【改訂版】この世界に足を踏み入れたら抜け出せないじゃないですか……

さかき原枝都は

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姉と妹と妹と姉と

いいのかなぁ姉妹同士なら?  6回目

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「んっ……」
「あっ」
重なる唇から真由美の声が漏れだしてくる。

「こ、小岩さん。私、わ・た……」

カクンと一気に真由美の力が抜けた。

いっちゃったの?

パタン。どこの誰だか知らないけど、ようやく出て行ってくれたみたい。

「ねぇ、真由美大丈夫」
「はぁぅい。大丈夫です」

「とにかく行きましょ」
このままここにいてもどうにもならないし、こんな密室に二人でいるとさすがに暑すぎる。

真由美の手を今度は私が引いて、この密室から出た。

でもまさか真由美にこんな趣味? ん―、でも何となくわかるような、私もまったくないと言えばそれは嘘になるかなぁ。

見られるのって意外と気持ちい時ってあるから……。
と、今はそんなことは言ってられないな。

「あ、そうだケーキ」

美代ねぇからケーキ買ってきてって頼まれたんだった。
「あのぉ、ケーキがどうかしましたか?」
「美代ねぇから買ってきてって言われてたんだ」

「それでしたら、この先のケーキ屋さん美味しいですよ。おすすめはミルクレープです」
「く、詳しいわね」
「はい、私良く行くんで」

にっこりと真由美が答える。
あれ、真由美ってこんなに明るかったの? なんだか楽しそうに答えるよね。

「でも大丈夫? その恰好で」
「何か問題でもあります?」

はっ? 大ありだと思うんですけど……、でも本人何も動じていない様な。

それに、どうしちゃったのよ。雰囲気変わっちゃって。
私がキスしたから? 

それとも触れちゃったから? 

「さ、行きましょ」
今度はまた真由美が、私の手を引いて歩き出した。
なんか物凄く積極的。
こっちはもう、何が何だか訳わかんなくなってきちゃったんだけど。

お店の中では、やっぱり常連さんなんだ。店員さんと親しげにおしゃべりをし始めている。
わかんないなぁ、真由美の性格。
今まで見ていた真由美の姿って何だったんだろう。

「ねぇ、真由美。ミルクレープがおすすめって言ってたよね」
「はい、そうですよ。ここのミルクレープはふんわり柔らかくてクリームがとろけてくるんです」

「そうなんだ……、それじゃミルクレープを4つ」
店員さんに注文すると
「4つも買っていくんですか」
「だって私たち3人の分と、あと尚子さんの分も買っていくから」
「ねぇさんの分……、そうか、ねぇさんいるんでしたよね」
真由美の表情が曇り始める。

「でも尚子さん今日は用事があるって出かけているから、今はいないけどね」
「そうでしたか……」
なんだろうこの落差は。

真由美んとこって仲悪いのかな。
でも尚子さんは悪くないって言ってたし、それに喫茶店も真由美手伝いに来てくれるって言ってたけど。

まっいいかぁ。早くいかないと、また美代ねぇから催促がきそうだ。
「保冷剤お入れしましょうか?」
「はい、お願いします」
とにかくまずは戻ろう。それからだ。
電車の中はガラガラだったけど、あえて座らなかった。
だって、あんなに濡れているんだもの、すぐにスカートにしみ出してしまう。

それに真由美のスカートの中は……。
帰ったらパンティー変えないといけなわ、こりゃ。
苦笑いが表に出てきそうだった。
それでも真由美は平然としている。
逆にこの子の方が肝が据わっているんじゃないの?

「あのぉ、小岩さん。本当に私お邪魔していいんですか?」
「あ、大丈夫だよ。それに真由美も知らないとこじゃないでしょ」

「そうなんですけど、でも今は小岩さんが住んでいますから」
「別にうちらは気にしなくてもいいよ。それに友達じゃん、友達のところに行くのにそんなに気にしなくてもいいじゃん」

「そう言ってもらえると嬉しいです」
真由美の手が私の手に触れた。
その時真由美の顔が赤くなった。

電車を降りると一気にもぁ―とした空気が私たちを包み込む。
やっぱ夏は不快指数が上がる。
駅を出て歩いていると、真由美の手が何度か私の手に触れた。
それにだんだんと私の体に真由美の体が近づいてくる。

こんな時亜希子だったら、迷わず抱き着かれているな。
「亜希子暑いからやめて」

「暑い? 熱いの間違いじゃないの。亜美の体がほてりすぎているんだよ」
亜希子はなんでもいいように言い返して、私の体から離れないんだよね。

でも、真由美は……。
と、真由美の方を向くと、すっと私の手を握ってきた。
そして俯きながら
「ごめんなさい」と小さな声で言った。

その手を私はしっかりと、かぎ握りで握り返した。
「別にいいよ。私に遠慮しなくても」
「ありがとう」小さな声だった。

「ただいま」といっても、美代ねぇは部屋から出て来ることはない。
「真由美上がって、遠慮しなくてもいいよ。尚子さんまだ帰って来ていないみたいだし」
「あ、ありがとう、それじゃお邪魔します」
と、まずは美代ねぇにラインで
「今帰ったよ」と送った。いつもならすぐ返事が来るんだけど、なかなか返事が来なかった。

そ―っと、美代ねぇの部屋をのぞいてみると、姿が見えない。
部屋に入ってのあの大きな仕事椅子の中を見てみると、美代ねぇはその中でスースーと寝息を立てて寝ていた。

美代ねぇ可愛い。自分の膝を抱えて、椅子にすっぽりとはまるようにして寝る姿。これは美代ねぇの特技だ。

そっとタオルケットをかけてやった。
服着ておいてって言ったのに、美代ねぇの姿はブラとパンティーをつけただけだった。
ま、裸でいるよりはまだましか。

「ねぇ、真由美」
「はい、何でしょうこ、小岩さん」

真由美、あなたなに緊張してるの? 心臓バクバクいっていそうだわこりゃ。
「ごめん美代ねぇ寝てたわ。多分そのうち起きてくると思うから、それまでゆっくりしていて」
「は、はい」

だから、緊張しなくても……。

ちょっと待て、亜美。
真由美が緊張しているのって、もしかして私と一緒にいるから?
あ、そうか。そう言う事か。
私って鈍いなぁ……。ていうか、あの真由美の意外な一面を知ったことがずっと頭から離れなかったから。
でもそれは言い訳だよね。

「ねぇ、真由美。一緒にお風呂入ろっか」
「えっ……」
「だってさぁ、もう体汗でべとべとじゃない。……汗だけじゃないけど」

「で、でも」

Tシャツを脱いで上半身ブラだけになった。
「ほら、真由美も脱いで」
それでも真由美は動かない。ならば。

真由美のブラウスのボタンを、上から一つ一つ外していった。
ブラウスは思っていたより湿っぽかった。
顔を近づけると、真由美の汗のにおいがする。
全部のボタンをはずし、手を背中の方に回してブラのホックをはずすと。

あの大きな胸があらわになった。
真っ白な肌に、柔らかい真由美の胸。
一目で乳首が立っているのがわかる。

「こ、小岩さん。私……」

「亜美でいいよ」
そっと真由美の胸に私の手が触れた。
ピクンと体を震わせて、必死に耐えている真由美のその姿。
可愛い。
本来私は攻める方じゃないんだけど、でも真由美には、私は攻めてあげたくなっちゃう。

そっと真由美の唇に自分の唇が重なった時、私の心臓もドキドキとしてきた。
姉の尚子さんと関係をもって、そして今度はその妹の真由美とも今、関係を結ぼうとしている。
同じクラスメイト。そして友達。
亜希子とは違う高鳴りが、私をいけない方向に向かわせた。

真由美のブラウスとブラがするッと床に落ちる。そしてスカートのホックをはずした。
真っ白な体に、<ピーの部分ですごめんなさい♡>

お互いの唇が強く触れ合う。そして二人の舌が絡み合う。
次第に真由美の味が、私の口の中に広がっていく。
多分真由美も同じだろう。

お互いの唾液を押し込みながら、ごくりと飲み込んだ。

<ピーの部分ですごめんなさい♡>

その真由美の手が私の背中へと動いた。
その手はブラのホックをはずし、肩紐をするッと抜けさせた。
私の乳首も痛いくらい固くなっている。
その乳首に彼女の手が触れる。

少しづつ、真由美の動きが大胆になっていく。

「小岩さん……、あ、亜美さん。私、ずっと亜美さんの事好きでした。亜希子さんと関係しているの知っていました。私、いけない子なんです。私、ずっと亜希子さんに嫉妬していました。でもこの気持ち亜美さんに言えなくて。だから」

「だから、どうしたの真由美」
「あっ、そこかんじゃ。痛い、痛いけど、やめないでください」
「真由美あなたド変態だったのね」
「そうです。私は変態なんです。もっと私をいじめてください。もっと激しく私をめちゃくちゃにしてください」

「いいよ。めちゃくちゃにしてあげる。でも、私の事も愛してくれる?」

「はい、亜希子さんに負けないくらい亜美さんを……愛させてください」

真由美の足元の床は、真由美からあふれ出た<ピーの部分ですごめんなさい♡>

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