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第二章後編 新生サタルニア魔女王国、イステリア王国、復興・開発・発展編
新国家、建国
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(なぎさ)勢いで"新生サタルニア魔女王国"とか言っちゃったけど、良かったかな?
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
構いませんよ、"サタルニア"って名前が気に入っているので。
(なぎさ)それは良かった。ちなみに"サタルニア"ってどういう意味っていうか、由来なん?
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
"サタルニア"っていうのは"サタン"と"マニア"から出来た造語です。
"サタン"は知っての通り、悪魔の名前です。
"マニア"は住む国や土地という意味ですね。
サタンにイアを付けて、"サタンの国"とか、"サタンの住む土地"、
"悪魔の国、悪魔の土地"から"魔族の国、魔族の土地"となったのが由来ですね。
だから"サタルニア"という名前は、我々魔族の誇りみたいなものです。
この度、新国家なので"新生サタルニア魔女王国"というのはピッタリだと思いました。
魔族の誇りを残したまま、新たな国が生まれた。
そういう意味で"新生"、私が王なので"女王"と、非常に分かりやすく、
新国家であると強調しやすいので、良いと思います。
(なぎさ)なら良かった(ほっ)
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
では、残党狩りを始めましょう。
(なぎさ)あゝ。マリアは中央を固めて、新国家建国の宣言をお願い。
残党狩りはボクがやる。
(ふたなり サキュバス ミリア・テレシア)
私も残党狩り、手伝うわ。どれがそうか分かってるから、早いと思う。
(なぎさ)あゝ、頼む、助かる。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
俺たちは引き上げる。
魔王討伐成功と挿げ替えによる新国家建国を報告してくる。
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
バカが先走って、良からぬことをやらかしたら面倒くさいし。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
なら、私が残るわ。
いわゆる"保護名目"での人質ね。
そしたら下手なことは出来ないでしょ?
(なぎさ)見捨てられたりして(笑顔)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
んなこと言うなぁ~!!(涙目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
しかし、保険は必要だ。ソラ、良いか?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
良いわ。
その代わり、バカは処刑よ!
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
任せとけ!
という事で、頼めるか?
(なぎさ)ま・か・せ・ろ♡
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
恩に着る。
では、行こう!
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
ソラ……ごめんなさい。貴方のことは忘れないわ(涙目)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
えっ?……ちょ、ちょっと……サナぁ~!!(汗)
(なぎさ)立派になったなぁ~(微笑み)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ですね、マスター(笑顔)
そう言い残して、ベルガーとサナはイステリア王国へ出発した。
(なぎさ)ではと、ソラ(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
な、何よ(涙目)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
これだよ(ゴミを見るような目)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
へっ?
(なぎさ)人質でそ?
必・需・品♡
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
早く着替えろよ、囚人服に。
(なぎさ)手枷と足枷もね。連れて行く時は五月蝿いから口枷も(笑顔)
目隠しもある方がいいなぁ~、ギロチンか壁尻にするのに(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
う、嘘、嘘よね(半泣)
(なぎさ)大丈夫、みんな可愛がってくれるから。地下牢で(笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
い、嫌ぁ~!!なんでよ!!(涙)
(なぎさ)えっ?そりゃぁ~、リアリティーも必要でそ?その方がドキドキしない?(爆笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
要りません!ドキドキしません!普通でいいです。
(なぎさ)なら、地下牢か。ここサタルニアだしね。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
えっ?
(なぎさ)いや、"普通"なんでしょ?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ですよね、マスター。
(なぎさ)とりあえず五月蝿いんで、着替えさせて、枷つけて運ぼう。地下牢に。
(ふたなり サキュバス ミリア・テレシア)
そうねぇ~、おい!
(部下達)はっ!
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
そ、そんなぁ~!!(泣)
ボロボロの囚人服に手枷、足枷、首輪に口枷、目隠しもつけられて担いで運ばれるソラ。
もはやグッタリしていた。
地下牢に着くと、目隠しが外れた。
(なぎさ)はぁ~い!今日からこ・こ・だ・よ♡
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
@#$〒!
(なぎさ)ではご案内ぃ~(笑)
そう言って牢を、いや、特別室を案内する。
地下なのに外と空が見える。
シャワーに風呂、サウナもある。
トイレ、ベッドは当たり前。
バーカウンターに娯楽室、スポーツ専用部屋に鍛錬場もある。
証明、空調、家具付き。
食事はパネルを押すと、そのメニューが出来立てで出てくる。
取り上げられた、服や武具は専用ケースに入れられていた。
(なぎさ)服と武具は綺麗にしといた。魔法でやけど。
一応、捕虜、人質にしてるから、このケースに入れとくね。
服はボロで、その方が雰囲気出るでしょ(笑)
着心地は良いはず、生地が一流品だから。
いわゆる"コスプレ"だ。なりきり文化と言った方が分かりやすいかな?
そういう人物に成り切って楽しむ文化ね。
物語の人物に成り切って、そういう姿で日常やお茶会などを楽しむと言えばわかるかな?
お手軽なところでは、お嬢様が"メイド服"を着て、非日常的な雰囲気を楽しむとかね。
あんさん、人質なんだから、この際、囚人服着て楽しんでみよう。
後、色々あるから、毎日着替えて楽しんでくれ。
試作品なんで、気づいたことがあったら教えて。
製品化する時に役立つから。
"ひとりでも簡単に着替えられる"のコンセプトの試作品なんで。
今の囚人服だと、例えば、枷の作りが甘いとか、動き回るには必要以上に重いとかね。
逆にじっとしてるには軽すぎて雰囲気を損ねるとか。
そう言うと、ウェディングドレスから囚人服まで、色々変わった服を見せた。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
・・・。
(なぎさ)外には出せないんで、ドアは封印するね。
ここ、他の人には見せられないから。
食事はさっきのを食べたら良いから、食器だけ所定の位置に戻してね。
メニューは飽きないと思う。確か1000種類はあったはずやから、見て選んでくれ。
はい、これ、メニュー表、このカードをあの機械にセットすれば、自動的に出てくるから。
これで良いよね?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
じ、十分すぎる!
(なぎさ)まぁ、ひとりなんで、適当にくつろぎながら、色々試してデータちょうだい。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
わ、分かったわ!
でも、ひとりかぁ……
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
仕方ねぇ~なぁ~。
時間があれば、顔出してやるよ、ったく!
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
あ、ありがとう。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ふん!お前がマスターに気を使わせるようなことが無いようにしないとな。
マスターは忙しいんだ、お前の世話までしてらんねぇ~よ!
そう言うと、各々の責務を果たすべく動き出した。
残党狩りにはなぎさとミリア、それにミリアの軍隊、総数500の少数精鋭が共に動く。
(なぎさ)皆んな聞いて。
私の許可なく絶対死なない事。
生きていればなんとかする。
万が一、死んでも遺体は必ず回収して、
可能な限り、生き返らせる。
生き返るのが嫌な人は先に言ってくれ、そうしたら生き返らせないから。
また、生き返っても、おかしくなってしまったら、身内で介錯する。
そんな辛い状態で、生かしたりしないから。
そして、遺体は必ず持ち帰り、家族に引き渡すから。
希望があれば埋葬もする。
だけど、そんな悲しいことにならない様に絶対無理しないで撤退して。
生きていれば、なんとかなるから。
その言葉に大歓声が起こる。
死んでも蘇らせる、それはもはや神の領域。
それをやってのけるから心配するな。
そんなことが出来るなぎさはもはや神!
(一同)なぎさ様万歳!ミリア様万歳!
