働く小役人のやる事は古今東西、何処へ行っても変わらぬものよ」

「せ、せっかくのお達しですが、このままではどうなるか……」

「分かった。ならば左様な不届者が出た時は訴え出よ。不届者は直ちに罰しようぞ」

「わ、我ら農民がお役人を訴えてもよろしいのですか!?」

「もちろんだ。不届者を野放しにしたとあっては辺境伯の御名に泥を塗る。捨て置けん。ただし、領都には訴えるでないぞ? 必ずネッカーに訴え出よ。此度と同じくこの屋敷を訪ねると良い。訴えを聞き届ける準備をしておこう」

「なんと……。あ、ありがとうございます! 陣代様のお話は必ず村人に伝えます……! 近隣の村々にも同様に!」

 ウッツはその後も散々礼を申した後、村へ帰る事となった。

「ウッツ。これを持ち帰るがよい」

「は?」

 左馬助が小さな袋をウッツに手渡した。

「こ、これは銀貨!? じゅ、十枚以上もありますが!?」

「これは褒美である」

「ご、御褒美ですか!? しかしご褒美をいただく心当たりは……」

「一介の村長が辺境伯の屋敷を訪れるのは勇気が要ったであろう? しかも一人でだ。村人の為に事の真偽を確かめたいが、万が一咎めを受けて他の者に累を及ぼしてはいかん。だからお主は一人で来た。違うか?」

「…………」

「これはお主の勇気、そして村人を想う心を賞して与える褒美である。あとは、わざわざネッカーまで赴いた路銀もな。村人達へ土産でも買って帰ってやれ」

「あ、ありがとうございます……。陣代様の御心遣いは忘れません……」

 ウッツは袋を強く握しめ、何度も頭を下げながら帰って行った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。

アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。 両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。 両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。 テッドには、妹が3人いる。 両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。 このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。 そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。 その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。 両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。 両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…   両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが… 母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。 今日も依頼をこなして、家に帰るんだ! この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。 お楽しみくださいね! HOTランキング20位になりました。 皆さん、有り難う御座います。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

武士が異世界に転生する

希望
ファンタジー
我は島津家の一族で武将として、義弘様に従って、豊臣軍と戦っていた。九州のため我らは負けるわけにはいかなかった。九州の覇者は島津家以外認めない。 「名門島津家以外にこの土地を好きにはさせない」 「秀吉様以外の天下人など不要!天下は豊臣家にある。それ以外は邪道だ」 我は敵の武将を何人も撃ち取った。だが俺の部下のものは多くが撃ち取られて、他の足軽は逃げていて、多勢に無勢状態だ。 「ふっ敵ながら天晴れだ。自分の主君のために負けると分かっていても、主君に忠誠を誓って、戦うとは」 我は薩摩に伝わる剣術で何人も首を取り一騎当千したが、さすがに疲れてきたのか、動きが鈍くなって攻撃を受けて、体が悲鳴をあげてるのが分かる。そんなときに石田三成が来たのだから、こいつを最後に撃ち取って、儚く散ろうと思った。 「我島津秋成なり、石田三成貴殿の首を撃ち取りに参った」 「その勝負受けよう。お前らこれは我々の一対一の勝負だから、邪魔をするなよ」 すると石田三成の部下達は離れていく。我は今持てる全力を出して、戦ったが、やはり怪我の影響を受けてか、心臓に刀が刺さり、俺は倒れた。 ああ、義弘様。どうか島津家を頼みます。そうだんだん意識が消えていくなか、そう思っていた。 「大丈夫ですか?」 なぜか戦場に似つかわしくない、可愛い少女の声がする。手当てでもされてるのか?でも我は確実に逝ったはずだ。致命傷をおっていたし。 俺は目を開けると、そこには薩摩にもいないほどの美少女がいた。 「お主は?」 「私はアリア.スカーレットといいます。貴方の名は?」 「島津秋成、島津家のものだ」 この出会いがやがて奇跡といわれる出会いとなる。そう武術を極めた武将と家族を魔族によって失った魔法師との出会いである。やがてこの二人が出会って、伝説の旅路が始まるー

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

器用貧乏の底辺冒険者~俺だけ使える『ステータスボード』で最強になる!~

夢・風魔
ファンタジー
*タイトル少し変更しました。 全ての能力が平均的で、これと言って突出したところもない主人公。 適正職も見つからず、未だに見習いから職業を決められずにいる。 パーティーでは荷物持ち兼、交代要員。 全ての見習い職業の「初期スキル」を使えるがそれだけ。 ある日、新しく発見されたダンジョンにパーティーメンバーと潜るとモンスターハウスに遭遇してパーティー決壊の危機に。 パーティーリーダーの裏切りによって囮にされたロイドは、仲間たちにも見捨てられひとりダンジョン内を必死に逃げ惑う。 突然地面が陥没し、そこでロイドは『ステータスボード』を手に入れた。 ロイドのステータスはオール25。 彼にはユニークスキルが備わっていた。 ステータスが強制的に平均化される、ユニークスキルが……。 ステータスボードを手に入れてからロイドの人生は一変する。 LVUPで付与されるポイントを使ってステータスUP、スキル獲得。 不器用大富豪と蔑まれてきたロイドは、ひとりで前衛後衛支援の全てをこなす 最強の冒険者として称えられるようになる・・・かも? 【過度なざまぁはありませんが、結果的にはそうなる・・みたいな?】

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

47歳のおじさんが異世界に召喚されたら不動明王に化身して感謝力で無双しまくっちゃう件!

のんたろう
ファンタジー
異世界マーラに召喚された凝流(しこる)は、 ハサンと名を変えて異世界で 聖騎士として生きることを決める。 ここでの世界では 感謝の力が有効と知る。 魔王スマターを倒せ! 不動明王へと化身せよ! 聖騎士ハサン伝説の伝承! 略称は「しなおじ」! 年内書籍化予定!

処理中です...