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第一章前編 異世界転生〜邪神討伐編
フィル解放編
しおりを挟むエンカジが見えてきた。
(ユエ)これは都市は都市でも、城塞都市よね。
(玲・アカギ)流石、迷宮を3つを抱えているだけあるな。
(椿・シナノ)ほんと、スタンビート、なにそれ美味しいの?みたい。
(雫・ヤマト)たしかに、そう簡単に落ちるようには見えんな。
(シア)それだけ警戒しないといけないってこと?
そんなに激しいの?
(なぎさ)あっ♡うっ♡激しっっっ♡(照)
(ティオ)姦って欲しいのか?なぎさ殿(微笑)
(シア)姦っちゃいますよ?なぎささん(ニヤリ)
(ユエ)今、姦ろうか?なぎさ(冷笑)
(なぎさ)まぁ、本気は置いといて(爆笑)どうする?
(ユエ)姦る(ニヤリ)
(なぎさ)いや、それじゃないって(大爆笑)
町行く?それとも直で迷宮?
(玲・アカギ)町だな。
(椿・シナノ)町で飲む。
(雫・ヤマト)の、飲みたいのか?椿。じゃない、町でギルドでマップを買う。ではないのか?
(フェロ)町でナンパだな。急精したい(笑)
(ティオ)闇雲に行ってものう。
(ユエ)直で迷宮って、なんでなの?
(シア)らしくないですよ?なぎささん。
(なぎさ)いや、ついでにマップ作ろうかな?と。
(一同)ああぁ~(納得)
(ティオ)それも良いが、とりあえずギルドに行こうではないか。
(椿・シナノ)ギルドで売ってるマップの確認して、ショボかったら作って売りましょう!
(シア)段々分かってきましたね!椿さん♪
(雫・ヤマト)椿………
(玲・アカギ)いいじゃないですか、雫姉。
(ミヤビ)このまま皆、染まっていくのかのう……(遠い目)
皆、準備を完了し、1階車庫へ。
(なぎさ)さぁ~て、どうする?何台かに分乗して行く?
(シア)いやいやいやいや、まだ無理ですって(汗)
(ユエ)いきなり突っ込んで、目立つのも嫌(焦)
(雫・ヤマト)つ、次の攻略の時までに完全修得するので、待ってくれ(焦)
(なぎさ)でも、椿さんが………
(椿・シナノ)♡♡♡♡♡♡♡
(雫・ヤマト)待て待て、椿!落ち着け!!(冷汗)
(なぎさ)じゃぁ~、新型15人乗りの魔動車!どう?
(シア)凄い!なんか無骨でカッコいい♡
(ティオ)どこにでも行ける!そんな気分にさせる風格よのう。
(なぎさ)4列シート、4人×3列と運転席列に3人、大径6輪駆動♪
ちとロマンを加えた15人乗り(笑)
全員乗り込み要塞都市エンカジへ向かう。
(シア)これ凄い!座席も広くなったし、乗り心地が凄くいい♪
(玲・アカギ)なんというか、ソファーがそのまま動いてる感じだ。
(椿・シナノ)見た目凸凹あるのに、なんか最小限の揺れしかこない。
(雫・ヤマト)まず馬車では考えられない乗り心地だな。どうなってるんだ?
(ティオ)なぎさ殿のチートは凄いのう。
(ユエ)なぎさ、GJ!
(ミヤビ)流石婿殿じゃ♪
もうみんな麻痺している。なんの疑問も持たずに都市に乗りつける。
普通に馬車の列に並んでるし。周りの視線も気にしない。
周りがザワつこうが、腰抜かそうが知ったことか。
そうこうしてるうちに順番がきた。
(門兵①)な、な、な、なんだこれは!!
(ユエ)はあぁ?馬車だけど。
(門兵①)そ、そうか……
(門兵②)いや、おかしいだろ!馬車なら馬がいるだろ!おい!しっかりしろ!!
(門兵③)俺、兵長呼んでくる!いや、ギルマスか?
(門兵②)両方だ!早く呼んで来い!!
(ティオ)新型の馬車じゃ。何か疑問でもあるかのう?
(門兵②)そんなわけあるかぁ~!!
ギルドマスターが到着した。兵長もやって来る。
(ギルドマスター:女)どうしたのだ?不気味な馬車とはどれだ?
(門兵②)そこです!そこにある、わけのわからない乗り物です!コイツらが乗ってました!
(ギルドマスター:女)どこだ?お前、何言ってる?
(兵長)なんだ?不気味な馬車ってどれだ?何も無いじゃないか!
(門兵②)そんな!ここです!これですよ!これ!!
門兵②が振り返ると、そこには……何も無い(爆)
(ギルドマスター:女)お前、ふざけてるのか?私は忙しいんだ(怒)
(兵長)貴様!また仕事中に酒飲んでただろ!!いい加減にしろ!!!(激怒)
(門兵②)飲んでません!一滴も飲んでませんよぉ~(涙目)
(兵長)嘘つけ!いい加減な仕事しゃがって!(大激怒)
(ギルドマスター:女)もう帰るぞ!そこの連中、通ってよし!
(門兵②)そ、そんなぁ~(涙)
(門兵①)なぁ、俺たち……
(門兵③)何も見てない、何も見なかった。
(門兵①)だな。
それでいいのかエンカジ!まぁ、世の中知らない方が幸せって事もあるよね。
しばらく行った所で、爆笑する一行。
(シア)あはははは(爆笑)めっちゃ可哀想(大爆笑)
(ティオ)なぎさ殿も残酷よのう(大爆笑)
(玲・アカギ)なんか偉そうな雑魚だったから、ぶはははは(大爆笑)
(椿・シナノ)ふひゃひゃひゃ(爆笑)もうお腹痛い(大爆笑)
(雫・ヤマト)おいおい、お前たち、ぶふふっ(爆笑)
(ユエ)なぎさ、GJ!(大爆笑)
(フェロ)うわぁ~えげつねぇ~泣ける(涙大爆笑)
(ミヤビ)・・・(ため息)
良い子はマネしないように…
そしてギルドに到着。早速、地図を購入する。
(なぎさ)問題は、どのぐらい正確か?よな。
(シア)あっ!私、聞いてきます。
(なぎさ)僕も行こう。
空いてる受付に早速行くなぎさとシア。
(シア)あのぅ~、ちょっと聞きたいんですが……
(ギルド職員:女)はい!なんでしょう?
あれ?見ない方たちですねぇ。初めてですか?
(シア)えっ?あぁ、初めてです。この地図の事なんですけど、どのくらい正確ですか?
(ギルド職員:女)はあぁ?
いや、正確も何も、うち所属の金ランクが作ったものなので、これ以上正確な地図は無いですよ?
