15 / 20
第一章 不死鳥契約
14話 運命の不死鳥
しおりを挟む
リオンは、夢うつつの狭間を彷徨っていた。
否、第一運命線の夢を見ていたのだ。
燃え盛る天空。
凍り付いた大地。
荒れ狂う溟海。
響き渡るは狼の遠吠え。
巨人の足音に大地が震撼する。
太陽は地に落ち、夜が猖獗を極めた世界。
夜明けの存在しない世界。
五つの終焉がまき散らした災厄は、どこまでも人々を苦しめる世界。
そんな世界の夢を、リオンは見ていた。
◆
「っは!?」
悪夢を見ていた気がした。
だがそれが何かを思い出せない。
これが夢枕の常かもしれない。
「……はぁ、はぁ、はぁ」
リオンは自身の体へ目を向けると、寝汗でびっしょり濡れていた。
それにより体温が奪われ、わずかに肌寒いと感じる。
「終わった、のか?」
契約の最後には意識が朦朧としていたリオンは、事の成り行きを知らない。
自身がどこにいるのかも、わからずにいた。
だがそれでも、変化はあった。
『リオン坊ちゃま!! お目覚めです!?』
「っ!?」
突然脳内にアイリスの声が響き、その姿がうっすらと視界に映る。
しかし、声にはもやがかかり、姿もまるで幻のようである。
「なんだ、これは?」
リオンが戸惑い始めた直後。
「リオン坊ちゃま!! お目覚めです!?」
扉が開かれ、アイリスが入室する。
すると、先ほど見えた幻影と重なるようにアイリスが駆け付ける。
「…………」
「坊ちゃま。ご無事です!? 私のこと、わかりますです?」
「…………」
「坊ちゃまっ」
「あ、いや。すまない。少し考え事をしていた。おはよう、アイリス」
「リオン坊ちゃま……!!」
リオンの返事に感涙を流すアイリス。
だが、リオンはそれどころではなかった。
(これが、不死鳥の……ジファの力なのか?)
――少しだけ、未来が見えた
理を外れたその力に、リオンは絶句した。
その事実を飲み込むのに、リオンはしばし時間を要した。
◆
契約の儀から三日後。
リオンの体調は万全とまではいかないが、動き回っても問題ないほど回復していた。
リオンが気絶していた間に起こったことの顛末を、リーナから聞かされる。
「つまり、現在私は禁書庫第五層まで立ち入ることができると」
「はい。私もその場にいたわけではありませんが、眷属騎士の従姉妹がそう言っておりました」
「僥倖ではあるが……っふ、ウィルヘルムが妬みそうだ」
出る杭は打たれるというが、出ていなくとも打ちのめすのがウィルヘルムという男である。
あの場で煽ってしまった以上、どこかで敵対するのは間違いない。
「…………」
「そう心配そうにするな。序列第一位を目指す以上、いずれは乗り越えるべき敵だ。それに、どうせあいつはまで私に手が出せない」
契約後のアンブロシアには2年の余裕が与えられている。
その間で自身を高めるなり、配下を揃えるなり、眷属を増やすなりする時間が与えられている。
「本家からの支援もまだ残っている。良い牽制になるだろう」
そして何より、リオンが残した最後の本家の支援。
その一般的な使い方は――『指定した相手からの手出しを10年禁ずる』。
その支援は当然といえるだろう。
幼鳳宮を出たばかりの雛鳥と序列上位の間は、天と地ほどの差がある。
序列上位が本気になれば、下位の不死鳥などすぐにでも潰れてしまう。
それでは公平な争いとは言い難いため、このような支援制度が設けられている。
もちろん、リオンはその使い方をするつもりはないが、それはある種の保険となる。
ウィルヘルムは自身が指名されないよう立ち回るだろうし、直接な手出しは制限される。
そうなれば、どうしても手段が回りくどくなる。
「時間は短いが、やれるだけのことはやるさ」
「ほう、序列一位とな? では私もいずれはお前に喰われるわけか」
「「っ!?」」
音もなく背後に現れた女性が、リオンの肩を叩く。
「……姉上。あまり脅かさないでください」
「ははは、まだまだ修練が足りんな。リオン」
アンブロシア家序列第一位。
イリア・アンブロシアである。
「精進します」
「うむ。そうしたまえ」
「ところで姉上。ここは私の宮殿なんですが……」
暗に不法侵入を咎めるリオン。
現在、二人がいるのはリオンに与えられた新しい宮殿――珀永宮。
太古の昔に建てられた不朽の殿堂。
ベースは純白でありながら、ところどころが琥珀で彩られたシンプルな宮殿。
不死宮のような豪華さはないが、不壊・不朽を誇る悠久の宮殿である。
その性質を、リオンはいたく気に入っている。
本来、雛鳥の宮殿は本人の要望に合わせるように新しく建造されることになっている。
それぞれの不死鳥の力に合わせる必要があるからだ。
しかし、リオンはクロノスの指示で珀永宮に住まうこととなった。
