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第10話〈モーニングコーヒー〉
しおりを挟む結局、明け方までやっていた。
アクティブスキル〈フェロモンLv1〉と〈感度操作3倍〉を使い続け休憩時、ノエルに話しを聞いてスキルの効果がわかった。
〈フェロモンLv1〉には女性を魅了する効果があり、〈感度操作3倍〉は女性を気持ち良くさせるバフ効果があった。
一晩でMP200を消費したわけだが、〈ガンシャ〉はガンシャ顕現でMP100消費、一発撃つのにMP5消費だから、〈フェロモンLv1〉と〈感度操作3倍〉はMP消費量の少ないスキルと言える。
ノエルは気絶したまま眠ってしまったので服を着せておいた。
僕のアクティブスキル〈種付操作〉は女性を妊娠させるスキルだが、逆に避妊することもできるようだ。
これから一緒に冒険者になろうっていうのに身籠らせる訳にもいかないのでスキルで避妊した。
それにもし、妊娠しても僕のパッシブスキル〈無責任〉が責任を取ることを許さない。
因みにレベルは上がっていない。つまり女性から経験値を稼げるのは最初の一回だけなのだ。
これからレベルアップする為には冒険者になってたくさん金を稼ぎ、風俗店に通う必要がある。
頑張ろう。もっともっとレベルアップしたい。
「んっ」
岩陰で寝かせておいたノエルが目を覚ました。
「おはよう、ノエル」
「……ゼツ君、うぅううう、顔見られるの恥ずかしい」
上半身を起こしたノエルは両手で顔を隠す。
「大丈夫だよ。 凄く可愛いいよ」
「ゼツ君……、んっ」
ノエルは目を瞑り、唇を差し出してくる。
だから僕も目を瞑りノエルの唇に自分の唇を重ねた。
「ちゅっ」
目を開けるとノエルと目が合った。
彼女は微笑み鼻と鼻を重ねてくる。
「ゼツ君」
「ノエル」
彼女の吐息が鼻にかかる。
「ちゅっ……んっ んっ んん」
僕達は舌を絡ませ、抱きしめ合った。
不味い。このままだとまた始まってしまう。
昨夜は予定通り進まなかったけど、そこそこ移動できたから、もう追っ手は来ないと思う。けど今日もできるだけ先に進みたい。
「ノ、ノエル、コーヒー飲むか?」
「え?……う、うん」
ノエルの顔は卑猥にとろけ、もの足りないといった様子だ。
「淹れるよ」
「でもコーヒーなんて持ってなっかたと思うけど?」
「まぁ見てて」
僕はカバンからカップを二つ取り出す。
「アクティブスキル〈モーニングコーヒー〉!」
僕の指先からコーヒーが出てカップに注がれる。
「凄い!」
「水魔法みたいだろう? ほら」
彼女にカップを差し出す。
そして湯気が立ったホットコーヒーを二人で飲んだ。
「甘いしミルクも入っているのね。美味しいわ」
「うん、美味いな」
アクティブスキル〈モーニングコーヒー〉は僕好みのコーヒーが出せるスキルだった。
それから僕達はコーヒーを飲み干して朝食を食べた。
ノエルはかなり甘えん坊で食事中は僕の横にピッタリくっ付きながら座っていた。
昼間は人に見られてもいいように二人で歩きながら移動する。
ノエルが疲れると、僕は彼女をおぶって歩いた。
途中、スライムやワイルドボア、ワイルドウルフ等のモンスターと遭遇したが、先を急ぐ為、戦わず撤退した。
◇
昼頃、僕がノエルをおぶりながら歩いているとソイツは突然現れた。
空に浮いたその少女は、何処から飛んできたわけでもなく、唐突にそこに現れた。
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