狂信者爆誕の瞬間であった。
マリア・テレシアによる建国宣言と国王就任の一報は、サタルニア国内に激震が走った。
単なる新国家建国ではなく、サタルニア全土を制圧すると宣言したからだ。
マリア派の貴族は狂気乱舞し、反対派、特に過激派には猛反発した。
早速、内戦の様を呈し、クーデターが起こる。
しかし、意味不明な情報が飛び込み、混乱する。
なんと、人族である勇者がマリア側に付いたのだ。
人族でありながら、魔族の味方をする。前代未聞である。
勇者はイステリア王国の"勇者召喚の儀"の犠牲者であり、大の人族嫌い。
人族にはかなり懐疑的であり、恨みすら持っているとの情報は掴んでいるとはいえ、
マリア派と手を組んで新国家を建国しようとしている。
訳がわからない、どういうことだ?
魔王討伐の際、魔王城を無傷で陥落した。
それは解放された捕虜から聞いている。
しかも、反発者は容赦なく処刑した。
解放された者も、情状酌量の余地なしとなると、"奴隷の首輪"を付けた。
それを拒否し、外した者は、嬲り殺しにあい、見るも無残な死を迎えた。
その時の勇者の行動は、まるで悪魔。そこに勇者の面影は無かったと聞く。
そんな人物がマリア派と手を組んだ。
貴族達は決断を迫られた
マリア派に付き、新国家建国に助力するか?
過激派と共に潰すか?
日和見派は、即日和見を宣言した。
それにより、軍事力に自身の無い反対派は、今は様子を見ると宣言。
そうなると戦局は動く。
反対派の中でも比較的穏健派の者は、日和見、もしくはマリア派に付くと宣言。
補給、行軍などにおいて協力すると申し出た。
そうなると、過激派と過激派と蜜月な者、離脱が遅れた反対派が挙兵した。
(なぎさ)なかなかしたたかだね。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そりゃ負け戦に付き合って、冷や飯食わさせるぐらいなら、裏切ってでも離れるよ。
(なぎさ)その分、手間が省けるけどね。"今は"。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そう、"今は"ね。
その後、次々と制圧していった。
見せしめの生け贄の効果もあり、内戦が進むにつれ、どんどん楽になっていく。
そりゃそうだ、中には徴兵され、無理矢理参加させられている者も居る。
強制され、無理矢理戦いに参加させられている者が、呼びかけに応じればどうなるか?
そんな情報の広がりは早い。
そういう者は、喫緊の食糧を与えられ、生活費として金貨まで与えられる。
こんな事を聞いたら、離脱者が多数出てもおかしくない。
貴族側は、それでは戦力が把握出来ない。
いざ戦となってから、戦力が落ちれば作戦もあったもんじゃない。
そのせいで惨敗し、制圧された者が何人出たか。
戦が始まってしまえば、奴隷の首輪は避けられない。
なんとか戦力を維持したい貴族側は、家族連座制を導入した。
それが民衆の反感を買い、クーデターまで起こる始末。
クーデターで倒されたところは、よくて日和見。
先を見込んだ者は、マリア派に鞍替えした。
どんどん追い詰められる過激派とその一味。
単なる反対派は、如何に上手く鞍替え出来るかのタイミングを計っている者も出てきた。
制圧されれば"死"が待っている。容赦なく殲滅される。
全滅じゃない、殲滅だ。
家どころか子孫も残らない。
完全に消滅されてしまう。
こんな事が分かっていて、これ以上内戦なんて続けたいと思うヤツは居ない。
過激派のみが息巻いて、"まだ勝機はある"と寝言を言っている。
戦場でも混乱が起こる。
どう考えても相手の戦力が減らない。
昨日、深傷を負わした者、確実に息の根を止めた者が、何故か翌日に居る。
勘違いか?と当初思ったが、どうもそうでは無さそうだ。
ミリア率いる軍を"不死鳥"や"不死の軍団"と呼ばれている理由が頭をよぎる。
また、偵察部隊は見たのだ、見てしまったのだ。
深傷を負い、もはや死を待つだけの者、四肢が欠損した者が、何事も無かったように復活するところを。
死者さえ蘇り、何事もなかったように、平然としているところを。
それに潜入や情報収集は比較的簡単である。
内通者さえ作ることも出来る。
しかし、重要な情報を持ち帰ると、何故か翌日、連絡が取れなくなる。偵察兵も消える。
そして3日後、どんな嬲り殺しにあったんだ?と想像を絶する遺体となって、本陣に届けられる。
こんな物を見て、好き好んで潜入したり、内通者になるヤツが居るか。
しかし、噂だけは先行するが、どうやら本当らしいと裏が取れると偵察すらしなくなる。
しかも、戦いにおいて、
"なぎさ様万歳!ミリア様万歳!"と喊声を上げたかと思うと、特攻さながらの突撃を仕掛けてくる。
誰も"引く"という事を考えてないのか?と疑いたくなるほど前進あるのみ、イケイケである。
そんな攻撃を仕掛けられた方は堪ったもんじゃない。
気狂いの集団を相手にしているようなものだ、喊声を聞いたとたん、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
そうなると遅いのだ、白旗だろうが通用しない。撤退あるのみである。
また、それによりSUN値をガリガリに削られた者達は、戦意喪失し、使いものにならなくなる。
まして、なぎさが指揮をしている時など、
目の前でかち割った頭が、身体を槍や剣で貫通させた者が、切り飛ばした手足が、
その者の目の前で一瞬にして復元される。
もはや悪夢である、正気を保てという方が無理である。
気が狂い、発狂して逃げ出すか、中にはショック死する者も居る。
何をとち狂ったか、自ら試して死ぬ者まで出だした。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
あと少しだよ、なぎさ。
(なぎさ)分かった、仕上げにかかろう。
大軍を率いる反対派と相対した。
(なぎさ)そろそろ開戦か?
その時、一頭の騎馬が走ってきた。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
どうします?(ニヤリ)
(なぎさ)どうするもなにも(ニヤリ)
(ミリア&なぎさ)狙・撃♡
(部下 ふたなり サキュバス)
待て待て待って、何か叫んでますって(焦)
(ミリア&なぎさ)聞こえない♡
(部下 男装 サキュバス)
誰か止めろ!アイツが死ぬぞ!(大汗)
大声で静止を促す部下たち。
意味が分かったのか、慌て止まる騎馬。
と同時に陣地の各所で白旗が揚がる。
5万の軍勢が、精鋭とはいえたった500の軍勢に降伏したのだ。
(なぎさ)なっ!アイツら白印とは良い根性だ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
もう勝った気でいますね。
(部下 女 サキュバス)
待って、待って、降伏です、降参です、白旗です!落ち着いてください!(涙目)
(ミリア&なぎさ)そうなの?(真顔)
(部下 ふたなり サキュバス)
分かってますよね?知ってて言ってますよね?
バーサーカーですか?戦闘ジャンキーにならないでください(半泣)
こちらの指示に従い、騎馬を誘導する。
騎馬に乗っていた騎士はこの軍の総大将だった。
(総大将)私はこの軍を率いる総大将、ハイス・ガイランです。よろしくお願いいたします。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
で、総大将が何の用かな?
