【改訂版】この世界に足を踏み入れたら抜け出せないじゃないですか……

さかき原枝都は

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あま~い 桃生活

喫茶店のネコにゃんメイド服 その2なんだけど

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「さぁて、今度は真由美も着替えて私にその姿見せて」
「えええええええ! 私もこれ着るのぉ」
「あら、亜美ちゃんだけに着させて、あなたは何もしないって言うの? だぁい好きなあなたの亜美ちゃんが、こんなにも可愛い姿になっているのにねぇ」

真由美は段ボールから自分の分を取り出し、さっきの小部屋へ着替えしに行った。
少ししてから
「ごめん亜美……手伝ってもらえる?」
「ん?」
何かあったのかと小部屋に行ってみると。すでに真由美は着換えを終えていた。

その姿をあの大きな鏡に映し出し。
「ど、どう……ですか?」
私を鏡越しに見つめて言う。

「可愛い……」
こうして見る真由美のその姿は、私の可愛いという感じとは違うものを感じさせられる。

「物凄く恥ずかしい……でも亜美に最初に見てもらいたかったから」
「うん物凄く可愛いわよ。真由美」
「本当? 嘘じゃない?」

嘘じゃない。本当に可愛いと思った。
その姿を見ていると、ドキドキしてくる胸の奥の苦しさがこみあげてくるような感じが、抑えられなくなってくるのが分かる。

それにあのおっぱいが盛り上がっているその姿は、あの時私があげたセットのブラをつけた時のように、山のように膨らんだふっくらとしたおっぱいがエロさを醸し出している。

今までどことなく幼さを感じさせていた真由美の雰囲気は、あの日を境にどんどん女として磨きがかかってきたような感じがする。

間違いなく真由美の路線は「エロ可愛い」という言葉を投げかけられる雰囲気に向かっている。

多分、夏休が終わればクラスの子たちいや、学校中の生徒(最も女子高だから女しかいないけど)その今までとは違う彼女が醸し出す雰囲気に、興味を持たないという事はないだろう。
休みが終わった後の真由美のガードは、がっちりと守らないと何か飛んでもないことになりかねない様な予感がするくらいだ。

「ねぇ亜美、この姿をこうして鏡で見ていると、なんだか変な気分になっちゃうのは私がおかしいのかなぁ」

「そんなことないよ。本当は私もそうなんだぁ」
「よかった。私変態だから……」
「でもそれって私だけにでしょ」
「うん、亜美にだけだよ」

「真由美リップの色変えた?」
「うん、少し明るい色にしてみた」
「いいよ。その色」
「あ、ううっん……」

真由美のその唇に引き寄せられるように「キス」をした。

メイド服を着たまま、お互いの体を抱き合わせ、二つの唇を一つにさせている。
さながらその光景は、美代ねぇが描く百合小説のどこかの一説の様な感じに見えるだろう。

「あん……」漏らす真由美の吐息を耳にして。
「それじゃ、あの二人に見せびらかしに行こうか」
「うん」

「お待たせしました。どうですか私たちのこの姿」

私たちのこの衣装を目にした姉たち二人は、一瞬フリーズしたようだ。
ゴクッと喉を鳴らし、つばを飲み込むようにして

「きゃぁああああ、可愛いい。可愛すぎるううううう」

もう脳内の快楽物質があふれ出ているかのように、私たちのその姿を見て興奮していた。

「ああ、真由美。あなたこんなにも可愛い姿になっちゃったのね」
「もう、ねぇさんがそうさせたんでしょ」
尚子さんはもうたまらないという感じで、真由美にキスしようとした時。

「ああ、お客さん、ドールにはキスは厳禁なんですけど」
さっきの仕返しの様に美代ねぇが、尚子さんを止めにかかった。
「うん、もうッ……でも我慢もうできない」

真由美をしっかりと抱きしめて、自分の唇を重ねた。
「あああっ、尚子だけずっる――――――いよぉ」

美代ねぇが私を抱きしめ、キスをしながら自分の舌を絡めてくる。
「ああああ、ぬちゃ」
美代ねぇの体がピクンピクンとしている。
キスだけでこんなにも気持ちがたかぶるなんて……メイド服の威力恐るべし。

本当にこれで、仕事になるのかなぁ。

姉たちの異常なまでの高ぶりは、私たち二人の胸の中の高ぶりをよりいっそう引き寄せて行った。

どっぷりと二人の姉たちは、私たちのその姿を堪能したようだ。
いや、堪能しきってしまい、その日の思考はどこかに飛んでいた。
だけどさすがは店主代行の尚子さん。

当日のこの日、私たちのこの姿を見ても、いつもと変わらない仕事をこなしていった。
始めはお客さんの入りはぼちぼちだったけど、気が付けばお店の中は満員、外にも待ちのお客さんが並んでいた

お目当ては、この私たち二人。
男性客もちらちらと見えたけど、圧倒的に女性客の方が多い。
なぜかって、チラシには男性お断りの文字は書いていなかったけど、女性の方はドリンク無料サービスと女性得点を設けてあったし。

「可愛い猫耳メイドに会いに来てください」
こんなタイトルまであっては、とうぬぼれていたけど。

「はぁい、お待たせしましたフルーツパフェです」
テーブルにパフェを置いて最後に「ごゆっくりどうぞニャン」ただそれだけで、お客さんからは
「きゃぁああ、可愛い」と喜んでくれた。

こうしてお客さんから喜んでもらえると、こっちのテンションも上がってくる。
あの真由美ももうノリノリ状態。
忙しかったけど、物凄く楽しい時間だった。

この企画は3日間限り。
あとは普通の営業スタイルに戻る。
そして私は気が付いた。この3日間で真由美はまた、あの「エロ可愛さ」に磨きがかかっていることに。
夏休前のあのおとなしそうな真由美の印象は、もうがらりと変わってしまい、まるで別人のように感じるほどだ。