その分、宮殿建造の予算が浮いたわけだが。
「細かいことをいうな。せっかく良いものを持ってきてやったというのに冷たいぞ」
「別に細かくは……それはそうと、良いもの、ですか?」
「あぁ、契約祝いといったところか。ほれ」
その言葉とともに、イリアは手に持っていた袋を乱雑に空中に放り投げる。
その贈り物をリーナが慌ててリーナがキャッチする。
「開けてみても?」
「勿論だ」
許可も得たことところで、リオンはイリアのプレゼントを開ける。
厳重に放送され、何重にも封印がかけられた箱。
外装は漆黒そのものであり、リーナさえ持つのがやっとの程の重量である。
その封印を解き、箱を開けると――
「「っ!?」」
すさまじい熱気がリオンとリーナの顔を打つ。
「っ!! これは……」
「ハハハハハ、びっくりしたか?」
箱の中身は――脈動する灼熱の心臓である。
「これは、九尾の心臓、ですか?」
「うむ……その通りだが、ずばり言い当てられるとつまらないぞ」
――九尾
伝承では尾が九本ある不滅の狐。
数年前、尾が七本の狐がセルエイム花国で暴れた際に、討伐に赴いたのがイリアである。
その際、セルエイム花国は甚大の損失を被ったという。
都市一つが壊滅し、討伐に向かった軍の一個師団が半壊したそう。
不死鳥や竜種と同様、異なる世界より召喚される霊獣である。
「こんな貴重なものを、よろしいのですか?」
「弟の晴れ舞台だ。遠慮はいらん」
「ありがたく頂戴いたします。この礼はいつか必ず」
表では平静を保っているリオンだが、その実は歓喜していた。
(九尾の心臓……!! まさかここで手に入るとは。これなら、ハリヴァス式のさらに先を――)
九尾の心臓ともなれば使い方は無限にある。
それこそ、霊薬として使えば、すぐにでも第四位階が見えるだろう。
だがそれ以上の使い方、リオンは知っていた。
(こうなったら是非とも欲しい。父上の、焔の不死鳥の炎……!!)
「ありがとうございます、姉上。礼というわけではありませんが……イレーネ山脈をご存じですか?」
礼ではないといいつつも、リオンは感謝の意を込めてイリアにある情報を提供するのだった。
◆
薄暗い部屋の中で、男は古びた王座に腰を掛けていた。
何の変哲もない王座、とは言い難い。
その肘掛けは幼い竜の頭蓋骨で、背もたれは不死鳥の羽毛で飾られており、足元には人間の骨と怨霊が群がっていた。
『やはり君は、また僕の邪魔をするのかい』
おぞましい王座に腰を掛けるその男は、おもむろに口を開く。
『黙ってないで何か言いなよ。聞こえてるんでしょ?』
すると、何もない虚空より言葉が響く。
『我にその天命を与えたのはお前だろ。今更後悔したとでも』
『まあ、そうだけどさ……それは違うと思うな。僕のだよ?』
『それもまた、天命の内だ』
『はぁ……まあ、過ぎたことをウダウダ言ってもしょうがないか』
男は手を振り、声をかき消す。
『これで負けたら言い訳できないよ』
鋭い目つきとは裏腹に、男はニヤリと頬を歪ませた。
否、第一運命線の夢を見ていたのだ。
燃え盛る天空。
凍り付いた大地。
荒れ狂う溟海。
響き渡るは狼の遠吠え。
巨人の足音に大地が震撼する。
太陽は地に落ち、夜が猖獗を極めた世界。
夜明けの存在しない世界。
五つの終焉がまき散らした災厄は、どこまでも人々を苦しめる世界。
そんな世界の夢を、リオンは見ていた。
◆
「っは!?」
悪夢を見ていた気がした。
だがそれが何かを思い出せない。
これが夢枕の常かもしれない。
「……はぁ、はぁ、はぁ」
リオンは自身の体へ目を向けると、寝汗でびっしょり濡れていた。
それにより体温が奪われ、わずかに肌寒いと感じる。
「終わった、のか?」
契約の最後には意識が朦朧としていたリオンは、事の成り行きを知らない。
自身がどこにいるのかも、わからずにいた。
だがそれでも、変化はあった。
『リオン坊ちゃま!! お目覚めです!?』
「っ!?」
突然脳内にアイリスの声が響き、その姿がうっすらと視界に映る。
しかし、声にはもやがかかり、姿もまるで幻のようである。
「なんだ、これは?」
リオンが戸惑い始めた直後。
「リオン坊ちゃま!! お目覚めです!?」
扉が開かれ、アイリスが入室する。
すると、先ほど見えた幻影と重なるようにアイリスが駆け付ける。
「…………」
「坊ちゃま。ご無事です!? 私のこと、わかりますです?」
「…………」
「坊ちゃまっ」
「あ、いや。すまない。少し考え事をしていた。おはよう、アイリス」
「リオン坊ちゃま……!!」
リオンの返事に感涙を流すアイリス。
だが、リオンはそれどころではなかった。
(これが、不死鳥の……ジファの力なのか?)
