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ドール 姉妹の団結
ドール 姉妹の団結 その3 沙良の危機ACT2
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「さぁ、まずはくつろいでくれ」
広いワンフロアの彼のオフィス。
「失礼いたします美代様。コーヒーをどうぞ」
「ありがとう」
「このビルに移転してからは初めてだったね美代」
「そうねぇ、前の所よりは立派になったんじゃない」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
「秘書さん美人ねぇ。あなたの趣味なの」
「あらぁ、そんな美代様ほどではありませんわよ」
控えめに、照れるようなそぶりをするその秘書の女。
「うっ、そ、それはだな……、彼女は有能な秘書だよ」
「まったくそうやってはぐらかす。もう寝てるんでしょ」
「おいおい、そこはプライバシーの部分だぜ」
「あら、私にあなたのプライバシーなんて、保護されるとでも思ってるの? タン塩君」
ちょっと笑うのをこらえるように
「タン塩君って美代様がお付けになられたんですね」
「あら、タン塩君の由来知ってんだぁ」
「ええ、お聞きになっておりますわ、それに、美代様が同性愛者でああることも……」
「あらあら、タン塩君プライバシーがどうのこうのって言ってたけど、もぉ、あなたの方こそ、私の事なんでも公表しちゃっているじゃないの」
「いいえ、彼方様。いいえ社長は何もお話しにはしておりませんわよ。私が独自にお調べさせていただきました」
「あらそうなの?」
「ええ、美代様に物凄く興味がありましたもので。作名「夢乃美代香」。私ファンなんですの。先生の作品、私も基本同性愛者ですので。ご紹介が遅くなりました。わたくし社長秘書をいたします、小宮麻美と申しますよろしくお願いいたします」
「まぁそうなんだ、うれしぃいいいよう」
私の隣をポンポンと叩いた。
「麻美ちゃんでいいよねぇ。それじゃ特別なご挨拶しなきゃ」
「ウグ、ぬちゃ、……あ、あん」
ゴク……
「あああ……う、嬉しいです。美代様」
「えへへ、ちょっと初めてのキスにしてはハードだったかなぁ」
「そんなこと、とても嬉しいです」
「おいおい、それくらいにしてくれよ。こっちは今大変な状況に直面しようとしているんだからな」
「もう、これからいいところなのにぃ―。彼方のいけずぅ! でも……」
私はコーヒーを一口飲み。
「さて、どんな問題が巻き起こっているのかしら」
戦闘モードに切り替える。
彼奴、彼方の説明により大枠の状況はつかめた。
これは許されない事態である。
まさか、こんなにも早く裏から手が回るとは、想像だにもしていなかったというのが本音でもあり、それが私たちの甘さでもあったことを、今ここで痛感させられた。
確かにこのままでは、沙良ちゃんの身に危険が及ぶことは避けられない状態であるというのは事実だ。
その事実とは……。
沙良ちゃんのドールとしての存在が、SNS上にアップされてしまったことだ。
幸い本人の顔は特定できない状態でアップされていたが、主犯者からは、次はこの姿を鮮明に映し出された沙良ちゃんの姿を、公開させるとメッセージが来ている。
そうなれば、瞬く間に沙良ちゃんの存在は全世界にばらまかれ、この日本国内においても、彼女の身に大きな危険が迫りつつあることは間違いはない。
今のこのSNSの拡散力は、強力なウイルスの拡散力よりもはるかに強力だ。
そして、こともあろうか、私の愛すべく妹。亜美のあのメイド姿が、真由美とともに送信されてきていた。
「クラブのセキュリティは万全だったはずだ。落ち度はなかった」
彼方は重い口調で言う。
「送り主の特定はできてるの?」
彼方は数枚の写真をディスクの上にばらまいた。
「此奴だ!」
そこに写し出されていたのは、私にも記憶がる人物。
「此奴って、あのアメリカの変態坊ちゃん?」
そう、その写真に映っていたのは、アメリカの某企業集団の総帥の息子
エリック・トマース。
彼方が起業をし始めた時、大学にインターン学生として在籍していた奴だ。
正直、私はこの男がだっい嫌いだ!