「ああ、もう直終わっちゃうんだぁ」
最終日の閉店近くに、真由美がぼっそりと漏らした。
「そうだね、大変だったけど楽しかったね」
「うん、だってずっと亜美と一緒にいられたんだもの。朝も、日中も、そして夜もず――っと亜美と一緒にいられたから」

この3日間は、一緒のベッドで二人で抱き合いながら寝ていた。
先にスースーと寝息を立てるのは真由美のほうだった。その寝顔を見つめながら私は眠りに入る。
そして朝は、真由美が私の寝顔を眺めている。ゆっくりと目を開けると、にっこりとほほ笑んで
「亜美、おはよう」と言ってくれた。

お互いの至福の時間。
この3日間、真由美とはセックスはなかったけど、満ち足りたものを私たち二人は感じ取っていた。

「尚子さん、終わったらこのメイド服どうするの?」
「ああ、それね、あなた達二人にプレゼントするわ」
「いいの、ねぇさん」
「うんいいよ」
「でもこれ、結構高ったんじゃないんですか」

「そうねぇ、実はオーダーしたお店、沙良ちゃんから紹介してもらったところだから、ちょっと高ったけどね」
「沙良ちゃんから紹介されたお店って、この前着てきたあの衣装。……確かあれもオーダーメイドだって言っていたけどそうなんですか」

「多分別なところだと思うけど、予算的に沙良ちゃんが自分で着る服を発注しているところは、とても高くて私なんかオーダーできないからね」
「そう言えば確かあれで30万位で、お得なんて言っていましたからね」

「だって沙良ちゃん位になれば、専属のデザイナーもいるし、必要となれば海外の有名どころにも発注出来ちゃうらしいからね」

「ええ、そうなんですか。いったい沙良ちゃんって何者なの?」
「あら、あなたの義理の妹よ。ただ、その先にはあまり深く潜入しない方がお互いの為だから、あんまり詮索したらダメよ」

いったい私の義理の妹は何者なんだ。いきなり出来た妹。
しかも美代ねぇと尚子さんも彼女には、何か深く関わっている感じのようだけど。私たちの知らない世界が多分その先にあるんだと思う。

そんなシークレットな影を持つ彼女と、美代ねぇは何であんなにも親しくできたんだろう。妹となる以前から……。

「さぁ閉店と。本当に二人ともありがとうね。ようやく私の念願もかなったわ。これも亜美ちゃんと真由美のおかげ。また今度やる時はぜひお願いしちゃうからね」
「次は冬休みですかね。クリスマスに合わせてやるとか」

「いいねぇその案。検討しておくわ。はいそれとこれ、3日分だけどバイト料」
「いいんですか? あんな高そうなメイド服までもらっちゃって、バイト代も出してもらえるなんて」
「いいのいいの、実はさぁ」
尚子さんはにっこりと笑って
「こんなメッセージ私の所に来ているの」

「ねぇねぇ、尚子ぉ。あのメイド服費用私半分出すから二人に贈呈してくらないかなぁ。ダメ?」
「美代あなた亜美ちゃんに着させて、ご奉仕させようとしているわね」
「あはは、ばれたかぁ。それじゃ、二人分私が全部持つから……お願い! お願いします。いとしの尚ちゃん」

「わかったわ。いいわよ」
「やったぁ―――わーい!」
そのあとスタンプが3個くらい送られていた。

「はぁ、美代ねぇなんかご奉仕という事だけに、とどまらない様な気がしてならないのは気のせいかな」
「もしかしてこの服着ながら拘束されて、《ここは規制しよッと!》攻めされるとか」
おーい、真由美さん。あなたそれ、もしかしてやってほしいアピールですか?

ちょっと前だったら、耳まで赤くしてたのに、今は平然としている。真由美はやっぱり肝すわっているとこあるんだなぁ。
自分を変態とまで言うし……もっと私に対してだけだと思うんだけど。

「それじゃさぁ真由美、メイド服着ながら手首を縛ってつるされるなんて言うプレイはどうかな」
「あ、亜美がもし……望むなら……私いいよ」
まじか……。もう少し突っ込もうか……。
いや、やめておこう。多分今の真由美は、なんでも受け入れてしまいそうだ。

「今のなし、やっぱなしにしよう」
「そうなの?」
ちょっと残念そうな真由美のその顔が、またも「エロ萌化」してきている。
逆にこっちが顔が熱くなってきそうだ。

ピコーン
尚子さんのスマホがなった。
「あら、また美代からだわ」
「今度なんて来たんですか?」
そのメッセージを見ながら、尚子さんが
「今日はそのまま着替えないで帰ろっか」
「え、どうしてですか」

「だって美代、よっぽどお待ちかねのようなんだもの」

「今日の夕食お寿司出前とったから、私にご奉仕してください。お願いします」

「そうですか、そう言う事なら……尚子さん、拘束帯ありますよね」
ニコッとして私が言うと
「うふふっふっ。あるわよ――。絶対解けられないのが」
「そうですか、では帰りましょうか。美代おねぇ―様がお待ちの様なので」

そのあと私と真由美は、美代ねぇに手厚いご奉仕をしてやった。
美代ねぇがぽろぽろ流した涙は、お寿司のワサビのせい?

それとも……。

私と真由美のメイド服姿。
美代ねぇはしっかり画像に残して、にやつきながらここの所毎日見ているようだ。

「ねぇ真由美、私たちのメイド姿、しばらく二人っきりの時だけにしようか」
「ぜひそうしてください」

なんかこっちも物凄く危なそうな気がするのは、私だけ?
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