(総大将)我々は降伏いたします。敵意はございません。
ただ、このまま撤退すれば、軍法会議で処刑されます。
そこで、我々の保護をお願いしたいのです。
(なぎさ)えぇぇぇっ、面倒くさい(ため息)
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
サクっとやっちゃおうよ、サクっと(ニヤッ)
(総大将)い、いや、そこをなんとかお願いします。ほんと、お願いしますよ、マジで、この通り。
そう言うと、その場に土下座した。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
じゃあ足舐めてって言いたいところだけど、分かったわ、降伏を受け入れましょう。
(総大将)恩に着る。
(なぎさ)では、こちらの指示に従ってください。
【サーチ】
【マーキング】
すると皆の身体に、赤、黄、青の印が付いた。
(なぎさ)身体に付いた色ごとに整列して、此方に来て下さい。
(総大将)分かった。
そう言うと、軍を3つに分け整列した。
(なぎさ)これを首からかけて下さい。
そう言うと、各自にネックレスが配られた。
"奴隷の首飾り"と拒絶する者もいたが、総大将の一喝で、素直に従った。
(なぎさ)皆さん、良いですか?では始めます。
まず青の人、ペンダントの先に付いている飾りを開けてください。
言われるままに開けると、折り畳まれた紙が出てきた。
(なぎさ)おめでとうございます。貴方達は"無理矢理徴兵された""人質を取られて仕方なく"など、
この戦の被害者です。後から喫緊の食料、1週間分と生活費として金貨3枚を配ります。
その紙が交換券です、無くさないように持っていてください。
青の集団から大歓声が上がる。日頃の行いに感謝し、なぎさを神と崇めた。
(なぎさ)次、黄色の人、戦犯です。しかし、情状酌量の余地あり。
よって、例の"奴隷の首飾り"と言われているものが装着されてますが、見ての通りお洒落なデザインになっています。
また、湯浴みや社交会程度の時間なら、外しても大丈夫になっています。
不安な方はいつも身に付けててください。
タイムアウトで見るも無惨な死に方はしたくないでしょう。
くれぐれも気をつけてくださいね。
真っ青にはなったものの、まだマシだと納得した。いや、するしかなかった。
そうなると、赤だ。中には泣き叫ぶ者まで出だした。
(総大将)黙れ!!
総大将が怒鳴るが聞いちゃいねぇ~。すると、
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
【ウィンドカッター】
キトラマリエが魔法を発動。
狙い澄ましたようにネックレスだけを切り飛ばし、生け贄を作る。
其処彼処で起こる惨劇、総大将の怒鳴り声でなんとか静まり返った。
(なぎさ)赤の者、お前ら重罪だ。身に覚えはあるよな。
【ミラージュ解除】
其処には見るも気持ち悪い、如何にも"奴隷"と言わんばかりのネックレスがあった。
(なぎさ)さっきの騒ぎで分かってると思うけど、生け贄要る?
中には、自分のことを棚に上げ、恨めしい顔で睨みつけている者も居る。
(なぎさ)どうやら立場が分かってないのが居るな。
そう言うと、部下たちが生け贄を探しに行く。
(なぎさ)一人で良いよ。
(部下達)はい!
態度の悪い、立場の分かってない奴を探す。
(部下 ふたなり サキュバス)
お前だ。
一人見つけた。
怒鳴り散らし、暴れるが、
(なぎさ) 【アースバインド】
なぎさの魔法で拘束され、部下たちに運ばれてくる。
(なぎさ)お前、立場が分かってないな。
(兵士)ならどうした、殺れるもんなら殺ってみろ!
そう言うと、唾を吐きかけた。
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
なっ!貴様!(激怒)
(なぎさ)待て、良いって。
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター、しかし……
(なぎさ)まあ見てな。
そう言うと、兵士の首にかけてあるネックレスを引きちぎった。
惨劇を見た者は、顔色が変わる。中には腰を抜かし失禁したり、失神する者も居た。
(兵士)それがどうした、こんな物…………がっ!ぎょ!ぐぎっ!ぎゃあぁ~!!
その場に倒れ込み、のたうちながら苦しみだした。
(兵士)がっ!死ぬ!死んじゃう!た、助けて!助け……
そう言うと、なぎさに縋り付こうと這いながら近づいてくる。
(なぎさ)もう遅いんだ、よっ!
なぎさは蹴り飛ばした。
(兵士)そ、そんな、助けて、聞く、なんでもいうことを聞く、だから助けてくれ、俺には嫁も子供も居るんだぁ~!!
そう叫んで、なぎさに縋り付こうとする。
(なぎさ)それがどうした、まとめて処分してやる、よっ!
なぎさはソイツを思いっきり踏み付けた。
(兵士)そ、そんなぁ~、家族は、家族だけは!
バタバタもがく兵士。
(なぎさ)もうそろそろだ、なっ!
なぎさは蹴り飛ばし
(なぎさ) 【バリア】
(兵士)ぎゃあぁ~!!!あっ!……
悲鳴が止まり、一拍おいて、
"パン!"
破裂音がし、包んでいたバリアが汚れた。
バリアを解除すると、血の海に沈んだ肉塊があった。
それが先ほどの兵士だと分かると、一斉に悲鳴が上がる。
(なぎさ)五月蝿いなぁ。
(総大将)鎮まれ!お前ら死にたいのか!!
総大将の一喝で、静まり返る。
(なぎさ)こうなりたくなかったら、気をつけてね。意外と脆いよ(笑)
それから、黄色、赤の人、脅して食料や金貨奪ったら、作動するよ?
犯罪を犯しても作動するから、心を入れ替えてね(ニヤリ)
高速でコクコクと頷く。
(なぎさ)それから、青の人、そのネックレスは差し上げます。
好きに使ってください。
ミスリルとアザンチウムで出来ています。ペンダントトップは金で、石は魔石。
状態異常のリカバリープチとヒール、バリア、エナジープチを付与しておきました。
売ればかなりのお金になるでしょうし、付けているとちょっとした怪我や病気、毒などから身を守ることが出来ます。
バリアは暴漢予防の結界、エナジープチは身体にエネルギーを補給してくれるので疲労軽減になります。
付与しているのは、鑑定士が見ればすぐ分かるようにしてあるので、騙されないように注意してくださいね。
売って換金するも良し、使うのも良しです。
青の集団からは、大歓声となぎさコールが起こった。
(なぎさ)では解散!
青の人はもう少しここに居てください。
今から食料の入ったポーチと金貨を渡します。
ポーチもストレージになっているので、好きに使ってください。
血を一滴垂らしておくと、識別して"リターン"が発動するようになりますので、
盗まれても戻って来ますし、中身は本人以外、取り出せなくなるので、中身も盗まれなくて済みます。
売る人は血を垂らさないでくださいね。
しかし、配ったはしから、皆血を垂らしていた。
そりゃストレージなんて高嶺の花どころか一生かかっても手に入らない者も居る。
中に紙が入っており、解除方法も書いてあるので代々引き継ぐ事ができるようになっていた。
文字が読める者は感激し、読めない者は読める者に聞き、泣き崩れていた。
(なぎさ)秘密は内緒にね。でないと意味がないから。ストレージに仕舞っておいて大丈夫だよ、本人以外は取り出せないんだから。
分からなくなったら持っておいで、主に王都かギルド街ナギサに居ると思う。
仕事で離れる場合もあるけど、待つかギルドに言ってくれれば良いから。
今度は歓声は起こらなかった。
しかし、全員配り終え、解散と言われると、一斉に跪き、祈りを捧げた。
それはなぎさ達が立ち去るまで続いていた。
しばらくして残党整理は終わった。
王都に帰還する。
1年半ぶりの王都、魔王城である。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
終わりました、お姉様。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
ご苦労、お疲れ様でした。早速謁見をし、褒賞授与式を行うので、何が良いか考えていてくれ。
そして3日後、終戦宣言をし、謁見が行われた。
功労者や協力者に対して褒賞が授与されていく。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、今回の最大の功労者、なぎさ、前へ。
(なぎさ)はっ!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
其方の働き、大義であった。其方が居たからこそ成就したと言っても過言ではない。
よって、褒賞を授ける。何がよいか。
(なぎさ)ありがたきお言葉。では、褒賞は2ついただきたいのですが、よろしいでしょうか?
