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第66話 ああああ、温泉旅館の一夜は……えっ!嘘。 その11

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「本当にいいのか? お前を壊すなんて。でも、俺もお前が壊れるところを見てみたい」

「うっ! はっはっ。今までは気を使ってくれてたんだよね。優しくしてくれてたんだよね。パパ、我慢してたんだよね。――――も、もう我慢しなくたっていいから。私を女として、娘とじゃなく。一人の女として、抱いて、そして、愛して――――お願い。パパ……ううん、拓海。拓海、拓海たくみぃ――――!!」

あああああ、来そうだ。何か。
今まで感じたことのないおっきな波が、波じゃないドキドキだ。セックスってこんなに気持ちいいんだ。
始めて知ったよ。

本当のセックス。

拓海の動きが私の言葉通りに激しく乱暴に、やさしさじゃなくこの熱い想いが伝わる乱暴さと激しさに変わっていく。
ずっと奥にまで拓海のペニスが届いている。欲しい、その奥にもっと深い奥に拓海のおちんちんが入ってきてくれるのをこの躰が求めいる。

ああ、もう駄目かもしれない。こんなに気持ちいセックスをしちゃったら。もう駄目だ。
この体に忘れることが出来ないくらい、刻み込まれていく。

はっはっ。ハッ。
余りにも気持ちよすぎて、意識が遠のいていく――――それと同時に何か一つの思い出が湧き出てくる。
小さいときの。パパとお母さんと3人で暮らしていたあの日々を。

二人とも私を本当に愛してくれていた。
ああ、その想いがどんどんと湧き出てくる。
――――ありがとう。
私を愛してくれて、ありがとう。
もう、戻れないんだよね。戻っちゃいけないんだよね。

そして――――ごめんね。

こんないけない子にそだちゃって!

その時ずんと一番奥の奥に何かが届いたような感じがした。
うっわぁぁ! 来ちゃうマジなやつ。本当にマジな本気のが来ちゃう。

「沙奈枝、もうもう、限界だ。いいか本当にいいんだな」
「う、うん。きて! 私の中に拓海の種送って頂戴」

父娘おやこだけど、血のつながりのある親子だけど。私はあなたの子を孕みます。
孕ませてください!!

お願い!

びゅっと、熱いものが一気に注がれていく。
き、来た。来たんだ――――いつものようにじんわりとじゃない。

一気におなかが膨れるくらい、受け止める袋が膨らんでいくのがわかる。
熱くてしみこんでいく。私の中にしみこんでいくのがわかるんだよ。

「ああああああああああ! ああああああああああ!! 逝っちゃうよぉぉぉぉ」

本気のマジなやつ。多分体痙攣しているんだと思う。
それよりもドキンドキンと脈打つ心臓が破裂しそうなくらい鼓動している体。

全部を一気に受け入れたこの体。
ああ、幸せだ。こんなに幸せな気持ちになれるなんて。

気持ちいいのその先。

それは――――この幸福感なのか。


15にして私は初めて、女の、いや、雌のこの幸福感を知ってしまった。

父娘と言う。許されない関係で。

どうして許されないっていうんだろう。――――それはしてみなければわからないと思う。
普通とは違うこと。掟のようなものを破ってしまった罪の意識。

それらがすべて、この幸せにつながっているような気がする。

――――だから許されない関係なんだ。


「はぁ、はぁ、すごかったよ。今まで一番すごかったよ」
「そ、そうか」

ヌルっと、私の膣からパパのものが抜けていく。

ドロッと流れ出てくる精子。


ああ、この精子を受け止めたんだという満足感が再び、私の体を熱くさせた。
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