69 / 195
第2章 辺境伯領平定戦
第60話 評定
しおりを挟む
「「「「「………………」」」」」
俺とミナが屋敷の大広間に入ると、室内から聞こえていたはずの話し声がピタリと止んだ。
あまりにあからさまな変化を見て取って、ミナは足を止めそうになってしまう。
ミナの背を軽く押し、視線を交わして頷き、そのまま進んだ。
俺達の後には左馬助、藤佐、弾正、丹波が続き、壁際に置かれた椅子に腰かける。
俺とミナは部屋の中央に置かれた長方形の巨大な卓へ向かう。
卓の端には俺とミナの椅子が用意されていた。
沈黙を無視して腰掛けると、仏頂面で俺達を見る寄騎貴族や家臣達の顔がハッキリと見えた。
向かって右側には不揃いながら煌びやかな衣装をまとった者達が、対して左側には細部は異なるもののよく似た見た目の衣装をまとった者達が座っている。
右側の末席辺りには、ヨハンに余計な手出しをしおったアロイスと奴の連衆共の姿も見える。
右側が寄騎貴族、左側が家臣達の列で相違あるまい。
そのアロイス達だが……あれだけ情けない退散の仕方をしておきながら、何事もなかったかのような顔をしておる。
すると、大広間で給仕に当たっていたベンノが、俺とミナに茶を出すついでに小声で囁いた。
「……サイトー様に一言物申してやったと仰っていました」
「そうか。分かった」
淡々と答えた俺に対し、眉をひそめるミナ。
ベンノは表情を崩すことなく、異界の茶が入った持ち手付きの椀を置き、その場を離れる。
そうかそうか。
一言物申した、か。
身内の元に戻って気でも大きくなったかのう?
まあ良い。
それならそれで考えがある。
では――――。
「アロイス・フォン・ブルームハルト殿? 先程は世話になったな?」
「…………!」
まさか今ここで声を掛けられるとは思っても見なかったのであろう。
アロイスと連衆共は肩を揺らして身じろぎした。
「おや? 如何なされた? 左様に身を硬くなされて。せっかく世話になった礼でもしようと思ったと言うのに。何せ大変な世話になったからな。全く以って大変な世話に」
言いつつ、ベンノが用意した椀を手に取り――――、
ザワッ!
騒然としかける寄騎貴族や家臣達を他所に、異界の茶を口に含んだ。
「うむ。良い加減だ。飲みやすいようほどよく冷ましておる。一方で香りは良く引き立っている。さすがはベンノよな」
「は? はあ……ありがとうございます……」
困惑顔で応じるベンノ。
ミナも、俺を止めようと伸ばしかけていた手をサッと引っ込めた。
俺が椀を投げ付けるとでも思っていたのかのう?
寄騎貴族や家臣達も同じか。
奴らには『礼』と言う言葉が『報復』と聞こえておったに違いない。
なにせ、アロイスは俺に一言物申したのだからな。
「貴公ら評定を前に緊張でもなされているのか? 固い雰囲気よの。茶でも飲んでみては如何かな? 凝り固まった気もほぐれよう」
異界の茶は『はあぶ』とか申す、葉や草、花を乾燥させたものを煮出して淹れる。
色も味も濃くないものの、鼻を抜けていく香りは実に芳しく、ささくれ立った心をも立ちどころに鎮めてしまう。
ベンノ曰く、良き茶を淹れる為には湯の温度や『はあぶ』を入れる頃合に気を払わねばならず、わずかな違いで美味くも不味くもなるらしい。
もちろん、ベンノが用意したものは異界の茶を飲み慣れぬ俺でも分かるほど絶品だ。
「斯様な茶、然う然う飲めぬ。さあ、遠慮なさらず」
促すとミナは口を付けたものの、他の者は誰も口を付けない。
「ほっほっほ。毒でも入っておるとお疑いでござりましょうか?」
丹波の一言に寄騎貴族や家臣達は一様に渋面を作るが――――。
「どれ。この爺めが毒見をして進ぜましょうぞ」
「なっ……!」
「お、おいっ……!」
丹波は杖を突いているとは思えぬ足取りで卓に近付くや、寄騎貴族や家臣達の椀を次々と手に取って、次々と飲み干していく。
「ふむふむ……。良い茶ですのう…………。うっ! くうっ!」
唐突に丹波が胸を押さえて苦しみ始めた。
何人かが音を立てて腰を浮かし、ミナとベンノも表情を硬くするが――――。