――少しだけ、未来が見えた
理を外れたその力に、リオンは絶句した。
その事実を飲み込むのに、リオンはしばし時間を要した。
◆
契約の儀から三日後。
リオンの体調は万全とまではいかないが、動き回っても問題ないほど回復していた。
リオンが気絶していた間に起こったことの顛末を、リーナから聞かされる。
「つまり、現在私は禁書庫第五層まで立ち入ることができると」
「はい。私もその場にいたわけではありませんが、眷属騎士の従姉妹がそう言っておりました」
「僥倖ではあるが……っふ、ウィルヘルムが妬みそうだ」
出る杭は打たれるというが、出ていなくとも打ちのめすのがウィルヘルムという男である。
あの場で煽ってしまった以上、どこかで敵対するのは間違いない。
「…………」
「そう心配そうにするな。序列第一位を目指す以上、いずれは乗り越えるべき敵だ。それに、どうせあいつはまで私に手が出せない」
契約後のアンブロシアには2年の余裕が与えられている。
その間で自身を高めるなり、配下を揃えるなり、眷属を増やすなりする時間が与えられている。
「本家からの支援もまだ残っている。良い牽制になるだろう」
そして何より、リオンが残した最後の本家の支援。
その一般的な使い方は――『指定した相手からの手出しを10年禁ずる』。
その支援は当然といえるだろう。
幼鳳宮を出たばかりの雛鳥と序列上位の間は、天と地ほどの差がある。
序列上位が本気になれば、下位の不死鳥などすぐにでも潰れてしまう。
それでは公平な争いとは言い難いため、このような支援制度が設けられている。
もちろん、リオンはその使い方をするつもりはないが、それはある種の保険となる。
ウィルヘルムは自身が指名されないよう立ち回るだろうし、直接な手出しは制限される。
そうなれば、どうしても手段が回りくどくなる。
「時間は短いが、やれるだけのことはやるさ」
「ほう、序列一位とな? では私もいずれはお前に喰われるわけか」
「「っ!?」」
音もなく背後に現れた女性が、リオンの肩を叩く。
「……姉上。あまり脅かさないでください」
「ははは、まだまだ修練が足りんな。リオン」
アンブロシア家序列第一位。
イリア・アンブロシアである。
「精進します」
「うむ。そうしたまえ」
「ところで姉上。ここは私の宮殿なんですが……」
暗に不法侵入を咎めるリオン。
現在、二人がいるのはリオンに与えられた新しい宮殿――珀永宮。
太古の昔に建てられた不朽の殿堂。
ベースは純白でありながら、ところどころが琥珀で彩られたシンプルな宮殿。
不死宮のような豪華さはないが、不壊・不朽を誇る悠久の宮殿である。
その性質を、リオンはいたく気に入っている。
本来、雛鳥の宮殿は本人の要望に合わせるように新しく建造されることになっている。
それぞれの不死鳥の力に合わせる必要があるからだ。
しかし、リオンはクロノスの指示で珀永宮に住まうこととなった。
その分、宮殿建造の予算が浮いたわけだが。
「細かいことをいうな。せっかく良いものを持ってきてやったというのに冷たいぞ」
「別に細かくは……それはそうと、良いもの、ですか?」
「あぁ、契約祝いといったところか。ほれ」
その言葉とともに、イリアは手に持っていた袋を乱雑に空中に放り投げる。
その贈り物をリーナが慌ててリーナがキャッチする。
「開けてみても?」
「勿論だ」
許可も得たことところで、リオンはイリアのプレゼントを開ける。
厳重に放送され、何重にも封印がかけられた箱。
外装は漆黒そのものであり、リーナさえ持つのがやっとの程の重量である。
その封印を解き、箱を開けると――
「「っ!?」」
すさまじい熱気がリオンとリーナの顔を打つ。
「っ!! これは……」
「ハハハハハ、びっくりしたか?」
箱の中身は――脈動する灼熱の心臓である。
「これは、九尾の心臓、ですか?」