周りがざわついた。
たしかに最大の功労者であることは間違いない。
なぎさが居たからこそ成し得たと言っても過言ではない。
しかし、ここで2つと言うかと。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
ほぅ、2つとな。では言ってみよ。
(なぎさ)はい、では、1つ目はここ、新生サタルニア魔女王国での商売の許可をいただきたいのです。
は?何言ってんだ、コイツ?
周りに居たものは、意味が分からなかった。
商売など勝手にやれば良い。
現に自分達も勝手にやっている。
わざわざ国の許可など取ってはいない。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
どういうことだ?
(なぎさ)私やその家族は、ここ、新生サタルニア魔女王国で商売がしたいのです。
その事に対して許可が欲しいのです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
商売など勝手にすれば良いのでは?
わざわざ誰も国の許可など取ってはいないが。
うんうんと周りの者達は頷く。
(なぎさ)いえ、私は異世界から来たとはいえ、見ての通り人族です。
人族が魔族の地で商売をするには、国の後ろ盾が欲しいのです。
それに事情の知らない民も多いと思います。
そこで国の後ろ盾があるば、信用ができますから。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そうなのか?わざわざそんな事をしなくても、我々が責任を持って保護するが?
それに、其方には、この新生サタルニア魔女王国の復興、開発、発展に力を貸して欲しいと考えている。
もちろん費用は払う。
既にギルド街ナギサには、其方の協力があり、素晴らしい発展をしているではないか。
しかも破格の条件で。
(なぎさ)まだまだ途中なのですが、そう言ってもらえると嬉しいです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
なっ!あれでまだ途中なのか?
(なぎさ)はいそうです。それに文化や娯楽はまだ投入しておりません。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
は?
それに貸付け条件も破格と聞くが、教えてもらえぬか?
(なぎさ)はい、貸付け条件は、まず前提として、増税はしないこと。
せっかく導入したのに、その恩恵が得られなければ意味がありませんから。
特に所得の低い庶民など経済弱者たちが。
その上で、
①貸付け期間は無期限。
②利息はお任せ。
何年、何代にわたっても構わない。
です。
私たちは不老です。
今のところ、寿命は分かりません。
なら、生きている内に回収できれば良いかなと。
慌てて回収する必要も無いですから。
周りが呆れた。
なんだそれ?こんな条件、聞いたことが無い。
ほんとに良いのか?
それならウチの領地も是非お願いしたい。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そ、そうか、そうなのか。
ならば最大限の誠意を払わなければいけないのう。
で、もうひとつとは?
商売をするなら元手が必要であろう、褒賞金は幾ら欲しい。
やはりここでも"そうきたか""上手く立ち回ったな"と呟く者が居た。
(なぎさ)いえ、違います。私とその家族をこの新生サタルニア魔女王国の国民にして欲しいのです。
は?何言ってんだコイツ。
見た目は人族だが、異世界から来た人族と聞く。
しかもあのイステリア王国の"勇者召喚の儀"の犠牲者。
既にギルド街ナギサの開発、発展に寄与している。
大体ギルド街ナギサは、あのスタンピートから無傷で守り切った貴方、なぎさ様の名前から取った街。
それを事が済んだから、この国から追い出す?
無い無い、あり得ない。
しかも、今回といい、スタンピートといい、これだけのことを成し遂げた大英雄。
そんな貴重な戦力、手放すわけがない。
それどころか、なんとかお近づきになれないか?
我が派閥に、我が娘の婿に来てもらえないだろうか?と考えているぐらいなのに?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
あ、あゝ、そ、そうなのか?そんな事を望まなくとも、お主は既に我が国民であると認識していたが。
(なぎさ)それは光栄にございます。では、正式に認めていただけると幸いにございます。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そ、そうなのか?なら正式に宣言しよう。
なぎさ及びその家族は、この新生サタルニア魔女王国の国民である。
異議はあるか?
誰も異議を唱える者は居なかった。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、なぎさよ。其方とその家族は今日からこの新生サタルニア魔女王国の国民である。
しかし、ただ庶民と言う訳にもいくまい。
(なぎさ)いえ、一国民で大丈夫です。身軽なのが良いので。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
うーん、それでは我が国の沽券に関わるのう。
では、爵位だけでも授けよう。
なぎさよ、其方には太公の爵位を与える。
(なぎさ)は?太公?それ王族ですよ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そうだ。其方を我が国の王族として迎え入れる。
(なぎさ)良いんですか?それ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
良い、妾が決めた。
(なぎさ)はあ……ありがたき幸せ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何故に疑問形!
(なぎさ)いや、いきなりなんで、ちょっと……
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
はっはっはっ!妾が其方から一本取れたか(笑)
周りがざわついた。
いきなり王族。
しかし、これで価値が爆上がりした。
是非ともお近づきにならなければと鼻息が荒くなる。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、続いて我が妹、ミリア、前へ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
はっ!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
我が妹よ、よくやってくれた。褒めてつかわす。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
ありがたき幸せ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、褒賞は何を望む。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
はい。私はこの者、なぎさとの婚姻を望みます。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
は?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
良いじゃないですか、お姉様。
この戦いの中、親睦を深めたつもりです。
そして、私が添い遂げる相手はなぎさ様しか居ないと確信しました。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
えっ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
しかも、ここに居るキトラマリエはなぎさ様の愛人なんですよ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
へっ?
(新生サタルニア魔王女国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マリア女王様に申し上げます。
私、キトラマリエは正式ななぎさ様の愛人なんです。
元の国、ハイリヒ王国に居るなぎさ様の奥方様方から、
身の回りのお世話係を申し付けていただき、
その功績を認めていただいたおかげで、晴れて正式に愛人に認めていただけたのです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何それズルい!なら、私もなぎさと婚姻する!
ここに宣言する、私、マリア・テレシア並びにミリア・テレシアは、
本日よりその者、なぎさを夫として迎え入れる。
周りは今日一番にざわついた。
(なぎさ)は?ちょっと待て!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何か問題でも?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そうですよ、何か問題があります?
(なぎさ)大アリだ!アンタら女王とその妹だぞ?王族の中の王族、キング・オブ・王族じゃないか!
うんうんと周りも頷く。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何を言い出すと思えば。其方も我が国の王族ではないか、何も問題はない。
(なぎさ)いやそのユエ達がですね……
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
なら、奥方様方の許可があれば良いんですね?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
なら、我々が出向き、お許しを貰えばよいのか!なにも難しいことでは無いな。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
私の愛は本物ですから、絶対許可を貰える自信があるもんね。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
私だって負けませんよ。
それに王族です、嫁や愛人は何人居ても問題はありません。
これは凄い事になった。
単なる王族ではない。
女王の王配にして、その妹の夫。
これは何がなんでもお近づきにならなければ。
しかも、奥方様方の許可があれば嫁になれるチャンスもある。
嫁と欲張らなくとも、愛人になれる可能性がある。
しかも女王が嫁や愛人は何人居ても良いと太鼓判を押した。
以後、社交界では、如何になぎさ様の奥方様方を攻略するか?
