【改訂版】この世界に足を踏み入れたら抜け出せないじゃないですか……

さかき原枝都は

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姉と妹と妹と姉と

いいのかなぁ姉妹同士なら?  5回目

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「こ、小岩さん」
「なーにしてるのかなぁ。こんなところで」
ふと見る、真由美がいる書棚のジャンルは少女コミック、BL……百合ものがびっちりと並んでいる。

「あ、あのね、私、好きな作家さんがいてね。それで、ね。ちょっとエッチなんだけど……だけど物語は素敵だし……そ、そのぉ」

真由美真っ赤。

「別にいいんじゃない。私も好きよこういうの」
「ほ、本当ですか?」

まぁ細かい字読むのはあんまり好きじゃないけど、マンガとかはよく読むかなぁ。姉は作家だけど私はそう言うのは苦手なんだよなぁ。

「うん、マンガなんかはよく読むよ」
「そ、そうなんですね。私、自分がおかしいのかと思っていました」
「おかしくないよ。誰だってそうだよ」
と、いうものの、私はどっぷりとこの世界にはまっている。

「ねぇ、真由美の好きな作家さんてどんなの書いてるの?」
「あのぉ……これ新刊なんですけど」

おずおずと私にその本を見せた。
夢乃美代香ゆめのみよか。あれ? この名前、夢乃美代香って言ったら美代ねぇの作家名だ。

そうか真由美は知らなかったんだっけ、美代ねぇが百合専門の作家だっていう事。引っ越しの時もずっと私の部屋の方だけしかいなかったもんな。
まぁあの時は、亜希子が美代ねぇの部屋占領してたからなぁ。

そう言えば尚子さんは、真由美に美代ねぇの事は話していないのかなぁ。
「あ、あのね小岩さん。私こういうのが好みとかそういうんじゃなくて、夢乃美代香先生のファンなんです」

