岩礁の人魚、漁師二人を誘惑する【官能短編】

片羽セイ

文字の大きさ
上 下
6 / 8

6.

しおりを挟む
「なぁ……俺はお前に助けてもらったが、あやつらからお前を助けたのも俺じゃろ? なら、お前が一番好いとるのは誰なのか、はっきりさせてもらわんとなぁ」


 男の本能と言うべきか。女体を抱いたことのない民雄でも、人間の体を取り戻した娘のどこが弱点なのか、容易に察しがついた。


 娘が身に纏う純白の衣を取り払い、上半身をさらりとはだけさせる。

 中から出てきた二つの白饅頭の美しさに見惚れながら、その丸みを両手で包むようにタプタプと揺らすと、娘の口から切なげな吐息が漏れた。


「なぁ? わざと俺がいけずするように、耕太郎に言い寄ったんじゃろ? お前さんも性格が悪いだな。こんなに滾った男の前でそがんことをして、ただで済むと思っとるだか」


「はぁっ……民雄さま、そんないじわるを言わないで」


 そう言われると余計したくなるのが人の性である。耳元に口を近づけたまま、形のいい耳たぶをかぷりと食むと、娘はひときわ大きな声で鳴いた。


「あぁっ……」


「おい、まってくれよ民雄。おれだって、娘っ子に触りたいべ」


 焦れたように這い寄ってきた耕太郎が娘の両足に体を割り込ませると、民雄の顔の横にあるピンク色の唇へ、凶悪な男根が突き出された。


「なぁ、めんこい娘子よ。確かにお前さんを連れてきたのは民雄だが、おれだってお前さんに惚れちまったべな。だから……なぁ、おれのことも、心地よくしてくれねぇか」


 しょぼくれた犬のように哀願する耕太郎を、民雄は同性ながら愛らしいと思ってしまった。


 民雄でそうなら、娘にはもちろん効果てきめんのはずだ。


 腕の中で娘は口を大きく開けると、耕太郎の突き出す肉棒を美味そうに根本まで飲み込んだ。


「あぁっ……きもちいい、こんなにええのは初めてだべ」


「なぁ、娘子よ。俺にもお前さんをよくさせてくれだ」


 自分だけ蚊帳の外は癪とばかりに、民雄は娘の乳房をふわふわと揉み解しながら、もう片方の手で腹、腰へと降りていって、足の間にあるであろう秘所へと滑り込ませた。


「あぁッ……」


 茂みのすぐ下で、とろとろと濡れた感触がした。小さな突起を指の腹で擦ってみると、ビクビクと娘の腰がゆらゆらと揺れて反応する。


「ははぁ、さてはここが急所だな?」


「はぁっ……民雄さま、そこはいけません、あぅっ……」


「なにがいけないんだ? ほら、正直に言ってみるだ」


 娘が口を離してしまい、耕太郎が物欲しそうに金色の髪を掻き抱く。


「なぁ……娘っ子、おれのことも忘れないでくれ」


 今度は耕太郎の方から肉棒を口深くへ突っ込まれ、娘は喉を鳴らしてしゃぶりだす。

 
 さらに追い立てるように、民雄は女の茂みの奥にある穴へ、唾液で濡らした指をつぷりと埋め込んだ。


「んんっ、ん──!!」


 背中を仰け反らせて感じる娘を見て、民雄はゾクゾクする感覚と共に口角をニヤリとあげた。


「あぁ……そうだなぁ。ここも弱いんだよなぁ? 上の口だけでは寂しかろうて、こっちの口も塞いでやるだ」


 口に咥えさせたまま、民雄は柔らかな太ももを両腕で軽々と持ち上げた。


 しっとりと濡れた女の秘所へ男の欲望をあてがうと、硬くいきり立つ楔を娘の奥深くへと打ち付けた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

シチュボ(女性向け)

身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。 アドリブ、改変、なんでもOKです。 他人を害することだけはお止め下さい。 使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。 Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

完全なる飼育

浅野浩二
恋愛
完全なる飼育です。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

М女と三人の少年

浅野浩二
恋愛
SМ的恋愛小説。

処理中です...