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第45話【閑話】色の違いに納得できる回
しおりを挟む「す、凄い……、あのロックワームを一瞬で倒すなんて。しかも仲間にラストアタックを譲る懐の深さ……。ゼツ様、凄過ぎです」
「ほ、本当にありえないですわね。強過ぎですわ」
僕の後ろからパンティーとアターシャの声が聞こえた。
〈ガンシャ〉を撃ち終えた僕はパンティーへ振り向きながら喋る。
「こんな感じで、核だけを傷つけないように攻撃することもできるし、逆に核のみを破壊すると――――」
真剣な顔で僕の話しを聞くパンティーの姿を見て絶句した。
現在僕はうっかり〈Gスポット〉を解除していない。本当にうっかりしていた、迂闊だった。
「…………」
突然話しを止め、全身を舐めるように見てくる僕にパンティーはキョトンとし、疑問の表情を浮かべる。
「どうしたのですか?」
僕のアクティブスキル〈Gスポット〉は広い意味で相手のに弱点にピンク色の靄がかかるスキル。靄が邪魔で中身は見えない。
ただ、弱点の強弱によってピンク色は濃くなる。
僕の右目を通して見るパンティーは全裸。
ふっくらむちっとした柔らかそうな太腿に挟まれた股はノエル達と同じピンク色なのだが……。
ほぼ無いに等しい、膨らみかけの胸の野苺には真っ赤な靄《もや》がかかっていた。
ノエルは胸より股間派。故に〈Gスポット〉を通して見ると、股の方は赤に近い濃いピンク色が出る。
けど、いくなんでも”真っ赤”って……、よほど弱いってことか……。
次に僕はアナルを見てみる。
アナルは岩に寄りかかるように座り、片膝を立てて、それを両手で抱いている。
6個に割れた腹筋の上にはノエルよりも小ぶりだが形の良い柔らかそうな胸がある。
侯爵家時代、稽古後に一緒に水浴びをしていたから、アナルの裸は見慣れている。
アナルの胸はピンクか……。
僕は下に視線をやる。
「なんですかぁ? あたくしのことをジロジロ見て。気色悪いですねぇ」
アナルは眉間に皺を寄せ、汚物を見るような目で僕を見いる。
「……ッ!?」
下を見て僕は戦慄した。
アナルの股はピンク色なのだが――、尻穴はワインレッドだった。
バ、バカな……、パンティーの野苺よりも濃い色だなんて……。
えっ!?じゃぁアターシャは!?
僕はアターシャを見た。
ローブに隠れていてわからなかったが、こうやって全裸にすると、アターシャの胸は見事な爆乳で先端のさくらんぼはピンク。
安心した。流石に真っ赤やワインレッドではないか。
「なッ!?」 ――カラン。
アターシャの股間を見て僕は驚愕する。手に持っていた〈ガンシャ〉が滑り落ちた。
アターシャは「何事ですの」と僕を冷めた目で見ている。
震える僕はそんなアターシャの股間に刮目した!
彼女の股は”焦げ茶色”だったのだ!!
僕はアターシャの綺麗な顔と股間を交互に見てたじろいだ。
ノエルとティッシュが集まってきた。
「ゼツ君、そろそろ出発できそう?」
「ゼツ~さっきはありがとう。うざいのに絡まれてたから助かったニャン」
こうして全裸の女性5人を見比べてみると――、ピンクでもそれぞれ色が違うことがわかる。
つまり……、個性ってことか。
色の違いに納得できた僕は、「ふぅー」息を吐き〈Gスポット〉を消した。
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