♡してLv.Up【MR無責任種付おじさん】の加護を授かった僕は実家を追放されて無双する!戻ってこいと言われてももう遅い!

黒須

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第65話 世界の始まり

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「この世界は3人の日本人がつくったんだ」

 ♡羅♡部♡捕♡亭♡のピンク色のシーツが敷かれたハート型のベッドの上に座るノエル、ティッシュ、パンティーに僕はそう告げる。

 明日、僕等はこの街を出発する。
 その打ち合わせでパンティーはここにいる。アターシャと護衛でアナルも来ていたのだが、二人は別件があり先に帰ってしまった。

 そして――、何故モンスターがいるのか、という話から今の僕の発言が出た。

「日本人ってどこの国の方ですか?」

 きょとんした顔でパンティーが問う。

「この星の人間ではない異世界人だよ」

 僕が語るのはソロモンの記憶。彼が【LR魔神】入魔雫いりましずくから聞いた話。

「今から一万年前、天国愛、竜ケ崎流花、入魔雫という3人の女性が異世界からこの星へ転移したんだ。彼女たちは転移の際、不思議な力を手に入れた。
 ――――世界を創る力」

「意味がわからないニャン」

「彼女たちがこの星に来た時、ここは水と空気しかない星だったそうだ。そこで3人は話し合った。どんな世界を創るかを――。そして、出た答えが3人がはまっていたゲームの世界」

「だから【H】や【HR】ってレアリティがあって、レベルを上げる為にモンスターが存在するってこと?」ノエル

「そう言うとことだな」

「その3名は今も何処かにいるというのですか?」パンティー

「ああ、今も生きているよ。彼女達は5000年周期で体内に流れる特殊な闘気が消えるんだ。だから自分の子供を産んで、闘気を受け継いだ肉親に転生する必要がある。そうやって5000年前、己が子の体を乗っ取り転生した。……入魔雫、以外は」

「その人は転生しなかったの?」ノエル

 僕は蝙蝠こうもりアエロリットを見る。彼女はクッションの上で欠伸あくびをしながら僕の話しを聞いている。別に隠しているわけではないから好きに話せと言いたげな様子だ。

「入魔雫は転生したが、子の精神を乗っ取らなかったんだ。だからその子供の魂に宿っているだけで、表には出てこない」

「なんでその人だけ、子供と入れ替わらなかったニャンか?」

 僕の中に蘇るソロモンの記憶。

 彼と入魔雫とアエロリットが楽しそうに笑いながら手を繋いで歩く記憶。そんな幸せそうな場面がいくつも僕の頭を過ぎる。

「入魔雫は愛していたんだよ。子供を、そして夫を……」

 だから彼女はアエロリットに入り込んでもアエロリットの精神を消すことはなかった。

「入魔雫さんの気持ち、わかるわ!(私もいつかゼツ君と……)」
「素敵な話です!(私もいつかゼツ様と……)」
「子供は大切ニャンね!(アッチもいつかゼツと……)
 でも話が大きすぎてアッチには理解できないニャン」

「とにかくモンスターは僕らのレベルを上げる為にいるわけで、仮に加護がなくなったらモンスターは必要なくなるから、この世界に現れないようにすることだってできる」

「モンスターが消えれば人は弱くなるけど、モンスター被害で亡くなる方はいなくなりますね」パンティー

「そうね。……無加護でも人はやっていけると思う」ノエル

「まぁアッチはステータス低くても、生きていけたから大丈夫ニャンね」


 僕の【MR無責任種付おじさん】は三神に子種を提供する為につくられた加護だ。

 人の一生は短い。故にレベル上限を5120に設定し、加護を授かった者が生きている間にレベル2500を超えさせる。

 そのレベル帯にならなければ神の体内に流れる闘気によって子種は一瞬で死滅し、三神に子種を提供することはかなわない。

 おそらく天国愛と竜ケ崎流花は転生する為、必死なって僕を探し回るだろう。

 だから僕は、二人に捕まる前にレベル2500をゆうに超え、奴等に対抗できる力を付ける必要がる。
 でなければ僕は奴等に捕らえられ、自由を奪われるだろう。

「今日は泊まっていきます!」
 とパンティー。

「「えっ?」」
 ノエルとティッシュが驚く。

「パンティー様、送っていくから帰った方がいいニャン……、たぶん今夜も……」

「そうだよ。明日からずっと一緒なんだし、……今夜もだよね」

「今夜もぉ?とにかく今日は泊まっていきます!」

「「ゼツ(君)~~!」」

「ん?まぁいいんじゃないか?アターシャが心配するから使いの者を送らないとな」

「じゃ今日は休みニャンね!」
「きっとそうね!」


 その後、僕達4人はたくさんお喋りして同じベッドで眠った。

 パンティーが寝た後、僕達3人だけで恒例のアレをヤったのは言うまでもないが。






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