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第2話 見事にフラられました ACT 2
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「お待たせしました。確か笹崎結城君だったわよね」
おお、まじかで見る三浦恵美のその姿。本当に妖精のように透き通るようなオーラを感じる。
ちょっとでも触れたら、なんか壊れてしまいそうな。とても繊細なそして華麗な彼女。
しかも僕の名前を知ってくれていた。
――――これは脈あり。笹崎結城、一世一代の大勝負に勝利か!
ここは男としてパリッと!
「ごめん、急に呼び出したりして。忙しいのに来てくれてありがとう」とまずは礼から……と。
「あのぉ――、もしかして私に告白宣言でもしようとしている?」
「えっ! あ、えええええっとあ、は、はい。そ、そのこ、告白を。―------す、好きです。」
いきなりの展開。というか率直すぎる三浦さぁん!
僕と付き合って―――――
「ごめんなさい。私好きな人がいるんです」
「へっ! い、今なんと……」
「お気持ちはうれしんですけど、笹崎君からのお申し出にはお受けできません。もう、私には好きな人がいますので。ご用件はそれだけですか?」
「あ、は、はい―――――そうです」
「そうですか、それではそういうことで。私これから音合わせがありますので、これで失礼します。では」
「はぁ―」
くるりと向きを変え、三浦恵美は僕の前から立ち去った。
ぽつり一人残された僕。
―――――あのう……一体、今、何が起こったんでしょうか?
事態の収拾に全力でこの頭を回転させる。
ふと上を見上げると、青い空に白い雲がむくむくと成長している様子が目に映る。
「夏だなぁ」と、意味もなくつぶやく。
ああ、終わった。
あっけなく終わった。
手慣れたもんだな。振るの……三浦恵美ってさぁ。
「なぁ、孝義、戸鞠に杉村。もういい加減出て来ても大丈夫だぞ」
「なんだよいるの知ってたのか、結城」
茂みの中からごそごそと出てくる3人。
その3人の前でにこやかに
「はぁ―、フラれました。ははははははは」
そんな僕に孝義はそっと肩に手をやり
「結城よ、頑張ったな。俺はお前のその努力をちゃんと見届けてやった。心配することはない。所詮、三浦恵美はお前には手の届かい遠い存在だったんだ。これで分かっただろ。諦めろ、結城」
「いいやぁ、諦めるも何も、僕なんか三浦さんの眼中にもなかったみたいで」
戸鞠が慰めるように
「大丈夫よ、笹崎君。三浦さんだけが女じゃない。ほら、ここにもいるじゃないこんなにもかわいい女の子がねぇ。愛華」
「ええっと、かわいいかどうかはわかんないんですけど、大丈夫ですよ笹崎君なら。意外と女子の中では笹崎君人気なんですよ」
「へぇー、そうなんだ。初めて聞いたよ」
「そ、そうですか。私も初めて言ったんですけど」
はぁー、そうなんだ。杉村って天然だからなぁ。
「て、言うことで帰ろうぜ。俺、腹減っちまった」
「あ、私も。駅前のコンビニ寄っていこうか」
「そうだな」
ああ、なんだか傷心に浸っていることもできないよ。最もそんなことにいつまでも浸っていたくはないんだけど。諦めも肝心かぁ
「おい、待てよ! 俺も行くから」
「ああ、早く来いよ結城」
しかし此奴ら―――――なんか楽しんでねぇか。
こっちは”フラ”れちまったて、言うのによう。―----全く。
でもいいか。
心はものすごく痛いけど、僕には此奴らがいてくれる。
それでもまだどこかで、くすぶる三浦恵美への想い。
ただ遠くから見ているだけなら……いいんだよね。
おお、まじかで見る三浦恵美のその姿。本当に妖精のように透き通るようなオーラを感じる。
ちょっとでも触れたら、なんか壊れてしまいそうな。とても繊細なそして華麗な彼女。
しかも僕の名前を知ってくれていた。
――――これは脈あり。笹崎結城、一世一代の大勝負に勝利か!
ここは男としてパリッと!
「ごめん、急に呼び出したりして。忙しいのに来てくれてありがとう」とまずは礼から……と。
「あのぉ――、もしかして私に告白宣言でもしようとしている?」
「えっ! あ、えええええっとあ、は、はい。そ、そのこ、告白を。―------す、好きです。」
いきなりの展開。というか率直すぎる三浦さぁん!
僕と付き合って―――――
「ごめんなさい。私好きな人がいるんです」
「へっ! い、今なんと……」
「お気持ちはうれしんですけど、笹崎君からのお申し出にはお受けできません。もう、私には好きな人がいますので。ご用件はそれだけですか?」
「あ、は、はい―――――そうです」
「そうですか、それではそういうことで。私これから音合わせがありますので、これで失礼します。では」
「はぁ―」
くるりと向きを変え、三浦恵美は僕の前から立ち去った。
ぽつり一人残された僕。
―――――あのう……一体、今、何が起こったんでしょうか?
事態の収拾に全力でこの頭を回転させる。
ふと上を見上げると、青い空に白い雲がむくむくと成長している様子が目に映る。
「夏だなぁ」と、意味もなくつぶやく。
ああ、終わった。
あっけなく終わった。
手慣れたもんだな。振るの……三浦恵美ってさぁ。
「なぁ、孝義、戸鞠に杉村。もういい加減出て来ても大丈夫だぞ」
「なんだよいるの知ってたのか、結城」
茂みの中からごそごそと出てくる3人。
その3人の前でにこやかに
「はぁ―、フラれました。ははははははは」
そんな僕に孝義はそっと肩に手をやり
「結城よ、頑張ったな。俺はお前のその努力をちゃんと見届けてやった。心配することはない。所詮、三浦恵美はお前には手の届かい遠い存在だったんだ。これで分かっただろ。諦めろ、結城」
「いいやぁ、諦めるも何も、僕なんか三浦さんの眼中にもなかったみたいで」
戸鞠が慰めるように
「大丈夫よ、笹崎君。三浦さんだけが女じゃない。ほら、ここにもいるじゃないこんなにもかわいい女の子がねぇ。愛華」
「ええっと、かわいいかどうかはわかんないんですけど、大丈夫ですよ笹崎君なら。意外と女子の中では笹崎君人気なんですよ」
「へぇー、そうなんだ。初めて聞いたよ」
「そ、そうですか。私も初めて言ったんですけど」
はぁー、そうなんだ。杉村って天然だからなぁ。
「て、言うことで帰ろうぜ。俺、腹減っちまった」
「あ、私も。駅前のコンビニ寄っていこうか」
「そうだな」
ああ、なんだか傷心に浸っていることもできないよ。最もそんなことにいつまでも浸っていたくはないんだけど。諦めも肝心かぁ
「おい、待てよ! 俺も行くから」
「ああ、早く来いよ結城」
しかし此奴ら―――――なんか楽しんでねぇか。
こっちは”フラ”れちまったて、言うのによう。―----全く。
でもいいか。
心はものすごく痛いけど、僕には此奴らがいてくれる。
それでもまだどこかで、くすぶる三浦恵美への想い。
ただ遠くから見ているだけなら……いいんだよね。
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