75 / 141
第2章 辺境伯領平定戦
第66話 寂れた港町
しおりを挟む
「あははははははははははは!」
ネッカー河口の港町ビーナウへ辿り着いた直後の事。
衆道やら両刀遣いの話をミナから聞かされたクリスは、腹を抱えて笑い始めた。
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」
笑い過ぎて息が続かず、おかしな笑い声に変じていく。
「うひひひひひひひひ……! あ~も~! 死ぬ! 笑い死ぬぅ! うひっ……いひひひひひ……」
クリスは笑いを堪えつつ、俺の顔を見た。
「シ、シンクローって両方いけるクチだったのぉ?」
「やかしいわっ!」
「だ、だってぇ……くふふふふふふふ……! ふーっ、ふーっ……はあ、もうダメだわぁ……ぐふふふふ……」
何とか笑いを抑え込み、呼吸を整えた。
「ご、ごめんなさいってぇ……。アタシはそんな馬鹿馬鹿しい話なんて信じないからぁ」
「……ならば良い」
「でもねぇ、いくらショックだったからってぇ、頭から信じちゃう? ヴィルヘルミナはちょっと初心過ぎるわよねぇ?」
「うっ……で、でもなクリス? ヤチヨ殿の話はとても真に迫っていて……」
「ヤチヨちゃんは真に迫った嘘を言うのが得意なんじゃないのかなぁ? 」
「うふふふ……。さすがはクリス様です。言い得て妙、でござりますね?」
「なっ……! ひ、否定しないのかヤチヨ殿!」
「お許しください。嘘を真の如く操ってこそ忍びなのです」
「そ、そんな……。私は弄ばれたのか……」
「とても楽しゅうござりました」
「ヤチヨ殿!」
「まさか本当にお信じになるとは思わなくて」
「そうねぇ。ヤチヨちゃんの責任ばかりじゃないよねぇ」
「な、何を言うんだクリス!」
「だってぇ、普段のシンクローの様子を見てればぁ、男に興味はないことなんてぇ、すぐに分かるじゃない?」
意外な事を口にした。
先程は『馬鹿馬鹿しい話は信じない』と申していたが、本当だったとは。
その場限りの誤魔化しかと思ったが……。
しかし、俺の何を見て『すぐ分かる』などと申しておるのか?
同じ疑問はミナも抱いたらしい。
「ほ、本当か? 本当にすぐ分かるのか? 私は何も気付かなかったが……」
「簡単じゃない。シンクローの視線を追えばいいのよぉ」
「シンクローの視線?」
「うん。アタシやヴィルヘルミナのぉ、胸とかぁ、腰とかぁ、お尻とかぁ、ちょいちょい視線が向いてるものぉ」
「えっ!?」
「ヴィルヘルミナはシンクローの視線に気付かなかったぁ?」
「い、いや……。そんな邪な視線は……まったく……」
「シンクローも何だかんだ言って十代男子よねぇ。女の子に興味津々なんじゃないかしらぁ? でもぉ、男の人にはそんな視線向けないしねぇ」
「そうか…………」
ミナは錆び付き壊れた蝶番の様な音を立てつつ、首を俺へと向けた。
「シンクロー……?」
「待て。待つのだミナよ。誤解だ。ひどい誤解だぞ、これは」
「シンクローは両刀遣いじゃないけどぉ、むっつりスケベだったのねぇ」
「クリスは黙っておれ!」
「若? 左様に向きになられずともよろしいではござりませんか。健全な男子《おのこ》なれば致し方無き事、なのですから」
「八千代は火に油を注ぐでない!」
「うふふふ……向きになられた若のお可愛らしい事……」
「八千代、それくらいにしておけ。ミナ様とクリス殿も……」
「ですな。ここは天下の往来にござるぞ。あまり騒いではなりません」
女子三人を止めたのは、左馬助と弾正だ。
二人の後ろには近習衆の姿が続く。
誰の顔面にも例外なく出来た青痣は、八千代と手合わせした時のもの。
実に痛々しい。
どことなく、六人とも肩を落として歩いているように見える。
ちなみに他の家臣は町の外で待たせてある。
見知らぬ風体の人間があまりに大人数で町へ入り込んでは騒ぎの元となるからのう。
異国では斯様な気配りが欠かせぬ。
朝鮮へ渡海した衆の失敗より学んだ事よ。
それは兎も角。
左馬助と弾正のお陰で、ようやく責め苦より逃れる事が出来た。
またぞろ話が蒸し返されぬ内に、別の話に持って行かねば――――。
「ところでクリス。久し振りのビーナウは如何か? 変わりはないか?」
「え? う~ん……そうねぇ……。ちょっと賑わいが薄れたようなぁ、出歩く人の数が減ったようなぁ、空き家が増えたようなぁ……」
「ふむ……。有り体に申して寂れておる、と?」
「うん。ちょっと残念だけどねぇ……」
港町ビーナウの歴史は古くない。
三十年程前までは、二百人ばかりが住まう小さな漁村だったと言う。
それが港町へと発展した切っ掛けは、辺境伯家が混乱する因となったネッカー川東岸の魔石鉱山の開発だ。
開発の為に必要となる人手や品を海路で運び込むために、この地に港が開かれた。
開発が盛んとなるに連れて人も増え、一時は万を超える住人を擁したと言う。
だが、二十年前に開発が失敗した後は、港としての価値を大いに減じてしまう事となった。
さらにはビーナウの位置も災いする。
ネッカー川東岸の開発失敗は、ビーナウより東に人が住まぬ事を意味する。
辺境伯領の物の流れから、完全に外れてしまったのだ。
左様な苦境にありながらも、ビーナウに店を開いた商人達の尽力で何とか生き永らえて来たそうだが、今や住人の数は二、三千人。
ネッカーの倍近くはあるものの、最盛期の二、三割にまで人の数が減ってしまった。
町の中にはクリスの申したように空き家が目立ち、通りの広さに反して道行く人の数は少な過ぎるように思えた。
「だけどねぇ、船が着けばぁ、結構賑やかにぃ――――あっ! ほら見てぇ!」
クリスが前方を指差す。
話している内に町の通りを抜け、港が見える場所まで差し掛かっていたのだ。
そこは周囲の地形も相俟って大きな湾となっており、湾の中央辺りには南蛮の帆船とよく似た大船が泊っている。
大船と港の間には数十の小舟が引っ切り無しに行き交い、次々と船荷を運んでいた。
小舟の着いた岸では、商人らしき者達が大声で指示を出し、荷下ろしの人夫が忙しく立ち働き、見物人も群がって、大変な活況を呈している。
「ね? 結構賑やかでしょ?」
「うむ。寂れているとは思えぬ――――」
「クリス!?」
「クリスちゃん!?」
港を見物していた俺達に男女の声が掛かる。
クリスが愕然と目を見開いた。
「パパ……ママ……!」
関係がよろしくないと聞くクリスの両親。
その唐突な再会だった。
ネッカー河口の港町ビーナウへ辿り着いた直後の事。
衆道やら両刀遣いの話をミナから聞かされたクリスは、腹を抱えて笑い始めた。
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」
笑い過ぎて息が続かず、おかしな笑い声に変じていく。
「うひひひひひひひひ……! あ~も~! 死ぬ! 笑い死ぬぅ! うひっ……いひひひひひ……」
クリスは笑いを堪えつつ、俺の顔を見た。
「シ、シンクローって両方いけるクチだったのぉ?」
「やかしいわっ!」
「だ、だってぇ……くふふふふふふふ……! ふーっ、ふーっ……はあ、もうダメだわぁ……ぐふふふふ……」
何とか笑いを抑え込み、呼吸を整えた。
「ご、ごめんなさいってぇ……。アタシはそんな馬鹿馬鹿しい話なんて信じないからぁ」
「……ならば良い」
「でもねぇ、いくらショックだったからってぇ、頭から信じちゃう? ヴィルヘルミナはちょっと初心過ぎるわよねぇ?」
「うっ……で、でもなクリス? ヤチヨ殿の話はとても真に迫っていて……」
「ヤチヨちゃんは真に迫った嘘を言うのが得意なんじゃないのかなぁ? 」
「うふふふ……。さすがはクリス様です。言い得て妙、でござりますね?」
「なっ……! ひ、否定しないのかヤチヨ殿!」
「お許しください。嘘を真の如く操ってこそ忍びなのです」
「そ、そんな……。私は弄ばれたのか……」
「とても楽しゅうござりました」
「ヤチヨ殿!」
「まさか本当にお信じになるとは思わなくて」
「そうねぇ。ヤチヨちゃんの責任ばかりじゃないよねぇ」
「な、何を言うんだクリス!」
「だってぇ、普段のシンクローの様子を見てればぁ、男に興味はないことなんてぇ、すぐに分かるじゃない?」
意外な事を口にした。
先程は『馬鹿馬鹿しい話は信じない』と申していたが、本当だったとは。
その場限りの誤魔化しかと思ったが……。
しかし、俺の何を見て『すぐ分かる』などと申しておるのか?
同じ疑問はミナも抱いたらしい。
「ほ、本当か? 本当にすぐ分かるのか? 私は何も気付かなかったが……」
「簡単じゃない。シンクローの視線を追えばいいのよぉ」
「シンクローの視線?」
「うん。アタシやヴィルヘルミナのぉ、胸とかぁ、腰とかぁ、お尻とかぁ、ちょいちょい視線が向いてるものぉ」
「えっ!?」
「ヴィルヘルミナはシンクローの視線に気付かなかったぁ?」
「い、いや……。そんな邪な視線は……まったく……」
「シンクローも何だかんだ言って十代男子よねぇ。女の子に興味津々なんじゃないかしらぁ? でもぉ、男の人にはそんな視線向けないしねぇ」
「そうか…………」
ミナは錆び付き壊れた蝶番の様な音を立てつつ、首を俺へと向けた。
「シンクロー……?」
「待て。待つのだミナよ。誤解だ。ひどい誤解だぞ、これは」
「シンクローは両刀遣いじゃないけどぉ、むっつりスケベだったのねぇ」
「クリスは黙っておれ!」
「若? 左様に向きになられずともよろしいではござりませんか。健全な男子《おのこ》なれば致し方無き事、なのですから」
「八千代は火に油を注ぐでない!」
「うふふふ……向きになられた若のお可愛らしい事……」
「八千代、それくらいにしておけ。ミナ様とクリス殿も……」
「ですな。ここは天下の往来にござるぞ。あまり騒いではなりません」
女子三人を止めたのは、左馬助と弾正だ。
二人の後ろには近習衆の姿が続く。
誰の顔面にも例外なく出来た青痣は、八千代と手合わせした時のもの。
実に痛々しい。
どことなく、六人とも肩を落として歩いているように見える。
ちなみに他の家臣は町の外で待たせてある。
見知らぬ風体の人間があまりに大人数で町へ入り込んでは騒ぎの元となるからのう。
異国では斯様な気配りが欠かせぬ。
朝鮮へ渡海した衆の失敗より学んだ事よ。
それは兎も角。
左馬助と弾正のお陰で、ようやく責め苦より逃れる事が出来た。
またぞろ話が蒸し返されぬ内に、別の話に持って行かねば――――。
「ところでクリス。久し振りのビーナウは如何か? 変わりはないか?」
「え? う~ん……そうねぇ……。ちょっと賑わいが薄れたようなぁ、出歩く人の数が減ったようなぁ、空き家が増えたようなぁ……」
「ふむ……。有り体に申して寂れておる、と?」
「うん。ちょっと残念だけどねぇ……」
港町ビーナウの歴史は古くない。
三十年程前までは、二百人ばかりが住まう小さな漁村だったと言う。
それが港町へと発展した切っ掛けは、辺境伯家が混乱する因となったネッカー川東岸の魔石鉱山の開発だ。
開発の為に必要となる人手や品を海路で運び込むために、この地に港が開かれた。
開発が盛んとなるに連れて人も増え、一時は万を超える住人を擁したと言う。
だが、二十年前に開発が失敗した後は、港としての価値を大いに減じてしまう事となった。
さらにはビーナウの位置も災いする。
ネッカー川東岸の開発失敗は、ビーナウより東に人が住まぬ事を意味する。
辺境伯領の物の流れから、完全に外れてしまったのだ。
左様な苦境にありながらも、ビーナウに店を開いた商人達の尽力で何とか生き永らえて来たそうだが、今や住人の数は二、三千人。
ネッカーの倍近くはあるものの、最盛期の二、三割にまで人の数が減ってしまった。
町の中にはクリスの申したように空き家が目立ち、通りの広さに反して道行く人の数は少な過ぎるように思えた。
「だけどねぇ、船が着けばぁ、結構賑やかにぃ――――あっ! ほら見てぇ!」
クリスが前方を指差す。
話している内に町の通りを抜け、港が見える場所まで差し掛かっていたのだ。
そこは周囲の地形も相俟って大きな湾となっており、湾の中央辺りには南蛮の帆船とよく似た大船が泊っている。
大船と港の間には数十の小舟が引っ切り無しに行き交い、次々と船荷を運んでいた。
小舟の着いた岸では、商人らしき者達が大声で指示を出し、荷下ろしの人夫が忙しく立ち働き、見物人も群がって、大変な活況を呈している。
「ね? 結構賑やかでしょ?」
「うむ。寂れているとは思えぬ――――」
「クリス!?」
「クリスちゃん!?」
港を見物していた俺達に男女の声が掛かる。
クリスが愕然と目を見開いた。
「パパ……ママ……!」
関係がよろしくないと聞くクリスの両親。
その唐突な再会だった。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。
スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。
地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!?
異世界国家サバイバル、ここに爆誕!
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる