♡してLv.Up【MR無責任種付おじさん】の加護を授かった僕は実家を追放されて無双する!戻ってこいと言われてももう遅い!

黒須

文字の大きさ
上 下
9 / 66

第9話〈フェロモン〉〈感度操作〉

しおりを挟む


 僕はノエルをおぶりながら夜の荒野を走る。もう3時間くらい走り続けている。

「ね、ねぇゼツ君、もの凄いスピードでずっと走り続けてるけど疲れないの?」

「大丈夫。ノエルは眠かったら寝ていいからな」

「なんか興奮しちゃって、全然眠くならないよ」

 パッシブスキル〈ゼツリンLv10〉はケガはもちろん疲労や眠気まで元の健康な状態に戻すスキル。
 そのお蔭で走りながら疲労は回復し眠る必要はなく僕は永遠に走り続けることができた。


 奴隷作業員の就寝時間になれば僕がいないことに気付くはずだ。だがしかし、捜索されるとしたら明日明け方だろう。
 昼間の街道は人通りがあるからこんな目立つ方法で移動はできない。だから今夜中に追ってこれないところまで移動する必要がある。

「そう言えば、私達はどこへ向かってるの?」

「オルフォンス公爵領のスクワードって街だよ。ここからは少し離れているけど大きな街だから冒険者ギルドはある筈だ」

「道わかるの?」

「まぁな」

「……ゼツ君、ほんと凄いね」

 殆どの奴隷は逃げ出しても街の場所がわからず荒野を彷徨い挙句、魔物に殺される。
 しかし侯爵家出身の僕の頭にはこのビッグベニス王国の地図が完璧に入っている。
 奴隷商人に売られ土木作業員として各地を転々とさせられるなかで、いつか逃げることを想定し常に現在地を把握していた。

「この調子なら明後日の朝には着くはずだ。街に着いたら先ず〈加護の儀〉を受けよう。せっかくモンスターを倒しても加護がないとレベルが上がらないからな」

「私……、お金持ってない」

「それなら心配ない。僕が払う」

 〈加護の儀〉は銅貨30枚が相場。今の手持ちでも払えるし、街へ行く途中モンスターを倒せば金を稼ぐことができる。

「…………ありがとう」

 おぶられ振り落とされないよう僕の首に腕を回しているノエル。その腕に力が入り僕をギュッと抱きしめる。

「どんな加護を貰えるかなぁ?」

「それは受けてみないとわからないよ」

「だね。ああ、凄く楽しみだよ。私も早くアクティブスキルやパッシブスキルを覚えたいわ」

「ははっ、気持ちはわかるよ」

 ノエルの気持ちは本当によく分かる。僕も加護を授かってから5年間レベル0のままだった。 だから早くスキルが使えるようになりたいとずっと考えていた。それがノエルのお蔭でようやくスキルを覚えることができた。
 あの時はどれだけ嬉しかったか――。

 走りながら自分のアクティブスキルを考察する。

〈ガンシャ〉はさっき試して効果はわかった。〈種付操作〉〈モーニングコーヒー〉も理解できる。

 あとは……、〈フェロモンLv1〉〈感度操作3倍〉か。 これは人に害を与えるスキルではなさそうだし、試しに使ってみるか。実際にどんな効果があるか確認すべきだ。

「ノエル、試したいスキルがあるんだけど使っていいか?」

「え?うん。 全然いいよ」

「じゃ先ずは――、アクティブスキル〈フェロモンLv1〉!」

 うーん、特に変わった様子はないな。


【ノエル視点】

 な、なにこれ?ゼツ君から凄くいい臭いがする。なんか……ゼツ君見てるだけでドキドキする。もっと触りたいし、触って欲しい。

「ちゅっ……ちゅっちゅっ」

 ゼツ君におぶられた私は彼の首筋にキスをしてしまった。

 もっとゼツ君にくっつきたい。
 気持ちが抑えられなくなってる。

「どうしたんだ、ノエル?」

「えっ!あ!ごめんなさい。……嫌だったよね」

「いや別に、全然問題ない」

 そ、そうなの?じゃぁもっとやってもいいのかな?

 私はゼツ君の首筋に唇と鼻を押し付けた。ゼツ君の香りが鼻を抜けて頭がくらくらする。
 おかしくなりそう……。

「レロ……ちゅっ、ちゅぱっちゅぱっ……レロレロ」

 気付けばゼツ君の首を舐めていた。

「お腹空いたのか?」

「ち、違うよ!」

 ああ、やだぁ!ゼツ君の首筋舐てしゃぶっちゃったよぉ!!恥ずかしい~。

「うーん、やっぱり効果がよくわからないなぁ ノエル、もう一つ試すね?」

「う、うん?」

「アクティブスキル〈感度操作3倍〉ッッ!!」

「あひゃんッ!!♡ んんん、んんん……」

 手で口を押えたけど声出ちゃう。
 走るゼツ君の背中にあそこがパコパコ当たって……ダメ、これダメなやつ、ヤバいよ!
 ゼツ君が走る振動で凄く擦れる、す、凄いよぉ~。

「ん……ゼ、んほっ♡……ゼツ君、止まって、 あひゃ……あひゃん、お、お願い……んっ、止まって!」


【ゼツ視点】

 僕は止まってノエルを岩に座らせた。
 ノエルの息が荒い顔も赤みを帯びている。
 さっきからずっと僕の首筋にスリスリしていたし……。 体調が悪いのだろうか?

「ノエル、大丈夫か?」

「ちゅっ」

 心配して顔を近付けたら、ノエルが僕の首に腕を回してきてキスされた。

「んっ、ちゅっ、んっはぁ、ちゅっ……んっ、んんんん」

 ノエルは僕の口に舌を突っ込んで、僕の舌に激しく絡ませる。夢中になって僕の口内と唾液を貪ってくる。

「ぷはっ、ノ、ノエル?」

 彼女の整った美しく綺麗な顔はとろっとろにとろけ、だらしなく崩れていた。蒼い瞳の真ん中がハートになっている。

「はぁ、はぁ、ぜちゅきゅん……おねがい…はぁ、はぁ、わたし、もう……ムリぃ~ ちゅっ……くちゅっ」

 僕はノエルに押し倒されてしまった。




しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...