176 / 227
第四章 パラレルワールド
第7話 闇の勢力の総本部
しおりを挟む
優里はクリスタルエレメントが奪われたことを知って驚きはしたものの、それについて疑うようなそぶりは見せなかった。
クリスがマーティスにも優里を紹介すると、マーティスはすでに優里のことを知っていた。そして『ユリさんにも是非ご協力をお願いしたい』と言って、頭を下げた。
ひと通り話を聞き終えた優里は、エンダを胸ポケットから出して肩に載せた。
エンダのドラゴン飛翔から戻ったときに、優里はヘリコプターとスーツの男を見かけて警戒した。そしてエンダを見られてはまずいと思い、森の奥にエンダを着地させて歩いてお城まで戻ったのだった。
『でも、クリスタルエレメントが闇の勢力に奪われてしまったなら、早くしないと地球が滅亡させられてしまうんじゃない?』
クリスと紗奈に向かってそう言った優里に慌てる様子は見られず、至って落ち着いていた。
『銀河連邦の話では、その心配はないようです』と、マーティスが横から答えた。
『詳しい話は私も知らされていませんが、万一のことを考えてすでに保険を掛けてあると言っていました。ですから、闇の勢力が滅亡の儀式をしたとしても成功はしないようです。
それに、地球を滅亡させるにあたって、闇の勢力に携わる多くの人間を他の星へ移送する必要もありますから、すぐすぐに儀式が始められることもないとは思います』
『そうなんですか』と、優里は納得したようにうなずいた。
『ところで、闇の勢力はすり替えたクリスタルエレメントをどこに保管しているのですか?地底都市のどこかですか?』と、紗奈が質問した。
マーティスは『いえ』と、首を振った。
『恐らく、ローマにある闇の勢力の総本部でしょう』
『ローマ?ローマって、イタリアのローマですか?』
驚く紗奈に、マーティスはうなずき返した。
『それじゃあ、今からローマへ行くということですか?』
マーティスはまたうなずくと、言った。
『それに伴う必要な手続きや滞在先など、すべて私どもが手配しております。ですからご心配無用です。もちろん、ベベも渡航できるよう手配済みです』
『でも、なんでわたしたちなんですか?クリスタルエレメントを奪い返すということなら、選ばれし者であるクリスでなくてもいいわけでしょう?警察とか政府とか、もっと大人の人たちにお願いした方がいいんじゃないですか?』
紗奈の言い分は、もっともだった。
闇の勢力の本部に乗り込んで奪い返すなどという危険な任務を、一介の子供たちに依頼すべきではない。それよりも国家や軍隊など、強大な力を持つ組織にお願いするべきだ。
『地表世界では、ほぼすべての機関に闇の勢力の息がかかっています。当然、政府や軍隊から国家に至るまで、あらゆるものを闇の勢力が動かしているのです。ですから、それらの機関へお願いするわけにはいきません。
また、地底都市も誰がスパイか分からない状況ですし、地底都市の人間に知られることなく秘密裏にこの任務は進める必要があります。 そこで、地表人であるクリスさん方に白羽の矢が立ったというわけです。これまでクリスタルエレメント獲得に携わってこられたことで、アセンションに対する知識もある。それに信用も置けて実力もあるということで・・・。
今回の任務をお願いするのに、これ以上ないほど適任ということです。そこに年齢などは一切関係ありません。銀河連邦のお墨付きですから、間違いありません』
銀河連邦から認められることはとても名誉なことなのだ、とでもいうような口ぶりでマーティスは話した。
『地底都市の人間にも知られてはいけないということは、このことはクレアやエランドラたちも知らないっていうことですか?』
紗奈のその質問に『はい。今のところは』と、マーティスは答えた。
『ただエランドラさんについては、クリスさんの守護ドラゴンですから知られても問題ありませんし、クリスさんが行動を始めたら自然と気づかれることになるでしょう』と、マーティスは付け加えた。