(なぎさ)すまん。なにぶん初めて挑戦するんで、気になってね。
これ以外に他は無いと。例えば、まだ下があるとか。
(ギルド職員:女)うーん、そうですねぇ。確かにまだ下はありそうとは言ってました。
それっぽい入り口というか、扉があったと。
ただ、そこまでたどり着くのが限界だそうです。
水も食料ももたないと。
水魔法が使える魔導士も同行しましたが、帰りもあるので、魔力がもたないと言ってました。
全員金ランクのパーティーですから、ここまでが限界ですね。
まぁ、そこまで行かなくても充分稼げるので、危険を犯す必要は無いですよ。
帰って来れなきゃ換金できませんから。
(なぎさ)なるほど、貴重な情報ありがとう。
(冒険者:男)おい!新入り!挨拶が無いなぁ。ちょっと顔貸せや。
ちょっとザワつく。なんか異世界ギルドでよくある展開。同じなら笑いを取ろう。
(なぎさ)はあぁ~……テンプレですな……
顔貸してやるから、利子付けて返せよ(微笑)
(シア)ぶははははっ(爆笑)なぎささん、最高ぉ~(大爆笑)
周りも吹き出す。さっきの女性ギルド職員が、『あちゃー』ってな顔で見てます。
(冒険者:男)なんだと!テメー!!
(ユエ)なんかあったの?(氷笑)
(玲・アカギ)なんだ?鬱陶しいなぁ。(蔑む目)
(椿・シナノ)何々?めんどくさい事?殺っちゃう?ねぇ、殺っちゃっていい?(冷笑)
(雫・ヤマト)椿、それはどうかと(汗)まぁ、めんどくさいみたいだが(冷たい目)
(ティオ)なんじゃ?何処にでも身の程知らずが居るのう(氷のような目)
(フェロ)なぁ~んだ、もっとマシなツラかと思ったが、大したことねぇなぁ……
溜まってんのか?一発抜いてやろうか?(獲物を見る目)
予想外、いや予想以上の狂気の集団に腰を抜かす男冒険者。
周りは……そうです、そうですよねぇ……関わりたくないですよねぇ……
威勢よく喧嘩売ったものの、相手が悪かった。
凍りつく空気、何人かは固まって動けない。半泣きの者や失神している者まで居る。
(冒険者:男)あ、アンタら、何もんなんだ?普通じゃねぇ、普通じゃねぇよ!
(なぎさ以外)か弱き乙女ですが何か??
ひっくり返る周り、気持ちだけ。動くわけない、動けるわけがない。
最早、笑っていいのか、悪いのか、そんな命知らずは誰か居ないか目で探す。
(ユエ)笑えよ、お前(ゴミを見る目)
(冒険者:男)は、はっ、ははは、はははは(引き攣り)
すみませんでしたぁ~!!!!(号泣)
速攻で離脱。人間、あんなに速く走れるんだ。風魔法、使ってない?
(なぎさ)お騒がせしてすみませんでした。
マスター、これで皆んなにご馳走してあげて。
じゃ、行こうか。
深々と頭を下げ、金貨7枚渡すとギルドから出て行く。
(冒険者)アイツら一体何者?あの一瞬で発するオーラ、金ランクも敵わねぇ…
しかも、金貨7枚も平気で出せるって……
(魔導士:女)深く考えるな。私が魔力測定したが、全員測定不能だった。一瞬で振り切った(怖)
(冒険者一同)はあぁ???(恐)
地図を頼りに迷宮へ向かう。
(ユエ)なんで謝ったの?しかも奢るなんて!(静怒)
(なぎさ)考えてみ?あれだけやらかす相手が深々と頭を下げて、金貨7枚も平気で渡した。
さて、どう思うでしょうか?
(ティオ)普通に考えて、恐ろしいのう。
あれだけやらかしておいて、謝罪までした。
トドメの金貨7枚。
まず喧嘩売ろうなんて考えないのう。死にたい奴は知らんが(ニヤリ)
(シア)そうか!桁外れのパワーと財力!!力が全ての冒険者にとって、これほど恐ろしい相手はいない!!!
(雫・ヤマト)私たちの感覚だと、平民が王族に喧嘩売るようなものだな。
(玲・アカギ)瞬殺だな。
(椿・シナノ)瞬殺ですね。
(なぎさ)でだ、本題やが、どの迷宮から行く?地図より下があるなら、完全に運だと思うけど。
(ユエ)第一迷宮から行こう。マップも作るよね。
(なぎさ)行くなら当然作る。今までの分もあるぞ。ただし、行ったとこまでやけど。
(雫・ヤマト)私たちが封印されてた神殿は寂れてたから、役に立つと思うぞ。
それがあれば、冒険者も来るだろうし。
放置でスタンビートの危険性を残すよりいい。たまには討伐してたみたいだが。
あの町も更に栄えるかもしれないしな。
(シア)第一迷宮でビンゴなら、どうします?
(ティオ)引き上げでよいのではないかのう。
それこそ、依頼があってからでよいのではないか?
(玲・アカギ)そうだな。そこまでしてやる義理はないな。
(椿・シナノ)作った地図も、すぐ売らないですよね?
(雫・ヤマト)お前たち……まぁ、後でいいな。
(ミヤビ)・・・そこまで嫌わなくても……まぁ、仕方ないかのう……(涙目)
なんだかんだで第一迷宮到着。やはり、地図があるだけに賑わっている。
意外と活気がある。露店だけでなく、鍛冶屋、食事処、宿屋まである。武器、防具まである。
(なぎさ)活気づいてるなぁ。やっぱ、地図の威力か?
(シア)でも、魔物は外まで出てきたりしますよねぇ……大丈夫なのかな?
(ユエ)大丈夫じゃない?たんまり儲けて、危なくなったら逃げる。
で、また戻って来てやるんじゃない?
(ティオ)まぁ、そうじゃろうなぁ。いつでも捨てるつもりじゃろ。あまり金のかかる建物は無さそうじゃし。
(玲・アカギ)たしかに。儲かるなら、捨ててもいい感じの建物が多いな。
(椿・シナノ)いかにも管理人ですっていう建物が見当たらない。
(フェロ)娼館多いしな。
そんなこんなで攻略開始。何故かおとなしく素通りする。
(シア)殺らないんですか?
(ティオ)荷物になるだけじゃ。換金しても大した額にはならんじゃろ。
それなら、他の冒険者にくれてやった方が良かろう。
(なぎさ)いくらでもスペースあるが、低ランクの食い扶持奪うような、ゲスな真似はしたくないやん。
(玲・アカギ)たしかに。金貨7枚の価値が下がる。
(椿・シナノ)彼らも家族いるでしょうし。居ないか?
(雫・ヤマト)ま、まぁ、独り身とて生活があるからな。
(ユエ)労力の無駄。高い値のやつ狙う。
どんどん進んでいく。そろそろ限界が近いのか、それともここまで来る意味がないのか、冒険者が居なくなった。
(シア)そろそろ本番ですね。
(なぎさ)ほ、本番!(照)
(ユエ)ここで姦る?ねぇ、ここで姦られるのがいい?
(フェロ)私が姦ろうか?いや、姦らせろ!(エロ笑)
(なぎさ)嫌です。ウソです。って、そんなに姦りたいのか?見たやつ引くぞ(爆笑)
(ミヤビ)いつ魔物に襲われるか、いつ誰が来るか、なかなかそそるのう(微笑み)
(玲・アカギ)私たちが警護か?(微笑)
(椿・シナノ)なんか面白そう(ワクワク)
(雫・ヤマト)アンタらおかしいやろ(どん引き)
爆笑とドン引きが入り混じる空気の中、最後の扉まで来た。
(なぎさ)ここかぁ。地下7階の下に通じるかもしれない扉。
(シア)青、黄、赤、黒、銀、金、プラスα。金ランクも手こずった7階の下ね。
(ユエ)各階でランク分けされてるような感じだった。難易度もそうだけど。
(雫・ヤマト)棲み分け出来ていることはいいことだ。
(玲・アカギ)意外とマナーがいいのか?雫姉。
(椿・シナノ)だからか!自分のランクを見せつけたくて、喧嘩売ってきたとか。
(ティオ)無いとは言えんのう。しかし、彼奴は大したランクではなかろう。
(ミヤビ)ギルドバッチが見えたのじゃが、赤だったのう。って、妾らは登録しとらんぞ(焦)
(なぎさ)そんなん後でいいやろ。まぁ、換金の時、面倒くさいか。
(シア)獲物でランク付けてもらうってのはどうです?
(ユエ)それでいい。目的は解放だから。
扉を開けると、階段があった。上に行く。
(シア)えっ?下じゃないの?どういうこと?
(ユエ)一度上がって、みたいな?わからないけど。
(ティオ)ちょっと地図を見せてくれぬか?
ほう、やっぱりのう。
(玲・アカギ)どういう事だ?あぁ、なるほど。
(なぎさ)そういう事っすね。
建物の見た目にしては、地図が合わないと思った。
(椿・シナノ)どういう事です?
(なぎさ)隠し部屋かルート。
ここまで来れないと行けない場所よ。
(ティオ)部屋で終わるか、階段か階層か?ってとこじゃのう。
(ユエ)面白い。行こう。
(なぎさ)しかし、何故ここまで凝る必要がある?よほどの秘密があるのか?
(雫・ヤマト)分からない。情報だけだと、ここまでする必要があるのか?と。
(シア)また扉ですよ。開けます?
(ユエ)扉自体にはトラップは無い。封印も無い。
(シア)じゃ、開けます。
(なぎさ)??待て!シア!!
(シア)えっ?
いきなり光が飛んできた。光というより光線だ。
射線上に居るのは、シアとフェロ。
(なぎさ&ティオ)危ない!!
ティオはシアに、なぎさはフェロに飛びつく。
シアはティオと一緒に飛ばされ、ギリギリでかわす。
しかし、フェロとなぎさは少し離れていた。間に合わない!
なぎさはフェロを突き飛ばしたが、なぎさにはかわす時間が無かった。
(シア)なぎささん!!!
(雫・ヤマト)早く引きこめ!!
(玲・アカギ)ダメだ!雫姉!!
足と脇腹を光線が撃ち抜く。
片足は吹っ飛び、もう片方は辛うじて繋がっていたが……
モロに当たった脇腹は撃ち抜かれ、身体は真っ二つに切断された。
(ユエ)嫌ぁぁぁっ!!!
(ミヤビ)婿殿ぉぉぉっ!!!
(フェロ)う、ウソっ!私のため?私のせいで……(動揺)
(ティオ)フェロ殿、分かるか?なぎさ殿は身内には滅法甘い。命を捨ててまで守ろうとするのじゃ。
お主をどうでもいいと思っていたのなら、ここまで無茶はしなかっただろう… …
どれだけ仲間を大切に思っているか、分かったであろう。
そして、仲間を心底信頼しておる。我らが居れば、なんとかなるとな。
ミヤビ殿!何をしておる!早く"リボーン"をかけぬか!!
(ミヤビ)そ、そじゃった!婿殿、待っておれ!!(半泣)
【リボーン】
【リカバリー】
【テラヒール】
【エナジーチャージ】
まだあるか?何か忘れておらぬか?(オロオロ)
(ユエ)落ち着いて!ミヤビ!それでいいはず。
(シア)なぎささん(半泣)ごめんなさい(泣)私がもっと注意していれば(大泣)
空気が凍る。静まり返る。振り返ると扉は開いたままだった。
"扉には"トラップも封印も"無かった"
しかし、開けた瞬間"動く空気"に反応して、"サンダービーム"が発動する仕掛けが"室内に"施されてあった。
よく気付いた。よく反応した。下手したら全滅の可能性もあった。
しかし、流石にこの状態では回復に時間がかかる。意識も無い。
辛うじて息はしており、脈も弱いながらあった。
(雫・ヤマト)ここで回復を待とう。玲、椿、見張りを頼む。
(玲&椿)了解!
(ティオ)ここまで、ここまでするのじゃ、この部屋には何かある!
(シア)これで何もなかったら、神殿ごとぶっ潰す(泣怒)
(ユエ)バカじゃないの?ここに"フィル"が封印されてるんでしょ?
どんな手を使っても解放してやる!で、如何なる手段を使ってでも、仲間に引き込む!拒否権は無い!(静怒)
しばらくすると、なぎさの顔色が良くなってきた。
脈もしっかりしてきて、呼吸も整ってきた。
後は意識の回復を待つばかり。
(なぎさ)うっ!うーん……はっ!あっ!焦ったぁ~…死ぬかと思った。
(一同)一回死んでるよ!!!
(なぎさ)えっ?ウソ?瀕死じゃなくて?
(一同)・・・(絶句)
(ティオ)しかし、無茶するのう(ため息)
(シア)無茶苦茶ですよ!なぎささん!私が悪いんだけど(しょぼん)
(なぎさ)気にするな、シア。ちゃんと生きてるやろ(微笑)
(ユエ)滅茶苦茶心配したんだから!もうやめて(半泣)
(ミヤビ)婿殿ぉぉぉっ(号泣)
(なぎさ)いや、ごめん。でも、またあったら……やっちゃうなぁ……考えるより、身体が動いた。
だって、皆んながいるから、大丈夫っしょ(笑)
特に魔法のスペシャリスト、ユエ、ティオ、ミヤビが居るから、なんとかなるやろって。
それに、護衛なら三姉妹が居る!これほど心強い仲間はいないやん(照)
(雫・ヤマト)その期待は嬉しいが、あまり無茶しないでくれ。寿命が縮まる。
(玲・アカギ)そうだ、心臓に悪い。
(椿・シナノ)マジで固まったからね!自分でも情け無いぐらい(涙目)
(フェロ)・・・あのう……なぎさ?あ、ありがとう。助けてくれて。なんか私、なんというか……そのぉ~……
(なぎさ)ん?気にするな。一緒にいる仲間を助けるのは、当たり前やろ?(微笑)
(フェロ)う、うん、そのぉ~、私も仲間にしてくれてるの?
