花美女子高等学校 多楽器軽音部!

蜂鳥 タイト

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1章

3話 騒動

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「なるほど…和楽器と軽音をそのまま足すと…」先生は何とか話が分かった様子になる「だけど…軽音はまぁ…ベースとか多分探したらこの学校にあるかもだけど太鼓はもう…10年間も放置してる状態だから…」「そこでです!」可憐は小太鼓の写真を見せる「それは!ははっ…なるほどね」先生が笑う「先生?…どうしたんですか…?」春香が首を傾げる「いやぁ…私には、妹いるんだけどね『小太鼓を私の友達としてあげたんだよ!』って言っていたから」2人は目を合わせる「まさか先生…峯岸穂海さんって…」可憐が驚いた目をする「えぇ、私の妹よ」「ええ!!?」2人は叫んでしまった。

「ふふっ…思った通りね可憐ちゃん太鼓好きって聞いたけどその通りだったわ。どうやら良い友達も出来たようね」先生が春香の方を見る「それで和楽器軽音部として活動を出来ますでしょうか…」先生は考える「和太鼓と軽音か…難しいかもしれないけど先生達に聞いてみるわね、あと姉にも会えたという事とこの事は言っとくわ。もしかしたら太鼓くれるかもしれないし」「そんな…!あの『鬼丸太鼓』は伝説ですよ…」春香が手を振る「良いんだってーそもそも妹が太鼓をあげることなんて、可憐だけよ」先生が可憐の方を向いた。

「とりあえず!この『和楽器軽音部』新しく作ってくれるか私が聞いておきますね人数は…うーんその時はおいおい決めましょう?軽音部と言うくらいだしベース、ギター、ボーカル役は必要でしょう?」2人は頷いた「それじゃあ2人もお気をつけて」先生が出ていった。

「和楽器軽音部…面白そう」 誰かがタッタッタッ…と歩いていった。

「考えてくれるって!」可憐が春香に抱きつく「……かっちゃん…恥ずかしいです」春香は横を向いてしまう「まぁ…まだまだ課題は…ありますよ」2人は笑いながら学校を出ていった。

「でもまさか…先生と『鬼丸グループ』リーダーさんが姉妹だったなんてね…」春香が可憐の方を見る「うん、世間は狭いという事かもしれないね」可憐が笑う「ねぇ…かっちゃんもしも『鬼丸グループ』とコラボしたらどうする…?」春香が横をむく「えーもう発狂するかな」「ふふっ…かっちゃんらしいね…私もだよ…」あはは!2人はまた大きく笑い、手を繋ぎながら家に帰っていった。

「お…おはようーかっちゃん」春香が玄関で待っていた「はるちゃんおはよう!」2人はまた手を繋ぐ「そうそうそれでね!昨日『鬼丸グループ』の世界太鼓見たの!凄かったよ!」可憐が笑っている「あっ…かっちゃん…それ私も見たよ…凄かったよね…」春香も笑っている「いつか私達も…ステージに立ちたいなぁ」可憐が空を向く「私達なら…できるよ」2人は笑いながら学校に向かった。

コーンコーン…とチャイムがなる「はいみんなおはよう!今日のホームルームはねぇ…って結構休んでるなー」先生が周りを見渡す「まぁ3日目てことで緩くなる気持ちも分かるがまぁ…私の採点するしんどさが増えるんでなーなるべく休まないで欲しいかなと思いますー」皆汗をかいた「はいということで朝のホームルームは終わるよー1日頑張れー」と言うと先生は教室から出ていった「ふぁぁ…」可憐があくびをする「かっちゃん…眠たそう…」春香が覗き込んでくる「そらねぇ…昨日の太鼓全部見てたら寝るの遅くなって…」「え!?……あれ全部見たの?…確か深夜1時まで…あったよね?」可憐は頷く「それは…すごいね…あっ…授業始まるよ」春香が数学の教科書を開いた。

キーンコーン…「じゃあ今日の数学はこれで終わるなーちゃんと覚えとくよーに」「はーい」皆が返事をした「やだやだーどうして数学というものがあるんだろ」可憐は上を向く「ふふっ…仕方ないよ…授業だもんかっちゃん…頑張ろ?」春香が見つめてきた。

キーンコーン「あっお昼だ…ちょっと御手洗行ってくるね」「あっ…行ってらっしゃい…」可憐は手を洗っている「うーん…まだ寒いなぁ…」「ねぇ!」誰かが可憐の方に走ってくる「あなたは…?」「そんなことより春香が大変なの!」と可憐は急いで教室に戻ると廊下の時点で話し声が聞こえた。

「なぁなぁ…いい加減何か話してくれる?」「あんた何?毎回おどおどしてるけどなんなの?猫かぶり?」「いえ…そういう訳じゃ…」「ちゃんと喋れよ!」ガン!と1人が椅子を蹴る「キャッ!」春香は倒れ込んでしまう「あんたの話し方ムカつくのよ、わかる?ここの皆イライラしてるの!なぁ!?」女の人が周りを見る「あの可憐ってやつも私嫌いなんだけど、まぁ居ないからまずあんたね」「私…何もしてませんけど…」春香が涙目になっている「だから聞いてなかったの?あなた話し声聞くだけでイライラするのよとっととこの学校辞めちゃえば?」「そうだそうだ!」2人が罵る「うう…」春香が遂に泣き出した。

ガッシャーン!と後ろで音が聞こえる「かっ…ちゃん」可憐が机を蹴飛ばしたのだ「へぇ…私の友達泣かせて楽しい?」「ちっ…」女集団が立ち去ろうとする「待ちなよ」可憐が手を握る「春香に謝ってよ」可憐が更に手をきつく握っている「痛い痛い!!」1人が倒れ込む「舐めてもらったら困るんだけど、私華奢に見えて握力60あるんだけど?謝るならここで辞めるけど?」さらに力を入れていく「痛い痛い!ごめん!私達が悪かったから!」謝った声を聞いた可憐が手を離した。

「大丈夫ですか!?」ほかの2人も慌てて倒れ込む女子に駆け寄る「二度と春香に近付かないで」可憐は睨みながら3人を追いやった「かっ…かっちゃんありがとう…」春香は涙を流しながら見上げる「無事で良かった」可憐がポケットを探す(やばいハンカチ忘れた…)「はい、」後ろからハンカチが見えた「あっ…ありがとうございます…」春香が受け取ると涙を拭いた「あっ教えてくれてありがとうね」可憐が隣の背が低めの女の子に頭を下げる「いえいえ~あっ自己紹介遅れました私、立華加賀美(たちばなかがみ)って言います」加賀美は笑いながら可憐が蹴飛ばした机を直してくれる「あらまぁ偉い音したと思ったら…」先生が歩いてきた。

「先生!アイツが!可憐がこの子に暴力振るったんです!」2人が真ん中の泣いてる女の子に見せる「ほう…」「なっ…」可憐は驚いた顔をする「つくづく救えない人達…」加賀美も春香を慰めながら呟いている「なるほどなー」先生は春香をチラ見する「とりあえず君達3人は生徒指導室に来なさいよー」「なんでですか!悪いのはあの…」「可憐には作文を用意するわあなた達は生徒指導室でこの校長先生から処分が降りるわね」今まで笑顔だった先生が一際怖い顔をする「自分達からしかけておいて人のせいにするなよ」先生は3人を教室から連れ出すとまた笑顔に戻る「可憐には後で反省文書いてもらいますよー」「はい!」可憐は笑顔に戻る「流石先生ですね」加賀美が笑っている。

その後あの3人の処分が決まり3人が退学処分となった。可憐は反省文を書き3人の親からも退学処分と言われていたが「正当防衛で仕方なく、そして手を握っただけで暴力は奮っていない」という結論で反省文のみとなった。

その後、可憐、春香、加賀美は意気投合し周りを含め仲良くなった。

「それにしてもすごいね、あの3人を抑えるなんて」周りから可憐に寄っている「あはは…大切な友達を守るためだもんね…あの人達そんなに有名なの?」可憐が首を傾げると加賀美が頷く「あの子たちは前の花美中学校で特に荒れてた3人だよ私達も不安で話せなかったんだ」可憐は全然知らなかった。

「春香も良い友達持ったねー」「う…うん!…ありがとう!」「あはは!私この春香好きかも!」「私も私も!」たちまち春香が囲まれる「え…ええー」春香がついつい照れてしまった。
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