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桃野郎が君臨するぞ編
90、僕と一緒に滅ぶがいい*
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さすがの原液攻撃は効いたというか服が溶けてしまったようで、社会の窓が全開どころか強制開示になった荒らし野郎。
これが公衆の面前であれば即刻逮捕案件だろうが残念ながら周りには誰もおらず、自室で寛ぐ人のように慌てず騒がず堂々と歩く、ただの変態となった。
「服も着ないとはこの野蛮人めっ! やはり僕のシナリオをぶっ壊す非常識人は、どこまで行っても常識知らずの恥知らずなんだ! 野猿なんだああ! バーカバーカ! 不感症! 粗チン!」
最後ただの悪口だぞ橙鬼。
あと、脱がせたのお前だ橙鬼。
仕込んだ毒ガス罠が一切効かず、かなり悔しい思いをしているというのは伝わってきた。
涙を盛大に吹きこぼし口角泡を飛ばしながら荒らし野郎の尊厳を踏み潰す言葉で罵りまくっている。
泣きながら怒るとか本当に器用だよな橙鬼は。
「ひっく、ぐすん……タモンさん、やっちゃって下さい」
『本当にいいのか?』
「いいんです。城はまた造り直せばいい……。主様、最期までご迷惑をおかけしてしまうことを心からお詫び申し上げます。ごめんなさい」
タモンと通信の魔法陣で何やら話している橙鬼は、ふと空を見上げて俺の黒画面へとメッセージを遺した。
何をする気だ? タモンは何処だ?
地図からタモンを見つけた瞬間には、それが起こっていた。
タモンがパイルバンカーをぶっ放したのだ。
パイルバンカーとは巨大な杭の武器である。ただ杭を放つだけで実用性のない浪漫武器として名高いが、大きな武器はいいねってことで時空ポシェットに突っ込んだのは俺です。俺だね。俺が用意した。
まさか、ここで使われるとは思わなんだ。
接敵して徹甲弾をぶつける。ただこれだけの武器だが、接敵した時点で危険だし、そんなでかいもん敵の前で振り上げていたら隙だらけだし、確実に当たるけど反動でこっちも確実にダメージ食らうしで、いいことはない。
やはり浪漫武器の域を出ない代物だが、これをタモンが使えば話は変わる。
黒の両翼を広げたタモンは天使族。その中でも日々闘いに明け暮れていた傭兵みたいな強靭な肉体を持つ大天使だ。
実際、天界最前線で悪魔族と激戦を繰り広げていた張本人でもある。
……そんな重要人物を堕天させて大丈夫なんかね天界はとも思うが、まあ、今はそのこと関係ないから忘れておこう。
大天使であるからこそ武器を放つ反動なんか屁の河童である。
加えて今回のターゲットは城内部、横真柱だ。城という構造物は見栄えよく天井高にしたいから梁を少なくしがちなのだ。その中で横真柱は天井を支え、建物全体を支え合う構造の要。
そこへ、パイルバンカー。ズガーンと大きな衝撃を与えたのだ。
そりゃあ、折れるよね。天井落ちるよね。衝撃で柱だって何本か崩れて城は崩壊していくさ。
徐々に振動は大きくなり、あちこちに罅が入る。形あるものは壊れ、崩れゆく城内の中、天使にとったら脱出は容易だけど、橙鬼はその場を動かない。
荒らし野郎の足も止まっている。
「…………」
「ふふん、動けないだろう。薬液を引っ被った時に気づいたっぽいけど、気づいた時にはもう遅いというやつだ」
なんと橙鬼、地面に足止めの魔法陣を仕込んでいたらしい。それは城門を潜った時から続いていたようだ。
俺も気づかなかった。
何重にも複雑な魔法陣を重ねがけし、決して簡単には気づかない解けない仕組みのようだ。
詳細は知らないが、きっとエル君が描いた魔法陣だろう。
「僕と一緒に滅ぶがいい!」
橙鬼がドヤ顔で叫ぶけど言っていることが酷い。俺も死ぬけどお前も死ねだ。
でも、橙鬼のあの不敵な笑みを見ていると、荒らし野郎をただ城の崩落に巻き込むだけじゃない気がする。巻き込まれたって、あの最強チートは生き残るだろう。神や化学薬品さえ効かぬ最強様だからな。
ということは、何かやつを確実に仕留める罠を用意しているはず……。
何となく嫌な予感がしたので、幾重にも広がる魔法陣たちを読み解いてみる。
『拘束魔法陣ギガXボクゥ:巻き込み型自暴自棄スペシャリストが構想した複合魔法陣』
黒画面まで酷いことを……!
『隠蔽魔法陣:隠蔽するよ』
『加重魔法陣:加重するよ』
んんんそうじゃないいどうしてここぞという時にポンコツるかな?!
『心中魔法陣:一緒に死んで来世でまた逢おうね』
ぎゃああ、こ、これだああぁぁ……!
橙鬼は相手の確殺を狙っているのだ。己が滅びたら相手も必ず死ぬ心中魔法を陣に仕込んでいた!
よくこんな魔法を知っていたな……バッケン爺ちゃんだな?!
今となってはもう遅いがバッケン爺ちゃんを派遣したの間違いだった……うああん橙鬼のバカぁぁだから謝ったのかあ……! なに謝ってんだよおお! こんなことしたって、俺、喜ばないんだからねっ!
ガラガラと崩れる壁と土煙の向こうで橙鬼は、「はーはっはっはー!」と、まるで悪役のような哄笑を上げ、その声もやがて聞こえなくなった。
荒らし野郎の姿も見えない。
全て押し潰されて息絶えた───そう思ったけども……。
瓦礫が押し上げられ、出てきたやつがいた。
「……服、服を……」
荒らし野郎である。
桃色の髪は薄汚れ、真っ裸フルティンな変態である。
空中に浮かんだ魔法陣へと手を突っ込み服を取り出し、その場で服を着始めたが、さっきまでは紛うことなき裸族であった。
「生きてるだと……?」
やつが生きていた。くたばって欲しいやつではあるが、やつが生きているなら橙鬼も生きているということだ。
心中魔法陣が不発だったのか……?
いや、俺が解析した時は正式に起動していた。不足は見えなかった。
それなら、やはり橙鬼は生きて────!!!!
瓦礫の一部が盛り上がる。荒らし野郎とそう変わらない位置に、橙色の髪が覗いた。
橙鬼────と、誰だ? もう一人いるぞ。橙鬼が抱え込んでいるその人物は……。
「ばかー! ばかばかぁ! どうして僕なんか庇うんです!? 死ぬつもりだったのに……死んでお詫びしなきゃいけなかったのにいイィ」
橙鬼が怒鳴りながら抱え込んでいる人物は、カーディスだ。どうやらカーディスが橙鬼を庇って助けたらしい。
え、本当に? あの自分勝手で気ままなナルシスト妖精紳士が?
「いやあ~隠れてたんだけどね……流石に目の前で死なれても困るし……あ、叩かないで、これ以上のダメージは致命傷になるよ」
「叩くわけないでしょ。これは拳の行き場がないだけですよっ!」
そう言って振り上げていた拳は降ろされ、代わりとばかりにカーディスの胸倉を掴んだ。カーディスをガクガク揺さぶる橙鬼。
揺さぶられるだけのカーディスは、「ぐふっ」って血を吐いている。
えーと、取り敢えずなんやかんやでカーディスに庇われた橙鬼は生き延びたってことだ。そして庇ったカーディスは瀕死ということで……。
突如、光の輪が空中に現れる。
『おめでとうございます。これで第六階層のボスは全て倒しました。移動陣で下の階層へ続く階段へとお進み下さい』
無機質な自動音声まで流れ、クリア判定されてしまったようだ。
カーディス瀕死だからね。紛うことなき『ボスはやられた』だ。
カリオス氏が開発したクリア者が移動するための移動陣は、どこでクリア者が発生してもいいように空中で縦型に形成される。それを潜れば下階層へ降りる階段がある密室へご案内だ。
密室にはこれまでの冒険を労る各種サービスにお休み部屋もあるので、一旦体調を整えてから下階層に挑めるかたちとなる。本来ならだ。
荒らし野郎は無視してそのまま第七階層へ行きそう……うん、本当に橙鬼も瀕死の妖精も気にしないで移動魔法陣を通ったな。そして、その前に桃臭──ピーチスメルを撒き散らかしたらしい。
「ふえぇ、ばかばかぁ……なんでこんなバカにときめかなきゃならないんですかあ……!」
「あーあ、勃ったよねえ…………」
しっかり妖精にも効く桃臭だ。一瞬で勃起状態らしい。
橙鬼も、相変わらずの鬼能力低位置だからか抵抗もろくにできず、更に真正面でピーチスメルを食らった影響で目の前の妖精紳士に胸トゥンクしちゃったらしい。
その前に庇われて助けられての恋愛フラグは立っていた気がするけどな。
「ん……ほら、橙鬼くん……キスの仕方は前に教えたろう」
「ふぅ……んく、いきなりっ、やあ、ぁん、むぅぅ……っ」
チュッチュしだしおった。お互いに腰振って竿当ても激しそうだ。
前に教えたとか、あいつら既にそういう関係なのか……?
ちょっと俺、知らなかったなあ。
知らされてなかったけど俺ってば寛容だからさ、藻スラ卵を二人の上に降らせて祝福しておいた。おめでとーう。
「カーディス、はよ傷を癒して体力回復して、とりま励め」
スピーカーオンでメッセージも飛ばし、さっさと黒画面中継を切り替えた。
末永く爆発して下さい。
これが公衆の面前であれば即刻逮捕案件だろうが残念ながら周りには誰もおらず、自室で寛ぐ人のように慌てず騒がず堂々と歩く、ただの変態となった。
「服も着ないとはこの野蛮人めっ! やはり僕のシナリオをぶっ壊す非常識人は、どこまで行っても常識知らずの恥知らずなんだ! 野猿なんだああ! バーカバーカ! 不感症! 粗チン!」
最後ただの悪口だぞ橙鬼。
あと、脱がせたのお前だ橙鬼。
仕込んだ毒ガス罠が一切効かず、かなり悔しい思いをしているというのは伝わってきた。
涙を盛大に吹きこぼし口角泡を飛ばしながら荒らし野郎の尊厳を踏み潰す言葉で罵りまくっている。
泣きながら怒るとか本当に器用だよな橙鬼は。
「ひっく、ぐすん……タモンさん、やっちゃって下さい」
『本当にいいのか?』
「いいんです。城はまた造り直せばいい……。主様、最期までご迷惑をおかけしてしまうことを心からお詫び申し上げます。ごめんなさい」
タモンと通信の魔法陣で何やら話している橙鬼は、ふと空を見上げて俺の黒画面へとメッセージを遺した。
何をする気だ? タモンは何処だ?
地図からタモンを見つけた瞬間には、それが起こっていた。
タモンがパイルバンカーをぶっ放したのだ。
パイルバンカーとは巨大な杭の武器である。ただ杭を放つだけで実用性のない浪漫武器として名高いが、大きな武器はいいねってことで時空ポシェットに突っ込んだのは俺です。俺だね。俺が用意した。
まさか、ここで使われるとは思わなんだ。
接敵して徹甲弾をぶつける。ただこれだけの武器だが、接敵した時点で危険だし、そんなでかいもん敵の前で振り上げていたら隙だらけだし、確実に当たるけど反動でこっちも確実にダメージ食らうしで、いいことはない。
やはり浪漫武器の域を出ない代物だが、これをタモンが使えば話は変わる。
黒の両翼を広げたタモンは天使族。その中でも日々闘いに明け暮れていた傭兵みたいな強靭な肉体を持つ大天使だ。
実際、天界最前線で悪魔族と激戦を繰り広げていた張本人でもある。
……そんな重要人物を堕天させて大丈夫なんかね天界はとも思うが、まあ、今はそのこと関係ないから忘れておこう。
大天使であるからこそ武器を放つ反動なんか屁の河童である。
加えて今回のターゲットは城内部、横真柱だ。城という構造物は見栄えよく天井高にしたいから梁を少なくしがちなのだ。その中で横真柱は天井を支え、建物全体を支え合う構造の要。
そこへ、パイルバンカー。ズガーンと大きな衝撃を与えたのだ。
そりゃあ、折れるよね。天井落ちるよね。衝撃で柱だって何本か崩れて城は崩壊していくさ。
徐々に振動は大きくなり、あちこちに罅が入る。形あるものは壊れ、崩れゆく城内の中、天使にとったら脱出は容易だけど、橙鬼はその場を動かない。
荒らし野郎の足も止まっている。
「…………」
「ふふん、動けないだろう。薬液を引っ被った時に気づいたっぽいけど、気づいた時にはもう遅いというやつだ」
なんと橙鬼、地面に足止めの魔法陣を仕込んでいたらしい。それは城門を潜った時から続いていたようだ。
俺も気づかなかった。
何重にも複雑な魔法陣を重ねがけし、決して簡単には気づかない解けない仕組みのようだ。
詳細は知らないが、きっとエル君が描いた魔法陣だろう。
「僕と一緒に滅ぶがいい!」
橙鬼がドヤ顔で叫ぶけど言っていることが酷い。俺も死ぬけどお前も死ねだ。
でも、橙鬼のあの不敵な笑みを見ていると、荒らし野郎をただ城の崩落に巻き込むだけじゃない気がする。巻き込まれたって、あの最強チートは生き残るだろう。神や化学薬品さえ効かぬ最強様だからな。
ということは、何かやつを確実に仕留める罠を用意しているはず……。
何となく嫌な予感がしたので、幾重にも広がる魔法陣たちを読み解いてみる。
『拘束魔法陣ギガXボクゥ:巻き込み型自暴自棄スペシャリストが構想した複合魔法陣』
黒画面まで酷いことを……!
『隠蔽魔法陣:隠蔽するよ』
『加重魔法陣:加重するよ』
んんんそうじゃないいどうしてここぞという時にポンコツるかな?!
『心中魔法陣:一緒に死んで来世でまた逢おうね』
ぎゃああ、こ、これだああぁぁ……!
橙鬼は相手の確殺を狙っているのだ。己が滅びたら相手も必ず死ぬ心中魔法を陣に仕込んでいた!
よくこんな魔法を知っていたな……バッケン爺ちゃんだな?!
今となってはもう遅いがバッケン爺ちゃんを派遣したの間違いだった……うああん橙鬼のバカぁぁだから謝ったのかあ……! なに謝ってんだよおお! こんなことしたって、俺、喜ばないんだからねっ!
ガラガラと崩れる壁と土煙の向こうで橙鬼は、「はーはっはっはー!」と、まるで悪役のような哄笑を上げ、その声もやがて聞こえなくなった。
荒らし野郎の姿も見えない。
全て押し潰されて息絶えた───そう思ったけども……。
瓦礫が押し上げられ、出てきたやつがいた。
「……服、服を……」
荒らし野郎である。
桃色の髪は薄汚れ、真っ裸フルティンな変態である。
空中に浮かんだ魔法陣へと手を突っ込み服を取り出し、その場で服を着始めたが、さっきまでは紛うことなき裸族であった。
「生きてるだと……?」
やつが生きていた。くたばって欲しいやつではあるが、やつが生きているなら橙鬼も生きているということだ。
心中魔法陣が不発だったのか……?
いや、俺が解析した時は正式に起動していた。不足は見えなかった。
それなら、やはり橙鬼は生きて────!!!!
瓦礫の一部が盛り上がる。荒らし野郎とそう変わらない位置に、橙色の髪が覗いた。
橙鬼────と、誰だ? もう一人いるぞ。橙鬼が抱え込んでいるその人物は……。
「ばかー! ばかばかぁ! どうして僕なんか庇うんです!? 死ぬつもりだったのに……死んでお詫びしなきゃいけなかったのにいイィ」
橙鬼が怒鳴りながら抱え込んでいる人物は、カーディスだ。どうやらカーディスが橙鬼を庇って助けたらしい。
え、本当に? あの自分勝手で気ままなナルシスト妖精紳士が?
「いやあ~隠れてたんだけどね……流石に目の前で死なれても困るし……あ、叩かないで、これ以上のダメージは致命傷になるよ」
「叩くわけないでしょ。これは拳の行き場がないだけですよっ!」
そう言って振り上げていた拳は降ろされ、代わりとばかりにカーディスの胸倉を掴んだ。カーディスをガクガク揺さぶる橙鬼。
揺さぶられるだけのカーディスは、「ぐふっ」って血を吐いている。
えーと、取り敢えずなんやかんやでカーディスに庇われた橙鬼は生き延びたってことだ。そして庇ったカーディスは瀕死ということで……。
突如、光の輪が空中に現れる。
『おめでとうございます。これで第六階層のボスは全て倒しました。移動陣で下の階層へ続く階段へとお進み下さい』
無機質な自動音声まで流れ、クリア判定されてしまったようだ。
カーディス瀕死だからね。紛うことなき『ボスはやられた』だ。
カリオス氏が開発したクリア者が移動するための移動陣は、どこでクリア者が発生してもいいように空中で縦型に形成される。それを潜れば下階層へ降りる階段がある密室へご案内だ。
密室にはこれまでの冒険を労る各種サービスにお休み部屋もあるので、一旦体調を整えてから下階層に挑めるかたちとなる。本来ならだ。
荒らし野郎は無視してそのまま第七階層へ行きそう……うん、本当に橙鬼も瀕死の妖精も気にしないで移動魔法陣を通ったな。そして、その前に桃臭──ピーチスメルを撒き散らかしたらしい。
「ふえぇ、ばかばかぁ……なんでこんなバカにときめかなきゃならないんですかあ……!」
「あーあ、勃ったよねえ…………」
しっかり妖精にも効く桃臭だ。一瞬で勃起状態らしい。
橙鬼も、相変わらずの鬼能力低位置だからか抵抗もろくにできず、更に真正面でピーチスメルを食らった影響で目の前の妖精紳士に胸トゥンクしちゃったらしい。
その前に庇われて助けられての恋愛フラグは立っていた気がするけどな。
「ん……ほら、橙鬼くん……キスの仕方は前に教えたろう」
「ふぅ……んく、いきなりっ、やあ、ぁん、むぅぅ……っ」
チュッチュしだしおった。お互いに腰振って竿当ても激しそうだ。
前に教えたとか、あいつら既にそういう関係なのか……?
ちょっと俺、知らなかったなあ。
知らされてなかったけど俺ってば寛容だからさ、藻スラ卵を二人の上に降らせて祝福しておいた。おめでとーう。
「カーディス、はよ傷を癒して体力回復して、とりま励め」
スピーカーオンでメッセージも飛ばし、さっさと黒画面中継を切り替えた。
末永く爆発して下さい。
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