の激しい情報戦が繰り広げられるのであった(笑)
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
構いませんよ、"サタルニア"って名前が気に入っているので。
(なぎさ)それは良かった。ちなみに"サタルニア"ってどういう意味っていうか、由来なん?
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
"サタルニア"っていうのは"サタン"と"マニア"から出来た造語です。
"サタン"は知っての通り、悪魔の名前です。
"マニア"は住む国や土地という意味ですね。
サタンにイアを付けて、"サタンの国"とか、"サタンの住む土地"、
"悪魔の国、悪魔の土地"から"魔族の国、魔族の土地"となったのが由来ですね。
だから"サタルニア"という名前は、我々魔族の誇りみたいなものです。
この度、新国家なので"新生サタルニア魔女王国"というのはピッタリだと思いました。
魔族の誇りを残したまま、新たな国が生まれた。
そういう意味で"新生"、私が王なので"女王"と、非常に分かりやすく、
新国家であると強調しやすいので、良いと思います。
(なぎさ)なら良かった(ほっ)
(ふたなり サキュバス マリア・テレシア)
では、残党狩りを始めましょう。
(なぎさ)あゝ。マリアは中央を固めて、新国家建国の宣言をお願い。
残党狩りはボクがやる。
(ふたなり サキュバス ミリア・テレシア)
私も残党狩り、手伝うわ。どれがそうか分かってるから、早いと思う。
(なぎさ)あゝ、頼む、助かる。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
俺たちは引き上げる。
魔王討伐成功と挿げ替えによる新国家建国を報告してくる。
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
バカが先走って、良からぬことをやらかしたら面倒くさいし。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
なら、私が残るわ。
いわゆる"保護名目"での人質ね。
そしたら下手なことは出来ないでしょ?
(なぎさ)見捨てられたりして(笑顔)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
んなこと言うなぁ~!!(涙目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
しかし、保険は必要だ。ソラ、良いか?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
良いわ。
その代わり、バカは処刑よ!
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
任せとけ!
という事で、頼めるか?
(なぎさ)ま・か・せ・ろ♡
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
恩に着る。
では、行こう!
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
ソラ……ごめんなさい。貴方のことは忘れないわ(涙目)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
えっ?……ちょ、ちょっと……サナぁ~!!(汗)
(なぎさ)立派になったなぁ~(微笑み)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ですね、マスター(笑顔)
そう言い残して、ベルガーとサナはイステリア王国へ出発した。
(なぎさ)ではと、ソラ(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
な、何よ(涙目)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
これだよ(ゴミを見るような目)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
へっ?
(なぎさ)人質でそ?
必・需・品♡
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
早く着替えろよ、囚人服に。
(なぎさ)手枷と足枷もね。連れて行く時は五月蝿いから口枷も(笑顔)
目隠しもある方がいいなぁ~、ギロチンか壁尻にするのに(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
う、嘘、嘘よね(半泣)
(なぎさ)大丈夫、みんな可愛がってくれるから。地下牢で(笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
い、嫌ぁ~!!なんでよ!!(涙)
(なぎさ)えっ?そりゃぁ~、リアリティーも必要でそ?その方がドキドキしない?(爆笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
要りません!ドキドキしません!普通でいいです。
(なぎさ)なら、地下牢か。ここサタルニアだしね。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
えっ?
(なぎさ)いや、"普通"なんでしょ?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ですよね、マスター。
(なぎさ)とりあえず五月蝿いんで、着替えさせて、枷つけて運ぼう。地下牢に。
(ふたなり サキュバス ミリア・テレシア)
そうねぇ~、おい!
(部下達)はっ!
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
そ、そんなぁ~!!(泣)
ボロボロの囚人服に手枷、足枷、首輪に口枷、目隠しもつけられて担いで運ばれるソラ。
もはやグッタリしていた。
地下牢に着くと、目隠しが外れた。
(なぎさ)はぁ~い!今日からこ・こ・だ・よ♡
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
@#$〒!
(なぎさ)ではご案内ぃ~(笑)
そう言って牢を、いや、特別室を案内する。
地下なのに外と空が見える。
シャワーに風呂、サウナもある。
トイレ、ベッドは当たり前。
バーカウンターに娯楽室、スポーツ専用部屋に鍛錬場もある。
証明、空調、家具付き。
食事はパネルを押すと、そのメニューが出来立てで出てくる。
取り上げられた、服や武具は専用ケースに入れられていた。
(なぎさ)服と武具は綺麗にしといた。魔法でやけど。
一応、捕虜、人質にしてるから、このケースに入れとくね。
服はボロで、その方が雰囲気出るでしょ(笑)
着心地は良いはず、生地が一流品だから。
いわゆる"コスプレ"だ。なりきり文化と言った方が分かりやすいかな?
そういう人物に成り切って楽しむ文化ね。
物語の人物に成り切って、そういう姿で日常やお茶会などを楽しむと言えばわかるかな?
お手軽なところでは、お嬢様が"メイド服"を着て、非日常的な雰囲気を楽しむとかね。
あんさん、人質なんだから、この際、囚人服着て楽しんでみよう。
後、色々あるから、毎日着替えて楽しんでくれ。
試作品なんで、気づいたことがあったら教えて。
製品化する時に役立つから。
"ひとりでも簡単に着替えられる"のコンセプトの試作品なんで。
今の囚人服だと、例えば、枷の作りが甘いとか、動き回るには必要以上に重いとかね。
逆にじっとしてるには軽すぎて雰囲気を損ねるとか。
そう言うと、ウェディングドレスから囚人服まで、色々変わった服を見せた。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
・・・。
(なぎさ)外には出せないんで、ドアは封印するね。
ここ、他の人には見せられないから。
食事はさっきのを食べたら良いから、食器だけ所定の位置に戻してね。
メニューは飽きないと思う。確か1000種類はあったはずやから、見て選んでくれ。
はい、これ、メニュー表、このカードをあの機械にセットすれば、自動的に出てくるから。
これで良いよね?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
じ、十分すぎる!
(なぎさ)まぁ、ひとりなんで、適当にくつろぎながら、色々試してデータちょうだい。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
わ、分かったわ!
でも、ひとりかぁ……
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
仕方ねぇ~なぁ~。
時間があれば、顔出してやるよ、ったく!
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
あ、ありがとう。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ふん!お前がマスターに気を使わせるようなことが無いようにしないとな。
マスターは忙しいんだ、お前の世話までしてらんねぇ~よ!
そう言うと、各々の責務を果たすべく動き出した。
残党狩りにはなぎさとミリア、それにミリアの軍隊、総数500の少数精鋭が共に動く。
(なぎさ)皆んな聞いて。
私の許可なく絶対死なない事。
生きていればなんとかする。
万が一、死んでも遺体は必ず回収して、
可能な限り、生き返らせる。
生き返るのが嫌な人は先に言ってくれ、そうしたら生き返らせないから。
また、生き返っても、おかしくなってしまったら、身内で介錯する。
そんな辛い状態で、生かしたりしないから。
そして、遺体は必ず持ち帰り、家族に引き渡すから。
希望があれば埋葬もする。
だけど、そんな悲しいことにならない様に絶対無理しないで撤退して。
生きていれば、なんとかなるから。
その言葉に大歓声が起こる。
死んでも蘇らせる、それはもはや神の領域。
それをやってのけるから心配するな。
そんなことが出来るなぎさはもはや神!
(一同)なぎさ様万歳!ミリア様万歳!
狂信者爆誕の瞬間であった。
マリア・テレシアによる建国宣言と国王就任の一報は、サタルニア国内に激震が走った。
単なる新国家建国ではなく、サタルニア全土を制圧すると宣言したからだ。
マリア派の貴族は狂気乱舞し、反対派、特に過激派には猛反発した。
早速、内戦の様を呈し、クーデターが起こる。
しかし、意味不明な情報が飛び込み、混乱する。
なんと、人族である勇者がマリア側に付いたのだ。
人族でありながら、魔族の味方をする。前代未聞である。
勇者はイステリア王国の"勇者召喚の儀"の犠牲者であり、大の人族嫌い。
人族にはかなり懐疑的であり、恨みすら持っているとの情報は掴んでいるとはいえ、
マリア派と手を組んで新国家を建国しようとしている。
訳がわからない、どういうことだ?
魔王討伐の際、魔王城を無傷で陥落した。
それは解放された捕虜から聞いている。
しかも、反発者は容赦なく処刑した。
解放された者も、情状酌量の余地なしとなると、"奴隷の首輪"を付けた。
それを拒否し、外した者は、嬲り殺しにあい、見るも無残な死を迎えた。
その時の勇者の行動は、まるで悪魔。そこに勇者の面影は無かったと聞く。
そんな人物がマリア派と手を組んだ。
貴族達は決断を迫られた
マリア派に付き、新国家建国に助力するか?
過激派と共に潰すか?
日和見派は、即日和見を宣言した。
それにより、軍事力に自身の無い反対派は、今は様子を見ると宣言。
そうなると戦局は動く。
反対派の中でも比較的穏健派の者は、日和見、もしくはマリア派に付くと宣言。
補給、行軍などにおいて協力すると申し出た。
そうなると、過激派と過激派と蜜月な者、離脱が遅れた反対派が挙兵した。
(なぎさ)なかなかしたたかだね。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そりゃ負け戦に付き合って、冷や飯食わさせるぐらいなら、裏切ってでも離れるよ。
(なぎさ)その分、手間が省けるけどね。"今は"。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そう、"今は"ね。
その後、次々と制圧していった。
見せしめの生け贄の効果もあり、内戦が進むにつれ、どんどん楽になっていく。
そりゃそうだ、中には徴兵され、無理矢理参加させられている者も居る。
強制され、無理矢理戦いに参加させられている者が、呼びかけに応じればどうなるか?
そんな情報の広がりは早い。
そういう者は、喫緊の食糧を与えられ、生活費として金貨まで与えられる。
こんな事を聞いたら、離脱者が多数出てもおかしくない。
貴族側は、それでは戦力が把握出来ない。
いざ戦となってから、戦力が落ちれば作戦もあったもんじゃない。
そのせいで惨敗し、制圧された者が何人出たか。
戦が始まってしまえば、奴隷の首輪は避けられない。
なんとか戦力を維持したい貴族側は、家族連座制を導入した。
それが民衆の反感を買い、クーデターまで起こる始末。
クーデターで倒されたところは、よくて日和見。
先を見込んだ者は、マリア派に鞍替えした。
どんどん追い詰められる過激派とその一味。
単なる反対派は、如何に上手く鞍替え出来るかのタイミングを計っている者も出てきた。
制圧されれば"死"が待っている。容赦なく殲滅される。
全滅じゃない、殲滅だ。
家どころか子孫も残らない。
完全に消滅されてしまう。
こんな事が分かっていて、これ以上内戦なんて続けたいと思うヤツは居ない。
過激派のみが息巻いて、"まだ勝機はある"と寝言を言っている。
戦場でも混乱が起こる。
どう考えても相手の戦力が減らない。
昨日、深傷を負わした者、確実に息の根を止めた者が、何故か翌日に居る。
勘違いか?と当初思ったが、どうもそうでは無さそうだ。
ミリア率いる軍を"不死鳥"や"不死の軍団"と呼ばれている理由が頭をよぎる。
また、偵察部隊は見たのだ、見てしまったのだ。
深傷を負い、もはや死を待つだけの者、四肢が欠損した者が、何事も無かったように復活するところを。
死者さえ蘇り、何事もなかったように、平然としているところを。
それに潜入や情報収集は比較的簡単である。
内通者さえ作ることも出来る。
しかし、重要な情報を持ち帰ると、何故か翌日、連絡が取れなくなる。偵察兵も消える。
そして3日後、どんな嬲り殺しにあったんだ?と想像を絶する遺体となって、本陣に届けられる。
こんな物を見て、好き好んで潜入したり、内通者になるヤツが居るか。
しかし、噂だけは先行するが、どうやら本当らしいと裏が取れると偵察すらしなくなる。
しかも、戦いにおいて、
"なぎさ様万歳!ミリア様万歳!"と喊声を上げたかと思うと、特攻さながらの突撃を仕掛けてくる。
誰も"引く"という事を考えてないのか?と疑いたくなるほど前進あるのみ、イケイケである。
そんな攻撃を仕掛けられた方は堪ったもんじゃない。
気狂いの集団を相手にしているようなものだ、喊声を聞いたとたん、蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
そうなると遅いのだ、白旗だろうが通用しない。撤退あるのみである。
また、それによりSUN値をガリガリに削られた者達は、戦意喪失し、使いものにならなくなる。
まして、なぎさが指揮をしている時など、
目の前でかち割った頭が、身体を槍や剣で貫通させた者が、切り飛ばした手足が、
その者の目の前で一瞬にして復元される。
もはや悪夢である、正気を保てという方が無理である。
気が狂い、発狂して逃げ出すか、中にはショック死する者も居る。
何をとち狂ったか、自ら試して死ぬ者まで出だした。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
あと少しだよ、なぎさ。
(なぎさ)分かった、仕上げにかかろう。
大軍を率いる反対派と相対した。
(なぎさ)そろそろ開戦か?
その時、一頭の騎馬が走ってきた。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
どうします?(ニヤリ)
(なぎさ)どうするもなにも(ニヤリ)
(ミリア&なぎさ)狙・撃♡
(部下 ふたなり サキュバス)
待て待て待って、何か叫んでますって(焦)
(ミリア&なぎさ)聞こえない♡
(部下 男装 サキュバス)
誰か止めろ!アイツが死ぬぞ!(大汗)
大声で静止を促す部下たち。
意味が分かったのか、慌て止まる騎馬。
と同時に陣地の各所で白旗が揚がる。
5万の軍勢が、精鋭とはいえたった500の軍勢に降伏したのだ。
(なぎさ)なっ!アイツら白印とは良い根性だ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
もう勝った気でいますね。
(部下 女 サキュバス)
待って、待って、降伏です、降参です、白旗です!落ち着いてください!(涙目)
(ミリア&なぎさ)そうなの?(真顔)
(部下 ふたなり サキュバス)
分かってますよね?知ってて言ってますよね?
バーサーカーですか?戦闘ジャンキーにならないでください(半泣)
こちらの指示に従い、騎馬を誘導する。
騎馬に乗っていた騎士はこの軍の総大将だった。
(総大将)私はこの軍を率いる総大将、ハイス・ガイランです。よろしくお願いいたします。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
で、総大将が何の用かな?
(総大将)我々は降伏いたします。敵意はございません。
ただ、このまま撤退すれば、軍法会議で処刑されます。
そこで、我々の保護をお願いしたいのです。
(なぎさ)えぇぇぇっ、面倒くさい(ため息)
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
サクっとやっちゃおうよ、サクっと(ニヤッ)
(総大将)い、いや、そこをなんとかお願いします。ほんと、お願いしますよ、マジで、この通り。
そう言うと、その場に土下座した。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
じゃあ足舐めてって言いたいところだけど、分かったわ、降伏を受け入れましょう。
(総大将)恩に着る。
(なぎさ)では、こちらの指示に従ってください。
【サーチ】
【マーキング】
すると皆の身体に、赤、黄、青の印が付いた。
(なぎさ)身体に付いた色ごとに整列して、此方に来て下さい。
(総大将)分かった。
そう言うと、軍を3つに分け整列した。
(なぎさ)これを首からかけて下さい。
そう言うと、各自にネックレスが配られた。
"奴隷の首飾り"と拒絶する者もいたが、総大将の一喝で、素直に従った。
(なぎさ)皆さん、良いですか?では始めます。
まず青の人、ペンダントの先に付いている飾りを開けてください。
言われるままに開けると、折り畳まれた紙が出てきた。
(なぎさ)おめでとうございます。貴方達は"無理矢理徴兵された""人質を取られて仕方なく"など、
この戦の被害者です。後から喫緊の食料、1週間分と生活費として金貨3枚を配ります。
その紙が交換券です、無くさないように持っていてください。
青の集団から大歓声が上がる。日頃の行いに感謝し、なぎさを神と崇めた。
(なぎさ)次、黄色の人、戦犯です。しかし、情状酌量の余地あり。
よって、例の"奴隷の首飾り"と言われているものが装着されてますが、見ての通りお洒落なデザインになっています。
また、湯浴みや社交会程度の時間なら、外しても大丈夫になっています。
不安な方はいつも身に付けててください。
タイムアウトで見るも無惨な死に方はしたくないでしょう。
くれぐれも気をつけてくださいね。
真っ青にはなったものの、まだマシだと納得した。いや、するしかなかった。
そうなると、赤だ。中には泣き叫ぶ者まで出だした。
(総大将)黙れ!!
総大将が怒鳴るが聞いちゃいねぇ~。すると、
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
【ウィンドカッター】
キトラマリエが魔法を発動。
狙い澄ましたようにネックレスだけを切り飛ばし、生け贄を作る。
其処彼処で起こる惨劇、総大将の怒鳴り声でなんとか静まり返った。
(なぎさ)赤の者、お前ら重罪だ。身に覚えはあるよな。
【ミラージュ解除】
其処には見るも気持ち悪い、如何にも"奴隷"と言わんばかりのネックレスがあった。
(なぎさ)さっきの騒ぎで分かってると思うけど、生け贄要る?
中には、自分のことを棚に上げ、恨めしい顔で睨みつけている者も居る。
(なぎさ)どうやら立場が分かってないのが居るな。
そう言うと、部下たちが生け贄を探しに行く。
(なぎさ)一人で良いよ。
(部下達)はい!
態度の悪い、立場の分かってない奴を探す。
(部下 ふたなり サキュバス)
お前だ。
一人見つけた。
怒鳴り散らし、暴れるが、
(なぎさ) 【アースバインド】
なぎさの魔法で拘束され、部下たちに運ばれてくる。
(なぎさ)お前、立場が分かってないな。
(兵士)ならどうした、殺れるもんなら殺ってみろ!
そう言うと、唾を吐きかけた。
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
なっ!貴様!(激怒)
(なぎさ)待て、良いって。
(新生サタルニア魔女王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター、しかし……
(なぎさ)まあ見てな。
そう言うと、兵士の首にかけてあるネックレスを引きちぎった。
惨劇を見た者は、顔色が変わる。中には腰を抜かし失禁したり、失神する者も居た。
(兵士)それがどうした、こんな物…………がっ!ぎょ!ぐぎっ!ぎゃあぁ~!!
その場に倒れ込み、のたうちながら苦しみだした。
(兵士)がっ!死ぬ!死んじゃう!た、助けて!助け……
そう言うと、なぎさに縋り付こうと這いながら近づいてくる。
(なぎさ)もう遅いんだ、よっ!
なぎさは蹴り飛ばした。
(兵士)そ、そんな、助けて、聞く、なんでもいうことを聞く、だから助けてくれ、俺には嫁も子供も居るんだぁ~!!
そう叫んで、なぎさに縋り付こうとする。
(なぎさ)それがどうした、まとめて処分してやる、よっ!
なぎさはソイツを思いっきり踏み付けた。
(兵士)そ、そんなぁ~、家族は、家族だけは!
バタバタもがく兵士。
(なぎさ)もうそろそろだ、なっ!
なぎさは蹴り飛ばし
(なぎさ) 【バリア】
(兵士)ぎゃあぁ~!!!あっ!……
悲鳴が止まり、一拍おいて、
"パン!"
破裂音がし、包んでいたバリアが汚れた。
バリアを解除すると、血の海に沈んだ肉塊があった。
それが先ほどの兵士だと分かると、一斉に悲鳴が上がる。
(なぎさ)五月蝿いなぁ。
(総大将)鎮まれ!お前ら死にたいのか!!
総大将の一喝で、静まり返る。
(なぎさ)こうなりたくなかったら、気をつけてね。意外と脆いよ(笑)
それから、黄色、赤の人、脅して食料や金貨奪ったら、作動するよ?
犯罪を犯しても作動するから、心を入れ替えてね(ニヤリ)
高速でコクコクと頷く。
(なぎさ)それから、青の人、そのネックレスは差し上げます。
好きに使ってください。
ミスリルとアザンチウムで出来ています。ペンダントトップは金で、石は魔石。
状態異常のリカバリープチとヒール、バリア、エナジープチを付与しておきました。
売ればかなりのお金になるでしょうし、付けているとちょっとした怪我や病気、毒などから身を守ることが出来ます。
バリアは暴漢予防の結界、エナジープチは身体にエネルギーを補給してくれるので疲労軽減になります。
付与しているのは、鑑定士が見ればすぐ分かるようにしてあるので、騙されないように注意してくださいね。
売って換金するも良し、使うのも良しです。
青の集団からは、大歓声となぎさコールが起こった。
(なぎさ)では解散!
青の人はもう少しここに居てください。
今から食料の入ったポーチと金貨を渡します。
ポーチもストレージになっているので、好きに使ってください。
血を一滴垂らしておくと、識別して"リターン"が発動するようになりますので、
盗まれても戻って来ますし、中身は本人以外、取り出せなくなるので、中身も盗まれなくて済みます。
売る人は血を垂らさないでくださいね。
しかし、配ったはしから、皆血を垂らしていた。
そりゃストレージなんて高嶺の花どころか一生かかっても手に入らない者も居る。
中に紙が入っており、解除方法も書いてあるので代々引き継ぐ事ができるようになっていた。
文字が読める者は感激し、読めない者は読める者に聞き、泣き崩れていた。
(なぎさ)秘密は内緒にね。でないと意味がないから。ストレージに仕舞っておいて大丈夫だよ、本人以外は取り出せないんだから。
分からなくなったら持っておいで、主に王都かギルド街ナギサに居ると思う。
仕事で離れる場合もあるけど、待つかギルドに言ってくれれば良いから。
今度は歓声は起こらなかった。
しかし、全員配り終え、解散と言われると、一斉に跪き、祈りを捧げた。
それはなぎさ達が立ち去るまで続いていた。
しばらくして残党整理は終わった。
王都に帰還する。
1年半ぶりの王都、魔王城である。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
終わりました、お姉様。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
ご苦労、お疲れ様でした。早速謁見をし、褒賞授与式を行うので、何が良いか考えていてくれ。
そして3日後、終戦宣言をし、謁見が行われた。
功労者や協力者に対して褒賞が授与されていく。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、今回の最大の功労者、なぎさ、前へ。
(なぎさ)はっ!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
其方の働き、大義であった。其方が居たからこそ成就したと言っても過言ではない。
よって、褒賞を授ける。何がよいか。
(なぎさ)ありがたきお言葉。では、褒賞は2ついただきたいのですが、よろしいでしょうか?