彼方とは親同士のつながりもあり、幼少の時からの知り合いだったようだが、その性格は裏での陰湿な行為が目にも見るに堪えないほど、あり得ないものだった。
学内ではすべて表ざたにならないよう、親のコネでねじ伏せていたが、あの好き勝手な行為はさすがの私でも許せないほどだった。
彼、エリック・トマースに泣かされ、涙した女性は私の知る限り相当の数にのぼる。
まぁ、変態君と言えば彼方もその中の一人だろうけど、彼方はまだかわいい変態さんでいてくれたから私たちの関係は良好? んーま、そう言う事にしておこう
「それで、此奴の本当の目的って何なの?」
「沙良を自分の物にしたいらしい」
「ぜっ―――――――――――――ったいに。駄目だからね!」
「そして彼の最終ターゲットは、この僕の会社のようだ」
「それは……。あなた次第じゃないのぉ?」
「どうかな? 美代。クラブの幹部としているお前にも彼奴の事だ、必ず攻撃はしてくるだろう」
彼方の言う事は、間違いではないだろう。
ミーちゃんと真由美も今巻き込まれようとしているのだから。
「彼奴はこういう事に関しては手段は択ばない。それに宣戦布告の意味だろう、うちの会社の株が彼奴に買いたたかれているよ。このまま、いやいずれ何もしなければ奴は、TOBを仕掛けてくるはずだ。そうなれば、一瞬にして僕は破産だ」
「破産ねぇ……。それもいいんじゃないの」
「おいおい冗談はよしてくれよ。ようやくここまでのぼり詰めて来たんだ。おめおめと引き下がることはしたくない」
ふん、いっちょ前のこと言うようになったじゃないの彼方……。
あの時、もし、あなたが今のあなたの様にもっと前を向く、その力に満ちたこの目をしていたら……
もしかしたら、私は……あなたを愛していたかもしれないのに。
私のスマホが鳴った。尚子からだ。
「はぁーい尚子」
「ずいぶんとテンション高いのね美代」
「そうかなぁ。終わったの?」
「うん、終わったよ……店の前で待っている車。それに乗ればいいの?」
「ん? 車? まだこっちからは……。尚子! 店から絶対に出てはだめ! その来るに乗っちゃ絶対にダメ……。訳は後から説明するから、今こっちからも向かわせるから」
「どうしたの、そんなに取り乱しちゃって」
「彼奴が、エリック・トマースが絡んでる」
「え、何で?」
尚子もその名を聞けば今自分がどれだけ、危険な状態にあるのかは理解できるだろ。
それだけエリック・トマースというやつは危険な人物なのだ。
「わかった」尚子の声のトーンが変わった。
尚子も本当の戦闘モードに入ったようだ。
「亜美ちゃんたちには、私から連絡入れておくから」
「頼むよ尚子。それじゃ」
「うん、それじゃ」
通話を切った。
「彼方、彼奴すでに尚子の所にまで手をまわしている。ミーちゃん達には尚子から外に出ないように、連絡を入れさせたから多分大丈夫だと思う。いくら何でも、今はまだ警察沙汰にはしたくないでしょうからね」
「ああ、彼奴はそういうところは慎重な奴だ。彼奴のやり方はこの俺が良く知っている」
「それはそうと、肝心の沙良ちゃんは今どうしているの?」
「それなら大丈夫さ、もうじきここに来るよ」
「そう、それなら安心だわ」
オフィスのドアが開いた。
二人の黒服男性に囲まれながら、沙良ちゃんが不安そうな顔つきでこの部屋の中に入って来た。
私のその姿を沙良ちゃんはいち早くその目に留め、駆け寄ってきた。
「美代おねぇ様……、いったい、いったい何が起きたんですか?」
私は強く沙良ちゃんの体を抱きしめ
「大丈夫よ。なぁ―――ンにも心配しなくてもいいんだよ」
「ここはどこなんですか? それにこの人たちは」
「この人はねぇ、私のお友達なの。だから心配しなくてもいいのよ」
「お友達ですか?」
「そうお友達。タン塩君って言うんだ」
「タン塩?????? それがお名前ないんですの?」
「そう、た・ん・し・お・君。よく覚えておいてね」
「はいわかりました。初めまして、わたくし小岩沙良と申します。タン塩さん」
「あ、あのなぁ……美代さん。何も沙良までその名で呼ばせなくても」
「あらいいじゃない、親しみやすくていいと思うけど」
「ふぅー、ま、いいかぁ」
「ねぇねぇところでさぁ、タン塩君。私物凄くお腹減っちゃってるんですけど。ミーちゃんのビーフシチュー食べれなかったのよねぇ。それに匹敵するくらいのディナー、用意してくれてるんでしょ」
「はい、それはもちろんちゃんとご用意いたしております」
秘書の 小宮麻美が「ドン」と私の前に置いたもの。
それは……
牛丼特盛!