(ユエ)何言ってる。でなきゃ、助けるわけないでしょ!もう、なぎさ!なんでこんな奴、助けたの(静怒)
(フェロ)そ、そうですよねぇ~……ごめんなさい。もう消えます。これ以上、迷惑をかけられない。
(なぎさ)嫌なのか?一緒に居るの?
(フェロ)そ、そんなこと無いけど……私、一緒に居る資格無いよね。
(なぎさ)あのなぁ……資格が有るとか無いとか、誰が決めたん?"仲間はお互い助け合う"が当たり前やろ?
いちいち気にしてたら疲れるぞ?
(フェロ)じ、じゃあ、一緒に居てもいいのか?
(なぎさ)あぁ。ようこそ、私たちの仲間へってか(微笑)
(フェロ)なぎさぁ~!!ありがとうぅ~!!!(感涙)絶対後悔させないから!!(涙顔)
(ティオ)なぎさ殿は……(ため息)
(シア)でも、なぎささんらしいですぅ~(笑顔)
(ユエ)なぎさは甘い。でも、そういうところも好き(微笑み)
(ミヤビ)婿殿は甘いようで、見る目は確かじゃからのう(微笑)
(雫・ヤマト)負けてられないな、私たちも。
(玲・アカギ)信頼には応えるのが礼儀(ニヤリ)
(椿・シナノ)"三姉妹"の二つ名が、どういうものか見せてやるよ(微笑)
そうと決まれば話が早い。早速動き出す。
しかし、ちょっと気になることがある。
(なぎさ)この仕掛け、どう思う?
(ユエ)というと?
(なぎさ)部屋に空気が入れば作動するのか、扉と連動か?やな。
とりあえず、閉めてみよう。で、
(シア)両脇に退避、ですね。
(ユエ)やってみよう。
扉を閉じる。全員退避を確認して、開ける。
何も起こらない。
(なぎさ)じゃあ、これは?
風魔法を飛ばす。
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
風魔法を3種類、順番に打ち込む。
何も起こらない。
(なぎさ)人が居て、とか?
真ん中に立つ。何も起こらない。
そのまま、風魔法3連打。何も起こらない。
(なぎさ)一発限りと考えていいのか?室内に入ると何かくるとか?
室内に入る。風魔法3連打。何も起こらない。
(なぎさ)となると、入って閉める、か、その状態で風か…
(シア)なぎささん、独りは危ないです。
(なぎさ)そうやね。誰か一緒にやってみよう。残りは外で待機して。
でも、何か発動した時は、開けるのは要注意な。
(ティオ)ということは、いざという時、扉をぶち壊せる妾と、
(ミヤビ)"リボーン"が使える妾かユエ様じゃな。
(ユエ)私が行く。
(雫・ヤマト)護衛も忘れてないか?私と椿が行く。玲、外は頼んだ。
(シア)じゃあ、私は外で物理担当ですね。
中へは、なぎさ、ユエ、ティオ、雫、椿。待機組は、シア、ミヤビ、玲とフェロ。
メンバーは決まった。いざ、行かん。
なぎさ達が入る。シアと玲が扉を閉める。
(なぎさ)何も起こらないなぁ~。やるよ?いい?
(突入メンバー)了解!
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
(ティオ)何も起こらぬな…
(なぎさ)開けてみるか。
周囲を警戒しながら扉を開ける。何も起こらない。
そのまま部屋を出る。何も起こらない。
(シア)どうでした?
(ユエ)何も起こらない。ある意味、不気味。
一同頷く。
(シア)一発限りの致死攻撃、なの?
(ティオ)安心はできんが、そうかものう。
(フェロ)問題は、中に何があるか?ですよね。
(なぎさ)さてと、やりますか!そういえば、"ライト"にも反応しなかったなぁ。
(ユエ)固まって調べよう。変な仕掛けがあったらヤバいから。
(なぎさ)そうやな、その手でいこう。扉は開けたままで。
全員中に入る。隅々まで調べていく。
(シア)あれ?これ、なんかありますね。
(雫・ヤマト)紋章?家紋?見たこと無い印だ。
(なぎさ)ってことは、ま・さ・か の?
(一同)魔法陣!!
(なぎさ)調べてみよう。周りは警戒して!
(一同)了解!
(なぎさ)では、
【リサーチ】
うん、魔法陣やな。魔力を流すと作動する。何かが。
封印じゃないな。どういうこと?
(ユエ)他には無い?ダミーって可能性は?
(なぎさ)ないとは言えない。他探しても、無ければこれをやるしかない。
警戒しながら探索する。
(なぎさ)とりあえず、これもやってみる。
【サーチ】
うーん、何もヒットしないなぁ…
全員で、見落としがないか、隅々まで調べていく。
(ユエ)無いね。
(シア)やっぱりアレですか?
(雫・ヤマト)封印でない魔法陣というのが気になる。
(玲・アカギ)普通に考えたら、トラップよね。
(椿・シナノ)しかし、扉も階段もない。あるのはあの魔法陣のみ。やっぱりアレじゃない?
(なぎさ)やってみるか、周囲警戒発令(笑)転移魔法陣かもとか言ってみたり。
(シア)あるかも!と言ってみる(微笑)
(ユエ)だったら笑う(ニヤリ)
皆が周囲を警戒する中、なぎさが魔法陣に魔力を流す。
魔法陣が光り、周囲が眩しいほどになると、しばらくしてから光が治まる。
(ユエ)あは、あはは、あははははは(大爆笑)
(なぎさ)言ってみるもんですなぁ(爆笑)
(ティオ)ほんとじゃのう(爆笑)
(シア)ですよねぇ~って、ざっけんなぁぁぁぁっ!!!!(大激怒)
(玲・アカギ)飛ばされたな。ここはどこだ?
(玲・アカギ)でも、アレは?
(椿・シナノ)ダークエルフが入った巨大な水晶。
(なぎさ)半分当たり。でも、水晶じゃなく、ダイヤモンド。
史上、もっとも硬いとされる宝石。鉄にでも食い込む。
ダイヤモンドを使って、切ったり削ったりする場合もある。
(シア)そんな……それじゃぁ~……
(なぎさ)ただし、ここは異世界、ミスリルやアザンチウムもある。違う?
(雫・ヤマト)なら、切れると。
(なぎさ)多分な。しかし、あの世界と同じダイヤモンドなら、致命的な弱点がある。それは……
なぎさはどこにでもある、鉄製のハンマーを収納庫から取り出す。
(ティオ)鉄?か?
(なぎさ)いや違う。それは、"衝撃"や!!
鉄製のハンマーを振りかぶり、思いっきりそのダイヤモンドをぶっ叩く。
パリンと小さい音と共に、簡単に砕け散った。
中に封印されていた、ダークエルフが解放される。
(玲・アカギ)おっと!
玲が受けとめる。
(ミヤビ)婿殿の知識は半端ないのう。ラノベの知識に実世界の知識。関心するわ(驚嘆)
(椿・シナノ)しかし、問題はここからどう戻るか?だな。
(なぎさ)そこはねぇ~(ニヤリ)
(シア)でた!ラノベの知識!!
(なぎさ)分からん!(えっへん)
一同ズッコケる。それはもはや吉本もビックリなぐらい。
(一同)分からんのかい!!
(なぎさ)ウッソぉ~(爆笑)その辺に"転移魔法陣"無い?
(雫・ヤマト)いや、その、"その辺に剣無い?"みたいな、軽ぅ~いノリで言われても……
(玲・アカギ)軽いっすねぇ~……思わず言葉乱れたわ(爆)
(椿・シナノ)とりあえず、魔法陣、探しましょう。
(ユエ)なるほど、"転移"には"転移"ね。
(ティオ)たしかに、ここまでやるなら、ありうるのう。
手分けして魔法陣らしきものを探す。すると、またよく似た印が見つかる。
(シア)これは?これじゃないですか?
(なぎさ)どれ?あぁ…
【リサーチ】
あぁ、なるほど。
(雫・ヤマト)やっぱりか?
(なぎさ)そう、トラップやね。
(ユエ)おい!!
(なぎさ)す、滑った(しょぼん)
(シア)気にするの、そこ??
(ティオ)妾はそういうの、好きじゃよ(爆笑)
(玲・アカギ)いいんかい!
(なぎさ)転移魔法陣やけど、さっきのとはちょっと違う。
(ユエ)ってことは?
(フェロ)いきなり地上にどん!なんちゃって。
(なぎさ)あってもおかしくない。が、一癖あることも否定できない。
(ティオ)手が込みすぎるぐらい込んでるからのう。
(玲・アカギ)いきなりトラップルーム、とか?
(椿・シナノ)安心したところで、ドボンってな。
(なぎさ)気を引き締めて行こう!
(一同)了解!
魔法陣に魔力を流す。お決まりの光が皆を包む。
転移したのは地上でなく、薄暗い部屋の中。
(雫・ヤマト)来るか!!
(玲・アカギ)いや、来ないな。雫姉。
(椿・シナノ)来そうな雰囲気、バリバリですけね。
(シア)分かりませんよ!扉にまた印があります!!
(なぎさ)これは!!!いや、やめとこ。
(一同)やめるんかい!!!
(ユエ)また、開けたらトラップ発動?
(なぎさ)普通に外のはず、ちょっと警戒して、開けるから。
皆が警戒するなか、なぎさが扉を開ける。
太陽の光が眩しい。
(シア)ここは……
(なぎさ)迷宮の近く。入り口側の真っ反対。しかも微妙に離れているな。
(ユエ)ほんと微妙よね。
(シア)これなら、一層のこと『ここは……』ぐらい離れて欲しかったです……
ほんとに微妙。遠いようで近い。馬車に乗る程でもないけど、歩くには遠い。微妙に疲れる。
バテる程でもないが、行きたくないと思うには充分の距離。何この設定。
(玲・アカギ)まだこのダークエルフは目を覚さないんだが、大丈夫なのか?
(ユエ)ちょっと長い。なぜ?
(椿・シナノ)息はしてるから、意識が戻るのを待つだけみたいだな。
(なぎさ)よし、このままキャンパーに戻ろう。キャンパーの方がいざという時に対応しやすい。
来た時と同じように、魔動車に乗り込む。
(シア)私、一番後ろに、えーっと、フィルさん?だったっけ?と一緒に乗って様子見てますね。
(なぎさ)シア、頼んだ。で、ミヤビ、誰か説明しろよ。
(ミヤビ)あっ!そうじゃった。彼女はフィル様……のメイドじゃ(ニヤリ)
(ユエ)ミヤビ、面白くない(冷たい目)
(ティオ)このタイミングで言う事ではないのう(蔑む目)
(玲・アカギ)今、喧嘩売った?(ゴミを見る目)
(椿・シナノ)いくらなんでもなぁ(射殺す目)
(雫・ヤマト)なんというか……(ジト目)
(フェロ)シャレになってないよな(氷のような目)
(ミヤビ)えっ?えっ?えぇぇぇっ!!!そ、そんなぁ~(涙目)
フィル様じゃ、フィル様で合っておるのじゃ(号泣)
凍りついたような空気が車内を漂う。マズイぞミヤビ!どうする?ミヤビ。
(なぎさ)到着♪シア、どんな具合?
(シア)うーん、状態は安定してるんですが、意識はまだ……
(なぎさ)わかった。治癒室に運び込んでベッドに寝かせよう。
意識の戻らないフィルを治癒室に連れて行き、一旦リビングに集合する。
(なぎさ)さてと、今後の予定やけど。
(シア)なぎささん、私、フィルさんが目を覚ますまでついてますね。
(なぎさ)わかった、任せた。でも独りじゃアレなんで…
(ティオ)妾が交代しよう。
(ミヤビ)妾もじゃ。フィル様に、色々伝えなきゃいけないこともあるからのう。
(なぎさ)わかった、任せた。後はいつも通りに。次に備えよう。フィルが目覚めてからでいいのか?ミヤビ。
(ミヤビ)うーん、そうじゃのう……誰か残っていれば……いや、目覚めを待とう。
事情を説明せねばならぬから、その方がよいな。
(なぎさ)という事で、ここで休息にしよう。移動はその後にするか。
(ユエ)それがいい。ついでに第二、第三迷宮の地図作ろう。
依頼があれば売れる(ニヤリ)
(玲・アカギ)そうだな。運動も兼ねてやっちゃおうよ、雫姉。
(椿・シナノ)運動と実益ですね(微笑)
(雫・ヤマト)私は今回は遠慮する。
(玲&椿)マジ?!
(雫・ヤマト)休息も必要だ。それとせっかく"錬成"をもらったから、色々作ってみたい。
(なぎさ)早速作ってみる?
(雫・ヤマト)あぁ、剣を新調したいしな。
(フェロ)私は行く、何が出来るかちゃんと見極めたい。
(なぎさ)じゃ、暴れるメンバーは…ユエ、玲、椿、フェロで、計5人やね。
(ユエ)そう。だから今回はなぎさは無茶しない。
私となぎさがキーよ。魔法、特に神級まで簡単に使いこなせるの、なぎさしか居ないんだから。
(なぎさ)了解!
(椿・シナノ)じゃ、サクッとやりましょう、サクッと。
5人は魔動車に乗り、迷宮へ向かう。また違う魔動車で。
(ユエ)また変わった魔動車よね。
(なぎさ)あぁ、せっかくだから、人数に合わせて出し惜しみなしでいこうと。
これは4輪駆動でちょっとエレガントにしてみた。5人なんでちょっと狭いかもやけど。
(玲・アカギ)たしかに5人だとな。4人がちょうどいい感じだな。
(なぎさ)まぁな。一応5人乗りだけど、4人がいいな。まぁ、帰りは違うから、とりあえず試乗って感じやね(笑)
(椿・シナノ)帰りはまた違うの?それは楽しみだ。
第二迷宮に到着。サクッと行こうの言葉通り、ほんとにサクッとやっちゃった。
そりゃもう、まるで模擬戦のごとく、『お前ら雑魚に用はねぇ』と言わんばかりに。
地図にある7階層までサクッとクリア。
お決まりの扉……はなかった。しかし、魔法で隠されたアーチ型の入り口があった。
(なぎさ)さぁこの先は?
(ユエ)地下への階段……
(椿・シナノ)また違う構造なんだ。
地下への階段を降りていくと扉が現れた。
警戒MAX、しかし逃げ場が無い。
(なぎさ)どうするよ?
(ユエ)開ける……必要ある?
(椿・シナノ)無いな。
(フェロ)無いよね。
(なぎさ)じゃぁ~……開けよう(ニヤリ)
【聖璧】
最強のバリア、神級"聖璧"発動!一時的なら神の攻撃すら防ぐ!魔法も物理も。
鉄壁の防御で扉を開ける。何も起こらない。
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
【ファイアーボール】
【ファイアーアロー】
【ファイアーランス】
【ファイアーエリア】
【ファイアーボム】
【ウォーターボール】
【ウォーターアロー】
【ウォーターランス】
【ウォーターボム】
【ウォーターエリア】
【アースボール】
【アースアロー】
【アースボム】
【サンダーボール】
【サンダーアロー】
【サンダースピア】
【サンダーボム】
さ
(ユエ)もういいって!大丈夫だから!!
(なぎさ)そうっすか?
(椿・シナノ)やり過ぎですよ(ため息)
(フェロ)ま、まぁ、これで安全、ですよね?
(なぎさ)まぁ、多分。しかし、奥にまた扉だなぁ…
(フェロ)なんか地下室って感じの次にまた扉ですよね。
(ユエ)今度は封印されてるね。
(なぎさ)では…
(一同)しなくていい!
(なぎさ)えっ?封印解除だけど……
(一同)あぁ~……
封印を解除した。意外とあっさり解除出来た。
(なぎさ)ここまで来る割には簡単に解除出来たのがなんかなぁ……
(椿・シナノ)嫌な予感、させるよな。
(なぎさ)防御展開で開けるか。
【聖璧】
扉を開ける。何も起こらない。
それどころか、明かりが灯る。
そこには想像を絶する光景が広がっていた。
(フェロ)これって……
(なぎさ)お宝だな。隠し財産か?
(ユエ)凄い!これだけあれば、下手したら国買えるよ?
(椿・シナノ)罠はどうなんだ?
(なぎさ)ちょっと待って。
【サーチ】
無いな。
【リサーチ】
これは……全部本物や。間違いなくお宝やね。
(ユエ)この為の地下室だったんだね。でもどうして?
それに、どうやって運び込んだんだろう?
(椿・シナノ)秘密の通路がある。とか?
(なぎさ)転移魔法だよ、ここも。その出っ張りを押してみて。
(フェロ)これですか?
フェロが出っ張りを押す。壁が動いて部屋が現れた。真ん中に大きな魔法陣がある。
(ユエ)なるほど。それでここにお宝を運び込んだわけね。でも誰が?
(なぎさ)どこかと似てない?
(ユエ)!創造主の部屋!!この迷宮、人工的に作られたんだ。
(なぎさ)多分な。それだと他の迷宮はどうなんだろう?
まぁ、残りも攻略してから考えるか。
(フェロ)ですよね。フィルの封印も、そう考えると不自然ですよね。
(なぎさ)じゃ、行こうか。
魔法陣の部屋に入り、魔力を流す。もうわかりますよね。
そう、光って転移、そのとおり。
(椿・シナノ)なんというか……まぁ、一応言いますね、『こ、ここは……』
(ユエ)ですよねぇ……
(なぎさ)砂漠だよ、今度は。とりあえず魔動車出すわ。ナビで確認しよう。
(ユエ)ナビ?魔動車なのに?
今度はいわゆる"ジープ"のような魔動車を出す。
とりあえず乗り込み、現在地を確認。
(なぎさ)全部情報共有してるから、すぐわかる。
うわぁ……
(フェロ)どういう事?
(なぎさ)今度は滅茶苦茶離れてるよ。
それこそ、『こ、ここは……』やわ。
(椿・シナノ)はあぁ?そうなんですか?
(なぎさ)今計算させたけど、この世界の馬車で、大体10日ぐらい。
これ、知らずに転移したら、死ぬわ。しかも砂漠のど真ん中。
近くの集落まででも大体5日。
ある意味、致死性のトラップとも言える。逆方向の転移魔法陣は近くに無いし。
(ユエ)その転移魔法陣は?
(なぎさ)えーっと、あぁ、迷宮の近くの森の中、洞窟の奥やね。
(玲・アカギ)殺す気満々だな、おい。
(なぎさ)めんどくさいから、これで行こう、はいよ。
もはや自重無し。垂直離着陸型魔動飛行機。飛行機ですよ、飛行機!飛行船じゃなくて。しかも垂直離着陸型!
(玲・アカギ)こ、これは……
(ユエ)あの、これ何?なぎさ。
(なぎさ)ん?飛行機っていう、飛行船みたいに空飛ぶやつ。
移動に特化したから、小さいけど、早い。
これだとキャンパーまで1刻だね。
(椿・シナノ)はあぁ?馬車で10日の距離だぞ?いくらなんでも……
(なぎさ)大丈夫、もうめんどくさいからさっさと戻ろう。まだ1つあるし。
一同乗り込む。
(なぎさ)とりあえず、外見てみ。流石にこれの外や窓は開けれんけど、そこの魔石触ると見えるから。
青が横、赤が下が見えるようになってるから。
ユエが青を触る。
(ユエ)わぁ、綺麗。なんか雲の動きが早いね。
(玲・アカギ)赤いくよ?うわっ!!
(フェロ)凄い!って景色の流れ、早!!よく見えない。
(なぎさ)はーい、速度落とすね。で、加速するとよくわかる。
(ユエ)あぁ、見えた。なるほ……えっ?ええっ!流れ早!もう見えない(驚)
(椿・シナノ)遠くを見てると、なんとか分かりそうだが、この速さはどうなってるんだ?
あれ?遅くなった。
(なぎさ)着いたよ。今、着陸する。
(なぎさ以外)はあぁ?
到着した。誰がどうみても、到着した。あんなどでかい、わけわからん建物、この世界には無い。
(ユエ)ほんとに着いた。って、キャンパーってあんな形だったんだ!
(玲・アカギ)あぁ、上から見てるからよくわかる。って気にするとこ、そこ?!
(フェロ)桁外れのチートって聞いてはいたけど、なんなんこれ?!(驚)
(なぎさ)まあまあ、今日は帰って、明日、残りをやろう。
そういうと、キャンパーの真上に来た。で、段々降下していく。
(玲・アカギ)あぁ~とりあえず聞くけど、大丈夫なんだよな?
ニヤっと笑うなぎさ。キャンパーの屋上が開き、台座のようなものがせり上がってきた。
(椿・シナノ)あ、あのぅ~……あそこに着地するのですか?
(なぎさ)あぁ、そうやよ。
そういうと、台座に着陸した。と思ったら、台座が下がりだした。
台座が止まると、天井が閉じた。
(なぎさ)はい、到着♪風呂入ろうか?(笑)
(なぎさ以外)・・・・。
まぁ、いつものことですな。汗を流してリビングへ。
(シア)なぎささん、フィルさんなんだけど、まだ意識は無い状態です。
あっ!ご飯出来てますよ。とりあえず食事しましょう。
今日の事も教えてくださいね。
(なぎさ)了解!じゃあ食事にしよう。
リビングに続々と集まってくる。食事をしながら、話に花が咲く。
どうやら、フィルの様子は安定しているようだ。
あとは目を覚ますのを待つばかり。
食後のティータイム。
具体的な話をする。
(シア)そちらはどんな感じでした?
(なぎさ)そうだなぁ。構造的には第一迷宮とほぼ同じだったが、地下7階層に魔法で隠した入り口があった。
入り口からすぐ、下に行く階段があって、そこには封印してない扉があった。
扉の先は地下室、今度は封印付きの扉で、開けると部屋に宝の山。
でだ、その部屋に突起があって、押すと転移魔法陣のある部屋にいける。
その転移魔法陣が曲者でな……
(ユエ)外に転移するけど、砂漠のど真ん中。ちょうどここから馬車で10日の距離、一番近い集落まででも5日の距離。
(玲・アカギ)ある意味、死亡トラップだな。知らずにやると死ぬ。
(フェロ)なぎささんのチートが無ければヤバかった。
(なぎさ)部屋の感じからして、創造主の部屋っぽいねってな。
(椿・シナノ)そうそう、逆に地下室に転移するなら、迷宮近くの森の中、洞窟の奥にある転移魔法陣ってね。
(雫・ヤマト)お宝はどうしたんだ?
(なぎさ)もちろん(ニヤリ)
(ユエ)全部いただきました。なぎさの……
(なぎさ)ストレージの中。もし痛むもんがあったらヤバいから、ストレージに入れた。
(フェロ)ユエさんが、『国一つ買えるぐらい』って。
(ティオ)それはまた凄いのう。しっかりいただいたところが抜け目ないのう(笑)
(なぎさ)ボランティアじゃないからなぁ(笑)貰えるもんは……
(ユエ)貰うに決まってる(えっへん)
(ミヤビ)ユエ様……(遠い目)
いや、これからはそうでないといけぬか。
(シア)そうですよ。現実を見ましょう!
しかし、それにしては早かったですね。あっ!(察し)
(椿・シナノ)明日は残りの一つをやる。そうすれば、謎が解けるかもしれん。
(雫・ヤマト)謎?
(なぎさ)あぁ、謎。似て非なる迷宮。おかしな転移魔法陣。
なかなか目覚めないフィルと、封印の仕方。
なんかなぁって。
全部やったら、何かわかるかもって。わからんかも知れんけど。
(ティオ)単なる不思議?それにしては、魔法陣が気になるがのう。しかも転移じゃ、何かの意図を感じるが。
謎はまた考えよう。疲れた寝る。と迷宮組は寝ることにした。
フィルは治癒室に寝かせて、残りも風呂に入り寝る。
治癒室は24刻体制の自動監視看護システム。変化があれば、すぐ知らせる優れもの。
昼はさすがに気になるので交代で看護しても、夜はキツい。で、自動監視看護システムにお任せ。
便利だな、おい。
朝が来た。新しい朝が来た♪希望の朝♪かどうか知らんが、とにかく夜が明けた。
朝食を済ませ、昨日と同じメンバーで、最後の一つを調べに行く。
(シア)いってらっしゃいです。何か分かるといいですね。
(なぎさ)そうやなぁ。何かあったら分かるかもな。
で、雫さんは物作り?
(雫・ヤマト)えっ?あ、あぁ~ちょっとハマってな。魔動車にも手を出そうかと。
(なぎさ)雫さんの魔動車、楽しみにしてるよ。
(雫・ヤマト)お、おぉ……
(玲・アカギ)雫姉は凝り性でハマるタイプだからなぁ(ニヤリ)
(椿・シナノ)そうそう、無駄に器用だからね(微笑)
(雫・ヤマト)うっさいわ!
(ユエ)では、行こ。今日のはどれ?
(なぎさ)これだ!
(フェロ)?これって、あの6輪の4輪版?
(なぎさ)そう、もうネタ切れ(笑)ってか、2人用と、オープンタイプがあるけど、5人だから……
(なぎさ以外)あっ!
乗り込むと第三迷宮に向けて発進!
第三迷宮も負けず劣らず賑わっている。
やはり、安定して狩れるみたいだ。
一行は素通りして、先を目指す。
(なぎさ)あぁ~地下7階層までは、似たり寄ったりやなぁ。
(ユエ)階段とか、違いはあるけど、基本、同じよね。
(玲・アカギ)冒険者が多い訳だ。これだけ似てるとやりやすい。
(椿・シナノ)魔物のランクも似たり寄ったり、やりやすいよね。
(フェロ)"目的の獲物によって選ぶ"がセオリーか。ある意味、安定した生活が出来そうね。
(なぎさ)で、ここからっすね。
【サーチ】
…………
(ユエ)どう?
(なぎさ)あぁ~、非常に言いにくいが……何も無い。行き止まり。
(玲・アカギ)はあぁ?マジか?ちょっと見てくる。
(椿・シナノ)私も、こっち側見てくる。
(フェロ)じゃあ、私はこっち。
一斉に行き止まりの場所を隈なく調べる。何も無い。どう見ても、どう調べても、何も無い。
(玲・アカギ)マジで無い。
(椿・シナノ)こっちも無い。
(フェロ)何も無かった。
(なぎさ)まぁ、気づいていると思うが……何も無い、すなわち、お帰りは徒歩で。となるわな(涙目)
(なぎさ以外)あっ!………(ガクッ)
(玲・アカギ)来た道戻れと(涙目)
(椿・シナノ)ショートカット無し……(半泣)
(フェロ)歩いて帰れと(涙)
(ユエ)転移魔法陣で、地上のどっかに飛ばされた方がマシ!なぎさが居るから(泣)
(なぎさ)あぁ~、言いにくいけど……空でも海でも、とりあえず大丈夫やよ?
(なぎさ以外)言わないで!!(号泣)
今までで一番疲れたような、いや疲れ果てたようなオーラ全開で地上に戻る。
それは周りが何かあったと不安と困惑するぐらいの雰囲気で。
死んだ目で地上に戻ると、無言で魔動車に乗り、走り去る。
帰ってきた一行を見たシアが慌てる。
(シア)な、何があったんですか!!
(ユエ)いや、何も無い。
(シア)いやいや、ウソでしょ!
(椿・シナノ)何も無いよ(涙目)
(玲・アカギ)ただ、何も無い……何も無いから、地下7階層から"徒歩で"地上だ(ガクッ)
(シア)あっ!(察し)
(なぎさ)フィルさんの様子は?(死んだ目)
(シア)まだ目覚めてないですね。って、なぎささん、死んでますよ?
(なぎさ)風呂入って寝る。
(ユエ)私も。
(玲・アカギ)私も。
(椿・シナノ)私も。
(フェロ)私も。
ふらふらと風呂に向かう5人のゾンビ。そこまで疲れたのか?いや、ただ、SUN値がガリガリ削られただけか。
風呂から出ると、リラックスルームで死ぬ5人。
(シア)はいはい、しっかりしてくださいね!っていうか、転移魔法で地上に戻ればよかったんじゃ……
(迷宮組一同)あっ!……(ガクッ)
シア、それはある意味、トドメだ。やめてあげて、もうSUN値はマイナスよ!
(ティオ)おーい、フィル殿が目覚めたぞって、なんじゃ?どうしたのじゃ?
(シア)あぁ、迷宮攻略したけど、地下7階層までで何も無かったんだって。
(ティオ)何も無かったのなら、行幸ではないのか?まぁ謎は残るが……
(シア)ですから、何も無かったから、地下7階層から"徒歩で"地上までご帰還ですよ。
(ティオ)何故じゃ?転移魔法があるじゃろ?なぎさ殿もユエ殿も居たではないか?
ティオが追い打ちをかける。もはや見てられない。
(雫・ヤマト)おぉ、お帰りって、どうした?
(ティオ)いやな、地下7階層まで行ったら、行き止まりだったみたいじゃ。
で、何も無かったから、歩いて地上に戻ったそうじゃ。
(雫・ヤマト)??普通、そうでないのか?あっ!まさか、転……
(シア)やめてあげて!私が言うのも何だけど、気付かなかったみたい。
(雫・ヤマト)あっ!(察し)
(ミヤビ)おーい、フィル様が待っておるぞ、って?
(雫・ヤマト)迷宮は地下7階層で行き止まり。歩いてご帰還だと。
(ミヤビ)?婿殿とユエ様が居たのに?というか、攻略したなら、その場から転移でここに帰って来れないものか?
ちと、疑問に思うとったんじゃが……せめて、このキャンパーの目の前とか。
(迷宮組一同)・・・(ガクッ)
(シア)もうやめましょうよ!ある意味イジメですって!!あぁあ……みんな死にましたよ(はぁ~)
フィルが目覚めて待ってるだけに、回復を待ってるわけにはいかない。
(ミヤビ)せめて婿殿だけでも……
(シア)あぁっ!もう!!なぎささん!しっかりしてください!フィルさんが待ってますって!!
おい!コラ!さっさと来んと、今晩、ケツに腕突っ込んで朝まで犯すぞ!!!
(なぎさ)いやぁ~ん、お婿さんに行けなくなっちゃうぅ~♡ってウソです、行きます、行かせていただきます!(怖)
治癒室に行くと、目覚めたフィルがベッドに腰掛けていた。
シアが様子をチェックして、大丈夫と頷く。
(なぎさ)初めまして、私はなぎさと言います。隣りに居るのがシア、後ろに居るのがミヤビです。
よろしくお願いします。
まずは話を聞いてほしいんですが、大丈夫ですか?
(フィル)えっ?あ、はい、大丈夫です。
(なぎさ)いきなりですが、これを見てください。
【インデックス】
(フィル)・・・で、私は何をしたらいいの?
(なぎさ)?怒りとか、恨みとか無いですか?
僕は異世界からの転生者で、この世界の者では無いからアレだけど、
貴方はそうでないから、色々思うことがあるんじゃないかと。
(フィル)・・・わからない。私はこの世界の者なの?私は……誰?わからない。
(ミヤビ)記憶が無いのか。うーん……婿殿。
(なぎさ)いや、僕に言われてもなぁ……
(シア)覚えてないの?何があったとか、どんな事されたとか、名前は?
(フィル)……わからない……何があったの?私の名前?名前は……わからない……
(なぎさ)うーん……今から言う事、信じてもらえる?かな?
(フィル)……うん……
(なぎさ)まず、貴方の名前はフィルです。
そして、何故か宝石のような結晶の中に閉じ込められてました。
ここまで、大丈夫かな?
(フィル)……うん……私、フィルって名前なんだ……
結晶の中?閉じ込められてた?
(なぎさ)はいそうです。で、そこから連れ出しました。なんかごめん。
(フィル)なんで謝るの?出してくれたんでしょ?
(なぎさ)まぁ、勝手にやったから……
で、貴方のそばに"英雄、此処に封印す"って書かれた石碑があったんだけど、何か思い出さない?
(フィル)……英雄?……私が英雄?……わからない……
(なぎさ)そうかぁ……ま、いいや。
それでなんだけど、さっき見たの、手伝ってくれるかな?
(フィル)……いいの?私、何も思い出せないけど……
(なぎさ)それはいい、何かがきっかけで思い出すかもしれんし、別に無理して思い出す必要もないよ。
(フィル)……わかった、じゃあ、手伝うわ。これからよろしくです。
(なぎさ)こっちこそよろしく。色々下心満載やけどね(微笑)
(フィル)下心?
(シア)あのね、私たち、別にこの世界なんて、どーでもいいの。
でね、なぎささんは元の世界に戻る気は無いの。
こっちに来たら、なんか滅茶苦茶チートで、色んなことが出来るの。それが楽しいって。
で、私たちも、そのチートの恩恵を受けてるんだけど、ねっ、色々話してたら、この先色んなことが出来るねって。
それ、片っ端からやるのって、滅茶苦茶楽しいよね、今度は幸せな人生、送れるよね。って。
この先、まだまだありそだし、あるって言うから、ついていくって決めたの。
そしたら、こんな世界だけど必要だなってなって、"仕方ないからやってやるよ"っていう集団なの。
世界を救うとか、英雄になるとか、崇高なものじゃなくて、ただ"私たち、いい思いしようね"ってだけなんよ(笑)
そんなのだけど、いいかな?
(ミヤビ)あの……なんか、すまんです、ハイ……
(なぎさ)いや、それより、あんまハードル上げるなって、まぁ頑張るけど(汗)
(シア)まず、その例として、ここ案内するね。もう滅茶苦茶凄いんだから!
(フィル)うん、ありがと。色々楽しみにしていいの?
(シア)いいの、いいの、責任はぜーんぶ、なぎささんがとるから(ニヤリ)
(なぎさ)おい、ちょっと待て、そんな御無体な(涙)
まぁ、やれるだけやりますよ。
(フィル)ふふふっ(笑)仲良いんですね(笑顔)
その後、シアが車内を案内した。見るもの全てが新しいフィルにとって、凄い!としか言いようがなかったが、
楽しそうにしているフィルを見て、シアはなんか嬉しかった。もはやオカンの領域である(笑)
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