「くぅぅぅ……。ほっほっほ。思わず身もだえしてしまう程に美味でござるなぁ」
呆気に取られる寄騎貴族や家臣達。
丹波はさらに茶を飲み続け、あっという間に十人分を飲み干し、最後にはベンノに「もう一杯」と促し、それも飲み干してしまった。
寄騎貴族や家臣達は渋面を作るのも忘れて唖然と目を丸くしている。
「ほっほっほ。さすがに爺めの腹も茶で一杯じゃ。そろそろ疑いは晴れましたかのう?」
笑顔の丹波に目を向けられ、椀の残っていた二、三人が恐る恐る手を伸ばし、思い切って口に含む。
一口飲み下したその顔は、完全にほぐれていた。
「さ、さあっ! 他の方々も!」
ミナが促し、他の者も渋々と言った様子で椀を手にする。
丹波が茶を飲み干してしまった者の分は、ベンノが素早く用意していった。
ふむふむふむ……。
アロイスめのお陰で良き事が分かったわ。
丹波に促されて椀を手に取ったのはいずれも家臣達。
寄騎貴族で椀を手に取った者はいない。
ベンノが茶を淹れ直した後は、違いがより一層際立った。
家臣達の中には数人が椀を空にする一方、寄騎貴族は口を付ける振りをしたのみで茶はほとんど減っていない。
壁際に座る左馬助を見遣ると、僅かに目を細めた。
領都に放っておいた忍び衆の報告と相違無い。
しっかと茶を飲んだ者は、ゲルトに反感を抱いていたと見られる者達。
ほとんど茶を飲まなかった者は、ゲルトとは良好な間柄にあったと見られる者達。
後者は前者が茶を飲む姿を見て、苦々し気な顔付きだ。
茶を飲むのは俺達に味方するのと同じ行いだと言いたげよ。
きっと、俺の事は辺境伯家に巣食う獅子身中の虫とでも申していたに違いない。
この場に出る人数を絞り、俺達に味方せぬよう根回しをしたのだろうが早くも違いが露呈したな。
本に、アロイスめには礼を言わねばならん。
話に聞かされるだけでなく、己の目で確かめる事が出来たのは大きい。
さて、この後は如何様にして切り崩してやろうかのう?
思いつつ、ミナへ評定を始めるよう促す。
ミナが声を出さすに唇だけ動かした。
『悪い顔をしているぞ?』と。
俺とミナが屋敷の大広間に入ると、室内から聞こえていたはずの話し声がピタリと止んだ。
あまりにあからさまな変化を見て取って、ミナは足を止めそうになってしまう。
ミナの背を軽く押し、視線を交わして頷き、そのまま進んだ。
俺達の後には左馬助、藤佐、弾正、丹波が続き、壁際に置かれた椅子に腰かける。
俺とミナは部屋の中央に置かれた長方形の巨大な卓へ向かう。
卓の端には俺とミナの椅子が用意されていた。
沈黙を無視して腰掛けると、仏頂面で俺達を見る寄騎貴族や家臣達の顔がハッキリと見えた。
向かって右側には不揃いながら煌びやかな衣装をまとった者達が、対して左側には細部は異なるもののよく似た見た目の衣装をまとった者達が座っている。
右側の末席辺りには、ヨハンに余計な手出しをしおったアロイスと奴の連衆共の姿も見える。
右側が寄騎貴族、左側が家臣達の列で相違あるまい。
そのアロイス達だが……あれだけ情けない退散の仕方をしておきながら、何事もなかったかのような顔をしておる。
すると、大広間で給仕に当たっていたベンノが、俺とミナに茶を出すついでに小声で囁いた。
「……サイトー様に一言物申してやったと仰っていました」
「そうか。分かった」
淡々と答えた俺に対し、眉をひそめるミナ。
ベンノは表情を崩すことなく、異界の茶が入った持ち手付きの椀を置き、その場を離れる。
そうかそうか。
一言物申した、か。
身内の元に戻って気でも大きくなったかのう?
まあ良い。
それならそれで考えがある。
では――――。
「アロイス・フォン・ブルームハルト殿? 先程は世話になったな?」
「…………!」
まさか今ここで声を掛けられるとは思っても見なかったのであろう。
アロイスと連衆共は肩を揺らして身じろぎした。
「おや? 如何なされた? 左様に身を硬くなされて。せっかく世話になった礼でもしようと思ったと言うのに。何せ大変な世話になったからな。全く以って大変な世話に」
言いつつ、ベンノが用意した椀を手に取り――――、
ザワッ!