「ねぇ亜美、珍しいね美代ねぇさんがこんな時間に出かけるなんて、それにねぇさんからも、今日は外に出るなって連絡来てたし」
「なんだろうね。まぁ美代ねぇは今日は、なんか特別な用事があるみたいだったけど!」
「ふぅーん、そうなんだ。でもさぁさすが亜美だね、このビーフシチューほんと美味しいよ。お代わりしちゃってもいい?」
「いいんじゃない。どうせ美代ねぇはいらないでしょうから。私達で食べちゃおう」
ピンポン!
「あ、ライン、ミーちゃんからだ」
「ビーフシチュー、全部食べちゃった!」
空になったお鍋の画像が送られていた。
あああ、ぜっ―――――タイに許さない!
エリック・トマース
ミーちゃんのビーフシチュー。食べれなかったこの恨み。
どう晴らしてやろう。
目の前に置かれた牛丼をむさぼるように食べる。
私美代だった。
くいもんの恨みで私を本気にさせた、あんたが悪いんだ。
覚えておきない。とびっきりのお仕置きしてあげるんだから。
広いワンフロアの彼のオフィス。
「失礼いたします美代様。コーヒーをどうぞ」
「ありがとう」
「このビルに移転してからは初めてだったね美代」
「そうねぇ、前の所よりは立派になったんじゃない」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
「秘書さん美人ねぇ。あなたの趣味なの」
「あらぁ、そんな美代様ほどではありませんわよ」
控えめに、照れるようなそぶりをするその秘書の女。
「うっ、そ、それはだな……、彼女は有能な秘書だよ」
「まったくそうやってはぐらかす。もう寝てるんでしょ」
「おいおい、そこはプライバシーの部分だぜ」
「あら、私にあなたのプライバシーなんて、保護されるとでも思ってるの? タン塩君」
ちょっと笑うのをこらえるように
「タン塩君って美代様がお付けになられたんですね」
「あら、タン塩君の由来知ってんだぁ」
「ええ、お聞きになっておりますわ、それに、美代様が同性愛者でああることも……」
「あらあら、タン塩君プライバシーがどうのこうのって言ってたけど、もぉ、あなたの方こそ、私の事なんでも公表しちゃっているじゃないの」
「いいえ、彼方様。いいえ社長は何もお話しにはしておりませんわよ。私が独自にお調べさせていただきました」
「あらそうなの?」
「ええ、美代様に物凄く興味がありましたもので。作名「夢乃美代香」。私ファンなんですの。先生の作品、私も基本同性愛者ですので。ご紹介が遅くなりました。わたくし社長秘書をいたします、小宮麻美と申しますよろしくお願いいたします」
「まぁそうなんだ、うれしぃいいいよう」
私の隣をポンポンと叩いた。
「麻美ちゃんでいいよねぇ。それじゃ特別なご挨拶しなきゃ」
「ウグ、ぬちゃ、……あ、あん」
ゴク……
「あああ……う、嬉しいです。美代様」
「えへへ、ちょっと初めてのキスにしてはハードだったかなぁ」
「そんなこと、とても嬉しいです」
「おいおい、それくらいにしてくれよ。こっちは今大変な状況に直面しようとしているんだからな」
「もう、これからいいところなのにぃ―。彼方のいけずぅ! でも……」
私はコーヒーを一口飲み。
「さて、どんな問題が巻き起こっているのかしら」
戦闘モードに切り替える。
彼奴、彼方の説明により大枠の状況はつかめた。
これは許されない事態である。
まさか、こんなにも早く裏から手が回るとは、想像だにもしていなかったというのが本音でもあり、それが私たちの甘さでもあったことを、今ここで痛感させられた。
