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リリエイラ12歳カヌレの香り
しおりを挟む島エルフという種族なだけあって、エルフ村は島にある。
島に住んでいるから島エルフ。そのままだね。
島は王宮のあった王国──『花神連合王国』より西にある人口数千人程度の島で、<インスーロ>と呼ばれている。その内、島エルフ族は数百人しか住んでいない。
居住地は島の中心にある"世界樹"の周りにある大きな森。森の中には人間は不可侵。たまに交易の商人さんが来るくらいだ。
以上が、今、私が知り得る限りの周辺概要である。
さて、病後の回復は順調だった。
私の魂が入った時点で病は吹っ飛んでしまったらしく、やつれ顔も直ぐに戻って良かった良かった。
このエルフ少女、リリエイラ・ブロドウェンは産まれた時から病弱だったらしい。
七歳のあの日、無理を押して王宮を訪れたのは七歳のお祝いに王様から呼ばれたからだ。
エルフは皆、三歳と七歳の節目に成長のお祝いをするのだそうで。三歳の時に病弱すぎて祝えなかったので七歳はなんとしてでも!と、王様からも強く言われてしまい、無理して参内したそうな。
結果、死亡だ。
私の魂が入らなかったら、あの場でリリエイラちゃんの肉体は滅びていた。元から病弱な上、王宮までの道のりは海路を船で、陸路は馬車というハードモード。王宮にたどり着いたその日に倒れ、どんどん衰弱していって合併症を引き起こし死に至ったようである。
こんな事情を聞けば、そりゃあ、あの王様こけし顔を、ぶん殴りたくもなるよなあ。
そう、あのこけし、王様だった。茶髪の優しげな女性が第一王妃様だ。
なぜ第一なのかというと、あの王様むしろこけしには他にも五人ほどのお妃様がいるのだ。こけしなのに。
そんなこけし王に全ての責任を押し付けた金髪エルフ、シャドランが声をかけてきた。
「リリィ元気? 病気してない? お腹空いてない?」
シャドランは私からみれば大伯父さんだ。
見た目若いけど三百歳は越えてるらしい。だったらもう少し老成しててもらいたいが、シャドランは驚くほど私に親しげだ。
というのも、シャドランは私の後見人で、お目付け役みたいなものらしい。
私の両親に何かあったときには、このシャドランが全て面倒みてくれるという約束をしているのだそうだ。
この後見人制度とやらは、エルフ共同体がまだ脆弱だった頃から取り入れられ、今はほとんど形骸化したものだったけれど、私が王宮へと参内する際に、王宮でのお目付け役が必要だろうって決まったものらしい。
「元気だよ。もう病気なんてしないよ。丈夫になったもん。今、お菓子が焼きがったとこなんだ。シャドラン試食して」
十二歳になった私は、七歳児の時に比べて丈夫になったという評価を周りからいただいている。七歳までの病弱さどこいったというくらい健康体になったので、両親も喜んでいた。でもシャドランは違う。まだまだ私を病弱な子扱いする。
私が七歳のあの時、目の前でどんどん衰弱して瀕死状態になり、遂には手の施しようがなくなり、帰郷を決断した。あの時を忘れてくれないのだ。シャドランにとってあの時ほど決断を迫られ、己の無力さを噛み締めた日は無いから……。
「このお菓子は、リリィが作ったのかな?」
「そうよ。やっとね、注文してた焼型が出来て、さっそく焼いてみたの」
私の前世での趣味、漫画以外の趣味があるとすれば、それはお菓子作りであった。
特に、しっとり系の洋菓子ばかり作っていた。漫画原稿の合間に。
今回作ったお菓子はカヌレである。前世では原稿が煮詰まったときはカヌレのお店を開拓するという現実逃避をして、リフレッシュしていた。思い出深き焼菓子である。
この世界の台所に慣れるのに手間取ったけども、なんとか焼けた。
なんとこちら本格的な石窯焼である。外に共同の窯場があって、そこにある石窯を使わせてもらった。各家庭には魔導焜炉や小型の魔導窯があるのだが、共用石窯の方が大きくてたくさん焼けるので、こちらを使用した次第。
遠赤外線でこんがり焼けたカヌレ。
その甘い匂いに誘われて、鼻をひくひくさせてるシャドランである。
「へえ。変わった形だね」
「こういう形のパンがあるでしょ。真似てみたの」
ということにしておこう。実際、このエルフ村には似た形で、もっと大きなサイズのパンがあり(これはこれでクグロフに似ている)焼型も村の鍛冶屋さんへ行けば売っている。
だから、そのパンの焼型より小さいのを作って欲しいと注文したら「リリィちゃんの為なら」と親方が作ってくれた。
ありがとうエルフなのにムキムキな親方よ。
「ああ美味しいね。外はカリッとしてるのに中はしっとりしてる。うん、これならお客さんも喜びそうだ」
うん? お客さんとな。お菓子を褒めてくれるのは嬉しいけど、何やら聞き捨てならないこと言い始めたぞシャドラン。
「お客さんて?」
「今ねえ、うちに客が来てんだよね。人間のね」
「人間…………」
村長の家に人間が来るとは珍しい。
このエルフ村は『世界樹』を中心とした森に囲まれていて、人間は不可侵である。
交易している一部の人間くらいしかエルフ村を訪れる人はいない。
だから、七歳のあの日、私を【転移魔術】で連れ帰ってくれたあの人間の白髪お兄さんは、例外中の例外で、特別な許可を得てエルフ村に転移したのだそうだ。
そもそも転移なんて便利な魔法があるなら、それで王宮へ行けば良かったじゃないかと思うだろう。ところがこの転移という魔法は【神の御業】と呼ばれている魔術で、使える人間は極端に少ないという。
転移の魔法自体は知られている。だけれどそれを発動させるには物っ凄く魔力を消費するのだ。魔力が有り余ってるような人にしか扱えない。まさに【神の御業】なのである。
するってえと何か、あの白髪お兄さん、なにもんだ……??
「ああ、君も知ってるよ。フィンも来たから」
「――――え、まさか!」
フィンというのはあの白髪お兄さんのことでは──?!
私が知っている人間なんて白髪お兄さんしかいない。
私は逸る気持ちを抑えきれずに台所へ走った。急いで焼きたてのカヌレを籠に盛る。ナフキンを被せて一丁上がりだ。
あとは私の……髪、髪、髪、多少乱れているから櫛で梳く。お気に入りの白牡丹の髪飾りをつけて、服装も正して……。
ああっと忘れちゃいけない。いつも背負っている鞄を、今日も背中に背負って、いざ出発。
「シャドラン、私、大丈夫? 変じゃない?」
「身だしなみはいいけど目が血走ってるよ」
「嘘?! どうやって直せばいいのよ!」
「落ち着いてみたら?」
そか。深呼吸だな。スー……ハー………………。
うん。甘いバニラの香りがする。カヌレの匂いだね。
「よし行こう。すぐ行こう。どんと行こう」
まだ落ち着いていないドキドキする心臓を抱えつつも、私は早足で村長さんちに向かった。
後ろでシャドランが「恋する乙女は忙しないね」とか言っていたけど気にしない。
村長の家は『世界樹』から一番近い村の中心にある。
さすが世界樹というだけあって、その大きさは雲を突き抜けて尚高く聳えているのだが、そんな世界樹に負けじと背を伸ばしたかのように大きく育った樹齢数千年の巨木が、村長の家である。中もとても広く、前世で住んでた三階建てのアパートなんかすっぽり入るんじゃないかなあ。
そんな村長さん宅へお邪魔する。玄関で迎えてくれたお手伝いさんへとカヌレを渡した。
焼き菓子は玄関で渡すのがマナーです。これはこちらの世界でも共通の常識だ。
さあ、いざ突撃、村長さんちのお客さん。
「おやリリィ、いらっしゃい。これは曾孫のリリエイラだ」
「こんにちは、リリエイラ・ブロドウェンです。曾お祖父様がお世話になっております」
挨拶はしっかりと。淑女の礼とか知らないけど、日本人的お辞儀はどこの世界でも通じるはず!とばかりに、接客のアルバイトをしていた時に培った四十五度の礼をしてみる。
オマケににっこりと笑んでから、お客さんの方を見た。
「これはこれは、小さな淑女ですな。初めましてお嬢さん、私はイーガン・トレアスサッハ。インスーロに引っ越してきたばかりなのだよ。どうぞ宜しく」
なぜだろう。宜しくという割には砕けていない。親しみを感じない人だ。私は歓迎されてないのだろうか……?
伸ばされた背筋はピンとしていて、決して曲げようとはしない。黒々とした長い髪は後ろにまとめ上げ、額を出している。瞳は臙脂色で目つきが厳しい。年齢は四十代くらいかな。
イーガンさんとやらの向こうには彼──白髪のお兄さんが居る。私の方を見てくれているようだけど、挨拶ができない。
なぜならイーガンさんとやらが遮るのだ。
私が白髪のお兄さんへ声を掛けようとすれば「お座りなさい、お嬢さん」と言われ、お兄さんへ視線をやれば「この焼き菓子は珍しいな」と話題をふられてしまう。
これは……いくらなんでも気づいちゃうぞ。
なぜかは知らないが、イーガンさんとやらは白髪お兄さんを私と引き合わせたくないらしい。そしておそらく私だけじゃない。曽お祖父様にも、シャドランにも、挨拶させていないところを見ると、誰にも白髪お兄さんを周知させたくないらしい。
だったら連れて来なければいいのに……と思ってはいけない。
白髪お兄さんと再会できたのは、イーガンさんとやらが彼をここに連れて来てくれたからである。これだけは感謝しなければ。
イーガンさんはどうやら、エルフ村含めインスーロに点在する人間の村々を、領地管理するためにここへやって来たようだ。
ということはですよ、彼は貴族だ。道理でパリッとした服装だと思った。
今までこのインスーロは誰にも支配などされたことはない。花神連合王国の王室直轄地だと聞いた。
『王族に最も愛されている島』とかいう肩書きだったはずだ。
なのに貴族がここへやって来たということは、王室領なのに貴族に下げ渡され、貴族の経営地になってしまったということだろう。
これからエルフ村は、このイーガンさんとやらに支配されてしまうのだろうか――――。
「それでは、今後は私が名代に立ちますので、何か御用命があればお申し付け下さい」
「こちらこそ宜しくお願いします」
そう締め括って、大人たちの会話は終わってしまった。
私はまだ白髪お兄さんと挨拶すらしてないぞ。いい加減イラついてきた。
前世23年、今世で5年。合わせて28年生きてきて、それなりに物事の分別ついていると思われる私だけど、今のこの状況は到底我慢できることじゃない。
気になっている人とお近づきになりたい。この気持ち、二次元の推しに会いたい気持ちにも似ているけど、今は三次元だから。相手は目の前、目の前にいる人だから、余計に我慢なんかできないよ――――。
村長の家を出て、お客さんを見送る。
このままだと確実に白髪お兄さんとおしゃべりできない。どうする……。
「お帰りは?」
「ああ、来た時と同じ【転移魔術】で帰りますから、お気遣いなく」
ちょおおおっと待てやああああ。
もう大人しくする気はない。そっちがその気なら、私は私の切り札を使う。
要するにイーガンさんは私と白髪のお兄さんを会わせたくないのだ。
【転移魔術】を使いたいが為に白髪お兄さんを利用してるのだとみた。
だからここで私が無闇矢鱈と吠えたところでイーガンさんに軽く流されて終わりだろう。だったら内緒で会うしかない。内緒で密会。とってもわくわくする響きだね!
よしやるぞー。やっちゃうぞー。
私は密かに12.9インチ最新型三代目タブレットちゃんを背中の鞄から取り出し、起動させた。
これが私の切り札。『神器 ペン付タブレット』である。
ペン付とはどういうことかというと、なんとこのiP〇dに似たお洒落スクエア型タブレットちゃんにはペンが付属している。タッチパネルは指でも操作できるが、この付属のペンを使っても操作できちゃうのだ。
今はペンを使う必要がないからタブレットに内蔵する。横に空いている穴が収納場所だよ。
「それじゃあ帰るぞ。屋敷の前で良い」
イーガンさんがお兄さんに命令している。
させるか!と勢いに任せてタブレットの画面を指で叩く。普段は指操作なのだ。
タブレットの画面には様々なアイコンが並んでいる。
その中の【神の御業】を選択。
ずらっと出てくる魔術名の【時操魔術】をタップすれば完了である。
時が止まる――――――――。
私以外のもの、何もかもが止まった。
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