それならば何かあった時にはエランドラが助けに来てくれるかもしれない、とクリスは思った。しかし、今回の任務は地上でのことだ。地表世界はエランドラたちにとって人の姿にシェイプシフトすることすらきついと言っていた。それならば、頼ることはできないかもしれない。
ひとりそんなことを考えるクリスに、紗奈が「どう思う?」と聞いた。
「地底世界の人に確認ができないなら、本当にクリスタルエレメントがすり替えられたのかどうか分からないよね?」
まだマーティスの話を信用したわけではないとばかりに、聞こえよがしに紗奈は言った。
「でも、わたしはクリスタルエレメントが奪われてしまったっていうのは、案外本当じゃないかっていう気がするよ」と、優里がマーティスを擁護するような発言をした。
「なんで?」と聞き返した紗奈に、「確証はないけど」と優里は肩をすぼめた。
「でも、前回ウェントゥスを入手した後に紗奈も言っていたでしょう?闇の勢力の諦めが早い気がするって。実はわたしも、あのとき同じことを思ってたんだ。なんか詰めが甘いなって。というよりも、なんだかまるでわたしたちがウェントゥスを入手するように仕向けられていたような気がしたの」
たしかに闇の勢力の諦めが早いとは、紗奈も思っていた。何としても地球のアセンションを阻止しようという割には、意地でも手に入れようとすることなくウェントゥスを残して田川先生は逃げ去ってしまったのだ。
全勢力を上げてかかってくる、という感じではなかった。しかしクレアからは、宇宙戦争に発展するからこれ以上闇の勢力が手出しをしてくることはないと言われた。
「わたしもなんとなくそう感じているだけだから、実際分からないけどね」と優里は付け加え、「でも」と続けた。
「闇の勢力って地上を牛耳っているような組織なわけでしょう?それが、5つのクリスタルエレメントを5つ全部取り損なうことなんてあるのかなって単純に思ったの。もっと、やりようがあったんじゃないかなって」
優里のその意見に、紗奈も同感だった。世界中の国家を裏で操作しているような組織が、クリスタルエレメントをひとつも奪えずに諦めるなんてたしかにおかしいかもしれない。すると「でも」と、クリスが口を挟んだ。
「闇の勢力の人間にはそもそも選ばれし者がいないから、だから最初から不利だったっていうのもあったんじゃないかな。それに、実際敵も味方も含めて何人も命を落としているし。向こうも本気だったと思うけど」
クリスの意見に、優里はうなずき返した。
「うん。もちろんクリス君の言う通り向こうも本気だったし、それに最初からこっちの方が有利だったっていうのもあると思う。だから、もしクリスタルエレメントを手に入れられなかったとしても、どうにかできるような最後の手段を闇の勢力は最初から用意していてもおかしくないなって思ったの」
なるほど、とクリスも納得した。桜井さんの言う通りかもしれない。
「その最後の手段というのが、セテオスにいるスパイにクリスタルエレメントを奪わせるということだったんだね」とクリスが言うと、優里は笑顔でうなずき返した。その隣で紗奈も納得したようにうなずいた。
それからふたりは、クリスに向かって『どうする?』と思念を飛ばした。
クリスがマーティスにも優里を紹介すると、マーティスはすでに優里のことを知っていた。そして『ユリさんにも是非ご協力をお願いしたい』と言って、頭を下げた。
ひと通り話を聞き終えた優里は、エンダを胸ポケットから出して肩に載せた。
エンダのドラゴン飛翔から戻ったときに、優里はヘリコプターとスーツの男を見かけて警戒した。そしてエンダを見られてはまずいと思い、森の奥にエンダを着地させて歩いてお城まで戻ったのだった。
『でも、クリスタルエレメントが闇の勢力に奪われてしまったなら、早くしないと地球が滅亡させられてしまうんじゃない?』
クリスと紗奈に向かってそう言った優里に慌てる様子は見られず、至って落ち着いていた。
『銀河連邦の話では、その心配はないようです』と、マーティスが横から答えた。
『詳しい話は私も知らされていませんが、万一のことを考えてすでに保険を掛けてあると言っていました。ですから、闇の勢力が滅亡の儀式をしたとしても成功はしないようです。
それに、地球を滅亡させるにあたって、闇の勢力に携わる多くの人間を他の星へ移送する必要もありますから、すぐすぐに儀式が始められることもないとは思います』
『そうなんですか』と、優里は納得したようにうなずいた。
『ところで、闇の勢力はすり替えたクリスタルエレメントをどこに保管しているのですか?地底都市のどこかですか?』と、紗奈が質問した。
マーティスは『いえ』と、首を振った。
『恐らく、ローマにある闇の勢力の総本部でしょう』
『ローマ?ローマって、イタリアのローマですか?』
驚く紗奈に、マーティスはうなずき返した。
『それじゃあ、今からローマへ行くということですか?』
マーティスはまたうなずくと、言った。
『それに伴う必要な手続きや滞在先など、すべて私どもが手配しております。ですからご心配無用です。もちろん、ベベも渡航できるよう手配済みです』
『でも、なんでわたしたちなんですか?クリスタルエレメントを奪い返すということなら、選ばれし者であるクリスでなくてもいいわけでしょう?警察とか政府とか、もっと大人の人たちにお願いした方がいいんじゃないですか?』
紗奈の言い分は、もっともだった。
闇の勢力の本部に乗り込んで奪い返すなどという危険な任務を、一介の子供たちに依頼すべきではない。それよりも国家や軍隊など、強大な力を持つ組織にお願いするべきだ。
『地表世界では、ほぼすべての機関に闇の勢力の息がかかっています。当然、政府や軍隊から国家に至るまで、あらゆるものを闇の勢力が動かしているのです。ですから、それらの機関へお願いするわけにはいきません。
また、地底都市も誰がスパイか分からない状況ですし、地底都市の人間に知られることなく秘密裏にこの任務は進める必要があります。 そこで、地表人であるクリスさん方に白羽の矢が立ったというわけです。これまでクリスタルエレメント獲得に携わってこられたことで、アセンションに対する知識もある。それに信用も置けて実力もあるということで・・・。
今回の任務をお願いするのに、これ以上ないほど適任ということです。そこに年齢などは一切関係ありません。銀河連邦のお墨付きですから、間違いありません』
銀河連邦から認められることはとても名誉なことなのだ、とでもいうような口ぶりでマーティスは話した。
『地底都市の人間にも知られてはいけないということは、このことはクレアやエランドラたちも知らないっていうことですか?』
紗奈のその質問に『はい。今のところは』と、マーティスは答えた。
『ただエランドラさんについては、クリスさんの守護ドラゴンですから知られても問題ありませんし、クリスさんが行動を始めたら自然と気づかれることになるでしょう』と、マーティスは付け加えた。
それならば何かあった時にはエランドラが助けに来てくれるかもしれない、とクリスは思った。しかし、今回の任務は地上でのことだ。地表世界はエランドラたちにとって人の姿にシェイプシフトすることすらきついと言っていた。それならば、頼ることはできないかもしれない。
ひとりそんなことを考えるクリスに、紗奈が「どう思う?」と聞いた。
「地底世界の人に確認ができないなら、本当にクリスタルエレメントがすり替えられたのかどうか分からないよね?」
まだマーティスの話を信用したわけではないとばかりに、聞こえよがしに紗奈は言った。
「でも、わたしはクリスタルエレメントが奪われてしまったっていうのは、案外本当じゃないかっていう気がするよ」と、優里がマーティスを擁護するような発言をした。
「なんで?」と聞き返した紗奈に、「確証はないけど」と優里は肩をすぼめた。
「でも、前回ウェントゥスを入手した後に紗奈も言っていたでしょう?闇の勢力の諦めが早い気がするって。実はわたしも、あのとき同じことを思ってたんだ。なんか詰めが甘いなって。というよりも、なんだかまるでわたしたちがウェントゥスを入手するように仕向けられていたような気がしたの」
たしかに闇の勢力の諦めが早いとは、紗奈も思っていた。何としても地球のアセンションを阻止しようという割には、意地でも手に入れようとすることなくウェントゥスを残して田川先生は逃げ去ってしまったのだ。
全勢力を上げてかかってくる、という感じではなかった。しかしクレアからは、宇宙戦争に発展するからこれ以上闇の勢力が手出しをしてくることはないと言われた。
「わたしもなんとなくそう感じているだけだから、実際分からないけどね」と優里は付け加え、「でも」と続けた。
「闇の勢力って地上を牛耳っているような組織なわけでしょう?それが、5つのクリスタルエレメントを5つ全部取り損なうことなんてあるのかなって単純に思ったの。もっと、やりようがあったんじゃないかなって」
優里のその意見に、紗奈も同感だった。世界中の国家を裏で操作しているような組織が、クリスタルエレメントをひとつも奪えずに諦めるなんてたしかにおかしいかもしれない。すると「でも」と、クリスが口を挟んだ。
「闇の勢力の人間にはそもそも選ばれし者がいないから、だから最初から不利だったっていうのもあったんじゃないかな。それに、実際敵も味方も含めて何人も命を落としているし。向こうも本気だったと思うけど」
クリスの意見に、優里はうなずき返した。
「うん。もちろんクリス君の言う通り向こうも本気だったし、それに最初からこっちの方が有利だったっていうのもあると思う。だから、もしクリスタルエレメントを手に入れられなかったとしても、どうにかできるような最後の手段を闇の勢力は最初から用意していてもおかしくないなって思ったの」
なるほど、とクリスも納得した。桜井さんの言う通りかもしれない。
「その最後の手段というのが、セテオスにいるスパイにクリスタルエレメントを奪わせるということだったんだね」とクリスが言うと、優里は笑顔でうなずき返した。その隣で紗奈も納得したようにうなずいた。
それからふたりは、クリスに向かって『どうする?』と思念を飛ばした。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
美しくも残酷な世界に花嫁(仮)として召喚されたようです~酒好きアラサーは食糧難の世界で庭を育てて煩悩のままに生活する
くみたろう
ファンタジー
いつもと変わらない日常が一変するのをただの会社員である芽依はその身をもって知った。
世界が違った、価値観が違った、常識が違った、何もかもが違った。
意味がわからなかったが悲観はしなかった。
花嫁だと言われ、その甘い香りが人外者を狂わすと言われても、芽依の周りは優しさに包まれている。
そばに居るのは巨大な蟻で、いつも優しく格好良く守ってくれる。
奴隷となった大好きな二人は本心から芽依を愛して側にいてくれる。
麗しい領主やその周りの人外者達も、話を聞いてくれる。
周りは酷く残酷な世界だけれども、芽依はたまにセクハラをして齧りつきながら穏やかに心を育み生きていく。
それはこの美しく清廉で、残酷でいておぞましい御伽噺の世界の中でも慈しみ育む人外者達や異世界の人間が芽依を育て守ってくれる。
お互いの常識や考えを擦り合わせ歩み寄り、等価交換を基盤とした世界の中で、優しさを育てて自分の居場所作りに励む。
全ては幸せな気持ちで大好きなお酒を飲む為であり、素敵な酒のつまみを開発する日々を送るためだ。
W職業持ちの異世界スローライフ
Nowel
ファンタジー
仕事の帰り道、トラックに轢かれた鈴木健一。
目が覚めるとそこは魂の世界だった。
橋の神様に異世界に転生か転移することを選ばせてもらい、転移することに。
転移先は森の中、神様に貰った力を使いこの森の中でスローライフを目指す。
スライムと異世界冒険〜追い出されたが実は強かった
Miiya
ファンタジー
学校に一人で残ってた時、突然光りだし、目を開けたら、王宮にいた。どうやら異世界召喚されたらしい。けど鑑定結果で俺は『成長』 『テイム』しかなく、弱いと追い出されたが、実はこれが神クラスだった。そんな彼、多田真司が森で出会ったスライムと旅するお話。
*ちょっとネタばれ
水が大好きなスライム、シンジの世話好きなスライム、建築もしてしまうスライム、小さいけど鉱石仕分けたり探索もするスライム、寝るのが大好きな白いスライム等多種多様で個性的なスライム達も登場!!