「うむ……その通りだが、ずばり言い当てられるとつまらないぞ」
――九尾
伝承では尾が九本ある不滅の狐。
数年前、尾が七本の狐がセルエイム花国で暴れた際に、討伐に赴いたのがイリアである。
その際、セルエイム花国は甚大の損失を被ったという。
都市一つが壊滅し、討伐に向かった軍の一個師団が半壊したそう。
不死鳥や竜種と同様、異なる世界より召喚される霊獣である。
「こんな貴重なものを、よろしいのですか?」
「弟の晴れ舞台だ。遠慮はいらん」
「ありがたく頂戴いたします。この礼はいつか必ず」
表では平静を保っているリオンだが、その実は歓喜していた。
(九尾の心臓……!! まさかここで手に入るとは。これなら、ハリヴァス式のさらに先を――)
九尾の心臓ともなれば使い方は無限にある。
それこそ、霊薬として使えば、すぐにでも第四位階が見えるだろう。
だがそれ以上の使い方、リオンは知っていた。
(こうなったら是非とも欲しい。父上の、焔の不死鳥の炎……!!)
「ありがとうございます、姉上。礼というわけではありませんが……イレーネ山脈をご存じですか?」
礼ではないといいつつも、リオンは感謝の意を込めてイリアにある情報を提供するのだった。
◆
薄暗い部屋の中で、男は古びた王座に腰を掛けていた。
何の変哲もない王座、とは言い難い。
その肘掛けは幼い竜の頭蓋骨で、背もたれは不死鳥の羽毛で飾られており、足元には人間の骨と怨霊が群がっていた。
『やはり君は、また僕の邪魔をするのかい』
おぞましい王座に腰を掛けるその男は、おもむろに口を開く。
『黙ってないで何か言いなよ。聞こえてるんでしょ?』
すると、何もない虚空より言葉が響く。
『我にその天命を与えたのはお前だろ。今更後悔したとでも』
『まあ、そうだけどさ……それは違うと思うな。僕のだよ?』
『それもまた、天命の内だ』
『はぁ……まあ、過ぎたことをウダウダ言ってもしょうがないか』
男は手を振り、声をかき消す。
『これで負けたら言い訳できないよ』
鋭い目つきとは裏腹に、男はニヤリと頬を歪ませた。
11
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説

アレク・プランタン
かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった
と‥‥転生となった
剣と魔法が織りなす世界へ
チートも特典も何もないまま
ただ前世の記憶だけを頼りに
俺は精一杯やってみる
毎日更新中!

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。

駄々甘ママは、魔マ王さま。
清水裕
ファンタジー
ある日、人里離れた森の奥で義理の母親と共に暮らす少年ヨシュアは夢の中で神さまの声を聞いた。
その内容とは、勇者として目覚めて魔王を退治しに行って欲しいと言うものであった。
……が、魔王も勇者も御伽噺の存在となっている世界。更には森の中と言う限られた環境で育っていたヨシュアにはまったくそのことは理解出来なかった。
けれど勇者として目覚めたヨシュアをモンスターは……いや、魔王軍は放っておくわけが無く、彼の家へと魔王軍の幹部が送られた。
その結果、彼は最愛の母親を目の前で失った。
そしてヨシュアは、魔王軍と戦う決意をして生まれ育った森を出ていった。
……これは勇者であるヨシュアが魔王を倒す物語である。
…………わけは無く、母親が実は魔王様で更には息子であるヨシュアに駄々甘のために、彼の活躍を監視し続ける物語である。
※基本的に2000文字前後の短い物語を数話ほど予定しております。
※視点もちょくちょく変わります。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる