花美女子高等学校 多楽器軽音部!

蜂鳥 タイト

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1章

5話 役割分担

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「和楽器軽音同好会?」1人の女性が聞き返す「そうよ和太鼓と軽音を合わせるらしいの、私的には面白そうだからね、穂海はどう?」「どう、って言われてもねぇ…」穂海は考えている「その和太鼓一筋のあなただったら嫌がるかなと思ったんだけども」「それは無いわね、お姉さん」穂海が話を遮る「私はあの子…可憐ちゃんに太鼓が好きな思いがあるからあげたのよ。だから太鼓好きな気持ちがあればどんな感じでも構わないわ」穂海が笑っている。

「さすがは伝説の『鬼丸グループ』リーダーさん」「ちょっと~からかわないでよー」2人は笑っている「同好会でしょ?機材とか全部自腹じゃないの?」穂海がご飯を食べながら呟く「そうなのよねあの子達大丈夫かしらね…」「私達からも何か渡すわよ?」穂海が見る「悪いよそれはね例え妹でも」「まぁ私達からは渡す準備はいつでも出来てるわ」2人は笑いながら食べ進めた。

「かっちゃん!はるちゃんおはようー」加賀美が可憐と春香を見つけると手を振ってくる「あっかがみんおはようー」「あっ…かがみんおはよう…」2人は自分の席に着く「かがみんって私の前だったんだ!」可憐が笑っている「はい、ずっと楽しそうに話していたので私も混ざりたいなと思っていたんですよー」加賀美が2人を覗き込む「それは良かったね!これからずっと一緒だね!」可憐が加賀美の頭を撫でる「えっ!?えへへ…ありがとうございますぅ」加賀美が照れてしまう「むぅ…」春香が口を膨らませている「ま…まぁここに甘えん坊はるちゃんもいるからね」可憐は左手で春香の頭も撫でる「ふにゃぁ…」春香も机の上に倒れてしまう「こらこらー君達3人~イチャイチャするのはいいけどもう授業始まるよー」「ち……違います!」3人がついつい叫ぶと周りには大きく笑われてしまった。

キーンコーン…「それじゃあ今日の授業はここで終わり!部活の子は頑張って!帰る子も車には気をつけて帰りなよー!以上!」皆はザワザワしながら移動していった。

「授業終わったねー、さぁ部活部活!」皆はいつもの教室に行く、上には『和楽器軽音同好会』という看板に変わっていた。

「今日は…4時から6時まで…?」春香が首を傾げる「そうだね、基本6時まで使っていいよーって言ってたからね」可憐が頷く「それにしても3人だと…そもそもの軽音として成り立つのかな…」加賀美が不安そうな顔をする「そこなんだよね…」うーん…とみんなは考える「可憐ーお母さんが来てくれたわよー」先生がドアを開く「あっ!届いた届いた!」可憐が走って出ていった「とりあえず誰が…楽器するか…決めないとね…」春香が加賀美の方を向く「一応私とかっちゃんは決まってるので…あとは、はるちゃんだけですね…」加賀美が春香の方を見る「私は…」春香が話そうとした時扉が開いた。

「ただいまー」「おかえりなさい!」2人は可憐を見る「ただいまー…はるちゃん…毛布置いて…」「は…はい!」春香は可憐小太鼓の上に被せてある毛布を下に敷く「ふぁー重たかった…」可憐は手を振る「これが…あの小太鼓…」春香がついつい覗き込む「この太鼓有名なの?」加賀美が春香の方を見る。

「この太鼓はですね、あの世界大会優勝した『鬼丸グループ』の伝説となった小太鼓なんですよ」「は…はい」加賀美は春香の圧に混乱してしまう「あーごめんね、はるちゃんこのことに対して人格変わるみたいで…」可憐が笑っている「持っていい?」春香が可憐に聞く「良いよーかなり重いけどね」春香が両手を太鼓の鉄部分に持っていく「せーの!」春香は思いっきり持ち上げるが…「くーー!」すぐに下ろしてしまった「そんなに重いの?」加賀美が近付く「じゃあかがみんには」可憐が小太鼓を持つ「支えてあげるから持ってみて」加賀美が頷き太鼓を持つ「離すよ?しっかり持ってね?」「はい!」可憐が手を離した。

「!?」あまりの重さに加賀美がバランスを崩してしまう「ほらね、重いでしょ?」ギリギリの所で可憐が持っ小太鼓を持つ「こんなもの運んでたんですか…」加賀美が手に息を吹きかけている「太鼓を使うにはこの教室だと無理だから…体育館借りないといけないけどね」なるほど…2人は頷いた。

「さてと太鼓は揃ったね、はるちゃんって昔してた楽器とかある?」加賀美が振り返ると春香はしばらく考える「ば…」「ば?」可憐が首を傾げる「バイオリン…」「えええー!?」2人は目を丸くした「へ…変かな?」春香は下を向いてしまう「いや…純粋に凄いなって…」可憐と加賀美が頷く「…今日…持ってきたの」「随分と大きな荷物だと思ったら…バイオリンだったのね…」可憐が目を丸くする「1曲だけ…弾きますね…」「ーー♪ー♪」「すごっ…」2人は目を丸くし、そのままずっと聞き入った。

「ーー♪」演奏が終わると2人はもう涙を流しながら拍手をした「え…あれ?」春香はなぜ2人が泣いているのか分からないう状態だった「すごい!はるちゃん!感動した」加賀美が涙を拭く「まさか生でこんなバイオリン聞けると思わなかった…」可憐も目を見開いている「流石だねー」「はっ!集合!」可憐が皆を集める「全員いるね」先生が紙にメモをしている「ボーカル 加賀美、バイオリン 春香、小太鼓 可憐、ふむふむ見た目軽音になってきたじゃない?」先生が腕を組んでいる「もしも部活として認めてもらえたなら他のバンドとの共同練習も企画しているわ」3人はぉぉー!と言った表情をする「じゃあ練習頑張ってねー」「礼!」「よろしくお願いします!」3人はまた練習に戻っていった。
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