*11月にHOTランキング一位獲得しました。
*なるべく毎日投稿ですが日によって変わってきますのでご了承ください。一話2000~2500で投稿しています。
*パソコンからの投稿をメインに切り替えました。ですので字体が違ったり点が変わったりしてますがご了承ください。
異世界でのんきに冒険始めました!
おむす微
ファンタジー
色々とこじらせた、平凡な三十路を過ぎたオッサンの主人公が(専門知識とか無いです)異世界のお転婆?女神様に拉致されてしまい……勘違いしたあげく何とか頼み込んで異世界に…?。
基本お気楽で、欲望全快?でお届けする。異世界でお気楽ライフ始めるコメディー風のお話しを書いてみます(あくまで、"風"なので期待しないで気軽に読んでネ!)一応15R にしときます。誤字多々ありますが初めてで、学も無いためご勘弁下さい。
ただその場の勢いで妄想を書き込めるだけ詰め込みますので完全にご都合主義でつじつまがとか気にしたら敗けです。チートはあるけど、主人公は一般人になりすましている(つもり)なので、人前で殆んど無双とかしません!思慮が足りないと言うか色々と垂れ流して、バレバレですが気にしません。徐々にハーレムを増やしつつお気楽な冒険を楽しんで行くゆる~い話です。それでも宜しければ暇潰しにどうぞ。
始龍の賢者〜生まれた直後に森に捨てられたけど、最強種のドラゴンに拾われ溺愛されて最強になった~
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
赤子に転生した主人公には、前世の記憶がなかった。しかも魔力ゼロ。魔力ゼロの忌み子は死ねと、実家から捨てられてしまう。捨てられたのはなんと森の中。その森は最強クラスの魔物蠢く大魔境だった!
そんな主人公を拾ったのは一匹のドラゴン。なんと「この赤子、イケメンショタに育ちそうだな」との理由で拾われてしまう。そう、このドラゴンは、ショタコンドラゴンなのであった。
アイリと名乗ったドラゴンは、主人公にレルギアと名を与える。アイリに溺愛され、すくすく育つレルギア。そんなある日、レルギアはアイリから魔法を教わる。魔力ゼロだけど、実は最強の魔力適性を持っていた!
レルギアが特別なのは、魔法だけではなかった。記憶はないが、どうやら人生二度目らしいレルギアは、スキルスロットも2倍あった。通常5つまでしか覚えられないスキルスロットが、レルギアだけ10個もあったのだ!
しかしそんな幸せな生活も、長くは続かなかった。ある日アイリは、レルギアを森に残して去ってしまう。絶望したレルギアが出会ったのは、とある国の姫だった。姫との出会いで希望を取り戻すレルギア。アイリを探しに、生まれて初めて森を出ることになるのだが……?
生まれてこのかた大魔境を一歩も出たことのない、非常識な竜王様の無双冒険譚が今、始まる!!!!
他のサイトにも掲載
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
異世界でゆるゆる生活を満喫す
葉月ゆな
ファンタジー
辺境伯家の三男坊。数か月前の高熱で前世は日本人だったこと、社会人でブラック企業に勤めていたことを思い出す。どうして亡くなったのかは記憶にない。ただもう前世のように働いて働いて夢も希望もなかった日々は送らない。
もふもふと魔法の世界で楽しく生きる、この生活を絶対死守するのだと誓っている。
家族に助けられ、面倒ごとは優秀な他人に任せる主人公。でも頼られるといやとはいえない。
ざまぁや成り上がりはなく、思いつくままに好きに行動する日常生活ゆるゆるファンタジーライフのご都合主義です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる