58 / 69
第57話 季節が変わるその時期に ACT3
しおりを挟む
毎日のように通う愛華の家。
慣れというか、それがほとんど日常化してきているように感じたのはいつのころからだろう。
学校ではおとなしく、清楚なイメージしか見せない愛華。でも本当はもっとラフな、いや、違う。
彼女の隠された性格が徐々に表れていく。
もう5日目になる頃だろう。愛華の部屋にいることに対しても何の違和感もなくなってきている自分がいたし、愛華自身も、それが普通であるかのようになっていた。
どちらから誘ったわけでもない。でも、しいて言うなら、愛華の方が我慢できなくなっていたのかもしれない。
でも僕らの関係に火を点けたのは間違いなく、おばあさんいや佳奈美さんだ。
いつものように愛華と二人で帰宅したその日、玄関のカギは開いていた。
また、おばあさんが来ているんだろうと思い、そのまま家にあがった。もう遠慮と言うか、まるで普通であるかのように上がり込む愛華の家。
そして、玄関先で愛華はキスをしてきた。
「おばあさんいるんだろ」
「別に構わないよ」
そう言いながら、キスをし続ける。その時ドアを開け出てきた佳奈美さんに、キスされているところを見られてしまった。
「あっ! ごめんねぇ」とちょっと驚いたような表情で佳奈美さんは言うが、こっちの方がもっと驚いた。
出てきたところが風呂場からだというのにそのあと気が付き、目に飛び込んできたのが素っ裸の佳奈美さんの姿だったからだ。
その体はおばあさんと呼ばれるのには、まだほど遠いものを感じた。
胸も垂れていない、おなかも出ていない綺麗な体。肌もまだつややかに見える。そんな体を動じて隠すこともなく。僕らを見て「ふぅーん」と、片手を腰につけ鼻を鳴らす。
「もう、おばあちゃん風邪ひくよ」愛華もそれが普通のように言うが、おいおい、そこじゃないだろう。
一応男の僕が居るんだけど! と、言いたくなる。いや言いたくなるわけじゃないけど、その体を目にして反応している自分が少し恥ずかしかった。
「あれまぁ、こんなおばあさんの裸見て反応しちゃったの? なんだかうれしいねぇ―。でも愛華の方が若くていい体してんだけどねぇ」
「もう、ほんと風邪引いちゃうよ。下着くらいつけようよ」
「そうだね。ごめん、邪魔したね」そう言って、自分の部屋にそのまま向かった。
これは事故だ。そう思っていたが、愛華は「もしかして欲情しちゃった?」と茶化すように言う。
「べ、別に」と返したが、欲情しきっていたのは愛華の方だった。
そのまま愛華は着ているものを脱ぎ始め「おばあさんにはああ言ったけど、本当は私家の中ではほとんど裸で過ごしている方が多いの。ここの家に来てから特にそうなちゃったんだけど」
えええっと、どう返事をしたらいいものか?
でも目の前で愛華の体が裸になっていく。
「結城ならもう恥ずかしくない」
隠された杉村愛華の性癖。
「こんな私は嫌?」
愛はなくともその関係は築ける。
失敗しなければ……なんだけど! でもその経験がないわけではない。
実際、律ねぇとはそう言う関係だった。
そこに佳奈美さんが下着姿でやってきて「おやまぁ―、愛華の方が積極的なのかい? まぁでもそうだろうねぇ―。うちはそう言う家系だからねぇ」
「そう言う家系って?」
「うちの女は性欲が強いっていうことさ。愛華もその血を受け継いだみたいだからね。こればっかりはもうなんともね。そう言う私自身もそうなんだけどさ」
「はぁ―」とばかりにしか返事が出来ない。
ああ、この性欲についていけるか――――!!
――――ん―、わからない。
慣れというか、それがほとんど日常化してきているように感じたのはいつのころからだろう。
学校ではおとなしく、清楚なイメージしか見せない愛華。でも本当はもっとラフな、いや、違う。
彼女の隠された性格が徐々に表れていく。
もう5日目になる頃だろう。愛華の部屋にいることに対しても何の違和感もなくなってきている自分がいたし、愛華自身も、それが普通であるかのようになっていた。
どちらから誘ったわけでもない。でも、しいて言うなら、愛華の方が我慢できなくなっていたのかもしれない。
でも僕らの関係に火を点けたのは間違いなく、おばあさんいや佳奈美さんだ。
いつものように愛華と二人で帰宅したその日、玄関のカギは開いていた。
また、おばあさんが来ているんだろうと思い、そのまま家にあがった。もう遠慮と言うか、まるで普通であるかのように上がり込む愛華の家。
そして、玄関先で愛華はキスをしてきた。
「おばあさんいるんだろ」
「別に構わないよ」
そう言いながら、キスをし続ける。その時ドアを開け出てきた佳奈美さんに、キスされているところを見られてしまった。
「あっ! ごめんねぇ」とちょっと驚いたような表情で佳奈美さんは言うが、こっちの方がもっと驚いた。
出てきたところが風呂場からだというのにそのあと気が付き、目に飛び込んできたのが素っ裸の佳奈美さんの姿だったからだ。
その体はおばあさんと呼ばれるのには、まだほど遠いものを感じた。
胸も垂れていない、おなかも出ていない綺麗な体。肌もまだつややかに見える。そんな体を動じて隠すこともなく。僕らを見て「ふぅーん」と、片手を腰につけ鼻を鳴らす。
「もう、おばあちゃん風邪ひくよ」愛華もそれが普通のように言うが、おいおい、そこじゃないだろう。
一応男の僕が居るんだけど! と、言いたくなる。いや言いたくなるわけじゃないけど、その体を目にして反応している自分が少し恥ずかしかった。
「あれまぁ、こんなおばあさんの裸見て反応しちゃったの? なんだかうれしいねぇ―。でも愛華の方が若くていい体してんだけどねぇ」
「もう、ほんと風邪引いちゃうよ。下着くらいつけようよ」
「そうだね。ごめん、邪魔したね」そう言って、自分の部屋にそのまま向かった。
これは事故だ。そう思っていたが、愛華は「もしかして欲情しちゃった?」と茶化すように言う。
「べ、別に」と返したが、欲情しきっていたのは愛華の方だった。
そのまま愛華は着ているものを脱ぎ始め「おばあさんにはああ言ったけど、本当は私家の中ではほとんど裸で過ごしている方が多いの。ここの家に来てから特にそうなちゃったんだけど」
えええっと、どう返事をしたらいいものか?
でも目の前で愛華の体が裸になっていく。
「結城ならもう恥ずかしくない」
隠された杉村愛華の性癖。
「こんな私は嫌?」
愛はなくともその関係は築ける。
失敗しなければ……なんだけど! でもその経験がないわけではない。
実際、律ねぇとはそう言う関係だった。
そこに佳奈美さんが下着姿でやってきて「おやまぁ―、愛華の方が積極的なのかい? まぁでもそうだろうねぇ―。うちはそう言う家系だからねぇ」
「そう言う家系って?」
「うちの女は性欲が強いっていうことさ。愛華もその血を受け継いだみたいだからね。こればっかりはもうなんともね。そう言う私自身もそうなんだけどさ」
「はぁ―」とばかりにしか返事が出来ない。
ああ、この性欲についていけるか――――!!
――――ん―、わからない。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
一人用声劇台本
ふゎ
恋愛
一人用声劇台本です。
男性向け女性用シチュエーションです。
私自身声の仕事をしており、
自分の好きな台本を書いてみようという気持ちで書いたものなので自己満のものになります。
ご使用したい方がいましたらお気軽にどうぞ
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
シチュボ(女性向け)
身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。
アドリブ、改変、なんでもOKです。
他人を害することだけはお止め下さい。
使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。
Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる