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鬼神家の食卓 抹茶アイス白玉あんみつパフェ
しおりを挟む鬼神の所為でフィンが大怪我して動けないので、その日は鬼ヶ島……じゃなくて、火山島の鬼神宅に泊まることになった。
ハイエルフ様の見立てによると、フィンは当分目を覚まさないらしい。
あれだけボロボロにされたものね。これでさくっと復活されたらそれはそれで大丈夫かと疑うよ。癒えるまでお休みなさいフィン。
「ディムナ君が目を覚ますまで、うちに泊まっていってくださいね。アスタロさんはリリエイラちゃんの御両親にも、お手紙届けるんですよ」
「へーい」
鬼神は気のない返事して手紙を届けに転移して行った。
トレアスサッハ家と私の家へ行って事情を説明するがいいわ。きっと誰も怒らないだろうから、帰ってきたらハイエルフ様に怒られてしまえ。
この日のお昼ご飯はハイエルフ様お手製の、お好み焼き定食。
わーいお好み焼き大好き!
ホットプレートみたいな魔導具でお好み焼きを焼く。具材は先に生地と混ぜ合わせ、それをジュージュー焼いちゃう関西風だ。具材はエビにイカにキャベツでシーフード系。ソースに鰹節と青のりのせて完璧。ソースは手作りだそうで。レシピ教えて欲しいとおねだりしたら快く教えてもらえることになったよ。やったあ。
豚汁とご飯と香の物も付いてまさに定食。異世界に転生したのに日本食が食べれて幸せです。
「おいひー! 外はカリカリ、中ふわふわでサイコー!」
「いっぱい食べて下さいね」
「ありがとうございます! ハイエルフ様大好き!」
お料理上手で優しくて強くて美人で……なんていい嫁なんだ。鬼神にゃ勿体無いよ。
鬼神は黒ビール片手にエビマヨ食ってる。あの黒ビールどこで仕入れたんだろ。
エルフ村では見かけなかったけど……。
「お子様にゃまだビールは早えーぞ」
「失礼な。こう見えて中身淑女ですから」
さっき探って私の正体知ってるくせに、ワザと言ってるんだ鬼神は意地悪。
クールさんは紳士だから私の魔力を探っても表面的なところまでしか観察しなかった。私がカミングアウトして漸く、深いところまで探って正体が分かったんじゃないかな。普通はこれが常識的行動ってもんです。
いきなり防護とっぱらって全部覗いてきた鬼神は非常識。セクハラです。
風呂覗く痴漢よりタチ悪い。
「おお。アラサー、腐女子、喪女……どれも当てはまる立派な淑女だな」
「最悪! やっぱ鬼神サイテー!」
私は憤慨して鬼神が飲んでた黒ビールを横取り。そのまま、ごっくんごっくん飲み干してやったわ。ざまーみろ!
「ぷは~久しぶりに飲んだけど、これ美味しいな」
酒は苦手で前世ではあまり飲まなかった。それでも付き合いで飲まないといけない時があるから仕方無く飲むけど、美味しいと感じたことは一度もなかった。美味しくないものを飲む必要はない。なのに人は集まれば酒を強要してくる。酒と付き合うのも社会人の務めだと上役は強要してくるのだ。人ともうまく付き合えないのに、美味しくもない酒なんかと付き合えるわけがない。
だから酒は天敵なのである。
しかしその天敵が旨い。今世では旨く感じてしまう。これはどういうことだろう? リリエイラちゃんの体質はお酒と仲良しということだろうか?
「魔神が造ってんだぞソレ」
「魔神?!」
魔神ってーと魔族の神とかかなあ……全然知らないんだよ。
魔族を統べる魔王の存在は知っているけど、魔王と魔神はどう違うんだろ?
よくわからんが、この世界では魔神がビール造りしてて鬼神が酒造りしてんのか。
俗にまみれた神たちだね。
「まさかまさか、神を名乗る者は皆、アルコール醸造してるとかいうオチじゃないでしょうねえ?」
「どうだろうな。花神はワイン造りにハマってたりすんぞ」
「うっそ……」
気になってアプリ【世界図書館】で花神様の図書館を覗いてみる。
『醸造学シリーズⅠ・Ⅱ・Ⅲ』
『フラワーカクテルの作り方』
『私の葡萄園』
『ワインアクセサリー百科』
『神は我が血より』
『ベスト・ワインツーリズム』
『楽しいワインコーデ』
『ぶどう畑でつかまえて』
などなどワイン関係の本がずらり。ぶどう畑でつかまえちゃうのはロマンス小説かなあ。なんとまあ乙女チック花神様。
「ねえ鬼神、他の神を名乗る者も、なんか造ってんの?」
「ん~他のやつは今いねえから知らん」
「いない?」
それはおかしい。アプリ【世界図書館】には竜神様の図書館があったりする。
存在確認してないだけで、竜神様はいらっしゃるんじゃないだろうか?
「へえ。おもしれえもん持ってんじゃん」
「横から覗くなんてセクハラだよ」
「お前は思春期の娘か。お父さんにちょっと見せてみなさい」
「いやっ。パパおくち臭いの。あっち行って」
「ブッフォww それコントですかww」
神器を間に挟んで鬼神と父娘ごっこをしていたら、ハイエルフ様は語尾に草生やして喜んだ。
うーん。草生やすとかやっぱハイエルフ様は転生者ですかねえ。
そして鬼神も怪しいんだぜ。ここは思い切って訊いてみたい。
「ハイエルフ様は何者なんですか? 鬼神は鬼神でおかしいし変態だけど、ハイエルフ様も神を名乗る者なのですか?」
「変態って……リリなんとかは本当に辛辣な子だなあ」
「アスタロさんにここまで言える子なんて初めてですよね。ふふ……そうですね、私も色々とリリエイラちゃんに聞きたいです」
それにはまずご飯食べちゃいましょうねとお好み焼きの続きを焼く。
ハイエルフ様、それ三枚目です。すごい食べますね。ちなみに私は二枚目でお腹いっぱいです。けっこう食べた。ご馳走様です。
食べた後は空いた食器を片付けて洗い物も手伝った。
洗い物は外で、なんと温泉を引いてそのお湯を使っているという。
「食器もですが、お野菜も洗います。調理にも使いますよ」
「生活魔法でぱっぱと洗っちゃわないんですか?」
ハイエルフ様なら朝飯前だと思うけど。
生活する上で使うと便利な魔法は沢山ある。たとえば前にも使った洗濯魔法とか。普通に使えば水洗い効果が得られて水要らず。旅先でも使えて人気の魔法である。
「そこにあるものを使うのは自然なことだと思いませんか。魔力は歪な力です。魔法で消されたものはどこへ行くか知ってますか?」
「いいえ……」
そういえば知らない。水洗いした水はどこへ排水されてるのだろう? 落ちた汚れはどこへ行くのだろう?
魔法の効果ばかりに目が行って、その過程で生じた捨てる物の存在を忘れていた。
「全部あの空洞へ溜まってますよ。そしてまた歪な力を生む」
「魔力溜まりに還元されてるってことですか? それならエコな気がしますが」
「魔力自体がエコなものではないのです。あれは人類には過ぎたる力。いつまた大災害を生むか……」
ハイエルフ様の表情が陰ってしまって、私も俯いて食器を洗う。
大災害というのは、世界に空洞を空けてしまった"超爆発"のことをいってるのだろう。突如起こった大規模な爆発であの大穴は出来た。爆発の原因は分からない。史料もないし記録にも何も残っていないから。
でもハイエルフ様は知ってそうだなとは思う。
今、問い質すことはできそうにないけど……。
洗い物を終えて家の中へ入ったらリビングで魔導映像樹を観ながら寝転がってる鬼神を発見した。
あんた休日のお父さんか。とりあえず蹴り。
「あんだあ?」
気づかれてしまった! 光の速さで逃げる。
「リリなんとかちゃん、ご用事なあに?」
「おひぐえええええええ」
逃げきれなかった! 襟首を掴まえられて、ぷらーんと吊り下げられた。
苦しい苦しい首締まるわ! と暴れたら腰をとられて背後から博愛がためを食らう。ほぎゃー!
「わ、わわ、私の名前はリリエイラですよ! ええ加減覚えろ」
「ああ俺、人の名前とか物の名前、あんま覚えねえ」
「珪藻土のこと知ってたじゃない?」
「そりゃあ俺が覚えてたわけじゃねえからな。俺ん中の勇者の知識だ」
「はあ?」
鬼神の発言に思いっきり困惑。俺の中の勇者ってあんたそれ厨二病じゃん。ボケるにも程がある。痴呆と厨二病が混ざった新しい病にでもかかったのだろうか?