ああ、真由美。顔赤いの通り越して、額から汗までかいてる。

「だから別にいいよ。真由美が好きならそれでいいんじゃない。それにお礼言わないとね。こんなに近くに熱烈なファンがいてくれるなんて」

「えっ? お礼って?」
「その本、夢乃美代香って私の姉なんだ」
「あ、そうなんで……? ……! えっ――――っ」

なんだ、なんだ。真由美! そんなに感激してるのか? 目に涙浮かべているぞ。

「本当なんですか?」

「本当も何も妹の私が言うんだもの。それに尚子さんから聞いていなかったの?」

「……そ、そのぉねぇさんとは、あんまり会話がなくて」
あはは、そう言えば分るような気がする。真由美と尚子さんの性格って違うもんな。

「でも真由美が美代ねぇのファンだったとは。うれしいよ」
「はぁ、知っていたらあの時、小岩さんの引っ越しの手伝いの時にサインもらておけばよかった」

「何なら今からうちに来る?」

「いいの?」

「うん、いいけど美代ねぇ朝から部屋にこっちゃったから、ちょっとどんな具合か聞いてみるよ」

ラインで
「ねぇ、美代ねぇ。偶然美代ねぇの熱烈なファンと会ったんだけど、今からうちに連れて行っても大丈夫?」

すぐ返信が来た。
「あら、私の熱烈なファンさんなの。いいわよ。でも男の人NGだけど」
「大丈夫。私もよく知っている人だし男じゃないよ」

「それなら熱烈歓迎。あ、そうだミーちゃん帰りにケーキでも買ってきて、甘いもの食べたくなっちゃった」

「わかったわよ。それとちゃんと服着ていてよね」
「え―、めんどくさい」
「それだけは絶対。ケーキ美代ねぇ―の分買っていかないよ」
「それは困るぅ―。服着ま―す」

まぁこれだけ釘打っとけば、何とか大丈夫だろう。

「大丈夫そうだから、行こ」
「小岩さん、本当にいいの? 本当に!」
「大丈夫だって、真由美もまんざら初対面じゃないでしょ」
「うん……。物凄く綺麗な人だった」

綺麗ねぇ、確かにあの美貌は凶器だわ。

真由美はササッと自分の欲しい本を見繕って、レジで会計をした。
こういう時の真由美の動きは、あのおっとりとした性格からは想像がつかないほど機敏だ。

外に出ると真夏の太陽が、私たち二人を照り付ける。

じわぁ―っと、汗がにじみ出てくる。
もし隣にいるのが亜希子だったら、暑いのなんか関係なしに私の肌に密着してくるんだろうな。

真由美は亜希子の様に抱き着いては来ないから……。

と、真由美の方を見ると、白のブラウスが汗で透き通るように、青色のブラがくっきりと見えている。

「ねぇ真由美、ブラ透けて見えてるんだけど、それってわざと?」
「え、あ、そうですか……。わ、わざとじゃないんですけど」

すれ違う、男子の視線を十分に感じるんだけどねぇ。
それでなくても、あの柔らかそうな大きな胸は目立つ。

その視線を感じているのは真由美自身十分に分かっているような、そんな感じがするんだけど。

しかも緩めのブラ。歩くたびにあの大きな胸がポヨンポヨンと弾んでいる。
尚子さんの胸とは違う柔らかさを感じさせてもらえそうな。

おい、亜美。お前はおっさんか? 
ああ、私の方がよっぽど変態じみてるわ。

「あのぉ、どうかしましたか? 小岩さん」
「へぇっ、な、なんでもないわよ」

とっさにごまかす私。昨日二人にあんなに愛されたのに。また体が、うずいている。

多分汗だよね。まだ生理来る時期じゃないし、パンティーが物凄く湿っぽいのはなぜ。

パンティー、そうだ。真由美が持っていったあのパンティー、どうやって切り出そうか。ん―、それにしてもどうしてなのかな。

ああ、私の体の不快指数は、このモヤモヤした気持ちも含めて80%まで来ているよ。
真由美の方を見てみると、少し息が荒い。顔も赤くしている。

「具合悪い?」
「だ、大丈夫です」
「でもなんだか苦しそうだよ」

「そ、そうですか……」
白のブラウスがピタッと肌と一体感を醸し出している。

チェック柄のセミショートのスカート、これもちょっと薄手の生地のようだけど、スカートもなんとなく、真由美の太ももあたりにピタッとしてきているような。

ん? ふたとももあたりから一筋流れ出しているのは汗?

汗にしては……。

そっと真由美に耳打ちで
「ねぇ、真由美、ふとももまで汗流れ出ているよ」

はっとして、真由美の手がその液体に触れる。わずかに糸が引いているのを私は見てしまった。

「あのぉ……御トイレ、一緒に」

小さな声で真由美は私をトイレに誘う。
駅横の雑居ビルのトイレに二人で入った。
誰もいないのを確かめて、真由美は私の手を引き一緒に小さな小部屋に閉じこもった。

そしてゆっくりと、スカートを私の前で上げていく。
そして私の目に入ったのは、真由美の濃いめの陰毛で覆われた陰部……おまんこだ。
もう陰毛はぐちゃぐちゃに濡れていた。

「真由美、ノーパンだったの」
小さく頷く。
「わたし、変な癖あって……。その、見られると……その変な気持ちになるんです。……私本当は変態なんです」

おいおい、あの真由美のイメージがもろくも崩れ去っていく。
その時誰かが来た音がする。

とっさに真由美の唇を、私は自分の唇でふさいでしまった。
目を丸くして驚いたが、いつしか真由美の目はトロント溶けていくような感じに変わっていく。

あの真由美の胸が私の胸に触れ合う。
そっと手が真由美のあそこに動いていく。

ざらざらとした固めの毛が、私の手にその感触を伝えた。
もう私のパンティーも濡れている。

これは、汗じゃないことは確かだ。
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