確かにこのままでは、沙良ちゃんの身に危険が及ぶことは避けられない状態であるというのは事実だ。
その事実とは……。
沙良ちゃんのドールとしての存在が、SNS上にアップされてしまったことだ。
幸い本人の顔は特定できない状態でアップされていたが、主犯者からは、次はこの姿を鮮明に映し出された沙良ちゃんの姿を、公開させるとメッセージが来ている。
そうなれば、瞬く間に沙良ちゃんの存在は全世界にばらまかれ、この日本国内においても、彼女の身に大きな危険が迫りつつあることは間違いはない。
今のこのSNSの拡散力は、強力なウイルスの拡散力よりもはるかに強力だ。
そして、こともあろうか、私の愛すべく妹。亜美のあのメイド姿が、真由美とともに送信されてきていた。
「クラブのセキュリティは万全だったはずだ。落ち度はなかった」
彼方は重い口調で言う。
「送り主の特定はできてるの?」
彼方は数枚の写真をディスクの上にばらまいた。
「此奴だ!」
そこに写し出されていたのは、私にも記憶がる人物。
「此奴って、あのアメリカの変態坊ちゃん?」
そう、その写真に映っていたのは、アメリカの某企業集団の総帥の息子
エリック・トマース。
彼方が起業をし始めた時、大学にインターン学生として在籍していた奴だ。
正直、私はこの男がだっい嫌いだ!
彼方とは親同士のつながりもあり、幼少の時からの知り合いだったようだが、その性格は裏での陰湿な行為が目にも見るに堪えないほど、あり得ないものだった。
学内ではすべて表ざたにならないよう、親のコネでねじ伏せていたが、あの好き勝手な行為はさすがの私でも許せないほどだった。
彼、エリック・トマースに泣かされ、涙した女性は私の知る限り相当の数にのぼる。
まぁ、変態君と言えば彼方もその中の一人だろうけど、彼方はまだかわいい変態さんでいてくれたから私たちの関係は良好? んーま、そう言う事にしておこう
「それで、此奴の本当の目的って何なの?」
「沙良を自分の物にしたいらしい」
「ぜっ―――――――――――――ったいに。駄目だからね!」
「そして彼の最終ターゲットは、この僕の会社のようだ」
「それは……。あなた次第じゃないのぉ?」
「どうかな? 美代。クラブの幹部としているお前にも彼奴の事だ、必ず攻撃はしてくるだろう」
彼方の言う事は、間違いではないだろう。
ミーちゃんと真由美も今巻き込まれようとしているのだから。
「彼奴はこういう事に関しては手段は択ばない。それに宣戦布告の意味だろう、うちの会社の株が彼奴に買いたたかれているよ。このまま、いやいずれ何もしなければ奴は、TOBを仕掛けてくるはずだ。そうなれば、一瞬にして僕は破産だ」
「破産ねぇ……。それもいいんじゃないの」
「おいおい冗談はよしてくれよ。ようやくここまでのぼり詰めて来たんだ。おめおめと引き下がることはしたくない」
ふん、いっちょ前のこと言うようになったじゃないの彼方……。
あの時、もし、あなたが今のあなたの様にもっと前を向く、その力に満ちたこの目をしていたら……
もしかしたら、私は……あなたを愛していたかもしれないのに。
私のスマホが鳴った。尚子からだ。
「はぁーい尚子」
「ずいぶんとテンション高いのね美代」
「そうかなぁ。終わったの?」
「うん、終わったよ……店の前で待っている車。それに乗ればいいの?」
「ん? 車? まだこっちからは……。尚子! 店から絶対に出てはだめ! その来るに乗っちゃ絶対にダメ……。訳は後から説明するから、今こっちからも向かわせるから」
「どうしたの、そんなに取り乱しちゃって」
「彼奴が、エリック・トマースが絡んでる」
「え、何で?」
尚子もその名を聞けば今自分がどれだけ、危険な状態にあるのかは理解できるだろ。
それだけエリック・トマースというやつは危険な人物なのだ。
「わかった」尚子の声のトーンが変わった。
尚子も本当の戦闘モードに入ったようだ。
「亜美ちゃんたちには、私から連絡入れておくから」
「頼むよ尚子。それじゃ」
「うん、それじゃ」
通話を切った。
「彼方、彼奴すでに尚子の所にまで手をまわしている。ミーちゃん達には尚子から外に出ないように、連絡を入れさせたから多分大丈夫だと思う。いくら何でも、今はまだ警察沙汰にはしたくないでしょうからね」
「ああ、彼奴はそういうところは慎重な奴だ。彼奴のやり方はこの俺が良く知っている」
「それはそうと、肝心の沙良ちゃんは今どうしているの?」
「それなら大丈夫さ、もうじきここに来るよ」
「そう、それなら安心だわ」
オフィスのドアが開いた。
二人の黒服男性に囲まれながら、沙良ちゃんが不安そうな顔つきでこの部屋の中に入って来た。
私のその姿を沙良ちゃんはいち早くその目に留め、駆け寄ってきた。
「美代おねぇ様……、いったい、いったい何が起きたんですか?」
私は強く沙良ちゃんの体を抱きしめ
「大丈夫よ。なぁ―――ンにも心配しなくてもいいんだよ」
「ここはどこなんですか? それにこの人たちは」
「この人はねぇ、私のお友達なの。だから心配しなくてもいいのよ」
「お友達ですか?」
「そうお友達。タン塩君って言うんだ」
「タン塩?????? それがお名前ないんですの?」
「そう、た・ん・し・お・君。よく覚えておいてね」
「はいわかりました。初めまして、わたくし小岩沙良と申します。タン塩さん」
「あ、あのなぁ……美代さん。何も沙良までその名で呼ばせなくても」
「あらいいじゃない、親しみやすくていいと思うけど」
「ふぅー、ま、いいかぁ」
「ねぇねぇところでさぁ、タン塩君。私物凄くお腹減っちゃってるんですけど。ミーちゃんのビーフシチュー食べれなかったのよねぇ。それに匹敵するくらいのディナー、用意してくれてるんでしょ」
「はい、それはもちろんちゃんとご用意いたしております」
秘書の 小宮麻美が「ドン」と私の前に置いたもの。
それは……
牛丼特盛!
「ねぇ亜美、珍しいね美代ねぇさんがこんな時間に出かけるなんて、それにねぇさんからも、今日は外に出るなって連絡来てたし」
「なんだろうね。まぁ美代ねぇは今日は、なんか特別な用事があるみたいだったけど!」
「ふぅーん、そうなんだ。でもさぁさすが亜美だね、このビーフシチューほんと美味しいよ。お代わりしちゃってもいい?」
「いいんじゃない。どうせ美代ねぇはいらないでしょうから。私達で食べちゃおう」
ピンポン!
「あ、ライン、ミーちゃんからだ」
「ビーフシチュー、全部食べちゃった!」
空になったお鍋の画像が送られていた。
あああ、ぜっ―――――タイに許さない!
エリック・トマース
ミーちゃんのビーフシチュー。食べれなかったこの恨み。
どう晴らしてやろう。
目の前に置かれた牛丼をむさぼるように食べる。
私美代だった。
くいもんの恨みで私を本気にさせた、あんたが悪いんだ。
覚えておきない。とびっきりのお仕置きしてあげるんだから。
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