周りがざわついた。
たしかに最大の功労者であることは間違いない。
なぎさが居たからこそ成し得たと言っても過言ではない。
しかし、ここで2つと言うかと。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
ほぅ、2つとな。では言ってみよ。
(なぎさ)はい、では、1つ目はここ、新生サタルニア魔女王国での商売の許可をいただきたいのです。
は?何言ってんだ、コイツ?
周りに居たものは、意味が分からなかった。
商売など勝手にやれば良い。
現に自分達も勝手にやっている。
わざわざ国の許可など取ってはいない。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
どういうことだ?
(なぎさ)私やその家族は、ここ、新生サタルニア魔女王国で商売がしたいのです。
その事に対して許可が欲しいのです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
商売など勝手にすれば良いのでは?
わざわざ誰も国の許可など取ってはいないが。
うんうんと周りの者達は頷く。
(なぎさ)いえ、私は異世界から来たとはいえ、見ての通り人族です。
人族が魔族の地で商売をするには、国の後ろ盾が欲しいのです。
それに事情の知らない民も多いと思います。
そこで国の後ろ盾があるば、信用ができますから。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そうなのか?わざわざそんな事をしなくても、我々が責任を持って保護するが?
それに、其方には、この新生サタルニア魔女王国の復興、開発、発展に力を貸して欲しいと考えている。
もちろん費用は払う。
既にギルド街ナギサには、其方の協力があり、素晴らしい発展をしているではないか。
しかも破格の条件で。
(なぎさ)まだまだ途中なのですが、そう言ってもらえると嬉しいです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
なっ!あれでまだ途中なのか?
(なぎさ)はいそうです。それに文化や娯楽はまだ投入しておりません。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
は?
それに貸付け条件も破格と聞くが、教えてもらえぬか?
(なぎさ)はい、貸付け条件は、まず前提として、増税はしないこと。
せっかく導入したのに、その恩恵が得られなければ意味がありませんから。
特に所得の低い庶民など経済弱者たちが。
その上で、
①貸付け期間は無期限。
②利息はお任せ。
何年、何代にわたっても構わない。
です。
私たちは不老です。
今のところ、寿命は分かりません。
なら、生きている内に回収できれば良いかなと。
慌てて回収する必要も無いですから。
周りが呆れた。
なんだそれ?こんな条件、聞いたことが無い。
ほんとに良いのか?
それならウチの領地も是非お願いしたい。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そ、そうか、そうなのか。
ならば最大限の誠意を払わなければいけないのう。
で、もうひとつとは?
商売をするなら元手が必要であろう、褒賞金は幾ら欲しい。
やはりここでも"そうきたか""上手く立ち回ったな"と呟く者が居た。
(なぎさ)いえ、違います。私とその家族をこの新生サタルニア魔女王国の国民にして欲しいのです。
は?何言ってんだコイツ。
見た目は人族だが、異世界から来た人族と聞く。
しかもあのイステリア王国の"勇者召喚の儀"の犠牲者。
既にギルド街ナギサの開発、発展に寄与している。
大体ギルド街ナギサは、あのスタンピートから無傷で守り切った貴方、なぎさ様の名前から取った街。
それを事が済んだから、この国から追い出す?
無い無い、あり得ない。
しかも、今回といい、スタンピートといい、これだけのことを成し遂げた大英雄。
そんな貴重な戦力、手放すわけがない。
それどころか、なんとかお近づきになれないか?
我が派閥に、我が娘の婿に来てもらえないだろうか?と考えているぐらいなのに?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
あ、あゝ、そ、そうなのか?そんな事を望まなくとも、お主は既に我が国民であると認識していたが。
(なぎさ)それは光栄にございます。では、正式に認めていただけると幸いにございます。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そ、そうなのか?なら正式に宣言しよう。
なぎさ及びその家族は、この新生サタルニア魔女王国の国民である。
異議はあるか?
誰も異議を唱える者は居なかった。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、なぎさよ。其方とその家族は今日からこの新生サタルニア魔女王国の国民である。
しかし、ただ庶民と言う訳にもいくまい。
(なぎさ)いえ、一国民で大丈夫です。身軽なのが良いので。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
うーん、それでは我が国の沽券に関わるのう。
では、爵位だけでも授けよう。
なぎさよ、其方には太公の爵位を与える。
(なぎさ)は?太公?それ王族ですよ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
そうだ。其方を我が国の王族として迎え入れる。
(なぎさ)良いんですか?それ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
良い、妾が決めた。
(なぎさ)はあ……ありがたき幸せ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何故に疑問形!
(なぎさ)いや、いきなりなんで、ちょっと……
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
はっはっはっ!妾が其方から一本取れたか(笑)
周りがざわついた。
いきなり王族。
しかし、これで価値が爆上がりした。
是非ともお近づきにならなければと鼻息が荒くなる。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、続いて我が妹、ミリア、前へ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
はっ!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
我が妹よ、よくやってくれた。褒めてつかわす。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
ありがたき幸せ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
では、褒賞は何を望む。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
はい。私はこの者、なぎさとの婚姻を望みます。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
は?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
良いじゃないですか、お姉様。
この戦いの中、親睦を深めたつもりです。
そして、私が添い遂げる相手はなぎさ様しか居ないと確信しました。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
えっ?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
しかも、ここに居るキトラマリエはなぎさ様の愛人なんですよ。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
へっ?
(新生サタルニア魔王女国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マリア女王様に申し上げます。
私、キトラマリエは正式ななぎさ様の愛人なんです。
元の国、ハイリヒ王国に居るなぎさ様の奥方様方から、
身の回りのお世話係を申し付けていただき、
その功績を認めていただいたおかげで、晴れて正式に愛人に認めていただけたのです。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何それズルい!なら、私もなぎさと婚姻する!
ここに宣言する、私、マリア・テレシア並びにミリア・テレシアは、
本日よりその者、なぎさを夫として迎え入れる。
周りは今日一番にざわついた。
(なぎさ)は?ちょっと待て!
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何か問題でも?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
そうですよ、何か問題があります?
(なぎさ)大アリだ!アンタら女王とその妹だぞ?王族の中の王族、キング・オブ・王族じゃないか!
うんうんと周りも頷く。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
何を言い出すと思えば。其方も我が国の王族ではないか、何も問題はない。
(なぎさ)いやそのユエ達がですね……
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
なら、奥方様方の許可があれば良いんですね?
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
なら、我々が出向き、お許しを貰えばよいのか!なにも難しいことでは無いな。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス ミリア・テレシア王女)
私の愛は本物ですから、絶対許可を貰える自信があるもんね。
(新生サタルニア魔女王国 ふたなり サキュバス マリア・テレシア女王)
私だって負けませんよ。
それに王族です、嫁や愛人は何人居ても問題はありません。
これは凄い事になった。
単なる王族ではない。
女王の王配にして、その妹の夫。
これは何がなんでもお近づきにならなければ。
しかも、奥方様方の許可があれば嫁になれるチャンスもある。
嫁と欲張らなくとも、愛人になれる可能性がある。
しかも女王が嫁や愛人は何人居ても良いと太鼓判を押した。
以後、社交界では、如何になぎさ様の奥方様方を攻略するか?
の激しい情報戦が繰り広げられるのであった(笑)
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