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あいつとBLしたい編
29.股間のパオーン*
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えっちはないけど、とうとう股にアレが生えるので(*´q`*)
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「いいですか聖王の婚姻ともなると前準備にどれくらいの期間が要るとお思いかそれをあんた準備すらしてない段階で欲望のままに突っ走って花嫁押し倒していいと思ってんですか聖王ともあろう者が聖王ともあるおう者が聖王ともあろう者が聖王ともあろう者が聖王ともあろう者が(続く)」
宰相スタッカリー殿の説教が止まらない。息継ぎしてないんじゃないのかってくらいの早口で捲くし立てている。
息しないで喋るなんて、人間には不可能な気がするのですけど……。
「ギビィ!」
────おっぷぁいよこせ!
ペニョが催促してくる。産まれたてだから母乳が欲しいのだと訴えてくる。聖樹の私にそんなもの出るわけないじゃないですか。
「誰がおっぷぁいの話しをしてますか!」
わあ。宰相殿にペニョの声聞こえてた。ますます人外を疑う。
「スタッカリー、あれは俺たちの愛の結晶だ」
「もう子供まで作ったんですかあんたらはここに座りなさい一から十まで性教育です!」
勘違いした宰相殿の額に、先の尖がった鋭いツノが一本、見えるけど、あれは幻覚かにゃ?
メトジェ、ゴージャスだけど華奢な猫足椅子に座る。ふんぞり返って。
私も座れと言われたので椅子を探してたら、メトジェが腰に腕を回してきた。
……あの、この体勢なんかおかしいです。
メトジェの膝の上に私が座っています。いいんでしょうか聖王の膝に……。
宰相殿はガミガミとお小言を続けている。
私は、おっぷぁいを催促するペニョに、指を伸ばして先っぽから滴る樹液を飲ませている。これでいいらしい。ミルク味じゃないし、母乳とは程遠い飲み物だし、ピンク色の樹液ですけどペニョは喜んで……むしろ悦んで私の先っちょをチュパチュパ、んまんまーしている。
「おい、飲ませろ」
「はい?」
聖王が何か言い出した。
「鳥ばかりずるい。俺にも、よこせ」
「────ひゃん?!」
そう言って私の首筋に吸い付くの、おかしくないですかあ?!
首から樹液が出るわけ……んひゃぁんんん?!
「や、メトジェ……!」
吸われている。樹液? 聖気? なんかだいじなもん!
「だからあんたら目の前でイチャイチャする暇あったら結婚準備しなさい挙式披露宴各招待状を制作なさい聖司祭に協力を仰がねばよしじゃあ私はこれでイチャラブほどほどになマクスミリアーン!」
マジ句読点読点ないと聞き取り辛いよ読者様にもやさしくないよ宰相殿……。
そしてどっか行った宰相殿。たぶん聖司祭とやらに会いに。
それよりメトジェなんとかしてってよ。性教育するんじゃなかったの宰相殿は。
メイトジェがまだまだ吸い付いてくんだ。首にさあ。ちゅーちゅー吸われているんだ首からさあ。
「うあぁんんメトジェ変態……へんたーぁぁいいいい」
「ギビビィ~」
────ママぁ、おっぷぁいみるくおいしい~
そりゃあ良かったよペニョ。おっぷぁいみるくじゃないけども。ただの樹液だけども。
あと、それ以前にママピンチなの、何とかして。
首筋に吸い付かれながら服も脱がされているんだ。聖王が本当に性急で……ナイ胸触ってもナニモナイし、ナニモデナイ……はず!
「やぁ、メトジェのエロエロ大魔王ぉ!」
首からだけじゃなくて胸からも吸い始めたよ。乳首ないのに、乳首があったらいいなって場所を舌這わせて刺激してくる。
「っあ、あ、やめ、やめれぇ……!」
手足バタバタ動かす。この抵抗はもうずっとやってます。でもメトジェ動かないんです。手首を力強く握られ、足も肘とか使って抑え込まれている。
肘でだよ? 肘長くない? 体格差がある?
力も、こんなに強いなんて……。
前回、別れ間際にメトジェは成長するって言っていた。
今が、”事変の要”だって……。
成長してんだねメトジェ。私の体なんて簡単に抑え込めるほどに。
メトジェが舐めたところから、じんわり温かくなる。まるで私に命の息吹が与えられていくかのような、脈動を思わせる小さな音が、私の中で響いていく。
「はうぅ……っ」
おへしょがぁぁ……て、臍ないんですけども。ヘソがあったらここだなってところに舌が到達して、ぺろぺろぺろぺろされてたら、やっぱりここもじんわりあったかくなるんだ。カイロみたいだな。メトジェがカイロ。
服は殆ど剥がされて手足に絡まっている。私のつるぺた裸体の、所々にメトジェの舌が這った唾液の跡、胸には吸引の痕が花開いていた。
……狭い一人掛け用椅子で何やってんだろ。
「いやん……っ」
とうとう股のところに来おったわい。陰毛なんかナイのに、その叢を掻き分けられているような感覚がするのは、前世でその記憶があるからだろうか。
吐息が茂みを揺らし、ピチャピチャ唾液で濡れていく。そこも温かくなって、今度は疼いてくる。ないはずの性欲が掻き乱される。
「メトジェ……私はナイからできないよ」
お股には何もついていない。男性のものも、女性のものも、だ。性がナイのだから、メトジェが望むことはできない。
「……反応がある。できるから、俺がつくってやるから」
熱い決心をしているメトジェだけど、やっていることは私のナンニモナーイ股間を舐め舐めする変態行為だよね。まあ、舐められれば舐められるほど、体は熱く火照ってくるので、聖王の力を流し込まれているのだろうけども……。
「はぅ……ぁうぅぅ……!?」
腹に、ずぐんっって大きな疼きがきた。メトジェめ、めっちゃ聖力流しただろう今。お腹の芯が熱く滾る。まるで推しメンの新着ボイスを初めて聞いた時のような衝撃が、腹の中心から波紋を広げて全身へと回って行く。
「ぁー、ぁぁああ……!」
気持ちいい、だと……?
酩酊にも似た気分に支配され、私はこの気持ちをどこへやればいいのか理解が追いつかず、そこにあるものに縋った。それがメトジェの頭だったわけで。金髪サラサラのメトジェの頭部を抱きかかえて全身を貫く衝撃に耐える。まるで絶頂のようなんだけども……そんなはず……。
ないとは言い切れないなあ。
メトジェの舌が制覇した痕ね、鬱血痕だと思ってたけど私って鬱血できる血がないわけですよ。だからこれね、乳輪だったみたいだよ。
……ひああああ乳首できとるうううう
臍もね、できてた。お股は変わらず毛がナイんですけども。その先ですね、ふにゃりとした棒と玉がありましたよ。
……ああああゾウさんだこれえええぇパオーン!
「美樹、お前、女だろうが」
「はい。前世では、そうですね」
「ちんこ生やしてる場合じゃねえだろ」
「生えちゃったもんはしょうがねえですよ」
新鮮な体験だし、これからパオーンと友好的なお付き合いを望みます。我ながら切り替えが早い。
メトジェはそう思ってないみたいで眉間に皺寄せて複雑な顔でこちらをみている。
いや、早く認めてあげてくださいよこの私の股間のパオーンを。
「……何に使う気だ」
「ナニって?」
「ちんこはお前に不要だろう」
「決めつけないで下さい。きちんと有効活用しますよ。たとえばメトジェのメス孔につっこむとか」
「俺にそんなもんねえええええええええ」
怒らりた。大層なお怒りですが私は使う気満々なので聞き入れません。
雰囲気も雰囲気ですから、さっさと着替えて帰る支度をします。ペニョはまだ樹液を舐めていたそうだったので、スイングの布に包んで横抱きに、枝芽ミルクをお口に咥えさせる。まるで赤ん坊のようですねえ。ちょうど人間の赤ん坊くらいの大きさのジズ雛です。
「こんなはずじゃ……美樹!」
「はい。帰ります」
「実家にかあああ」
「実家なんてねえですよ」
結婚してないのに実家とは何か。錯乱してますねえ、メトジェ。股間のパオーンがよっぽど衝撃だったのでしょう。一生懸命に舐めた末に、まさかのパオーン出現ですもんね。その内、己の尻に突き刺さる物体ですよ。無論、刺すのは私だ。楽しみですね~wktk☆
「く……いつか処女孔を開けてやる……!」
ひゃだ。あいつクソい台詞吐いてますよ。
残念ながら孔がないのです。ゾウさんの根元、会陰のところは桃割れて大変愛らしいピンク色ですが、孔は空いてないんだなあ。
ちなみに排泄しませんから尻アーナもないのです。
それをあんた、また私にアレコレぺろぺろして孔を付ける気ですね。
やだやだ、んべーと舌出して、その場を後にしました。
聖樹本体ではトーヴァと陽生さんがまだラブラブしていて、モリエスにゃんが一人でいます。
ん? モリエスにゃんヴィルクローレ呼んでないの? あ、まだ勤務時間中だ。
私は生え先を聖王宮に向けて、王宮中に這わせていた根っこを使いヴィルクローレを探す。
探し出したヴィルクローレは謎の部屋にいた。
なんじゃここ。広い部屋だ。巨大な卵形の建物が中心にある。その卵の中に何人もの騎士たちが。あっちの黒い画面に魔力流したり、こっちのタッチパネルみたいなの操作したりと、何かの作業をしている。
「ちょいとヴィルクローレ」
「え。あ、聖樹様?!」
「この部屋とっても怪しいですよ」
インカムみたいなのを付けて騎士たちに指示を出すヴィルクローレをつっつき、この部屋のことを聞く。
多分だけどここ、魔道具監査の部屋なんじゃね?
「その通りですね。全国の魔道具をここで監視・捜査してます」
「メトジェのつくった包囲網ですね。えらいあっさり教えてくれますが良いのですか?」
「聖樹様に内緒ごとはできませんでしょう?」
はっはっはっ。よくお分かりで。
笑いながら部屋中を聖樹たんアイで見渡す私。
卵型建物は全体的に白い。内側も白だけど、黒い画面がある部分は黒だし、タッチパネルに触れると他の色んな色を発し、光る。作業をしている騎士たちは皆一様にインカムを付けており、オペレーターの様相をうかがわせる。
「あそこで何か通信してんですか?」
「よく分かりましたね。魔道具の全てに聖王の刻印がありますから、それを通して様々な情報を得ております。黒い画面を操作している者がそうですね。また別の方で操作している者は、魔道具を使った人たちからの声を受け取っています。不具合報告などもフィードバックされてますから、それを精査して聖王に報告しておりますよ」
なるほど。この卵型建屋は魔道具の位置把握装置だ。黒画面にそのデータが出てくるからコントロールパネルの役割だね。
全ての魔道具にメトジェが聖印を刻んでいるのかなあ。メトジェ暇なの?
それからここは、お客様コールセンターみたいなこともしている。客からの一方通行みたいだけど、意見や要望を聞いているわけだ。こちらからは何も返さないみたいだから、窓口相談まではしていない、と。
「前に、私(聖樹)に関しての情報もあったってモリエスにゃんから聞いてますけど?」
「ああ、そうですね。安産の実の効果が望める魔道具が欲しいという声が多かったので、聖樹神殿までお届けに上がったことがあります」
二人の馴れ初めですね。出会った頃のことを思い出したのか、あーあ、やに下がった顔しちゃってまあヴィルクローレはムッツリドスケベさんですものね。頭の中では出会いから合体までの、モリエスにゃんあっはんうっふん妄想でもしてんでしょう。このドスケベが。
そんなヴィルクローレに朗報ですよ。
「今、モリエスにゃんの下半身が大ピンチなのです。呼ばれたら行ってあげてください」
「は……?」
ええ、絶賛発情中ですモリエスにゃん。本日、トーヴァと陽生さんのにゃんにゃんを見学した上に私からセクハラ三昧されたことも告げたらば、ヴィルクローレは血相変えて「後は任せた」と部下に指示出し、部屋を飛び出て行きました。
親切な私は直ぐにモリエスにゃんのところへ顔を出し、「ヴィルクローレムッツリドスケベさんはお仕事終えたみたいですよ」と教えてあげました。
前のめりに蹲ったままだったモリエスにゃんは顔を上げて、色っぽい表情を綻ばせていたので枝芽カメラで永久保存。はぁぁんかわゆい……!
即行で恋人呼んでください。にゃんにゃんするといいですよ。私の部屋ですけどね。
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「いいですか聖王の婚姻ともなると前準備にどれくらいの期間が要るとお思いかそれをあんた準備すらしてない段階で欲望のままに突っ走って花嫁押し倒していいと思ってんですか聖王ともあろう者が聖王ともあるおう者が聖王ともあろう者が聖王ともあろう者が聖王ともあろう者が(続く)」
宰相スタッカリー殿の説教が止まらない。息継ぎしてないんじゃないのかってくらいの早口で捲くし立てている。
息しないで喋るなんて、人間には不可能な気がするのですけど……。
「ギビィ!」
────おっぷぁいよこせ!
ペニョが催促してくる。産まれたてだから母乳が欲しいのだと訴えてくる。聖樹の私にそんなもの出るわけないじゃないですか。
「誰がおっぷぁいの話しをしてますか!」
わあ。宰相殿にペニョの声聞こえてた。ますます人外を疑う。
「スタッカリー、あれは俺たちの愛の結晶だ」
「もう子供まで作ったんですかあんたらはここに座りなさい一から十まで性教育です!」
勘違いした宰相殿の額に、先の尖がった鋭いツノが一本、見えるけど、あれは幻覚かにゃ?
メトジェ、ゴージャスだけど華奢な猫足椅子に座る。ふんぞり返って。
私も座れと言われたので椅子を探してたら、メトジェが腰に腕を回してきた。
……あの、この体勢なんかおかしいです。
メトジェの膝の上に私が座っています。いいんでしょうか聖王の膝に……。
宰相殿はガミガミとお小言を続けている。
私は、おっぷぁいを催促するペニョに、指を伸ばして先っぽから滴る樹液を飲ませている。これでいいらしい。ミルク味じゃないし、母乳とは程遠い飲み物だし、ピンク色の樹液ですけどペニョは喜んで……むしろ悦んで私の先っちょをチュパチュパ、んまんまーしている。
「おい、飲ませろ」
「はい?」
聖王が何か言い出した。
「鳥ばかりずるい。俺にも、よこせ」
「────ひゃん?!」
そう言って私の首筋に吸い付くの、おかしくないですかあ?!
首から樹液が出るわけ……んひゃぁんんん?!
「や、メトジェ……!」
吸われている。樹液? 聖気? なんかだいじなもん!
「だからあんたら目の前でイチャイチャする暇あったら結婚準備しなさい挙式披露宴各招待状を制作なさい聖司祭に協力を仰がねばよしじゃあ私はこれでイチャラブほどほどになマクスミリアーン!」
マジ句読点読点ないと聞き取り辛いよ読者様にもやさしくないよ宰相殿……。
そしてどっか行った宰相殿。たぶん聖司祭とやらに会いに。
それよりメトジェなんとかしてってよ。性教育するんじゃなかったの宰相殿は。
メイトジェがまだまだ吸い付いてくんだ。首にさあ。ちゅーちゅー吸われているんだ首からさあ。
「うあぁんんメトジェ変態……へんたーぁぁいいいい」
「ギビビィ~」
────ママぁ、おっぷぁいみるくおいしい~
そりゃあ良かったよペニョ。おっぷぁいみるくじゃないけども。ただの樹液だけども。
あと、それ以前にママピンチなの、何とかして。
首筋に吸い付かれながら服も脱がされているんだ。聖王が本当に性急で……ナイ胸触ってもナニモナイし、ナニモデナイ……はず!
「やぁ、メトジェのエロエロ大魔王ぉ!」
首からだけじゃなくて胸からも吸い始めたよ。乳首ないのに、乳首があったらいいなって場所を舌這わせて刺激してくる。
「っあ、あ、やめ、やめれぇ……!」
手足バタバタ動かす。この抵抗はもうずっとやってます。でもメトジェ動かないんです。手首を力強く握られ、足も肘とか使って抑え込まれている。
肘でだよ? 肘長くない? 体格差がある?
力も、こんなに強いなんて……。
前回、別れ間際にメトジェは成長するって言っていた。
今が、”事変の要”だって……。
成長してんだねメトジェ。私の体なんて簡単に抑え込めるほどに。
メトジェが舐めたところから、じんわり温かくなる。まるで私に命の息吹が与えられていくかのような、脈動を思わせる小さな音が、私の中で響いていく。
「はうぅ……っ」
おへしょがぁぁ……て、臍ないんですけども。ヘソがあったらここだなってところに舌が到達して、ぺろぺろぺろぺろされてたら、やっぱりここもじんわりあったかくなるんだ。カイロみたいだな。メトジェがカイロ。
服は殆ど剥がされて手足に絡まっている。私のつるぺた裸体の、所々にメトジェの舌が這った唾液の跡、胸には吸引の痕が花開いていた。
……狭い一人掛け用椅子で何やってんだろ。
「いやん……っ」
とうとう股のところに来おったわい。陰毛なんかナイのに、その叢を掻き分けられているような感覚がするのは、前世でその記憶があるからだろうか。
吐息が茂みを揺らし、ピチャピチャ唾液で濡れていく。そこも温かくなって、今度は疼いてくる。ないはずの性欲が掻き乱される。
「メトジェ……私はナイからできないよ」
お股には何もついていない。男性のものも、女性のものも、だ。性がナイのだから、メトジェが望むことはできない。
「……反応がある。できるから、俺がつくってやるから」
熱い決心をしているメトジェだけど、やっていることは私のナンニモナーイ股間を舐め舐めする変態行為だよね。まあ、舐められれば舐められるほど、体は熱く火照ってくるので、聖王の力を流し込まれているのだろうけども……。
「はぅ……ぁうぅぅ……!?」
腹に、ずぐんっって大きな疼きがきた。メトジェめ、めっちゃ聖力流しただろう今。お腹の芯が熱く滾る。まるで推しメンの新着ボイスを初めて聞いた時のような衝撃が、腹の中心から波紋を広げて全身へと回って行く。
「ぁー、ぁぁああ……!」
気持ちいい、だと……?
酩酊にも似た気分に支配され、私はこの気持ちをどこへやればいいのか理解が追いつかず、そこにあるものに縋った。それがメトジェの頭だったわけで。金髪サラサラのメトジェの頭部を抱きかかえて全身を貫く衝撃に耐える。まるで絶頂のようなんだけども……そんなはず……。
ないとは言い切れないなあ。
メトジェの舌が制覇した痕ね、鬱血痕だと思ってたけど私って鬱血できる血がないわけですよ。だからこれね、乳輪だったみたいだよ。
……ひああああ乳首できとるうううう
臍もね、できてた。お股は変わらず毛がナイんですけども。その先ですね、ふにゃりとした棒と玉がありましたよ。
……ああああゾウさんだこれえええぇパオーン!
「美樹、お前、女だろうが」
「はい。前世では、そうですね」
「ちんこ生やしてる場合じゃねえだろ」
「生えちゃったもんはしょうがねえですよ」
新鮮な体験だし、これからパオーンと友好的なお付き合いを望みます。我ながら切り替えが早い。
メトジェはそう思ってないみたいで眉間に皺寄せて複雑な顔でこちらをみている。
いや、早く認めてあげてくださいよこの私の股間のパオーンを。
「……何に使う気だ」
「ナニって?」
「ちんこはお前に不要だろう」
「決めつけないで下さい。きちんと有効活用しますよ。たとえばメトジェのメス孔につっこむとか」
「俺にそんなもんねえええええええええ」
怒らりた。大層なお怒りですが私は使う気満々なので聞き入れません。
雰囲気も雰囲気ですから、さっさと着替えて帰る支度をします。ペニョはまだ樹液を舐めていたそうだったので、スイングの布に包んで横抱きに、枝芽ミルクをお口に咥えさせる。まるで赤ん坊のようですねえ。ちょうど人間の赤ん坊くらいの大きさのジズ雛です。
「こんなはずじゃ……美樹!」
「はい。帰ります」
「実家にかあああ」
「実家なんてねえですよ」
結婚してないのに実家とは何か。錯乱してますねえ、メトジェ。股間のパオーンがよっぽど衝撃だったのでしょう。一生懸命に舐めた末に、まさかのパオーン出現ですもんね。その内、己の尻に突き刺さる物体ですよ。無論、刺すのは私だ。楽しみですね~wktk☆
「く……いつか処女孔を開けてやる……!」
ひゃだ。あいつクソい台詞吐いてますよ。
残念ながら孔がないのです。ゾウさんの根元、会陰のところは桃割れて大変愛らしいピンク色ですが、孔は空いてないんだなあ。
ちなみに排泄しませんから尻アーナもないのです。
それをあんた、また私にアレコレぺろぺろして孔を付ける気ですね。
やだやだ、んべーと舌出して、その場を後にしました。
聖樹本体ではトーヴァと陽生さんがまだラブラブしていて、モリエスにゃんが一人でいます。
ん? モリエスにゃんヴィルクローレ呼んでないの? あ、まだ勤務時間中だ。
私は生え先を聖王宮に向けて、王宮中に這わせていた根っこを使いヴィルクローレを探す。
探し出したヴィルクローレは謎の部屋にいた。
なんじゃここ。広い部屋だ。巨大な卵形の建物が中心にある。その卵の中に何人もの騎士たちが。あっちの黒い画面に魔力流したり、こっちのタッチパネルみたいなの操作したりと、何かの作業をしている。
「ちょいとヴィルクローレ」
「え。あ、聖樹様?!」
「この部屋とっても怪しいですよ」
インカムみたいなのを付けて騎士たちに指示を出すヴィルクローレをつっつき、この部屋のことを聞く。
多分だけどここ、魔道具監査の部屋なんじゃね?
「その通りですね。全国の魔道具をここで監視・捜査してます」
「メトジェのつくった包囲網ですね。えらいあっさり教えてくれますが良いのですか?」
「聖樹様に内緒ごとはできませんでしょう?」
はっはっはっ。よくお分かりで。
笑いながら部屋中を聖樹たんアイで見渡す私。
卵型建物は全体的に白い。内側も白だけど、黒い画面がある部分は黒だし、タッチパネルに触れると他の色んな色を発し、光る。作業をしている騎士たちは皆一様にインカムを付けており、オペレーターの様相をうかがわせる。
「あそこで何か通信してんですか?」
「よく分かりましたね。魔道具の全てに聖王の刻印がありますから、それを通して様々な情報を得ております。黒い画面を操作している者がそうですね。また別の方で操作している者は、魔道具を使った人たちからの声を受け取っています。不具合報告などもフィードバックされてますから、それを精査して聖王に報告しておりますよ」
なるほど。この卵型建屋は魔道具の位置把握装置だ。黒画面にそのデータが出てくるからコントロールパネルの役割だね。
全ての魔道具にメトジェが聖印を刻んでいるのかなあ。メトジェ暇なの?
それからここは、お客様コールセンターみたいなこともしている。客からの一方通行みたいだけど、意見や要望を聞いているわけだ。こちらからは何も返さないみたいだから、窓口相談まではしていない、と。
「前に、私(聖樹)に関しての情報もあったってモリエスにゃんから聞いてますけど?」
「ああ、そうですね。安産の実の効果が望める魔道具が欲しいという声が多かったので、聖樹神殿までお届けに上がったことがあります」
二人の馴れ初めですね。出会った頃のことを思い出したのか、あーあ、やに下がった顔しちゃってまあヴィルクローレはムッツリドスケベさんですものね。頭の中では出会いから合体までの、モリエスにゃんあっはんうっふん妄想でもしてんでしょう。このドスケベが。
そんなヴィルクローレに朗報ですよ。
「今、モリエスにゃんの下半身が大ピンチなのです。呼ばれたら行ってあげてください」
「は……?」
ええ、絶賛発情中ですモリエスにゃん。本日、トーヴァと陽生さんのにゃんにゃんを見学した上に私からセクハラ三昧されたことも告げたらば、ヴィルクローレは血相変えて「後は任せた」と部下に指示出し、部屋を飛び出て行きました。
親切な私は直ぐにモリエスにゃんのところへ顔を出し、「ヴィルクローレムッツリドスケベさんはお仕事終えたみたいですよ」と教えてあげました。
前のめりに蹲ったままだったモリエスにゃんは顔を上げて、色っぽい表情を綻ばせていたので枝芽カメラで永久保存。はぁぁんかわゆい……!
即行で恋人呼んでください。にゃんにゃんするといいですよ。私の部屋ですけどね。
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