騒然としかける寄騎貴族や家臣達を他所に、異界の茶を口に含んだ。
「うむ。良い加減だ。飲みやすいようほどよく冷ましておる。一方で香りは良く引き立っている。さすがはベンノよな」
「は? はあ……ありがとうございます……」
困惑顔で応じるベンノ。
ミナも、俺を止めようと伸ばしかけていた手をサッと引っ込めた。
俺が椀を投げ付けるとでも思っていたのかのう?
寄騎貴族や家臣達も同じか。
奴らには『礼』と言う言葉が『報復』と聞こえておったに違いない。
なにせ、アロイスは俺に一言物申したのだからな。
「貴公ら評定を前に緊張でもなされているのか? 固い雰囲気よの。茶でも飲んでみては如何かな? 凝り固まった気もほぐれよう」
異界の茶は『はあぶ』とか申す、葉や草、花を乾燥させたものを煮出して淹れる。
色も味も濃くないものの、鼻を抜けていく香りは実に芳しく、ささくれ立った心をも立ちどころに鎮めてしまう。
ベンノ曰く、良き茶を淹れる為には湯の温度や『はあぶ』を入れる頃合に気を払わねばならず、わずかな違いで美味くも不味くもなるらしい。
もちろん、ベンノが用意したものは異界の茶を飲み慣れぬ俺でも分かるほど絶品だ。
「斯様な茶、然う然う飲めぬ。さあ、遠慮なさらず」
促すとミナは口を付けたものの、他の者は誰も口を付けない。
「ほっほっほ。毒でも入っておるとお疑いでござりましょうか?」
丹波の一言に寄騎貴族や家臣達は一様に渋面を作るが――――。
「どれ。この爺めが毒見をして進ぜましょうぞ」
「なっ……!」
「お、おいっ……!」
丹波は杖を突いているとは思えぬ足取りで卓に近付くや、寄騎貴族や家臣達の椀を次々と手に取って、次々と飲み干していく。
「ふむふむ……。良い茶ですのう…………。うっ! くうっ!」
唐突に丹波が胸を押さえて苦しみ始めた。
何人かが音を立てて腰を浮かし、ミナとベンノも表情を硬くするが――――。
「くぅぅぅ……。ほっほっほ。思わず身もだえしてしまう程に美味でござるなぁ」
呆気に取られる寄騎貴族や家臣達。
丹波はさらに茶を飲み続け、あっという間に十人分を飲み干し、最後にはベンノに「もう一杯」と促し、それも飲み干してしまった。
寄騎貴族や家臣達は渋面を作るのも忘れて唖然と目を丸くしている。
「ほっほっほ。さすがに爺めの腹も茶で一杯じゃ。そろそろ疑いは晴れましたかのう?」
笑顔の丹波に目を向けられ、椀の残っていた二、三人が恐る恐る手を伸ばし、思い切って口に含む。
一口飲み下したその顔は、完全にほぐれていた。
「さ、さあっ! 他の方々も!」
ミナが促し、他の者も渋々と言った様子で椀を手にする。
丹波が茶を飲み干してしまった者の分は、ベンノが素早く用意していった。
ふむふむふむ……。
アロイスめのお陰で良き事が分かったわ。
丹波に促されて椀を手に取ったのはいずれも家臣達。
寄騎貴族で椀を手に取った者はいない。
ベンノが茶を淹れ直した後は、違いがより一層際立った。
家臣達の中には数人が椀を空にする一方、寄騎貴族は口を付ける振りをしたのみで茶はほとんど減っていない。
壁際に座る左馬助を見遣ると、僅かに目を細めた。
領都に放っておいた忍び衆の報告と相違無い。
しっかと茶を飲んだ者は、ゲルトに反感を抱いていたと見られる者達。
ほとんど茶を飲まなかった者は、ゲルトとは良好な間柄にあったと見られる者達。
後者は前者が茶を飲む姿を見て、苦々し気な顔付きだ。
茶を飲むのは俺達に味方するのと同じ行いだと言いたげよ。
きっと、俺の事は辺境伯家に巣食う獅子身中の虫とでも申していたに違いない。
この場に出る人数を絞り、俺達に味方せぬよう根回しをしたのだろうが早くも違いが露呈したな。
本に、アロイスめには礼を言わねばならん。
話に聞かされるだけでなく、己の目で確かめる事が出来たのは大きい。
さて、この後は如何様にして切り崩してやろうかのう?
思いつつ、ミナへ評定を始めるよう促す。
ミナが声を出さすに唇だけ動かした。
『悪い顔をしているぞ?』と。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる