♡してLv.Up【MR無責任種付おじさん】の加護を授かった僕は実家を追放されて無双する!戻ってこいと言われてももう遅い!

黒須

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第16話 加護の進化

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 翌朝、僕は朝食の準備を終えてから眠るノエルの顔を眺めた。

 昨日はいつもより時間を掛けてお互いを確かめ合うようにゆっくり本番をした。
 ノエルは何度もキスを求めてきて、終始とても満足そうだった。それで、一日中狩りをして疲れていたのか終わるとすぐに眠ってしまった。

 昨日は二回本番をしたのだけど、一回目でレベルを上げることに成功し、二回目は上がらなかった。

 僕はなんとレベル151へ上がった。

 お店で最初に本番した時よりも経験値を1.5倍多く獲得していると、僕の加護が教えてくれた。そのことから加護持ちとやると経験値をより多く得られることが分かった。
 昨日の二回目の本番では経験値を獲得できなかったことから、やはり経験値を得られるのは初回だけのようだ。

 新しいスキルも何個か獲得した。

■■■■■■■■■■■■■■
【MR無責任種付おじさん】
Lv 151
⑤HP 8777
⑤MP 8777
⑤ストロングス 8777
⑤アジリティ 8777
⑤インテリジェンス 8777
〈アクティブスキル〉
感度操作4倍、ガンシャ、種付操作、フェロモンLv1、モーニングコーヒー、散種、わからせ
〈パッシブスキル〉
ゼツリンLv15、種強化Lv15、無責任
■■■■■■■■■■■■■■

 たった二回の本番でこれだけ高レベルまで上がった。あり得ないことだ。
 レベルは上限に近付く程、上がり難くなっていく。だから、この先今ほど早いスピードでレベルアップできなくなっていくとは思うけど……。何百回何千回と本番をすれば、アエロリットが言っていたようにレベル2500まで上がるのかもしれない。

 レベル2500か……。そんなの想像を絶する化け物だ……。


 昨夜、ノエルが眠りに着いた後、ステータスを確認してからノエルの隣に寄り添って横になった。

 レベルが上がってから僕は眠る必要がなくなり、ここ数日ずっと起きていたのだがノエルに触れていると何故か気持ちが落ち着いて眠ることができた。
 僕が寝ていたのは2時間くらいだが、それでも緊張やストレスを十分に解消できた。

「んっ……」

「おはよう、ノエル」

「ゼツ君……、うぅううう、恥ずかしい」

 ノエルは顔を覗き込んでいた僕を見ると、掛けていた上着で顔を隠した。

「朝食できてるよ」

「えっ!ご、ごめん!私、寝過ぎちゃった」

 僕は奴隷生活を5年間送るなかで料理が作れるようになった。交代制で炊事をしていたからだ。

「初めての狩りで疲れてたんだろ。気にしなくていい。先にコーヒーでも飲むか?」

「んっ」

 彼女は上半身を起こすと目を瞑り僕に唇を差し出す。
 先ずはキスがいいようだ。
 僕は「ふっ」と鼻で笑ってから彼女の小さな唇に自分の唇を重ねた。

「……チュッ」




 今日も狩りをしながらスクワードを目指す。
 本来は今朝スクワードに着いている筈だったが、狩りをしながら移動になり予定が遅れている。
 ただ、急ぐ旅ではないので別に問題はない。
 今夜にも街に着けるだろう。


 昼を回った頃、ノエルがソレに気付いた。

「ねぇあそこ、地面から虹が出てるよ」

 僕はノエルが指差す方向を注視する。
 岩肌と草むらが入り混じる高原。ずっと先の岩陰から小さな虹の柱が出ている。

「あれ、レインボースライムじゃないか?」

「レインボースライム?」

「うん、A級モンスターだよ。攻撃はしてこないけど、逃げ足が速くて誰も倒すことができなんだ」

「ゼツ君のガンシャなら当てられるんじゃない?」

「……やってみようか」

「うん!」

 A級モンスター討伐にはレベル100以上の者が5、6人は必要だと言われている。
 倒せれば獲得できる経験値は計り知れない。それに金を大量にドロップする可能性もある。




 僕達は草むらや岩陰に隠れながら移動し、レインボースライムが見える位置で足を止めた。

 そして岩の陰から獲物を覗う。

「七色のスライム」

 ノエルが呟く。

「ああ、やはりレインボースライムだったな。 アクティブスキル〈ガンシャ〉!」

 僕の手にガンシャが顕現した。

「種転送、〈種強化Lv15〉」

 A級モンスターとは初めて闘う。万が一にも逃がさない為に、今の僕の最強の種を装填する。

 距離は約80メートル!この距離なら外さない!

 ドピュンッッッ!!!

 闘気を纏った種が物凄いスピードでレインボースライムへ迫る。
 ヒットするかに思われたが、種が当たる瞬間、スライムが消えて背後の家より大きい巨大な岩が吹き飛んだ。

「外した!!スライムは!?」

 いたッ!
 物凄いスピードで移動している。僕のアジリティで強化された動体視力でもこれ以上離されると目で追えない。

 僕は咄嗟に全力で走り出した。

「ゼツ君! 待って!」

 レインボースライムを追う。動きは速いが大きくジグザクに逃げているから何とか追走できている。

 さっき、僕の種がヤツの周りに展開されていた虹色の光に触れた瞬間、ヤツは動いた。つまりアレが触覚になっているってことだ。

 ならば威力は落ちるが新しいスキルを試してみよう。

 走りながら呟く。

「種転送、アクティブスキル〈散種〉〈種強化Lv15〉」

 次に僕は空へ飛んだ。10メートルくらい上昇し最高到達点でガンシャを構える。
 激しく逃げるレインボースライムの動きをアジリティで強化された視力が追い、次の動きをインテリジェンスが予想する。

 ドピュンッッッ!!!

 高速で飛び出した種の塊は、空中で無数の種に分かれる。〈種強化Lv15〉で纏った闘気も分裂し一発一発の闘気量は少ない……、だが、全体に散らばったこの数の種量、不可避である。

 レインボースライムがいた場所に無数の種が着弾し、スライムのゼリー状の体が弾け飛ぶ。

 急速に再生しようとするスライムに、空中に飛んだままガンシャを向ける。

 スライムは核を壊せば死ぬ。核は……、あれか!

 地面に拳程の核が転がりそこに飛び散ったスライムのゼリーが集まろうとしている。

「種転送、〈種強化Lv1〉」

 ピュッ!

 種は核に当たり、核は十数メートル先へ飛ばされる。


 地面に着地すると核の元へ駆け寄った。
 核には無数のひびが入っているが、黒い霧になって消えていからコイツはまだ生きている。

 後から追ってきたノエルが到着した。

「ゼツ君、早すぎるぅ~」

「ノエル、コイツにアクティブスキル〈闇魔法-即死Lv1〉でとどめを刺してくれ!早く!」

 もたもたしていると回復するぞ。

「う、うん、わかった!!
 アクティブスキル〈闇魔法-即死Lv1〉!」

 レインボースライムの核を黒い髑髏どくろ形の光が包み、髑髏が消えると核は黒い霧になって消えた。


「えっ!?なっ、なに!?」

 ノエルが驚きの声を上げ、僕は彼女を見る。
 直後ノエルが光に包まれた。

「こ、これは――。〈加護の儀〉の光ッ!」

 光が収まると、地面にヘタレ込んだノエルが言う。

「私の加護…………、進化した」







◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【モンスターのクラス、ドロップ金属、討伐目安】

SS級 神話級モンスター
S級 伝説級モンスター
A級〈金、白金、その他レア金属〉
      レベル100――3人~10人
B級〈金、その他レア金属〉
      レベル70――2人~5人
C級〈金〉 レベル50――2人~5人
D級〈銀〉 レベル30――2人~5人
E級〈銀〉 レベル20――2人~5人
F級〈銀〉 レベル10――1人~2人
G級〈銀〉 レベル10以下



【レアリティーと職業】

●N《ノーマル》Lv上限20
 農夫、商人、鍛冶師、漁師、大工、etc
●HN《ハイノーマル》Lv上限40
 豪商、騎士、魔法使い、錬金術師、レッサーデーモンetc
●R《レア》Lv上限80
 聖騎士、重騎士、魔法剣士、賢者、デーモンetc
●HR《ハイパーレア》Lv上限160
 大賢者、竜騎士、アークデーモン、etc
●SR《スーパーレア》Lv上限320
 勇者、魔王、ロードデーモン、etc
●SSR《ダブルスーパーレア》Lv上限640
 天使、エンペラーデーモン、etc
●UR《アルティメットレア》Lv上限1280
 リヴァイアサン、バハムート、ベヒーモス
●LR《レジェンドレア》Lv上限2560
 魔神、龍神、人神
●MR《ミラクルレア》Lv上限5120
 無責任種付おじさん
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