「なあハル、こいつには全部話すんか?」
鬼神がハイエルフ様に訊く。ハイエルフ様のお名前はハルクィオンである。愛称でハルと呼ぶのは鬼神だけだろうね。夫婦仲のよろしいこって。
「アスタロさんの判断でいいですよ。私は全部お話しちゃって大丈夫だと思いますけどね」
そしてアスタロとは鬼神の本名である。鬼神を本名で呼ぶのはおそらくハイエルフ様だけに違いない。
みんなでリビングのソファに座って食後のティータイムである。
お茶は緑茶、お茶請けに煎餅。お煎餅は砂糖醤油味。最高じゃん。
ただ、今、私はなぜか鬼神のお膝に抱っこされてますがなぜだ。降りようとしても連れ戻されるんだ。どういうこった。
「話は座って聞くもんだぜ」
「それは知ってるけどアンタの膝でという決まりはないでしょが」
「おじいちゃんのお膝抱っこなんて孫の特権じゃねえか。遠慮すんなほれ」
「ふおっ?!」
なんと鬼神、私の目の前に『抹茶アイスクリーム白玉あんみつパフェ』を出したよ! ふおおおお至高のパフェがなぜここにいいいい。
「こういうの好きだろ」
「好き好き大好き鬼神ありがとうパールフェー!」
私はパフェに飛びついた。鬼神の膝の上? そんなの関係ねえ。
今の私には『抹茶アイスクリーム白玉あんみつパフェ』の頂きを、どう攻略するかしか見えていないのだ。
「くっくっく。ちょろいぜ」
「何かこそこそ作ってると思えば、それでしたか」
「材料は持ってたからな。ちょちょっと台所借りたぜ。ハルの分もあるぞ」
そう言って鬼神はハイエルフ様の前にも『抹茶アイスクリーム白玉あんみつパフェ』を出した。
ちょっと驚くハイエルフ様だったけど、はにかんだ笑顔で「ありがとうございます」とすぐにパフェを食べ始める。
ハイエルフ様もパフェお好きなんですね。というか鬼神の手作りってのがグッときたんですね。わかります。はにかんだ笑顔かわいいです。
たいへんなごんだ。
パフェを食べながら話をする。甘いもの食べながらとか至福すぎるだろこれ。
「そんな感じで私はSATUGAIされまして、エルフに生まれ変わったわけです。私を殺したあの簾ハゲだけは許さんのですハイ」
「あ~お疲れさん。お前、大変なもん背負わされたな」
「ん? 神器のことですか? そんなに重くないよ」
「物理的な重さじゃなくて使命っつーか宿命っつーかなんかそんなやつだ」
「胸に七つの傷は無いはずですが。一子相伝の技も受け継いでませんし」
「あとは死兆星が見えたらアウトだな」
ヲタクトーク全開とかこれ。ハイエルフ様なんかさっきからスココww笑いっぱなしですよ。まさか全員前世記憶もちとは思わなんだ。
鬼神はちょっと違ってたけど。
なんでもアスタロ氏と勇者の魂が融合しちゃってスペシャル合体で鬼神が爆誕したとかかんとか。その勇者が日本から召喚された人だったんだと。だから鬼神も現代日本のヲタク文化を知ってんだね。
「宿命なんて重いもんいらんですよ。ぺっ」
「多分もうそれ捨てれんぞ。【世界の理】に組み込まれちまってる」
「は? 何それ? 私の意思丸無視なんですけど」
「だからフォローで神器渡したんだろ。【世界の理】はそういうやつだ」
そうすっとあれか。あの簾ハゲは【世界の理】なのか。ただの中間管理職のオッサンじゃないとは思っていたけど……世界のシステムっぽいなんかなのか。
「私の場合は【世界の理】を引き寄せて無理やり転生を発動させたんですけど……絵理ちゃんは違います。完全に選ばれた。百万回目の魂でしたっけ……」
「はっきり言って絵理以外の記憶なんて、無いんですけどね」
というか、無理やりって……。
ハイエルフ様はあの簾ハゲに時間外労働を強いたということですね。すげえです。それも全て理法の力というから素敵カコエエ。そこに痺れる憧れるぅ。
私もいつか理力を自由自在に操ってやりたいですわ。そうしたら鬼神も倒せるかな。
私の今世の目標は長生きだけど、打倒鬼神も加わっているのだ。
一緒に頑張ろうな! フィン!
と、心で気合いれつつパフェを完食した。ゲフー。うまかった。スイーツ作りまでするとはホント鬼神やばい。
いつか絶対に越えてやるんだからね!
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